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毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2018年4月21日 ヤクルトvs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 およそ半月ぶりに球場に行ってきました。今年は仕事の都合もあって球場に行ける回数が減りますので、ファームプラス(ベイスターズ2軍のシーズンパスの意味)には加入せずに逐一チケットを購入するという方針で挑んでおります。

 それでも最終的にはビジターと非公式戦を含めればトータル20試合くらいにはなると思いますので、引き続きお付き合いを頂けますと幸いに存じます。

 

 

 さて、本日はチケットの券面にも印刷されておりますように、横須賀ガールズデイであります。ハマのギャルが見つめていることでおなじみの万永貴司監督率いる横須賀ベイスターズならではのイベントです。

 ガールズ(注:もちろん18歳以上)が大好きな中年おじさんことワタクシも、はるばる追浜まで馳せ参じたわけですが、このイベントが好評を博したのか、本日の横須賀スタジアムの入場券売り場が、まるでハマスタの前売りでもやっているのかと見紛うほどの大行列になって、チケットを買うのに1時間もかかる有様となりました。

 

 行列に並びながらこの盛況ぶりを写真にとって皆様にもブログでお見せしようかとも思ったのですが、あまりの人数ですから写真に他人様の顔がたくさん写り込んでご迷惑となる可能性が大であると、考え直しました。

 

 で、いざチケットを手に入れて場内に向かってみますと、これが全くの拍子抜けでして、いつもの土日のデーゲームとほとんど代わり映えのしない、外野開放しなくても済む程度の客入りでありました。

 あまりの行列ぶりに一時はツイッターのトレンドワードにもなっていたとの事でベイスターズファン界隈でも話題沸騰だったそうですが、この球場に十数年来通ってきた僕からしますと、毎年数回行われる横須賀カレーゲームの方がもっとお客さんが集まりますから!これくらいで驚いてる場合じゃないです!と申し上げたいと思います。

 

 要するに、ただチケットを売るスピードが遅過ぎたが為に大行列が発生してしまったという顛末でありまして、これは本日のイベントを挙行した球団関係者はオペレーションの不手際を大いに反省して頂かなければならないのでは?と、そのように結論づけたい僕であります。

 

 

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 本日のスタメンはご覧の通り。ベイスターズは一軍の開幕投手だった石田選手、ヤクルトは村田修一世代の館山選手という豪華な顔ぶれです。野手のスタメンも両チーム揃って一軍級を多数投入してきていますので、この横須賀ガールズデイに掛ける意気込みみたいなものを感じずにはいられません。

 

 

 まずはベイスターズ石田選手。今日は横須賀スタジアムのスピードガンがガールズデイのインスタばえを意識したのか妙に高い数字が連発し、石田選手は149キロや148キロのストレートをバンバン放り込みました。結局、この試合の最後まで、たぶん5~8キロは割り引いて見たほうが良いんじゃないかという感じであります。

 肝心のピッチングの方は、いわゆる「ボール先行」を連発しておりまして、とにかく変化球はストライクが入らず、ストレートは高めに浮き、挙げ句に1塁へ牽制球を放る時にボークを喫する悪循環でした。投球間隔のテンポもイマイチ締まらない感じで見ていてリズム感がなく、5回を投げて被安打6に与四球2で2失点の勝ち負けはつかずに終わりました。1軍定着を果たした入団2年目以降から考えると今日がワーストピッチだったのではと思います。

 今季は投げる度に状態が悪くなっていく一方のような気がします。昨年二桁勝利したピッチャー3人が故障で欠けてその分の穴埋めをしようと焦ってしまったのかもしれませんが、そこはもう少し落ち着きが欲しい所です。 

 

 ここで注釈。ここでひとつ考慮に入れなければならないのは、今日の女房役がルーキーの山本選手だったという事です。

 1軍で3戦3勝と素晴らしいデビューを飾った京山選手でさえも、その直前に登板したファームの開幕戦で山本選手とバッテリーを組んで5回4失点の負け投手になっていますので、山本選手の力量不足も考えてあげなければいけないと、そこは注釈を入れたいと思います。

 

 あと、ここが重要な点ですけれども、山本選手をディスるつもりは毛頭無くて、彼はまだ19歳のルーキーですから、経験力量がモノを言うキャッチャーの大役を何とか果たそうともがき苦しんでいる段階であります。

 ファームの投手成績というのはこういう状態のキャッチャーとバッテリーを組むことで出る数字も織り込まれておりますので、ただ防御率や被安打数といった字面だけをなぞるだけではない、深い部分を見て頂ければと思います。

 

 

 ヤクルトの館山選手は7回裏のマウンドにのぼって投球練習を終える所までいったものの、そこで急遽投手コーチとトレーナーをマウンドに呼んで一緒にベンチに帰ってしまい、そのまま降板となりました。何か怪我でもしていないと良いのですが、心配になる降板シーンでした。

 それまでの投球は6回で被安打4に四死球4の2失点で勝ち投手となっています。スピードガンが盛り過ぎだったのはヤクルトが守備の時も同じで館山選手の球速も常時150キロ近くが連発していて、しかし見た感じそこまで速いとも感じませんでして、おそらく140キロ前後が最速だったのではと見ています。

 こちらも石田選手と同様でコントロールに苦しむ所があったものの、それでベイスターズ打線に的を絞らせないという副産物を産んだのかもしれません。

 あの130キロくらいと見られる落ちるボールは相変わらず健在でベイスターズのバッターもだいぶ惑わされている感じはありましたが、それ以外のコントロールの方が今日はパッとせずに、そのウイニングショットにまで持ち込むのに苦労したピッチングだったと思います。

 

 

 次に打線について。

 

 ベイスターズは1軍復帰が待ち望まれる梶谷選手が3番ライトで出場してチーム唯一の打点となるライト前への2点タイムリーを打ちました。故障箇所を気にすること無くフルスイング出来ているようです。

 守備の方で故障箇所の回復具合を見定められるようなシーンはありませんでしたが、打球の追い方などで特にブランクを感じさせるような事はありませんでした。

 今のベイスターズ1軍のライトはルーキーの神里選手が定着してしまって焦りが募るかもしれませんが、ファームでしっかり結果を残して誰もが納得する形での1軍スタメン復帰を望みたい所です。

 

 ひとつ余談ですが、今日は梶谷選手の事を「タカユキー!」と呼んで応援するファンの姿が非常に多く目に付きました。

 もう数年前から薄々感づいてはいましたが、1軍に定着してからの梶谷選手は「タカユキ」と呼ばれているんですね。梶谷選手というのは中畑監督が就任するまでほとんどファームにいて、その頃は誰も彼のことを「タカユキ」などとは呼んでいなかったような気がしますので、非常に新鮮に感じました。ナウでヤングなベイファンジェネレーションという感じでしょうか。都会に出ていった同級生が垢抜けて帰ってきた的な寂しさがありましたね。

 ちなみに今日の梶谷選手の打席で「しまねー!」と声援を送るファンは誰一人としていなかった事を付け加えておきます。

 

 

 山下幸輝選手が6番サードでスタメン出場し3打数1安打でした。その1安打はタイミングを外されながらも、なんとか右手一本でバットでレフト前に押し込んでいくような、技アリの一打でした。往年の篠塚和典さんを彷彿とさせる匠の技だと、以前にも彼のバッティング技術を評した記憶があります。

 目下の所、ベイスターズの1軍に彼の居場所はありません。昨年は出場機会を得るために外野を守る場面もありましたが、それでも1軍でコンスタントに打席をもらうまでには至りません。

 ですが、彼のバッティング技術は、それこそ1軍でコンスタントに出場機会を得られさえすればおいおい首位打者を取れるんじゃないかと、そういうものを感じています。それこそ、今から4年くらい前にこのブログで宮崎選手を猛プッシュしていた時と似たような感情を持っています。

