2017年9月24日 日本ハムvs横浜DeNA (平塚) の感想
早いもので今シーズンも残り僅かとなりました。ベイスターズファームの残り日程はビジターの楽天戦が3試合と、ホームのロッテ戦を3試合残すのみとなりました。
また、非常に悲しい事ではありますが、今年も例年通り10月1日から戦力外通告選手の発表が各球団から随時行われるものと思われます。全員が全員来年もベイスターズのユニフォームに袖を通して欲しいのが本音ですが、残念ながら、この残り6試合で見納めになる選手も出てしまうことでしょう。
ですから、今年もまた悔いを少しでも減らせるように、皆様にも是非、時間などの都合がついて見に行ける試合は全部見に行きましょうと、お願い申し上げます。
本日の先発ピッチャーはベイスターズが高卒ルーキーの京山選手、ファイターズが高良選手です。
京山選手をこの目で見たいと願い続けて30試合目にして、ついにこの宿願を成就させる事ができました。平塚まで行くのを面倒臭がらずに、行って良かったと心から思いました。
さて、まずはベイスターズ京山選手ですが、8回2失点8奪三振で勝ち投手になりました。
僕が球場に到着したのは2回裏ベイスターズ攻撃中でしたので京山選手のピッチングを見たのは3回表以降になりますが、その頃は平塚球場の渋いスピードガンで141キロが最速くらいのストレートと、あとは120~130キロ台のスライダーと緩い変化球を投げていました。
やや変化球が多めで、左打者に非常によく打たれているように感じました。今日はヒットを10本も打たれたのですが、そのうち8本は左打者に打たれたものですから、このあたりの課題は今後クリアする必要があります。
そして試合終盤の7回から8回にかけては、なぜか球速がアップして最速で145キロを出しました。この2イニングは投球パターンがストレート中心に変わり、常時140キロ以上のストレートが7割位を占めるようになりましたし、左打者に対しても押しまくり、強い打球をほとんど打たれなくなりました。なぜこのピッチングを今までやらなかったのかという疑問もさることながら、球数が100球を超えてからペースアップさせてくるスタミナの強さみたいなものを感じまして、これはまた面白い存在だと目を細めました。
最終的にヒットを10本打たれてはいるものの、フォアボールはわずか1個で、ストレートも変化球もしっかりストライクゾーンで勝負できているのは、高卒ルーキーらしからぬ仕上がりの良さと言いましょうか、オフの過ごし方さえ誤らなければ来季には1軍のローテ入りも狙えるんじゃないかと、そこまで夢を見させてもらいました。
綾部選手といい京山選手といい、スタミナがある本格派右腕が次々と1軍を伺える位置につけてきていまして、先発ピッチャーには夢があって非常に良い、最近のベイスターズであります。
今シーズンの序盤から中盤にかけてパリーグで打率4割をマークし続けた近藤健介と京山選手の対戦を動画で撮ってきましたので載せておきます。
次にファイターズ高良選手ですが、5回を投げて5失点で敗戦投手となりました。球速は基本的に140キロ前後ですが、一度だけ松本啓二朗選手の打席で147キロの表示が出ました。そんなに速くは見えなかったので誤表示かもしれません。
今日は被安打こそ京山選手より少ない5本ですが、フォアボールを6個も出してしまいました。ストライクが入っているうちはバットの芯を外して詰まらせたり、バットを折ったりするピッチングが出来ていたのですが、フォアボールで溜めたランナーをホームランで全部返されたりと、自分で自分の首を絞めてしまいました。
高良選手の持ち球の詳しい球種はわかりませんが、シュートかツーシームを投げているのでしょうか。先述したようなバットの芯を外させてゴロを打たせたり、逆に高く上がった内野フライを打たせたりという長所も少なからず見せていましたので、もう少しフォアボールを減らして、効率よくピッチングを出来ると良いですね。
次に打線について。
今日は1試合フルにマスクを被った網谷選手がホームランを含む猛打賞の大活躍です。
