ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2018年3月17日 横浜DeNAvs千葉ロッテ (浦安) の感想

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 年を取ると月日が経つのが早く感じられるようになります。四十路の大台を迎えた今年は特にオフの期間が短く感じたような印象を受けています。

 毎年毎年ストーブリーグばかり頑張るチームだったのでオフの期間も戦闘モードを崩せなかったのが、今回のオフはいつになく心穏やかに過ごせたから、それで心身ともにリフレッシュして開幕を迎えられているという事なのかもしれません。

 

 さて、今日はイースタンリーグ開幕戦。万永ベイスターズの船出だよ!という事で、頭に耳の飾りをつけたリア充が集う街「舞浜」にて、ネズミ野郎には目もくれずに浦安市運動公園野球場で行われた試合を見に行ってきました。

 

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 ネズミ野郎そっちのけでロッテのファーム戦に集いし勇者達がこんなにも大勢で列をなしております。ちなみにこの行列はロッテ応援側席の入場列で、ベイスターズ側にはもう一本行列が出来ておりまして、いかにすごい人数が入ったかおわかり頂けるかと思います。

 結果的に2000人以上入ったそうですから、マリーンズファームはロッテオリオンズをも上回る、集客力を誇るチームと言えましょう。

 

 ロッテ球団はファーム戦でもこんなにお客が入るのに、明日はほとんど客席のないロッテ浦和球場で試合をやるというのだからわかりませんね。実にもったいない事です。一昨年市原市で行われた試合でお客さんが大勢いるのを見ましたし、当時と同じことを感じてしまいました。

 ファームとは言えプロ球団なのだから、そういうお客さんの集まる球場で試合をやるべきではないでしょうか。

 

               ■

 

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 本日のスタメンはご覧の通り。ベイスターズは高卒2年目の京山選手、ロッテは大卒2年目の佐々木千隼選手で、2年目ピッチャー同士の対決です。ちなみにベイスターズのキャッチャーであるルーキー山本選手はBCリーグの滋賀ユナイテッド出身で、京山選手は滋賀県出身ですから、滋賀絡みバッテリーという事になります。

 

 まずは京山選手についてですが、今日は被安打6に与四球6で4失点の負け投手となりました。

 球場のスピードガンがまともに機能していなかったので正確な球速はわかりませんが、感覚的には140キロ台中盤は出ていたように思います。立ち上がりはそれほど制球に苦しむ様子は見られなかったものの、4番を打つ角中選手に対してストレートのフォアボールを出した所から「おやおや?」という雰囲気を醸し出し始め、3回から球が打ち頃の高さかつコースに集まるようになってきてヒットと押出しを含むフォアボールで3失点。さらに次の回にももう1点を奪われて、5回終了で降板となりました。

 

 今日バッテリーを組んだ山本選手が低めのボールをファンブルしたり後ろに逸らす場面が繰り返されて、そこから少し調子を狂わされたような印象もありましたし、内外のストライクゾーンでも多少首をかしげる素振りを見せていましたので、山本選手とのコンビネーションにまだまだ不慣れな感じがあったのかもしれません。

 

 球速はそれなりに出ていましたし、最後のイニングとなった5回はそれなりに修正してきましたので、今日4失点したからすぐに「ああダメか」と落胆するような重い話では無いと思います。次回に好投を見せて挽回して欲しいものですね。

 

 

 ロッテ先発の佐々木選手は5回を投げて1失点(自責点ゼロ)で勝ち投手となりました。初回先頭の荒波選手をサードへの高く上がった内野フライに打ち取るも、ゴールデンルーキー安田選手が打球を見失ってエラーという不運から始まり、好調楠本選手にタイムリーを打たれてエラーで出たランナーの荒波選手に生還されてしまいました。

 球場で時々表示されるスピードガンによれば130キロ台のストレートと、110キロ台中盤の外に逃げる変化球(たぶんスライダー)を中心とした組み立てで、あんまりすごみは感じないものの、結局その外に逃げる変化球をベイスターズ打線がまともに捉えきれずに5回までいってしまったという感じがしました。

 今日のベイスターズ打線は右打者が多かったのですが、左の楠本選手にはボールをしっかり見られているような感じがしましたので、左打者との対戦が増えてくると果たしてどうでしょうか?という印象を受けました。

 

 

 次に打線について。

 

 まずはオープン戦で絶好調の楠本選手です。佐々木選手から一人気を吐く2安打をマークして存在感を示しました。特に圧巻だと思ったのは2本目のレフト線2ベースで、タイミングは振り遅れ気味に、バットの出方は大根斬りみたいな少し無理のある体勢ながら、しかしバットの芯でキレイにミートして打ち返してしまいました。

 プロ野球に入ってくる選手は皆何かしら抜きん出たものを持っているとは思いますが、それにしてもこのバットの芯で捉える能力は天性のものがあると唸らされました。

 なんでこんな良い選手がドラフト8位で取れるのかよくわかりませんが、守備も走塁もソツが無い所を見せてくれましたし、これはファームの試合で見られる機会もそれほど多くないんじゃないかと、大変感心致しました。

 今後は、まだ身体の線が細いように見えますので、体力増強が課題になってくるという感じでしょうか。

 

 それ以外は野手で目を引いた選手はいませんでした。

 

 

 ロッテ打線は個々の選手の感想を書く前に一つぜひ書いておきたい事がありまして、チーム全員の走塁に対する意識がものすごく高く、守備側が少しスキを見せるとすぐにスタートを切ってくるのが、昨年と比べて明らかに違うところだとして感じました。

