ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

ベイスターズの何がダメだったのか 2018秋

 

 

 開幕前は優勝を信じて疑わずにおりましたし、開幕からずっと不調でセリーグの下位を彷徨っている間も「なんだかんだ3位に滑り込んでCSに出るだろう」くらいの気持ちを持ち続けていたのですが、残念ながら久しぶりのBクラス転落と相成りました。

 

 ほんの数年前までAクラスどころか5位に上がるので精一杯だった我々ベイスターズファンからしてみれば、4位という順位を不満に思えるというのはある種の成長とも言えるのかもしれませんが、ただやはり、まだ4位という順位を前向きに捉えるには時間が短か過ぎます。

 

 まだまだ破裂しそうな何かが脳みその大部分を占めておりますので、破裂しないようにガス抜きをする目的で今日のブログエントリーをしたためたいと思います。

 

 

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 今季のベイスターズは最後の2試合までCS出場の可能性が残るギリギリの戦いを続けてきたわけですが、ただ、内容的にはお世辞にも「上位争い」をしているような感じではなく、言い方は悪いかもしれませんが、他球団がそれぞれ自滅していく中で消去法的にこの地位を争わせて頂いているというような、勝ち取ったのではなく、タナボタで頂いた順位だという感想を持ちました。

 

 チームの力量とか戦いぶりに関して言えばラミレス監督体制になって3年間で最も弱かったと言って良く、勝率も過去3年間のワーストである.475(2016年.493 2017年.529)に留まっております。

 

 ですから、ラミレス監督が最終戦後に「責任を取る」と表明した際には辞任も有りうると、僕は感じ取りました。

 

 

 僕個人の考えとしては今季の反省を活かして来季もラミレス体制続行をというのがありましたが、仮に辞任するとなったとしても、それはそれで受け入れる覚悟もあった、とでも言いましょうか。

 

 それくらい、今年のラミレス監督はダメだったと、僕は感じています。

 

 

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 今年のベイスターズのダメさ加減を象徴する箇所として言及したいのが、打順や守備位置やピッチャーの投げる順番などなど、とにかくコロコロと変え過ぎたという事です。

 

 

 僕は思うに、日本人は環境の変化に脆いという特性というか弱点を持ち合わせております。

 

 

 例えば、筒香選手は打順が3番と4番で1つ違うだけで成績がずいぶん変わってしまい、3番ではダメだから4番に戻したという経緯が昨年ありました。それにも関わらず再び今季開幕を3番でスタートさせて、やっぱりダメで4番に戻しました。

 それがどういうわけかシーズン最終盤に1番を打たせてみたりして、やはり満足のいく結果は得られませんでした。

 

 

 宮崎選手はサードのレギュラーに定着してから急に首位打者を獲得しました。セカンドやらサードやら時にはファーストやらとたらい回していた頃は打率.250~.280でしたから、守備位置をサードに固定させて「サードの練習」「バッティングの練習」に集中させた効果が抜群に現れたと言えます。

 

 

 倉本選手は今季はセカンドにコンバートしたと言っていたのが、ある時はショートに戻してみたり、またある時はサードを守らせてみたりもしましたし、打順も毎日のように変わりました。その結果として、1軍定着以降ではワーストの成績に終わりました。一昨年打率.294だった選手が.232になってしまったのですから、これはチームとしても大きな損失に違いありません。

 

 

 レギュラー選手のスターティングオーダーが毎日不動だと見ている方としては飽きが来ますし、不振の選手がいつも通り起用され続けるのを見るのはとてもストレスが溜まるものですけれども、ただし、強いチームというのはほとんどオーダーが固定されているものです。

 若干、1つか2つくらいのポジションでレギュラー争いが繰り広げられて顔触れが変わる事はあるかもしれませんが、主砲が4番を打ったり1番を打ったりコロコロ変わる事は無いわけです。

 