 チームが強くなって選手層が厚くなってきたからこそのジレンマだと言えるでしょうが、なんとか彼のバッティング技術が日の目を見る時が来ないものかと、非常に惜しい気持ちを今日は特に強く感じました。

 

 

 ヤクルトではゴールデンルーキーの村上選手が5打席立って3つのフォアボールとなかなか勝負してもらえず、2打数の1安打に終わりました。

 特に石田選手との対戦ではどちらが高卒ルーキーなのかわからないという位の圧倒的な存在感で石田選手を威圧し、いずれもカウントノースリーという状況を作りました。打たせてもらえた2打席はいずれもレフト方向への打球で、本当に軽く振ったようなスイングでレフトフェンス直撃の2ベースとなりました。

 今年のイースタンは日ハムの清宮選手やロッテの安田選手など高卒ルーキーの強打者が居並んでいるわけですが、ここまで見てきた中で言えば村上選手が圧倒的にリードしているように見えます。近年の近いケースだと西武の森友哉選手が高卒ルーキーで1年目から1軍で結果を残していますが、その森選手よりも格上なのではと思います。

 僕は去年のドラフト会議でくじ引きになるまで彼の名前を知らなかったのですが、さすが3球団から指名されるだけの逸材であると唸らされました。ヤクルトはとんでもない大物を獲得したぞと、声を大にして申し上げたいと思います。

 

 とにかく今申し上げたいのは、ヤクルトファンの誰でもいいから、村上宗隆選手のウィキペディアのページを作ってあげて下さいという事に尽きます。ドライチなのにウィキペディアのページがないなんて寂しすぎますから。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは、6回から武藤選手、7回から田中健二朗選手がそれぞれ1イニングづつ、8回と9回の2イニングを平田選手という継投です。

 

 その中で平田選手について触れますが、先日の1軍の巨人戦でまさかの先発5回無失点をやってのけたあの平田選手が、1イニングは完璧に抑えるも、2イニング目になると数年前の平田選手に逆戻りしたかのようなフォアボール連発、そして味方の守乱による2失点となりました。

 井納選手にも言えることですが、先発で結果を残す人はロングリリーフでも大丈夫だろうと思いきや、回跨ぎした2イニング目で調子を狂わせてしまって、先発とは似て非なるものなのだなと感じました。

 1イニング目は先日の先発した時と同様のゆったりとしたフォームからビュッと投げて、相手打者が思わず初球から手を出してしまうという好循環を作りました。先発した時に球数が少なく済んだのもそのあたりが要因だと思いますが、今日の回跨ぎの2イニング目は若干力んでいるように見えなくもなく、それがコントロールに狂いを生じさせたという感じではないでしょうか。そのあたりは気持ちの問題ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

 今日の1軍の試合でロングリリーフで結果を残した三嶋選手もリリーフに転向した当初はそんな感じでしたので、安易に先発ピッチャーだったからロングリリーフでも大丈夫だとは決めつけずに、慎重にステップを踏んで欲しいと思いました。

 

 

 ヤクルトは7回裏の投球前に急遽降板した館山選手に変わって左腕の中澤選手が8回2アウトまで投げ、2アウトで白崎選手が代打で出てきた所から右腕の山本選手にスイッチし、そのまま山本選手が最後まで投げました。

 

 中澤選手は急な登板だったにも関わらず慌てる様子もなく、ランナーを1人も出さないピッチングで決めました。元々1軍でもそれなりに投げている選手ではありますが、対戦したベイスターズの打者も荒波選手や石川選手などの1軍レギュラー経験者だったのに、ずいぶんあっけなく終わってしまいました。

 球速は覚えていないのですが、コントロールがストレート変化球ともに非常に良く、横の変化球の出し入れがうまいなぁと思いました。この調子なら一軍も近いのではないでしょうか。

 

 

                ■

 

 というわけで大行列を作って応援したベイスターズファンの奮闘もむなしく、ベイスターズは敗れました。今日は両チームともベテラン勢の出番が非常に多かったわけですが、ベテランの悲哀を見せつけられる、シュールな一日だったと言えるでしょうか。

 

 明日も今日と同じくヤクルト戦が横須賀スタジアムのデーゲームで行われます。1軍はナイターですので、それまで横須賀スタジアムに駆けつけて応援してみるのも良いのではないでしょうか。

 

 

ヤクルト6-2横浜DeNA

勝:館山

敗:武藤

S:山本

観客数:試合後の発表がなかったので僕の推定で1700~1800人ほど

 

 

 

以上

 

 

 

 

 

2018年4月7日 千葉ロッテvs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 本日は寒風吹きすさぶ神奈川県横須賀市まで、イースタンリーグの本拠地初試合を見に行ってまいりました。

 厳密に言えばベイスターズ球場(練習場)と平塚球場の試合が既に数試合行われておりますからホームの初試合ではないのですが、予定されていた横須賀スタジアム開催が雨で流れ、開幕から半月以上が経ってようやくこぎつけることが出来た、という経緯です。

 それで今日はDeNA球団肝いりのイベントなども行われたわけですが、さすがにここまで間が空いてしまっただけに、いつもの本拠地開幕戦と比べるといまいち盛り上がりに欠ける、そんな試合だったと思います。

 

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 本日のスタメンはご覧の通り。ベイスターズはルーキーで基本的にはリリーフ型の寺田選手、ロッテの先発もルーキーの渡邉選手という顔ぶれです。

 ベイスターズは先発陣の故障が相次いでいる影響でファームの先発ローテが不足しており、そのため今日の寺田選手は先発で登板したものの2イニングで降板し、その後もリリーフピッチャーが1~2イニングづつ繋いでいくという形になりました。

 

 それと、今日の横須賀スタジアムはスピードガンさんの調子が非常に悪かったようで、試合開始から2回裏くらいまで冷温停止状態が続き、その後は表示が出たり出なかったりで、出ても80キロのような首を傾げざるを得ない異常値が結構多かったものですから、途中から視線を追うのを諦めました。ご承知おき願います。

 

 それではベイスターズ先発の寺田選手についてですが、初回先頭の加藤選手にいきなりデッドボールを当ててしまってヒヤリとさせられたものの、その後は至って順調に2イニング無失点で切り抜けました。

 球速表示がないので感覚的なものに過ぎませんが、今日はとにかく風が強くてしょっちゅう砂嵐が吹き荒れている状況だったのを考慮したのか、控え目な球速で投げていたように見えました。速い球でも恐らくは140キロ前後でしょうか。

 球速が抑えめで奪三振も1つのみでしたので見栄えはしませんでしたが、この強風にもめげず、右バッターにも左バッターにもコントロールをそこそこ整えて投げられましたので評価できるのではないでしょうか。

 今日のピッチングをそのまま1軍でやるとすぐに捕まりそうな気もしますのでなんとも言えませんが、グラウンドコンディションの良い状態で球速を上げてどこまでコントロールを維持できるか、今後も見ていきたいと思います。

 

 

 ロッテ先発の渡邉選手は立ち上がりに多少コントロールに苦しむ様子が見られ、初回こそ三者凡退で終わったものの、2回にフォアボールでランナーを出して置きに行ったボールを痛打され2失点しました。

 ただ、甘いボールを打たれたと感じたのは山下幸輝選手と網谷選手に対する1本づつで、白崎選手に打たれたタイムリーはタイミングを外せたもののうまく拾われてセンター前へゴロで抜けたという感じで、そこまで内容が悪かったわけでは無いと思います。

 3回以降は完全に立ち直りコントロールも安定して3者凡退を3イニング続けた所で降板となりましたので、トータルで5回2失点。多少球数を要しましたが、試合中に悪い部分を修正する器用さを見せられたと好評価できるのではないでしょうか。

 

 

 次に打線について。

 

 2回に3連打で2点を奪いましたが、それ以降は試合終了まで荒波選手の内野安打1本しか出ず、1軍と同様に多少寂しい感じがしました。

 

 

