ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2018年4月21日 ヤクルトvs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 およそ半月ぶりに球場に行ってきました。今年は仕事の都合もあって球場に行ける回数が減りますので、ファームプラス(ベイスターズ2軍のシーズンパスの意味)には加入せずに逐一チケットを購入するという方針で挑んでおります。

 それでも最終的にはビジターと非公式戦を含めればトータル20試合くらいにはなると思いますので、引き続きお付き合いを頂けますと幸いに存じます。

 

 

 さて、本日はチケットの券面にも印刷されておりますように、横須賀ガールズデイであります。ハマのギャルが見つめていることでおなじみの万永貴司監督率いる横須賀ベイスターズならではのイベントです。

 ガールズ(注:もちろん18歳以上)が大好きな中年おじさんことワタクシも、はるばる追浜まで馳せ参じたわけですが、このイベントが好評を博したのか、本日の横須賀スタジアムの入場券売り場が、まるでハマスタの前売りでもやっているのかと見紛うほどの大行列になって、チケットを買うのに1時間もかかる有様となりました。

 

 行列に並びながらこの盛況ぶりを写真にとって皆様にもブログでお見せしようかとも思ったのですが、あまりの人数ですから写真に他人様の顔がたくさん写り込んでご迷惑となる可能性が大であると、考え直しました。

 

 で、いざチケットを手に入れて場内に向かってみますと、これが全くの拍子抜けでして、いつもの土日のデーゲームとほとんど代わり映えのしない、外野開放しなくても済む程度の客入りでありました。

 あまりの行列ぶりに一時はツイッターのトレンドワードにもなっていたとの事でベイスターズファン界隈でも話題沸騰だったそうですが、この球場に十数年来通ってきた僕からしますと、毎年数回行われる横須賀カレーゲームの方がもっとお客さんが集まりますから!これくらいで驚いてる場合じゃないです!と申し上げたいと思います。

 

 要するに、ただチケットを売るスピードが遅過ぎたが為に大行列が発生してしまったという顛末でありまして、これは本日のイベントを挙行した球団関係者はオペレーションの不手際を大いに反省して頂かなければならないのでは?と、そのように結論づけたい僕であります。

 

 

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 本日のスタメンはご覧の通り。ベイスターズは一軍の開幕投手だった石田選手、ヤクルトは村田修一世代の館山選手という豪華な顔ぶれです。野手のスタメンも両チーム揃って一軍級を多数投入してきていますので、この横須賀ガールズデイに掛ける意気込みみたいなものを感じずにはいられません。

 

 

 まずはベイスターズ石田選手。今日は横須賀スタジアムのスピードガンがガールズデイのインスタばえを意識したのか妙に高い数字が連発し、石田選手は149キロや148キロのストレートをバンバン放り込みました。結局、この試合の最後まで、たぶん5~8キロは割り引いて見たほうが良いんじゃないかという感じであります。

 肝心のピッチングの方は、いわゆる「ボール先行」を連発しておりまして、とにかく変化球はストライクが入らず、ストレートは高めに浮き、挙げ句に1塁へ牽制球を放る時にボークを喫する悪循環でした。投球間隔のテンポもイマイチ締まらない感じで見ていてリズム感がなく、5回を投げて被安打6に与四球2で2失点の勝ち負けはつかずに終わりました。1軍定着を果たした入団2年目以降から考えると今日がワーストピッチだったのではと思います。

 今季は投げる度に状態が悪くなっていく一方のような気がします。昨年二桁勝利したピッチャー3人が故障で欠けてその分の穴埋めをしようと焦ってしまったのかもしれませんが、そこはもう少し落ち着きが欲しい所です。 

 

 ここで注釈。ここでひとつ考慮に入れなければならないのは、今日の女房役がルーキーの山本選手だったという事です。

 1軍で3戦3勝と素晴らしいデビューを飾った京山選手でさえも、その直前に登板したファームの開幕戦で山本選手とバッテリーを組んで5回4失点の負け投手になっていますので、山本選手の力量不足も考えてあげなければいけないと、そこは注釈を入れたいと思います。

 