 それは前例を踏襲せよと言いたいのでは無くて、それが先人たちの知恵なのであると言いたいわけです。

 

 日本人は環境の変化に脆い。だから打順や守備位置を変える時は慎重に慎重を期さなければならない。慎重さを欠いたならば、まず間違いなく失敗に終わるというのが先人たちの知恵なのではないでしょうか。

 

 

 かつてベイスターズでは鈴木尚典さんが2番を打たされたり4番を打たされたりした影響で調子を崩したり、内川聖一さんが故障の村田修一さんに代わって4番を任されたら急に打てなくなったりという経験を経てきておりますので、二度とこのような猫の目オーダーは止めるべきだと申し上げたいと思います。

 

 

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 今シーズンのベイスターズは先発投手陣が大崩壊し、それがチームに大きな重しとなりました。

 

主だった選手の勝ち星の推移は以下の通り

 

石田健大 2017年6勝 2018年3勝 (-3勝)

今永昇太 2017年11勝 2018年4勝 (-7勝)

濱口遥大 2017年10勝 2018年4勝 (-6勝)

ウィーランド 2017年10勝 2018年4勝 (-6勝)

(敬称略 背番号順)

 

 リリーフとしてスタートした井納選手を除いて考えてみましても、散々な結果に終わりました。

 

 

 ではなんでこんな結果に終わったのか?という事を僕なりに考えてみたわけですが、このうちウィーランド選手を除く3選手については完投、もしくはなるべく長いイニングを投げる事を主眼に置いて開幕を迎えたのではなかろうか?そしてそれが力の入れ具合に作用して、立ち上がりからよく打たれるようになってしまったのでは?と、僕なりに推測しております。

 

 この3選手は昨年、降板後のインタビューでよく「ブルペンに迷惑をかけた」という類のコメントを発する事が多かったように思います。

 

 2017年は6回7回で降板してしまいリリーフピッチャーを多くつぎ込む展開の試合が多くなった反省から、2018年は完投できる回数を増やすとか、毎試合7回8回まで投げきれるようにする事を主眼に置き、スタミナをセーブするかのような、そういうピッチングをしてしまったのでは無いでしょうか。

 そしてそれが今季のような結果に終わった要因になったのではないでしょうか。

 

 

 ピッチャーの完投能力というのは、半分くらいは先天的なものじゃなかろうかと僕は考えています。

 

 元ベイスターズの山口俊選手はリリーフから先発に戻った2015年、シーズン途中から先発に戻ったにも関わらずその年だけで3完投(うち完封2)という離れ業をやってのけましたけれども、それはただ彼の身体能力がそうなっていたから急に先発に戻っても完投しまくれたという事ですし、巨人の菅野智之選手が今季8完封を達成したのも、やはり持って生まれた身体能力に起因する部分が大きいのではないでしょうか。

 

 ですから、スタミナとか完投能力といった部分で取り立てて秀でた能力を持っているわけではないピッチャーが「ブルペンに迷惑をかけまい」として急に長いイニングを投げようとするのは土台無茶があって、迷惑をかけないようにするつもりが、かえって砂田選手に70試合投げさせる事へと繋がってしまったのではないでしょうか。

 

 

 来季は、せいぜい「1試合の平均投球数を10球増やす」くらいの目標設定を置いて、初回からのピッチングが疎かにならないように初心に立ち返って頑張って欲しいとしか言いようがありません。

 

 

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  昨年の今頃はルーキーの細川選手がいきなり2試合連続ホームランを放って我々を喜ばせてくれたものでしたが、今季は残念ながら、これといった野手の新戦力は現れずじまいだったという感じがします。

 

 ルーキーの神里選手はデッドボールで故障離脱するまで素晴らしい活躍をしていましたが、2軍で力をつけて1軍の選手を脅かし始めた野手というのは、ファーム中心に見ている僕からしても、名前を挙げるのが難しいという感想です。

 

 野手の育成が停滞しているのであります。

 