 高卒2年目で今年から登録名を「大河」と変更した松尾大河選手ですが、ひと冬越して守備が非常に良くなってきたと感心しました。

 今日は三遊間にも二遊間にも厳しい打球が何本も飛んできましたが、打球判断が非常に良く、遠い所までグラブが届くようになりました。そしてただグラブが届くだけでなくキャッチングが正確無比で取りこぼしが無く、取ってから投げるまでの動作も去年とは見違えるほど速くなりました。

 更に、去年はあまり肩が強いとは思わなかったのですが、今日は苦しい体勢から強い送球で足の速い大木選手の普通なら内野安打になるような打球をアウトに仕留めるナイスプレーも見られました。

 守備にも持って生まれた才能というのがあるらしいですが、野球のあらゆる要素の中で言えば守備ほど努力で補える、上積みの出来るものは無いと僕は考えています。

 ですから、たった1年で守備力をここまで上げてきた松尾選手の、外からは見えないたゆまぬ努力のようなものを、今日はたっぷり実感させてもらいました。

 この調子で人一倍努力して、1軍初出場を掴んで貰いたいと思います。

 

 

 もうひとり、7回に代打で出場した山本武白志選手についても触れておかなければなりません。

 今日の打席はタイミングを取るのにかなり苦しんでいたものの、なんとか粘って、そしてレフトの和田選手がフェンスに背中を付けてようやく捕球できるような、大きなレフトフライを打ちました。

 多少バットの先だったかな?と思ったのと、あとは少し打球の角度が低かったのもあって外野フライに終わりましたが、本当にごく僅かな出場機会しか与えられない中で、よくここまで打席で自分の持ち味を発揮できていると感心しました。

 

 武白志選手は入団当初から非常に立派な体格をしていましたが、去年と比べてまたさらに一回り身体が大きくなったと感じました。身長というよりかは身体の厚みと言いましょうか、間違ってもデブではない、それこそゲゲゲの鬼太郎に出てくるヌリカベのような威風堂々とした体格になりました。相当ウエイトトレーニングを積んだのではないでしょうか。

 今季に入って唯一スタメン出場した試合で4打数2安打をマークしていますし、育成3年目で後がないというのもありますが、もうちょっと公式戦の出場機会を与えてあげられないものでしょうか。

 あの無駄のないバッティングフォームに、代打で出てきてもそれなりに勝負をできる適応力などを見ても、フューチャーズ戦やアマとの交流戦だけでなく記録の残る公式戦に起用するだけの価値は絶対にあると思うだけに、こうしてたまにしか出場させてもらえないのが、見ていて悔しくて仕方ありません。

 

 

 ロッテは新外国人選手のドミンゲス選手がスタメンで出場して4打席3三振に1四球と全く奮いませんでした。緩めの変化球と外に逃げる変化球が苦手そうだと感じました。

 

 ロッテといえば去年伊東勤監督が長距離バッターを熱望しているのに、どう見ても中距離バッターのサントス選手をシーズン途中に獲得して物議を醸した事が記憶に新しいですが、どうも、今年もチグハグというか、そもそもちゃんと外国人選手のスカウティングをやっているのか、甚だ疑問だと、今日のドミンゲス選手を見て改めて感じました。

 

 ロッテはもう1人、昨年BCリーグの富山サンダーバーズでプレーしたペゲロ選手を獲得していて、去年BCリーグで見た時に素質みたいなものを感じていたので獲得したのはそれはそれで良いと思うのですが、その後の様子を見ていると、どうも選手のサポートが行き渡っていないような感じも受けています。

 

 毎年のように1年限りの外国人バッターを取ってはリリースして取ってはリリースしての繰り返しをしていますので、もうちょっと根本的な対策を考えなければならないのではと、そのように感じました。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 先述した通りベイスターズは先発からリリーフピッチャータイプの寺田選手が2イニング投げて降板し、そこから藤岡選手、田中健二朗選手、加賀選手、野川選手、田村選手が1イニングづつ投げ、最後に須田選手が8回9回の2イニングを投げました。

 

 その中で育成3年目の田村選手について触れますが、昨年まではファームの先発ローテの一角として投げていたのが、今日はリリーフでの登板となりました。ベイスターズの先発陣は見ての通りの充実ぶりでこのままでは支配下登録の芽がないという事でリリーフに転向したのでしょうか。そんな気がします。

 それで今日はスピードガンが動いた時で最速が141キロと、去年先発で投げていた時とだいたい同じくらいか少し抑えめの球速で、フォアボールを1つ出したものの、無難に無失点で切り抜けました。

 投球フォームの腕の振りが去年と比べていくらか力感が増したというか、短いイニングを投げればいいという安心感から思いっきり投げているような感じがして、球速はともかく、フォームはリリーフ向きになったという印象を受けました。

 元々コントロールはそれなりのものがある選手ですから、リリーフで連投しても球速を高水準で維持出来るようにして、支配下登録を目指して欲しいと思います。

 

 

 ロッテのリリーフは6回関谷選手、7回阿部選手、8回高野選手がそれぞれ1イニングづつ投げました。

 

 6回に登板した関谷選手は昨年まで1軍で先発をやっていたピッチャーですが、今年はどうしてこの場所にいるのでしょうか。スピードガンがはっきりしないので球速はわかりませんが、特にどこか故障明けという雰囲気でもありませんでしたし、3アウトを3つともフライで仕留めているのは、バッターが感じている以上にボールに勢いがあるからバットの上っ面で叩いてしまうのでは?という意味で、ボールにも力があったのではないでしょうか。

 リリーフ転向なのか、それとも何か別の事情でもあるのかわかりませんが、調子は悪くなさそうだと思いました。

 

 

                ■

 

 

 野球以外の事で一つ気になる事がありました。

 

 今年の横須賀スタジアムは販売する酒類のバリエーションが豊富になったのは良いのですが、どう見ても小学校低学年~中学年の子供が大人のお使いでビールを購入しているのを何度か目にしまして、コンプライアンス上も非常に不味い事ですから、一刻も早く未成年への販売禁止を徹底するべきだと、申し上げたいと思います。

 

 僕が子供の頃は大人からお使いを頼まれて酒屋さんにビールを買いに行くのが当たり前でしたけれども、今ではしっかり法律を厳守しましょうという事で、仮にお使いであったとしても認められないというのがスタンダードです。

 

 ですが、いささか球場ではそのあたりの管理が甘くなっているようです。それは全く問題の有る事ですから、DeNA球団におかれましては、早速明日から関係業者も含めて申し渡しを行って頂きたいと思います。

 

 

 それにしても今日は寒い一日でした。横須賀スタジアムは海に近いので天気予報で言われる気温より多少寒くなる傾向はあるのですが、それに加えて今日は激しい強風のおかげで、あまりの寒さに耐えきれずに途中で球場を後にしてしまうお客さんも少なくありませんでした。

 

 明日8日は天気予報の最高気温が今日よりさらに低くなっておりますので、横須賀スタジアムに行かれる皆様は、ぜひ真冬の服装でお出かけなさいますよう、僭越ながらアドバイスさせて頂きたいと思います。

 

 

千葉ロッテ1-2横浜DeNA

勝:須田

敗:渡邉

観客数:1302名

 

 

以上

 

 

 

 

2018年3月25日 横浜DeNAvs日本ハム (鎌ヶ谷) の感想

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 21日の春分の日横須賀スタジアムで行われる予定だった今季最初の本拠地公式戦が雪で中止になりましたので、先日の浦安のロッテ戦に続いて、千葉県まで公式戦を見に行ってまいりました。

 思ったよりも到着が遅くなって鎌ヶ谷スタジアムの客用駐車場が満車のため入庫出来ず、やむを得ず東武野田線鎌ヶ谷駅近くのコインパーキングに車を停めて、そこからタクシーで球場入りしました。

 そのせいで試合開始に間に合わず、観客席に入った時には既に2回表が終了し、ベイスターズが2-0でリードしている状況でした。

 

