ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

FAで贔屓チームから離れていった選手を、どのように見守るべきか

 

 今シーズンからベイスターズに入団した大和選手について、阪神贔屓のメディアがとても熱心かつあたたかい論調の記事を書き続けているのが、とても新鮮だなと感じております。

 

3月13日

DeNA大和がオープン戦初適時打 楽天・藤平から中前先制打「状態はよくなっている」 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

3月11日

DeNA・大和 出た~オープン戦初安打&猛打ショ~「打たないと出られない」 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

3月10日

阪神からFA移籍の大和、DeNAでOP戦初の3安打猛打賞 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

3月6日

DeNA大和、甲子園凱旋 無安打も遊撃で軽快な動き「楽しかったです」 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

DeNA大和、移籍後初甲子園「ヤジが飛んでも気にしない」 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

 

 ヤフープロ野球のニュース検索で「大和」を検索ワードにして出てきたデイリーさんの記事が、3月だけでなんと5本であります。オープン戦無安打が記事になる選手なんて、球界広しと言えども日本ハムの清宮選手と、そしてこの大和選手くらいのものではないでしょうか。

 

 恐らく阪神の主力選手と比べても肩を並べるくらい、熱心に記事にしてもらっているのではないでしょうか。

 

 これは単純に大和選手がそれだけデイリーさんに愛されているという裏返しでもあるのでしょうが、それにしても贔屓チームを出ていった選手に対してここまであたたかく応援してくれるとは、デイリーさんも懐が大変広いのではないでしょうか。

 

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 今月上旬に甲子園で行われた阪神ベイスターズのオープン戦をCSのテレビ中継で見ていたのですが、やはりアナウンサーも解説者も大和選手が可愛くて仕方ないらしく、褒めてばかりいました。

 「さすが大和!」というフレーズを何回聞いたか思い出せないくらい乱発していたような気がします。

 

 また、甲子園に詰めかけた阪神ファンの中でも、阪神のレプリカユニフォームに身を包みながら、しかし大和選手のお手製横断幕のようなものを掲げている方もおられましたし、大和選手が打席に入れば阪神の選手以上に温かい声援で迎えられている様子もありまして、なんというか、阪神ファンの皆様の、球団の枠を超えた人間愛みたいなものを感じましたし、阪神ファンの皆様の懐の広さに、ただただ感銘を受けました。

 

 大和選手がそれだけ愛されていたという事なのでしょうが、それにしても、自らの意志で阪神を後にした選手にここまで温かい声援が送られるというのは、かつてない新鮮な光景でありました。

 

 

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 ひるがえって我らがベイスターズはいかがでしょうか。

 

 これまでFAでベイスターズから国内他球団に移籍した選手は星の数ほどおりますけれども、そういった選手に対しては大半の事例において、ベイスターズファンは厳しいブーイングや野次を浴びせ続けてきたように記憶しています。

 

 中日に行った谷繁選手や、ヤクルトに行った相川選手や、巨人に行った門倉選手村田選手山口選手や、ソフトバンクに行った内川選手に対して、球場で厳しいブーイングを浴びせるのは恒例行事で、ネット上で見るに堪えない誹謗中傷を書き連ねるベイスターズファンも数多くいるようです。

 FAで移籍したけどブーイングを浴びせられない唯一の事例は、事実上の戦力外と言われた金城選手の時くらいではなかったでしょうか。

 

 果たして、阪神ファンが大和選手に温かい言葉を送るのと、どうしてここまで対応に大きな違いが現れるのでしょうか。

 

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 ベイスターズがあまりに弱過ぎたからファンが鬱屈としていて、それで素直に応援できないでいたという事は、かつてはあっただろうと思います。

 

 ですが、2年連続でクライマックスシリーズに進出するご身分となった今なお、内川選手や山口選手に汚い言葉を浴びせ続けている人が一定程度存在しているのが見て取れまして、あまり成長の跡が伺えません。

 

 そもそもベイスターズがかつて弱過ぎたのは選手のせいというよりはフロントや首脳陣の手腕やモチベーションに依る所が大きかったわけで、そのフラストレーションをFA移籍した選手にぶつけるというのは、理屈もへったくれもない、ただのヘイトスピーチでしか無いのではとさえ、僕は感じています。

 

 こういうベイスターズファンの有り様を日常的に見てきたからこそ、阪神ファンが大和選手に送る温かい声援が新鮮に見え、そしてあのようになりたいと羨ましささえ感じるようになったのであります。

 

 

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 僕のベイスターズ愛は、だいたいの場合その根幹を選手愛で成り立たせております。

 

 もちろん選手に対する批評もしますけれども、いつまでも際限なくグズグズ続けるような事はせず、ブログに書いて意見表明を終えたら、またイチからやり直しで、選手の奮起を心より願うというのが基本方針です。

 

 ですから、これはあくまで僕の個人的な考えに過ぎませんけれども、ベイスターズファンもいつかは阪神ファンのような懐の広さを持ち、選手がどのユニフォームに袖を通そうとも、良き人生を送ってくれるよう願えるような、そういう爽やかなものになれば良いなぁと、そのように感じた次第であります。

 

 

以上