 あと、ここが重要な点ですけれども、山本選手をディスるつもりは毛頭無くて、彼はまだ19歳のルーキーですから、経験力量がモノを言うキャッチャーの大役を何とか果たそうともがき苦しんでいる段階であります。

 ファームの投手成績というのはこういう状態のキャッチャーとバッテリーを組むことで出る数字も織り込まれておりますので、ただ防御率や被安打数といった字面だけをなぞるだけではない、深い部分を見て頂ければと思います。

 

 

 ヤクルトの館山選手は7回裏のマウンドにのぼって投球練習を終える所までいったものの、そこで急遽投手コーチとトレーナーをマウンドに呼んで一緒にベンチに帰ってしまい、そのまま降板となりました。何か怪我でもしていないと良いのですが、心配になる降板シーンでした。

 それまでの投球は6回で被安打4に四死球4の2失点で勝ち投手となっています。スピードガンが盛り過ぎだったのはヤクルトが守備の時も同じで館山選手の球速も常時150キロ近くが連発していて、しかし見た感じそこまで速いとも感じませんでして、おそらく140キロ前後が最速だったのではと見ています。

 こちらも石田選手と同様でコントロールに苦しむ所があったものの、それでベイスターズ打線に的を絞らせないという副産物を産んだのかもしれません。

 あの130キロくらいと見られる落ちるボールは相変わらず健在でベイスターズのバッターもだいぶ惑わされている感じはありましたが、それ以外のコントロールの方が今日はパッとせずに、そのウイニングショットにまで持ち込むのに苦労したピッチングだったと思います。

 

 

 次に打線について。

 

 ベイスターズは1軍復帰が待ち望まれる梶谷選手が3番ライトで出場してチーム唯一の打点となるライト前への2点タイムリーを打ちました。故障箇所を気にすること無くフルスイング出来ているようです。

 守備の方で故障箇所の回復具合を見定められるようなシーンはありませんでしたが、打球の追い方などで特にブランクを感じさせるような事はありませんでした。

 今のベイスターズ1軍のライトはルーキーの神里選手が定着してしまって焦りが募るかもしれませんが、ファームでしっかり結果を残して誰もが納得する形での1軍スタメン復帰を望みたい所です。

 

 ひとつ余談ですが、今日は梶谷選手の事を「タカユキー!」と呼んで応援するファンの姿が非常に多く目に付きました。

 もう数年前から薄々感づいてはいましたが、1軍に定着してからの梶谷選手は「タカユキ」と呼ばれているんですね。梶谷選手というのは中畑監督が就任するまでほとんどファームにいて、その頃は誰も彼のことを「タカユキ」などとは呼んでいなかったような気がしますので、非常に新鮮に感じました。ナウでヤングなベイファンジェネレーションという感じでしょうか。都会に出ていった同級生が垢抜けて帰ってきた的な寂しさがありましたね。

 ちなみに今日の梶谷選手の打席で「しまねー!」と声援を送るファンは誰一人としていなかった事を付け加えておきます。

 

 

 山下幸輝選手が6番サードでスタメン出場し3打数1安打でした。その1安打はタイミングを外されながらも、なんとか右手一本でバットでレフト前に押し込んでいくような、技アリの一打でした。往年の篠塚和典さんを彷彿とさせる匠の技だと、以前にも彼のバッティング技術を評した記憶があります。

 目下の所、ベイスターズの1軍に彼の居場所はありません。昨年は出場機会を得るために外野を守る場面もありましたが、それでも1軍でコンスタントに打席をもらうまでには至りません。

 ですが、彼のバッティング技術は、それこそ1軍でコンスタントに出場機会を得られさえすればおいおい首位打者を取れるんじゃないかと、そういうものを感じています。それこそ、今から4年くらい前にこのブログで宮崎選手を猛プッシュしていた時と似たような感情を持っています。

 チームが強くなって選手層が厚くなってきたからこそのジレンマだと言えるでしょうが、なんとか彼のバッティング技術が日の目を見る時が来ないものかと、非常に惜しい気持ちを今日は特に強く感じました。

 

 