 鎌ヶ谷スタジアムの周辺にはコインパーキングが一切無いので、これに懲りて、今後はもっと早く行こうと肝に銘じましたね。

 

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 両チームの先発メンバーはご覧の通り。ベイスターズは高卒ルーキーの阪口選手、日本ハムはご存知ハンカチ王子こと斎藤佑樹選手の両先発です。

 

 

 まずはベイスターズ阪口選手。初めて見るのですが、球速が140キロを超えるストレートが8割方を占める実に若々しい配球で、たまに110キロ台のカーブと120キロ台のチェンジアップのような球を織り交ぜるピッチングです。ものすごくストライク先行でズバズバと、それを5回まで続けて、6回になってスタミナが切れたのか球速が140キロを切るようになって、そこから変化球の割合を増やして、6回終了で降板となりました。

 失点は1で被安打とフォアボールがいずれも2と、高卒ルーキーの3月の内容としてはすこぶる良いと、非常に嬉しくなりました。近年のベイスターズは飯塚選手綾部選手京山選手と毎年のように高卒で右投げの先発型ピッチャーを獲得してきましたが、入団1年目の3月の時点でここまで完成度の高い選手は、間違いなく初めてではないかと思います。

 まずなにより、6回までで球数が86で収まっているというのが良いです。つまり無駄なボールをあんまり投げていません。しっかりストライクゾーンで勝負できていて、それでいて5回まで常時140キロ以上の球速で相手打線を抑え込めているのですから、技術的にはDeNAになって以降では最高の高卒ピッチャーと呼んでも差し支えがありません。

 課題はスタミナ面です。これはもう年齢的にやむを得ませんが、まだまだ体力不足で、その影響が6回に出てきました。球数が少ない中で6回で疲れが見え始めていますので、まずは体作りをしっかりやらなければなりません。

 あとは、今日見た限りでは横に曲がる変化球が無いのかな?という気がしました。僕が見れていなかっただけかもしれませんが、もし本当に持っていないなら、今後学んだほうが良いと思います。

 

 いずれにせよ、鎌ヶ谷まで行った甲斐がありました。

 

 

 日本ハム斎藤佑樹選手は5回を投げて3失点で敗戦投手となりました。僕が覚えている限りにおいて球速が140キロを超えた事がなく、今まで見た中では明らかに球が遅かったと感じました。

 あとは、これは非常に気になったのですが、投げた後の体勢が崩れていて、強めのピッチャーゴロはほとんど捕球出来ずにセンター前へ抜けるか、セカンド・ショート任せになりました。あんなにフィールディングの悪い選手では無かったと思いますから、怪我でもしているのか、それともピッチングで頭が一杯になってしまっていたのか。理由はわかりませんが、気になりました。

 ヒットもホームランも打たれていますし、首脳陣へのアピールどころでは無かったと思いますね。

 

 

 次に野手陣について。

 

 

 まず個々の選手の感想に触れる前に書きたいことがあって、今日は皆さん何時になく盗塁を仕掛けまくっていました。

 関根選手のような俊足型のみならず、狩野選手や細川選手も果敢に盗塁を仕掛けました。日本ハムのスタメンキャッチャーがあまり強肩とはいえないベテラン市川選手だったのでベンチから指示が出たのかもしれませんが、思惑は的中し、キャッチャーが郡選手に替わった後も含めて全て成功いたしました。

 あくまで盗塁をしているだけで、それ以外の基本的な走塁面がいつもと比べて果敢だったというわけではありませんので、キャッチャーの顔ぶれを見て決めただけかもしれません。

 

 

 野手ではファーストスタメンの網谷選手が2打席連続でホームランを打ちました。1本目は斎藤佑樹選手から、2本目は替わった浦野選手から、いずれも左中間のスタンド後方にある防球ネットに突き刺さる、目の醒めるような素晴らしい弾道の特大ホームランでした。

 昨年と比べて身体つきが大きくウエイトアップしたという感じは無く、フォームも特に変わった印象はありませんが、とにかく迷いのない思い切りの良いスイングで、今年こそ支配下登録を勝ち取るぞという意識を感じさせてくれました。

 同じ右のスラッガーとして注目される細川選手と比べると幾分バッティングに柔らかさがあって打率もそれなりに残せそうなのが網谷選手の特徴ですので、この勢いで打ちまくって支配下登録をゲットしていただきたいものです。

 

 

 かつてベイスターズのキャプテンの座に君臨していた石川選手が3番指名打者で出場して、あいにくノーヒットで2打席終了後に途中交代となりました。

 今年の石川選手は特にどこかを痛めていたという話を聞かない割に、ずいぶんと仕上がりが遅く、まだピッチャーと対戦していてもタイミングを取るのに苦労しているような、とても1軍に呼んでもらえるような状態では無いという印象を、前回の浦安のロッテ戦の時と同じく感じさせられました。

 僕は石川選手には代打の切り札になって欲しいと思っています。1軍では2年目の佐野選手やルーキーの楠本選手が代打要員として考えられているようですが、シーズン通して期待できる代打の切り札というのはそれなりに場数を踏んだベテラン級でなければならないというのが僕の持論で、ですから石川選手にもうひと踏ん張りして欲しいのになと、非常に残念に感じています。

 確か一昨年くらいに山下幸選手が代打の切り札として活躍した時期がありましたが、長続きさせられずに、彼は今ファームを主戦場としています。若手でも彼のように代打の切り札として一瞬の輝きを放つ事はあるけれども、シーズン通してとなると、下園さんやゴメス選手のように、ある程度のキャリアが必要なのだと思うのです。

 ですから、石川選手には、こういう所でモゴモゴしていないで、ファームのピッチャーなんか相手じゃないんだと見せつけてもらいたいと、残念に感じています。

 

 

 日本ハム打線は全般的に低調で特に目につく選手はおりませんでした。

 

 膝の靭帯損傷から復帰を目指す谷口雄也選手がスタメンで出場して4打席ノーヒットに終わったわけですが、ちょっと気になったのは、足の調子が引き続き芳しくないのか、内野安打になりそうな打球でも間に合わずにゴロアウトに倒れるなど、自慢の俊足が完全に影を潜めてしまっておりました。

 スタメンで守備にも就いてフル出場しているのだからお医者さんからもゴーサインが出ているのではないかと思いますが、もしかしてもうかつてのような俊足は取り戻せないのでは?などと、余計な心配をしてしまったりもしました。

 

 

 次にリリーフ陣について。

 

 ベイスターズは7回加賀選手、8回武藤選手が1イニングづつを投げ、9回にマウンドに上ったルーキーの寺田選手がピリッとせず1アウト取っただけで降板して急遽平田選手が登場し、残る2アウトを取ってゲームセットとなりました。

 

 その中で加賀選手について触れますが、球速は130キロ台中盤がMAXで、おなじみの外に逃げるスライダーで危なげなく3者凡退に切って取りました。

 加賀選手くらいのレベルになると、よほど状態が悪くない限りファームのバッター相手に打ち込まれることは無く、だから見ている僕らは1軍に行っても活躍できそうだという気分になりがちなのですが、ここが1軍と2軍の違いで、1軍の主力級のバッターともなると外に逃げるスライダーをカットしたり見逃したり出来ますので、そうすると苦しくなって打ち込まれたりフォアボールになったりして、なかなか抑えられません。

 ですから今の状態を持って1軍でどれくらいやれるのか未知数なのですが、彼のようなタフな精神力の持ち主はやはり心強い存在ですので、なんとか1軍に這い上がって頂きたいものだと思います。

 

 

 日本ハムは6回と7回の2イニングが浦野選手、8回高山選手、9回は昨秋の侍ジャパン代表戦に選ばれて出場した堀選手がそれぞれ1イニングづつ投げました。

 

 この中で堀選手について触れますが、球速は140キロ台中盤となかなかの速いボールを続けざまに投じるものの、関根選手に狙いすましたようにレフト線へ強烈なライナーの2ベースを打たれ、その後味方の守備のミスなども重なって自責は0ながら3失点となりました。

