2018年3月25日 横浜DeNAvs日本ハム (鎌ヶ谷) の感想
21日の春分の日に横須賀スタジアムで行われる予定だった今季最初の本拠地公式戦が雪で中止になりましたので、先日の浦安のロッテ戦に続いて、千葉県まで公式戦を見に行ってまいりました。
思ったよりも到着が遅くなって鎌ヶ谷スタジアムの客用駐車場が満車のため入庫出来ず、やむを得ず東武野田線鎌ヶ谷駅近くのコインパーキングに車を停めて、そこからタクシーで球場入りしました。
そのせいで試合開始に間に合わず、観客席に入った時には既に2回表が終了し、ベイスターズが2-0でリードしている状況でした。
鎌ヶ谷スタジアムの周辺にはコインパーキングが一切無いので、これに懲りて、今後はもっと早く行こうと肝に銘じましたね。
両チームの先発メンバーはご覧の通り。ベイスターズは高卒ルーキーの阪口選手、日本ハムはご存知ハンカチ王子こと斎藤佑樹選手の両先発です。
まずはベイスターズ阪口選手。初めて見るのですが、球速が140キロを超えるストレートが8割方を占める実に若々しい配球で、たまに110キロ台のカーブと120キロ台のチェンジアップのような球を織り交ぜるピッチングです。ものすごくストライク先行でズバズバと、それを5回まで続けて、6回になってスタミナが切れたのか球速が140キロを切るようになって、そこから変化球の割合を増やして、6回終了で降板となりました。
失点は1で被安打とフォアボールがいずれも2と、高卒ルーキーの3月の内容としてはすこぶる良いと、非常に嬉しくなりました。近年のベイスターズは飯塚選手綾部選手京山選手と毎年のように高卒で右投げの先発型ピッチャーを獲得してきましたが、入団1年目の3月の時点でここまで完成度の高い選手は、間違いなく初めてではないかと思います。
まずなにより、6回までで球数が86で収まっているというのが良いです。つまり無駄なボールをあんまり投げていません。しっかりストライクゾーンで勝負できていて、それでいて5回まで常時140キロ以上の球速で相手打線を抑え込めているのですから、技術的にはDeNAになって以降では最高の高卒ピッチャーと呼んでも差し支えがありません。
課題はスタミナ面です。これはもう年齢的にやむを得ませんが、まだまだ体力不足で、その影響が6回に出てきました。球数が少ない中で6回で疲れが見え始めていますので、まずは体作りをしっかりやらなければなりません。
あとは、今日見た限りでは横に曲がる変化球が無いのかな?という気がしました。僕が見れていなかっただけかもしれませんが、もし本当に持っていないなら、今後学んだほうが良いと思います。
いずれにせよ、鎌ヶ谷まで行った甲斐がありました。
日本ハムの斎藤佑樹選手は5回を投げて3失点で敗戦投手となりました。僕が覚えている限りにおいて球速が140キロを超えた事がなく、今まで見た中では明らかに球が遅かったと感じました。
あとは、これは非常に気になったのですが、投げた後の体勢が崩れていて、強めのピッチャーゴロはほとんど捕球出来ずにセンター前へ抜けるか、セカンド・ショート任せになりました。あんなにフィールディングの悪い選手では無かったと思いますから、怪我でもしているのか、それともピッチングで頭が一杯になってしまっていたのか。理由はわかりませんが、気になりました。
ヒットもホームランも打たれていますし、首脳陣へのアピールどころでは無かったと思いますね。
次に野手陣について。
まず個々の選手の感想に触れる前に書きたいことがあって、今日は皆さん何時になく盗塁を仕掛けまくっていました。
関根選手のような俊足型のみならず、狩野選手や細川選手も果敢に盗塁を仕掛けました。日本ハムのスタメンキャッチャーがあまり強肩とはいえないベテラン市川選手だったのでベンチから指示が出たのかもしれませんが、思惑は的中し、キャッチャーが郡選手に替わった後も含めて全て成功いたしました。
あくまで盗塁をしているだけで、それ以外の基本的な走塁面がいつもと比べて果敢だったというわけではありませんので、キャッチャーの顔ぶれを見て決めただけかもしれません。
野手ではファーストスタメンの網谷選手が2打席連続でホームランを打ちました。1本目は斎藤佑樹選手から、2本目は替わった浦野選手から、いずれも左中間のスタンド後方にある防球ネットに突き刺さる、目の醒めるような素晴らしい弾道の特大ホームランでした。
昨年と比べて身体つきが大きくウエイトアップしたという感じは無く、フォームも特に変わった印象はありませんが、とにかく迷いのない思い切りの良いスイングで、今年こそ支配下登録を勝ち取るぞという意識を感じさせてくれました。
同じ右のスラッガーとして注目される細川選手と比べると幾分バッティングに柔らかさがあって打率もそれなりに残せそうなのが網谷選手の特徴ですので、この勢いで打ちまくって支配下登録をゲットしていただきたいものです。