 ランナー12塁の場面でベイスターズのキャッチャー山本選手が投球を取り損ねて後方数十センチにボールが転がってしまったと思うと、2塁ランナーの肘井選手が瞬時にスタートして、12塁ランナーそれぞれが進塁してしまう、という事もありました。

 山本選手の2塁への送球が甘いと見るやいなや試合中からどんどん盗塁を仕掛ける頻度が増えていきましたし、成功する確率も高かったです。牽制に引っかかって飛び出してしまう場面もあったものの、ではすぐに凶殺プレーで捕まるかと思いきやずいぶんうまく逃げ回ってベイスターズ守備陣に冷や汗をかかせるという事もありました。

 

 ロッテファームは今年から今岡さんが監督をおやりになっているわけですが、今岡さんが足で攻めるというイメージは全くなく、それよりもむしろ井口新1軍監督の思想がファームにまでしっかりと浸透していると見なすのが自然なのかなと思います。

 率直な所戦力的にロッテに手強そうな印象は無かったのですが、監督就任1年目の3月でファームにここまで井口イズムが浸透しているのを見ると、これはもしかしたらパリーグの台風の目になるかもしれないと、そこまで考えさせられました。

 

 

 ロッテ打線では加藤翔平選手が4打数4安打と大爆発しました。4安打中3安打は文句のつけようがないクリーンヒットでしたし、もう1本もピッチャー強襲といっていいキレイなセンター返しでしたので、とにかく調子が良さそうだと感じました。

 加藤選手は走攻守三拍子揃ったいかにも井口新監督の野球に馴染みそうなタイプの選手ですし、これから1軍のレギュラー争いに割って入ることも充分可能なのではないでしょうか。

 

 ロッテと言えばゴールデンルーキーの安田選手が6番サードでスタメン出場しました。初回の守備からいきなりエラーをしてしまい、打席では1アウト満塁の場面でゲッツーに倒れるなど、良い所はあんまり見せられませんでした。

 ただ、守備で、3塁線に飛んだゴロをさばいて1塁に送球する場面が何度かあったのですが、軽く投げるように見せて矢のような送球が行っていましたので、肩の強さは相当なものがあると感じました。

 打つ方では強い打球を全く打てておらず、疲れや気持ちの問題も多分にあるのではないかと思いますが、そもそも高卒1年目の春からいきなりプロのレベルをこなせる筈もないのでして、焦らず怪我のないように体力をつけて、フォームを固めて、じっくりと力をつけてくれれば良いと思います。

 

 

 次にリリーフ陣について。

 

 ベイスターズは6回平田選手、7回三嶋選手、8回国吉選手と右の速球派を3人続けて投入です。

 

 その中で国吉選手について書きますが、今日はランナーのいない先頭からセットポジションで投げ続けて最速が148キロをマークし、フォアボールを1つ出してしまったものの、ほぼ危なげなく片付けました。

 今年の国吉選手はカットボールを多用して打たせて取るピッチングをやると言っていましたが、今日はストレートの制球が良く、変化球は多少バラツキがあって打者によく見られているような感じも受けました。

 カットボールを多用するようになったのは今年からだという事でまだ完全に自分のモノになりきっていないのかもしれませんが、今日のように、その日その日の状況を見ながら柔軟にボールの使い分けが出来るようになってくれれば良いと思いますね。

 

 

  ロッテは6回から唐川選手がマウンドに上ってそのまま最終回まで投げ続けました。

 

 唐川選手は6回から8回まで全く危なげないピッチングで、得意のカーブもコースにしっかり決まってベイスターズ打線に的を絞らせませんでした。

 

 ただし最終9回、先頭の代打網谷選手から、タイミングを外されながらもバットの先に当たったようなふわりとした打球でセンター前に運ばれると、続く山下選手には、こちらもタイミングをうまく外したにもかかわらず、まるで往年の篠塚和典さんのような右手一本でバットを押し出すようにしてレフト前に曲芸打ちするかのようなヒットを打たれノーアウト12塁のピンチを招いてしまいました。

 白崎選手関根選手には2者連続でファールフライを打たせて2アウトまでいくも、松尾選手に三遊間を抜けるタイムリーヒットを許し、さらに続く西森選手にも同じようなコースに連続タイムリーを打たれ1点差まで追いつかれます。

 そして迎えたバッターは石川雄洋選手。コースの隅を突く唐川選手に、カットして粘る石川選手。しかし最後、内角低めにズバッと決まるストレートを投げられ、見送ったのか、それとも手が出なかったのか、という具合で見逃し三振に終わり、ゲームセットと相成りました。

 

 不運な連打から2アウトを取って一安心した所で松尾選手で、少し甘く見すぎてしまった部分もあったのでしょうが、再びやる気スイッチが入ってからの唐川選手はさすが1軍のピッチャーだと感服させられました。

 

 

                ■

 

 というわけで今日は序盤の自滅による失点が最後の最後に響いて1点差で敗れてしまいました。

 

 内容的には打つ方でも投げる方でもロッテに軍配が上がる感じでしたけれども、今日の試合で目を覚まして、明日以降はビシっと引き締まった試合をやってもらいたいものだと感じております。

 

 

横浜DeNA3-4千葉ロッテ

勝:佐々木

敗:京山

S:唐川

観客数:2203名

 

 

 

以上