 味方のエラーが大きく響いたのは確かですが、それにしても打たれた打球はいずれも芯を食った強い当たりばかりでしたので、あまり満足のいくものではなかったと思われます。

 結局1軍のオープン戦にも全く登板していないようですし、2年目のジンクスにぶつかってしまったという感じでしょうか。

 

 

              ■

 

 

 というわけで今季3戦目にしてようやく初勝利(僕の目の前において)となりました。

 

 1軍のオープン戦も終わり、今後は開幕1軍入りを目指して当落線上にいた選手達がこちらに移って試合に出るようになって来るでしょうが、現有メンバーだけで見ても今年はイースタンの良い順位を狙えそうな感じもしますので、引き続き見守っていきたいと思います。

 

 

横浜DeNA7-4日本ハム

勝:阪口

敗:斎藤

S:平田

本塁打:網谷(僕の推定飛距離130メートル)網谷(僕の推定飛距離135メートル)

観客数:1300人ちょっと

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年3月17日 横浜DeNAvs千葉ロッテ (浦安) の感想

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 年を取ると月日が経つのが早く感じられるようになります。四十路の大台を迎えた今年は特にオフの期間が短く感じたような印象を受けています。

 毎年毎年ストーブリーグばかり頑張るチームだったのでオフの期間も戦闘モードを崩せなかったのが、今回のオフはいつになく心穏やかに過ごせたから、それで心身ともにリフレッシュして開幕を迎えられているという事なのかもしれません。

 

 さて、今日はイースタンリーグ開幕戦。万永ベイスターズの船出だよ!という事で、頭に耳の飾りをつけたリア充が集う街「舞浜」にて、ネズミ野郎には目もくれずに浦安市運動公園野球場で行われた試合を見に行ってきました。

 

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 ネズミ野郎そっちのけでロッテのファーム戦に集いし勇者達がこんなにも大勢で列をなしております。ちなみにこの行列はロッテ応援側席の入場列で、ベイスターズ側にはもう一本行列が出来ておりまして、いかにすごい人数が入ったかおわかり頂けるかと思います。

 結果的に2000人以上入ったそうですから、マリーンズファームはロッテオリオンズをも上回る、集客力を誇るチームと言えましょう。

 

 ロッテ球団はファーム戦でもこんなにお客が入るのに、明日はほとんど客席のないロッテ浦和球場で試合をやるというのだからわかりませんね。実にもったいない事です。一昨年市原市で行われた試合でお客さんが大勢いるのを見ましたし、当時と同じことを感じてしまいました。

 ファームとは言えプロ球団なのだから、そういうお客さんの集まる球場で試合をやるべきではないでしょうか。

 

               ■

 

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 本日のスタメンはご覧の通り。ベイスターズは高卒2年目の京山選手、ロッテは大卒2年目の佐々木千隼選手で、2年目ピッチャー同士の対決です。ちなみにベイスターズのキャッチャーであるルーキー山本選手はBCリーグの滋賀ユナイテッド出身で、京山選手は滋賀県出身ですから、滋賀絡みバッテリーという事になります。

 

 まずは京山選手についてですが、今日は被安打6に与四球6で4失点の負け投手となりました。

 球場のスピードガンがまともに機能していなかったので正確な球速はわかりませんが、感覚的には140キロ台中盤は出ていたように思います。立ち上がりはそれほど制球に苦しむ様子は見られなかったものの、4番を打つ角中選手に対してストレートのフォアボールを出した所から「おやおや?」という雰囲気を醸し出し始め、3回から球が打ち頃の高さかつコースに集まるようになってきてヒットと押出しを含むフォアボールで3失点。さらに次の回にももう1点を奪われて、5回終了で降板となりました。

 

 今日バッテリーを組んだ山本選手が低めのボールをファンブルしたり後ろに逸らす場面が繰り返されて、そこから少し調子を狂わされたような印象もありましたし、内外のストライクゾーンでも多少首をかしげる素振りを見せていましたので、山本選手とのコンビネーションにまだまだ不慣れな感じがあったのかもしれません。

 

 球速はそれなりに出ていましたし、最後のイニングとなった5回はそれなりに修正してきましたので、今日4失点したからすぐに「ああダメか」と落胆するような重い話では無いと思います。次回に好投を見せて挽回して欲しいものですね。

 

 

 ロッテ先発の佐々木選手は5回を投げて1失点(自責点ゼロ)で勝ち投手となりました。初回先頭の荒波選手をサードへの高く上がった内野フライに打ち取るも、ゴールデンルーキー安田選手が打球を見失ってエラーという不運から始まり、好調楠本選手にタイムリーを打たれてエラーで出たランナーの荒波選手に生還されてしまいました。

 球場で時々表示されるスピードガンによれば130キロ台のストレートと、110キロ台中盤の外に逃げる変化球(たぶんスライダー)を中心とした組み立てで、あんまりすごみは感じないものの、結局その外に逃げる変化球をベイスターズ打線がまともに捉えきれずに5回までいってしまったという感じがしました。

 今日のベイスターズ打線は右打者が多かったのですが、左の楠本選手にはボールをしっかり見られているような感じがしましたので、左打者との対戦が増えてくると果たしてどうでしょうか?という印象を受けました。

 

 

 次に打線について。

 

 まずはオープン戦で絶好調の楠本選手です。佐々木選手から一人気を吐く2安打をマークして存在感を示しました。特に圧巻だと思ったのは2本目のレフト線2ベースで、タイミングは振り遅れ気味に、バットの出方は大根斬りみたいな少し無理のある体勢ながら、しかしバットの芯でキレイにミートして打ち返してしまいました。

 プロ野球に入ってくる選手は皆何かしら抜きん出たものを持っているとは思いますが、それにしてもこのバットの芯で捉える能力は天性のものがあると唸らされました。

 なんでこんな良い選手がドラフト8位で取れるのかよくわかりませんが、守備も走塁もソツが無い所を見せてくれましたし、これはファームの試合で見られる機会もそれほど多くないんじゃないかと、大変感心致しました。

 今後は、まだ身体の線が細いように見えますので、体力増強が課題になってくるという感じでしょうか。

 

 それ以外は野手で目を引いた選手はいませんでした。

 

 

 ロッテ打線は個々の選手の感想を書く前に一つぜひ書いておきたい事がありまして、チーム全員の走塁に対する意識がものすごく高く、守備側が少しスキを見せるとすぐにスタートを切ってくるのが、昨年と比べて明らかに違うところだとして感じました。

 ランナー12塁の場面でベイスターズのキャッチャー山本選手が投球を取り損ねて後方数十センチにボールが転がってしまったと思うと、2塁ランナーの肘井選手が瞬時にスタートして、12塁ランナーそれぞれが進塁してしまう、という事もありました。

 山本選手の2塁への送球が甘いと見るやいなや試合中からどんどん盗塁を仕掛ける頻度が増えていきましたし、成功する確率も高かったです。牽制に引っかかって飛び出してしまう場面もあったものの、ではすぐに凶殺プレーで捕まるかと思いきやずいぶんうまく逃げ回ってベイスターズ守備陣に冷や汗をかかせるという事もありました。

 

 ロッテファームは今年から今岡さんが監督をおやりになっているわけですが、今岡さんが足で攻めるというイメージは全くなく、それよりもむしろ井口新1軍監督の思想がファームにまでしっかりと浸透していると見なすのが自然なのかなと思います。

 率直な所戦力的にロッテに手強そうな印象は無かったのですが、監督就任1年目の3月でファームにここまで井口イズムが浸透しているのを見ると、これはもしかしたらパリーグの台風の目になるかもしれないと、そこまで考えさせられました。

 

 

 ロッテ打線では加藤翔平選手が4打数4安打と大爆発しました。4安打中3安打は文句のつけようがないクリーンヒットでしたし、もう1本もピッチャー強襲といっていいキレイなセンター返しでしたので、とにかく調子が良さそうだと感じました。