 ヤクルトではゴールデンルーキーの村上選手が5打席立って3つのフォアボールとなかなか勝負してもらえず、2打数の1安打に終わりました。

 特に石田選手との対戦ではどちらが高卒ルーキーなのかわからないという位の圧倒的な存在感で石田選手を威圧し、いずれもカウントノースリーという状況を作りました。打たせてもらえた2打席はいずれもレフト方向への打球で、本当に軽く振ったようなスイングでレフトフェンス直撃の2ベースとなりました。

 今年のイースタンは日ハムの清宮選手やロッテの安田選手など高卒ルーキーの強打者が居並んでいるわけですが、ここまで見てきた中で言えば村上選手が圧倒的にリードしているように見えます。近年の近いケースだと西武の森友哉選手が高卒ルーキーで1年目から1軍で結果を残していますが、その森選手よりも格上なのではと思います。

 僕は去年のドラフト会議でくじ引きになるまで彼の名前を知らなかったのですが、さすが3球団から指名されるだけの逸材であると唸らされました。ヤクルトはとんでもない大物を獲得したぞと、声を大にして申し上げたいと思います。

 

 とにかく今申し上げたいのは、ヤクルトファンの誰でもいいから、村上宗隆選手のウィキペディアのページを作ってあげて下さいという事に尽きます。ドライチなのにウィキペディアのページがないなんて寂しすぎますから。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは、6回から武藤選手、7回から田中健二朗選手がそれぞれ1イニングづつ、8回と9回の2イニングを平田選手という継投です。

 

 その中で平田選手について触れますが、先日の1軍の巨人戦でまさかの先発5回無失点をやってのけたあの平田選手が、1イニングは完璧に抑えるも、2イニング目になると数年前の平田選手に逆戻りしたかのようなフォアボール連発、そして味方の守乱による2失点となりました。

 井納選手にも言えることですが、先発で結果を残す人はロングリリーフでも大丈夫だろうと思いきや、回跨ぎした2イニング目で調子を狂わせてしまって、先発とは似て非なるものなのだなと感じました。

 1イニング目は先日の先発した時と同様のゆったりとしたフォームからビュッと投げて、相手打者が思わず初球から手を出してしまうという好循環を作りました。先発した時に球数が少なく済んだのもそのあたりが要因だと思いますが、今日の回跨ぎの2イニング目は若干力んでいるように見えなくもなく、それがコントロールに狂いを生じさせたという感じではないでしょうか。そのあたりは気持ちの問題ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

 今日の1軍の試合でロングリリーフで結果を残した三嶋選手もリリーフに転向した当初はそんな感じでしたので、安易に先発ピッチャーだったからロングリリーフでも大丈夫だとは決めつけずに、慎重にステップを踏んで欲しいと思いました。

 

 

 ヤクルトは7回裏の投球前に急遽降板した館山選手に変わって左腕の中澤選手が8回2アウトまで投げ、2アウトで白崎選手が代打で出てきた所から右腕の山本選手にスイッチし、そのまま山本選手が最後まで投げました。

 

 中澤選手は急な登板だったにも関わらず慌てる様子もなく、ランナーを1人も出さないピッチングで決めました。元々1軍でもそれなりに投げている選手ではありますが、対戦したベイスターズの打者も荒波選手や石川選手などの1軍レギュラー経験者だったのに、ずいぶんあっけなく終わってしまいました。

 球速は覚えていないのですが、コントロールがストレート変化球ともに非常に良く、横の変化球の出し入れがうまいなぁと思いました。この調子なら一軍も近いのではないでしょうか。

 

 

                ■

 

 というわけで大行列を作って応援したベイスターズファンの奮闘もむなしく、ベイスターズは敗れました。今日は両チームともベテラン勢の出番が非常に多かったわけですが、ベテランの悲哀を見せつけられる、シュールな一日だったと言えるでしょうか。

 

 明日も今日と同じくヤクルト戦が横須賀スタジアムのデーゲームで行われます。1軍はナイターですので、それまで横須賀スタジアムに駆けつけて応援してみるのも良いのではないでしょうか。

 

 

ヤクルト6-2横浜DeNA

勝:館山

敗:武藤

S:山本

観客数:試合後の発表がなかったので僕の推定で1700~1800人ほど

 

 

 

以上