 今季もリーグ優勝を果たした広島カープは充実一途のレギュラー陣に加えて今季は野間選手や西川選手といった新興勢力まで台頭し始めておりますので、このままでは追い上げるどころか差が広がる一方だという危機感を募らせております。

 

 

 だからこそベイスターズは育成に力を入れるべく、コーチの人選を真剣に悔い改めるべきだと申し上げたいと思います。

 

 

suguru0220.hatenablog.com

 

 これは去年の11月に決まったファームの組閣に関する僕の見解です。

 

 記事中にもありますように、ファームの打撃コーチとバッテリーコーチの人選に懸念を申し上げておりまして、それがおおむね不安的中と言いたいのであります。

 

 

www.sponichi.co.jp

 そういった意味においては名伯楽として名高い田代富雄さんをベイスターズに呼び戻すなど、球団もコーチ陣の人選をこれまでと違う方向性に持っていこうとしている雰囲気を感じますので、田代さんに次ぐ第二弾第三弾のビッグネームの招聘をお願いしたい所だと思います。

 

 

 

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www.daily.co.jp

 

 今年のベイスターズの何がおかしかったのか。

 

 監督と首脳陣の軋轢など諸問題がいち早く明るみに出て、そしてその対応策として、恐らくチームの輪を取り戻すにはうってつけの人選であろう三浦大輔さんのコーチ就任の報などもありまして、来年はなんとかなりそうだという感じがしつつあります。

 

 

 なるべく早く来季のコーチ人事をまとめ上げて、来年のセ界制覇に向けてチーム一丸となってもらいたいものだと、本日の愚痴ブログを締めくくりたいと思います。

 

 

以上

 

2018年9月30日 ヤクルトvs横浜DeNA (横須賀) の感想

 

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 ファン歴の長い方や勘の良い方は既にお察しのことと思いますが、明日10月1日はNPB12球団の戦力外通告解禁日となります。

 

 ですので、明日、日付が代わったらヨーイドンで、スポーツ紙各紙のWEBサイトから「○○選手が構想外」等といったニュースが放たれるようになるものと思われます。

 

 

 また、今日行われたファームの最終戦においては、今季限りでベイスターズのユニフォームを脱ぐ事となる選手の最終出場が取り計らわれるのが慣例のようになっていたりもするので、ですので今日のような大型の台風が押し迫っている中でも、まさに万難を排してでも球場に駆けつけようと、僕は考えたわけです。

 

 

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 今日のスタメンはご覧の通りです。今週予定されていた6試合のうち4試合も雨で流れた事と、次の試合となる10月8日開幕のみやざきフェニックスリーグまで日が空く事等の理由もあって、今日は両チームとも選手交代が非常に頻繁で、「1人でも多くの選手を起用しよう」というベンチの意図が見えました。

 

 まずはベイスターズ先発の桜井選手ですが、1イニングを投げただけで降板してしまいました。今日登板する予定だったピッチャーが数多い上に、雨雲がすぐ近くまで来ていて途中で試合が打ち切りになる恐れがあったので、1イニングのみの登板になったと想像されます。

 

 僕は桜井選手をこの目で見るのは初めてで、いつも見たいと思っても行き違いになっていたので、最後に実現出来て嬉しいです。

 ストレートの球速は140キロ前後で、この1イニングだけを見た感想としては京山選手の左投手バージョンという印象を受けました。ベイスターズのルーキーピッチャーはだいたい球速を抑えめに、その分球の回転やコントロールを重視して投げる傾向がありますので、桜井選手もそういった形で学びを得て、徐々に球速も伸ばしていくようになるのかもしれない、と思いました。

 とにかく1イニングしか見られませんでしたのでそこまでの感想が浮かばないのですが、比較的1軍定着が早そうな感じがするという事だけ書いておきたいと思います。

 

 