 加藤選手は走攻守三拍子揃ったいかにも井口新監督の野球に馴染みそうなタイプの選手ですし、これから1軍のレギュラー争いに割って入ることも充分可能なのではないでしょうか。

 

 ロッテと言えばゴールデンルーキーの安田選手が6番サードでスタメン出場しました。初回の守備からいきなりエラーをしてしまい、打席では1アウト満塁の場面でゲッツーに倒れるなど、良い所はあんまり見せられませんでした。

 ただ、守備で、3塁線に飛んだゴロをさばいて1塁に送球する場面が何度かあったのですが、軽く投げるように見せて矢のような送球が行っていましたので、肩の強さは相当なものがあると感じました。

 打つ方では強い打球を全く打てておらず、疲れや気持ちの問題も多分にあるのではないかと思いますが、そもそも高卒1年目の春からいきなりプロのレベルをこなせる筈もないのでして、焦らず怪我のないように体力をつけて、フォームを固めて、じっくりと力をつけてくれれば良いと思います。

 

 

 次にリリーフ陣について。

 

 ベイスターズは6回平田選手、7回三嶋選手、8回国吉選手と右の速球派を3人続けて投入です。

 

 その中で国吉選手について書きますが、今日はランナーのいない先頭からセットポジションで投げ続けて最速が148キロをマークし、フォアボールを1つ出してしまったものの、ほぼ危なげなく片付けました。

 今年の国吉選手はカットボールを多用して打たせて取るピッチングをやると言っていましたが、今日はストレートの制球が良く、変化球は多少バラツキがあって打者によく見られているような感じも受けました。

 カットボールを多用するようになったのは今年からだという事でまだ完全に自分のモノになりきっていないのかもしれませんが、今日のように、その日その日の状況を見ながら柔軟にボールの使い分けが出来るようになってくれれば良いと思いますね。

 

 

  ロッテは6回から唐川選手がマウンドに上ってそのまま最終回まで投げ続けました。

 

 唐川選手は6回から8回まで全く危なげないピッチングで、得意のカーブもコースにしっかり決まってベイスターズ打線に的を絞らせませんでした。

 

 ただし最終9回、先頭の代打網谷選手から、タイミングを外されながらもバットの先に当たったようなふわりとした打球でセンター前に運ばれると、続く山下選手には、こちらもタイミングをうまく外したにもかかわらず、まるで往年の篠塚和典さんのような右手一本でバットを押し出すようにしてレフト前に曲芸打ちするかのようなヒットを打たれノーアウト12塁のピンチを招いてしまいました。

 白崎選手関根選手には2者連続でファールフライを打たせて2アウトまでいくも、松尾選手に三遊間を抜けるタイムリーヒットを許し、さらに続く西森選手にも同じようなコースに連続タイムリーを打たれ1点差まで追いつかれます。

 そして迎えたバッターは石川雄洋選手。コースの隅を突く唐川選手に、カットして粘る石川選手。しかし最後、内角低めにズバッと決まるストレートを投げられ、見送ったのか、それとも手が出なかったのか、という具合で見逃し三振に終わり、ゲームセットと相成りました。

 

 不運な連打から2アウトを取って一安心した所で松尾選手で、少し甘く見すぎてしまった部分もあったのでしょうが、再びやる気スイッチが入ってからの唐川選手はさすが1軍のピッチャーだと感服させられました。

 

 

                ■

 

 というわけで今日は序盤の自滅による失点が最後の最後に響いて1点差で敗れてしまいました。

 

 内容的には打つ方でも投げる方でもロッテに軍配が上がる感じでしたけれども、今日の試合で目を覚まして、明日以降はビシっと引き締まった試合をやってもらいたいものだと感じております。

 

 

横浜DeNA3-4千葉ロッテ

勝:佐々木

敗:京山

S:唐川

観客数:2203名

 

 

 

以上

 

 

FAで贔屓チームから離れていった選手を、どのように見守るべきか

 

 今シーズンからベイスターズに入団した大和選手について、阪神贔屓のメディアがとても熱心かつあたたかい論調の記事を書き続けているのが、とても新鮮だなと感じております。

 

3月13日

DeNA大和がオープン戦初適時打 楽天・藤平から中前先制打「状態はよくなっている」 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

3月11日

DeNA・大和 出た~オープン戦初安打&猛打ショ~「打たないと出られない」 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

3月10日

阪神からFA移籍の大和、DeNAでOP戦初の3安打猛打賞 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

3月6日

DeNA大和、甲子園凱旋 無安打も遊撃で軽快な動き「楽しかったです」 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

DeNA大和、移籍後初甲子園「ヤジが飛んでも気にしない」 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

 

 ヤフープロ野球のニュース検索で「大和」を検索ワードにして出てきたデイリーさんの記事が、3月だけでなんと5本であります。オープン戦無安打が記事になる選手なんて、球界広しと言えども日本ハムの清宮選手と、そしてこの大和選手くらいのものではないでしょうか。

 

 恐らく阪神の主力選手と比べても肩を並べるくらい、熱心に記事にしてもらっているのではないでしょうか。

 

 これは単純に大和選手がそれだけデイリーさんに愛されているという裏返しでもあるのでしょうが、それにしても贔屓チームを出ていった選手に対してここまであたたかく応援してくれるとは、デイリーさんも懐が大変広いのではないでしょうか。

 

              ■

 

 今月上旬に甲子園で行われた阪神ベイスターズのオープン戦をCSのテレビ中継で見ていたのですが、やはりアナウンサーも解説者も大和選手が可愛くて仕方ないらしく、褒めてばかりいました。

 「さすが大和!」というフレーズを何回聞いたか思い出せないくらい乱発していたような気がします。

 

 また、甲子園に詰めかけた阪神ファンの中でも、阪神のレプリカユニフォームに身を包みながら、しかし大和選手のお手製横断幕のようなものを掲げている方もおられましたし、大和選手が打席に入れば阪神の選手以上に温かい声援で迎えられている様子もありまして、なんというか、阪神ファンの皆様の、球団の枠を超えた人間愛みたいなものを感じましたし、阪神ファンの皆様の懐の広さに、ただただ感銘を受けました。

 

 大和選手がそれだけ愛されていたという事なのでしょうが、それにしても、自らの意志で阪神を後にした選手にここまで温かい声援が送られるというのは、かつてない新鮮な光景でありました。

 

 

              ■

 

 ひるがえって我らがベイスターズはいかがでしょうか。

 

 これまでFAでベイスターズから国内他球団に移籍した選手は星の数ほどおりますけれども、そういった選手に対しては大半の事例において、ベイスターズファンは厳しいブーイングや野次を浴びせ続けてきたように記憶しています。

 

 中日に行った谷繁選手や、ヤクルトに行った相川選手や、巨人に行った門倉選手村田選手山口選手や、ソフトバンクに行った内川選手に対して、球場で厳しいブーイングを浴びせるのは恒例行事で、ネット上で見るに堪えない誹謗中傷を書き連ねるベイスターズファンも数多くいるようです。

 FAで移籍したけどブーイングを浴びせられない唯一の事例は、事実上の戦力外と言われた金城選手の時くらいではなかったでしょうか。

 

 果たして、阪神ファンが大和選手に温かい言葉を送るのと、どうしてここまで対応に大きな違いが現れるのでしょうか。

 

               ■

 

 ベイスターズがあまりに弱過ぎたからファンが鬱屈としていて、それで素直に応援できないでいたという事は、かつてはあっただろうと思います。

 

 ですが、2年連続でクライマックスシリーズに進出するご身分となった今なお、内川選手や山口選手に汚い言葉を浴びせ続けている人が一定程度存在しているのが見て取れまして、あまり成長の跡が伺えません。

 

 そもそもベイスターズがかつて弱過ぎたのは選手のせいというよりはフロントや首脳陣の手腕やモチベーションに依る所が大きかったわけで、そのフラストレーションをFA移籍した選手にぶつけるというのは、理屈もへったくれもない、ただのヘイトスピーチでしか無いのではとさえ、僕は感じています。