かつてベイスターズのキャプテンの座に君臨していた石川選手が3番指名打者で出場して、あいにくノーヒットで2打席終了後に途中交代となりました。
今年の石川選手は特にどこかを痛めていたという話を聞かない割に、ずいぶんと仕上がりが遅く、まだピッチャーと対戦していてもタイミングを取るのに苦労しているような、とても1軍に呼んでもらえるような状態では無いという印象を、前回の浦安のロッテ戦の時と同じく感じさせられました。
僕は石川選手には代打の切り札になって欲しいと思っています。1軍では2年目の佐野選手やルーキーの楠本選手が代打要員として考えられているようですが、シーズン通して期待できる代打の切り札というのはそれなりに場数を踏んだベテラン級でなければならないというのが僕の持論で、ですから石川選手にもうひと踏ん張りして欲しいのになと、非常に残念に感じています。
確か一昨年くらいに山下幸選手が代打の切り札として活躍した時期がありましたが、長続きさせられずに、彼は今ファームを主戦場としています。若手でも彼のように代打の切り札として一瞬の輝きを放つ事はあるけれども、シーズン通してとなると、下園さんやゴメス選手のように、ある程度のキャリアが必要なのだと思うのです。
ですから、石川選手には、こういう所でモゴモゴしていないで、ファームのピッチャーなんか相手じゃないんだと見せつけてもらいたいと、残念に感じています。
日本ハム打線は全般的に低調で特に目につく選手はおりませんでした。
膝の靭帯損傷から復帰を目指す谷口雄也選手がスタメンで出場して4打席ノーヒットに終わったわけですが、ちょっと気になったのは、足の調子が引き続き芳しくないのか、内野安打になりそうな打球でも間に合わずにゴロアウトに倒れるなど、自慢の俊足が完全に影を潜めてしまっておりました。
スタメンで守備にも就いてフル出場しているのだからお医者さんからもゴーサインが出ているのではないかと思いますが、もしかしてもうかつてのような俊足は取り戻せないのでは?などと、余計な心配をしてしまったりもしました。
次にリリーフ陣について。
ベイスターズは7回加賀選手、8回武藤選手が1イニングづつを投げ、9回にマウンドに上ったルーキーの寺田選手がピリッとせず1アウト取っただけで降板して急遽平田選手が登場し、残る2アウトを取ってゲームセットとなりました。
その中で加賀選手について触れますが、球速は130キロ台中盤がMAXで、おなじみの外に逃げるスライダーで危なげなく3者凡退に切って取りました。
加賀選手くらいのレベルになると、よほど状態が悪くない限りファームのバッター相手に打ち込まれることは無く、だから見ている僕らは1軍に行っても活躍できそうだという気分になりがちなのですが、ここが1軍と2軍の違いで、1軍の主力級のバッターともなると外に逃げるスライダーをカットしたり見逃したり出来ますので、そうすると苦しくなって打ち込まれたりフォアボールになったりして、なかなか抑えられません。
ですから今の状態を持って1軍でどれくらいやれるのか未知数なのですが、彼のようなタフな精神力の持ち主はやはり心強い存在ですので、なんとか1軍に這い上がって頂きたいものだと思います。
日本ハムは6回と7回の2イニングが浦野選手、8回高山選手、9回は昨秋の侍ジャパン代表戦に選ばれて出場した堀選手がそれぞれ1イニングづつ投げました。
この中で堀選手について触れますが、球速は140キロ台中盤となかなかの速いボールを続けざまに投じるものの、関根選手に狙いすましたようにレフト線へ強烈なライナーの2ベースを打たれ、その後味方の守備のミスなども重なって自責は0ながら3失点となりました。
味方のエラーが大きく響いたのは確かですが、それにしても打たれた打球はいずれも芯を食った強い当たりばかりでしたので、あまり満足のいくものではなかったと思われます。
結局1軍のオープン戦にも全く登板していないようですし、2年目のジンクスにぶつかってしまったという感じでしょうか。
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というわけで今季3戦目にしてようやく初勝利(僕の目の前において)となりました。
1軍のオープン戦も終わり、今後は開幕1軍入りを目指して当落線上にいた選手達がこちらに移って試合に出るようになって来るでしょうが、現有メンバーだけで見ても今年はイースタンの良い順位を狙えそうな感じもしますので、引き続き見守っていきたいと思います。
勝:阪口
敗:斎藤
S:平田
本塁打:網谷(僕の推定飛距離130メートル)網谷(僕の推定飛距離135メートル)
観客数:1300人ちょっと
以上