特にこのホームランが、僕の貧しい語彙力ではうまく説明がつかないような、凄まじい大きな当たりでレフト場外へ消えていきました。普通のホームランは外野手の定位置上空くらいで既に失速してスタンドに着弾する軌道を描くものですが、この網谷選手のホームランは外野フェンス上空でもまだ失速せず、レフトスタンド後方のフェンスの付近でようやく失速して、そのまま場外の木々の中に消えていきました。
最近北朝鮮のミサイル関連ニュースでよく耳にするロフテッド軌道のホームランとでも言いましょうか。一体何メートル飛んだのかの見当もつきません。この前群馬で見たカラバイヨ選手の場外ホームランと比肩する、まさに日本人離れをした凄まじいホームランでした。
残りの2本のヒットはいずれもシングルヒットで、強引に引っ張って三遊間をゴロで抜けるヒットと、ちょっとタイミングを外されて少しゆるふわなライナーでセンター前へ抜けていくヒットでした。
今年の網谷選手は春のキャンプや練習試合で注目を集めたものの、その後はあまり目立つことが出来ませんでした。それがようやくシーズン最終盤になって、来春の支配下登録をアピールすべく良い感じに、遅ればせながら仕上がってきました。
もしかしたら秋季キャンプや台湾のウインターリーグに連れて行って貰えるかもしれませんので、この調子をキープして首脳陣にアピールし続けてもらいたいものです。
網谷選手以外は1人あたり0~1安打ですから特に褒めたい選手もいませんが、皆さんフォアボールをよく選べていたと思います。
日本ハム打線はチーム全体で10安打ですが、僕が球場に到着して以降では平沼選手が2安打を放ちました。
まだ高卒2年目の若い選手ですが、非常にバットコントロールが巧みで、今日の2本のヒットはいずれも強く叩いてライト方向へ文句なしのクリーンヒットでした。1つ年上で同じくショートを守っていた太田選手が最近1軍に長期滞在するようになって、ようやくショートでしっかり使って貰えるようになり、守備も非常に安定してきたと思います。
1軍では太田選手がお勉強期間としてプレーしているのだと思いますが、平沼選手も攻守ともに安定していますので、まずはその座を奪うべくアピールしていきたい所ですね。
次にリリーフについて。
ベイスターズは9回の1イニングで尾仲選手がマウンドに上がり、3人から2奪三振で三者凡退と危なげなく切って取りました。球速は145キロくらいの表示だったと思いますが、低めにビシビシと決まって、とても気持ち良く試合を締めくくりました。
多少コントロールの粗さは否定できないものの、低めに投げられていますので、また遠からず1軍に呼んでいただける状況にあるのではないでしょうか。
ファイターズは6回から新垣選手がマウンドに上がり、そのまま最後まで3イニングを投げきりました。元々はファームのローテーションピッチャーで1軍でも先発した経験のある選手ですから3イニングくらいは特に問題はありません。
今日は3イニングで被安打3の無失点で、球速は140キロ前後だったように思います。以前と比べると若干球速が寂しかったようにも思いますが、予め長いイニングを投げるために少し抑えて投げていたかもしれません。
確か1軍初勝利がアクシデントによる緊急の先発登板で得たものだったように記憶しています。それまでしっかり予定を組んで投げていた試合では結果を残せず、急に言われて投げた試合で結果を残すあたりが、何かちょっと考え過ぎる癖でもあるのでしょうか。もっと後先考えずにビシビシ投げてアピールしてもらいたいものだと思いました。
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誠に残念なことに、イースタン・リーグの第7位に位置している我らがベイスターズファームですが、ここへ来て突然尻に火がついたのでしょうか、今日の勝利で5連勝になりました。
チームは勝っても負けても実に淡々としているのであまり順位とか連勝の雰囲気みたいなものを感じられないのですが、泣いても笑っても残り6試合、全身全霊で戦い抜いてもらいたいものと思います。
勝:京山
敗:高良
S:尾仲
本塁打:網谷(僕の推定飛距離150メートル)
観客数:2200人とちょっと
以上