 

 こういうベイスターズファンの有り様を日常的に見てきたからこそ、阪神ファンが大和選手に送る温かい声援が新鮮に見え、そしてあのようになりたいと羨ましささえ感じるようになったのであります。

 

 

               ■

 

 僕のベイスターズ愛は、だいたいの場合その根幹を選手愛で成り立たせております。

 

 もちろん選手に対する批評もしますけれども、いつまでも際限なくグズグズ続けるような事はせず、ブログに書いて意見表明を終えたら、またイチからやり直しで、選手の奮起を心より願うというのが基本方針です。

 

 ですから、これはあくまで僕の個人的な考えに過ぎませんけれども、ベイスターズファンもいつかは阪神ファンのような懐の広さを持ち、選手がどのユニフォームに袖を通そうとも、良き人生を送ってくれるよう願えるような、そういう爽やかなものになれば良いなぁと、そのように感じた次第であります。

 

 

以上

 

 

2018年3月10日 ヤクルトvs横浜DeNA (横須賀・教育リーグ) の感想

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 今季初の球場観戦だよ!という事で今日は横須賀スタジアムで行われた春季教育リーグの試合を見に行ってまいりました。

 

 これまで教育リーグの試合はこけら落とし等の特別な場合を除いて入場無料なのが通例だったのですが、今年は特別でもなんでもないけど500円になりました。というわけでその500円のチケットをひけらかしたいと思います。

 

 

 ちなみに、現在横須賀スタジアムのある追浜公園ではベイスターズの新しい練習場を建設しております。といってもまだ現状は地面を整地している段階で、建物は何一つ作られておりません。

 当初は来春開業予定でしたが、どうやら数ヶ月ほど遅れそうだぞという事だそうですから、来年ベイスターズに入団する若人は1月末から数ヶ月だけ長浦町の旧選手寮の住人となり、それからシーズン中に改めてバタバタとお引越しをする流れになりそうです。ですから、新選手寮にお引越しする前はあんまり大きな家電や家具を買うのは控えておいたほうが良さそうだよ!と、まだ誰になるかもわかりませんけど、ご忠告申し上げたいと思います。

 

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 本日のスタメンはご覧の通りです。ベイスターズが今永選手、ヤクルトが高橋選手の左腕対決です。

 春季教育リーグの先発で1軍の主戦級ピッチャーが出てくるのは例年のことなので特に驚くものでもありませんが、今日はリリーフで出てくるピッチャーが全員1軍入りが当確じゃないかと思われる面々ばかりなので、これはサプライズでした。後ほどお伝えします。

 

 

 まずはベイスターズ今永選手ですが、4回を投げて被安打1の無失点で順調な仕上がりぶりをアピールしてくれました。

 ストレートの球速は140kmを多少上回る程度で抑えめな感じも受けましたが、しっかりとストライクを先行させて状態の良さそうな感じが見て取れました。唯一のヒットはベテランの井野卓選手だったと思いますが、さすがベテランだけあって甘く入ったところをすかさず振り抜かれたという感じでした。

 調子はすこぶるよく、開幕投手も充分狙えるのではないでしょうか。

 

 

 ヤクルトは高卒3年目の高橋選手。こちらも4回を投げて被安打4くらいで無失点でした。右バッターを相手にした時にコントロールで苦しむ所が見られましたが、ベイスターズ打線の再三の拙攻に助けられました。球速も今永選手と同じような140km前後でまとまっていて、投球練習の時に内側に小さく曲がるシュートのような変化球を投げていて、これはちょっと魅力的だぞ!と思いました。

 これから順調なら早い内に1軍の初マウンドも充分見込めるのではないでしょうか。

 

 

 次に野手について。

 

 今日のベイスターズ打線は全部で8安打するもヤクルト村上選手のタイムリーエラーによる1得点のみと、決め手に欠ける一日となりました。

 

 春のキャンプからオープン戦初頭まで1軍に帯同していた細川選手が2安打をマークしました。2安打とも少しタイミングを外されながら、なんとかバットの先で拾って内野の頭を越していく打球を打てました。

 上記の2打席でラミレス監督から指摘されたフォームの崩れを改善できたかな?と嬉しく感じていたのですが、最終打席に、やはりタイミングを外されて完全に腰砕けになりながら腕だけで当てるようなスイングで内野ゴロに倒れる場面がありまして、まだまだ自分のスイングを貫き続ける所までには戻っていなかった、と今日は結論づけたいと思います。

 細川選手といえばフルスイングのイメージですが、今日は8分くらいのスイングでしたので、まだまだ道半ばといった感じですね。

 

 その他は、「首脳陣に猛アピール!」という感じの野手はおりませんでしたね。飛雄馬選手もずいぶん大人しくなっちゃったなぁと、寂しく思いました。

 

 

 ヤクルトではドラ1ルーキーの村上宗隆選手に注目しました。4打席立って全て凡退に終わりましたが、ただしそのうち3打席はいずれも外野の定位置より後ろに飛ばす外野フライで、打球の角度はいかにもホームランバッターという感じの、ハッとさせられる美しい打球を打ち上げる選手だなと感心しました。

 外野フェンスの向こうまで残り数メートル飛距離が足らなかったその理由は、初めてのプロ野球による疲れなのか、単なるパワー不足なのかわかりませんが、さすがプロ野球のドラフト一位で複数球団が競合指名するだけの風格のある選手だと感心させられました。

 打席での振る舞い方も実に落ち着いて堂々たるもので、度胸の良さもあるように思いました。

 目下の課題は、やはり内野手転向間もないという事で守備でしょうか。今日もやや強めのゴロを弾いてタイムリーエラーを喫し、牽制で飛び出した2塁ランナー(西森選手)が3塁に向かってくるのに対するタッチプレーも甘さが出て進塁を許す場面がありました。

 ヤクルトがどうして彼をサードに転向させたのか理由はわかりませんが、いくら打撃の才能が超一流でも、守備を猛勉強しなくては1軍入りもまだまだ先の話となるのではないでしょうか。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは5回からなんと山崎康晃選手、6回エスコバー選手、7回砂田選手、そして8回と9回の2イニング井納選手という豪華な継投になりました。

 

 山崎康晃選手は先頭の山川選手にいきなりセンター前へライナーのクリーンヒットを打たれるも、後続2名をボテボテの内野ゴロ(2つ目が併殺)に打ち取って3人で片付けました。

 攻守交代で気が緩んでいる間にヤスアキジャンプの曲が流れ出してスカスタ場内の空気が一変しまして、本当にビックリさせられました。僕はベイスターズファンでありながら山崎康晃選手を生で見たことが今まで殆どなかったので(彼が2軍に落ちてこないので)、だいぶ感動しました。大谷翔平選手がスカスタに来た時クラスの感動を覚えました。

 

 エスコバー選手は150キロ弱のストレートばかり投げまくってヒットを1本許すも4人で打ち取ったように思います。コントロールがとても良く、今年は去年よりも遥かに良い成績を残してくれるのではと、非常に良い印象を持ちました。

 

 砂田選手は育成選手の頃から見てきましたが、あの頃とは違い、実に落ち着いた無駄のないフォームで淡々と3者凡退に切って取りました。砂田選手は10代の時からコントロールが良かったと思いますが、フォームはいかにも野球少年的な「うぉりゃー!」という感じでしたので、1軍に定着してすっかり大人びた都会の人になってしまったなぁと、遠くの人のように思いました。

 僕としては先発に戻って欲しいのですけど、なんせ1軍の先発ローテが充実しておりますので、このまま今季もリリーフで続けるんでしょうね。くれぐれも怪我だけは注意してもらいたいものです。

 

 最後に井納選手。春の練習試合から見ていますが、最初の1イニングは本当に鬼のように良いボールを投げて打たれる気配が微塵もありません。だけど回跨ぎで2イニング目に入ると急に別人になり、山川選手にレフトへ弾丸ライナーのホームランを浴びてしまいました。

 8回が終わってベンチに下がった後の井納選手の様子を眺めていたのですが、やはり本人も回跨ぎに対する問題意識は持っているようで、普通なら味方打線が1つか2つはアウトを取られるまでキャッチボールを休む所ですが、井納選手はルーキーの山本選手を相手にキャッチボールをやり続けておりました。少しでも休むと不安なのではないでしょうか。

 ずっと先発をやっていた人なだけに回跨ぎもへっちゃらかと思いきや相当慣れに苦しんでいるようで、このままロングリリーフ要員としての働きを期待され続けるのもちょっと酷かな?と感じ始めました。

 

 

 ヤクルトの継投は5回から石山選手、6回久古選手、7回山本哲選手、8回中尾選手、9回沼田選手でそれぞれ1イニングづつとなりました。

 

 

 その中ではBCリーグの群馬ダイヤモンドペガサスに所属していた頃に見ていた沼田選手について。味方が9回表の土壇場で同点に追いついた為急遽回ってきた出番だと思いますが、全くその影響もなく、1軍実績のある白崎選手を腰砕けにさせて内野ゴロに打ち取ると、左打ちに楠本選手にライトへクリーンヒットを1本許すも後続を抑えて、充分首脳陣へのアピールとなる無失点ピッチングとなりました。

 球速はあんまり覚えておりませんが、本人のMAXと比べればまだ多少届いてない140km台中盤のストレートと曲がりの小さな変化球で打たせて取る、という感じだったと思います。

 1軍のリリーフで結果を残していくためには決め球になる強力な変化球が重要で、それをこれからどれだけ磨いていけるのかだと思いますが、器用さもあるようですし、環境の変化に対する強さもあると思いますので、ぜひ横浜スタジアムでの登板をお待ちしたいと思います。

 

 

 

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 というわけで今季最初の球場観戦が終わりました。

 

 毎年この時期に思うことですが、やはり野球は球場で見るのが一番です。選手1人1人の細かな動作を確認できますし、打球の速さを味わえます。

 仕事や家庭の事情などで球場に通える回数に限りがあるのは当然なのですけれども、今年もなるべくそういった障壁を乗り越えて、1試合でも多く球場で野球を見たいと、改めて噛み締めました。

 

 

東京ヤクルト1-1横浜DeNA

本:山川(僕の推定飛距離110メートル)

観客数:1200人ちょっと

 

 

 

以上

 

 

ベイスターズはレギュラーと控えの実力差が大きい説への反論

 

 

 皆様ご無沙汰しております。そろそろオープン戦も始まってまいりますので、僕も僕でウォーミングアップをしたいと思い、この度筆を執った次第です。

 

 さて、シーズンオフも何かと注目を浴びる事の多い近年のベイスターズでありますが、特に頻繁に耳にする最近のベイスターズ評が「ベイスターズはレギュラーと控え選手の実力差が大きい。だから長いシーズンで疲れや故障で脱落者を出したら脆い」というものであります。

 

 弱かった頃もあれやこれや言われていましたが、毎年クライマックスシリーズに出場するご身分になっても相変わらず何かしら言われるものなのだな、と、重箱の隅突かれ感みたいなものを噛み締めております。

 

 で、重箱の隅突かれ感を噛み締めつつも、何かしら反論を試みなければ気が済まないというのが、四十路になっても引き続きお子様メンタルが拭い去れない僕の真骨頂なのでありまして、「よーし見てろ!今から反論してやるからな!」という風に鼻息を荒くしている、という現時点の模様なのであります。

 

 

               ■

 

 「ベイスターズはレギュラーと控え選手の実力差が大きい」という声に対する僕の率直な感想を申し上げますと、それこそが「強いチームあるある」なのであり、強豪チームとなったベイスターズにとって当然の現象であるという風に考えております。

 

 思い起こせば、森祇晶監督率いる西武ライオンズ黄金時代も、ダイハード打線だった頃のダイエーホークスも、落合博満監督率いる中日ドラゴンズも、毎年優勝争いするチームはどこだって、レギュラーが固定化してなかなか1軍の試合に出られない控え選手が少なからず存在したものです。

 そして、1軍の試合に出られない控え選手がレギュラー選手と比肩するほどのスキルアップをするのは、よほど爆発的な何かが無い限り難しいのでありまして、ですから「レギュラーと控え選手の実力差が大きい」現象こそ、強いチームあるあるなのである、という事なのであります。

 

 

               ■

 

 毎年優勝争いする強豪チームはレギュラーと控え選手の実力差が広がるのが当たり前なのか?を、具体的な数字でお見せしたいと思います。

 

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 まずは1990年の西武ライオンズの野手成績を見てみますと、レフト以外のレギュラーが固定化されているため、唯一レギュラーが固定されず常に競争状態だったレフトを守った笘篠選手や吉竹選手や森選手の打率についてはレギュラークラスと肩を並べられる所まで来ています。

 

 それ以外のポジションで控えとして出場機会を持てたのはベテランの鈴木康友選手や大宮龍男選手くらいで、いずれも守備型の選手であるため数字は奮いませんでした。

 

 よって、黄金時代真っ盛りの1990年の西武ライオンズはレギュラーと控えの実力差が相当大きかったと結論付けられると思います。

 

 

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 次に王貞治監督率いるダイハード打線ダイエーホークスはどうであったかと数字を羅列しますと、小久保裕紀さんが故障で離脱したサードの穴を川崎宗則選手が埋める形でレギュラーとして起用され、だいたいのポジションが固定されているのがわかります。

 控え側に記載したズレータ選手はシーズン途中に入団したため試合数は少ないですが、DHとしてほとんどレギュラークラスの扱いを受けています。

 

 ですから正真正銘の控え選手として見るべきなのはネルソン選手から下に並んでいる面々となるわけですが、やはりこの数字が示すように、ダイハード打線のレギュラークラスと比べると格段の差がついているのがわかります。

 レギュラークラスで唯一鳥越選手のみ打撃成績が奮いませんが、当時の鳥越選手はパリーグを代表する守備の名手でしたので、打撃成績については目をつぶってもらえたという事だと思います。

 

 

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  そして最後にご紹介するのは2年連続リーグ優勝を果たした時の中日ドラゴンズです。

 

 中日が先述した西武やダイエーと違うのは卓越した打撃成績を残したと言える選手が皆無であるのと、レギュラーとして固定されて130試合以上出場した選手が3人しかいなかったという所でしょうか。

 この年はいわゆる「飛ばないボール」の時代でありましたので中日に限らず打撃成績全般が低調な傾向にありましたけれども、この中にあってさえも控え組の中でレギュラーを奪取するような、目に見えて違いを発揮した選手がついぞ現れなかったという事で、よくぞこれで優勝できたものだと、改めて感じ入ります。

 

 先述した2例と比べるとレギュラーと控えの実力差は格段に少ないこの年の中日でありますが、この状態が望ましいものであるとは、僕には到底思えないのですね。

 

 

               ■

 

 この西武ダイエー中日と現在のベイスターズでは争っている順位も実績も大きく違いますけれども、ただし、現在のベイスターズがこういう方向性を目指しているのは、ラミレス監督の采配からも充分見て取れると思います。

 

 ですから、ベイスターズのレギュラーと控え選手の実力差が大きいという懸念は、過去に常勝球団と褒めそやされた各球団の状況と似通った話でもあるのだから、さほど心配する必要は無いよと、僕は改めて結論づけたいと思います。

 

 筒香ロペス宮崎という全員が全員打撃タイトル争いをするようなクリーンアップと実力差の無い控え選手がいたらそれはそれで嬉しいに決まっているのですが、それは欲張り過ぎなのでありまして、まずは具体性のない印象論に惑わされずに、しっかりとベイスターズの成長を見守って参りましょう!

 

 

 

 

以上

 

 

 

 

 

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