 ヤクルト先発の山中選手も短い2イニングで降板です。初回はコントロールに相当苦しんでいて、関根選手にデッドボールを当て、細川選手にもハッキリと分かるフォアボールを許しました。その他にもあわやデッドボールという場面が有りました。

 山中選手は数少ないアンダースローのピッチャーですが、アンダースローのピッチャーは皆さん球速がそれほどでも無い人が多く、それゆえコントロールが生命線を握るわけですが、かつて見た渡辺俊介選手の現役晩年もそうでしたけれども、百戦錬磨のベテラン選手ですらかなり大きな幅でコントロールを乱すことがあって、山中選手もご多分に漏れず、そんな感じの苦労をしているようでした。

 コントロールに苦しむというのは若手ピッチャー特有かといえばそうでも無く、プロ野球選手の奥深い悩みの谷間を垣間見た、とか言うと大袈裟でしょうか。

 

 

 次に野手について。

 

 

 まずお断りをしておかないとなりませんが、僕は今日、台風の影響で高速道路が通行止めになる事が予めわかっていましたので、夕方の16時で球場を後にしてしまいました。6回裏ベイスターズの攻撃まで見届け、ウグイス嬢の「ピッチャー国吉!」のアナウンスに後ろ髪引かれる思いで、まさに断腸の思いで帰途につきました。

 

 

 なので6回までに出場した選手の感想しか書けませんが、その最後の6回裏、山下幸輝選手が右中間にソロホームランを打ちました。打った瞬間に「これはホームラン」とわかる、文句なしの放物線を描くホームランです。

 ただし褒めてばかりもいられません。あれは確か6回表、コントロールに苦しむ熊原選手がフォアボールのランナーを1.2塁に置いて、やっとの思いで打ち取ったサードゴロを、ややジャンピングスロー風味な格好で1塁に送球するも、送球が逸れてエラーとなりました。

 バッターランナーは右打者の荒木選手で、そこまで一刻を争うような状況でもありませんでした。だから丁寧に送球する場面だったわけですが、あの送球姿勢はTPOをわきまえない、ややもすれば「雑」だとも言えるプレーだと僕は感じました。

 僕は今年山下幸輝選手のバッティングを何度も褒めてきました。それと同時に、守備に対する苦言を何度か書いてきました。それが最終戦でも凝縮するように発生して、フラストレーションが溜まりました。

 今季限りでベイスターズのユニフォームを剥奪される選手たちの姿を見て、何かを感じ取ってくれたらと思います。

 

 

 もう一人挙げるとすれば、飛雄馬選手でしょうか。今季はいつ見ても堅実なバッティングで一日一善を達成しているような印象があって、今日も逆転タイムリー2ベースを打ちましたし、僕が帰った後ももう1本追加したようでした。守備も、定位置とは言い難いファーストにおいて、照明の暗い横須賀スタジアムでファウルフライが飛んでも安心して見ていられるくらい、実に堅実なものでした。

 バッティングに関しては今季に何かを掴んだように見えるのですが、恐らく彼は、一軍に上がると緊張して実力を発揮できなくなるタイプのような印象を受けています。彼が初めて一軍昇格して試合に出してもらった時の事はよく覚えていますが、最初の打席はガチガチに固まっているのがテレビ越しでもわかるくらいでしたし、守備ではエラーもしてしまったと記憶しています。

 それくらい真面目な青年だという事で、だから横須賀のファンからも深く愛されているんだろうと思いますけれども、本当に何か一つでもグッと来るような成功体験を掴んでくれれば、一気にスターダムにのし上がってくれるんじゃないかと、今日も思いながら見ていました。

 

 

 今日のヤクルトは投手も野手も中堅~ベテランクラスの選手が大挙出場していて、時節柄、あちらもあちらでいろんなものが内包されているんだろうなと感じながら見守りました。

 

 

 そんな中で、やはり目立ってしょうがないのがゴールデンルーキーの村上選手です。先日の一軍デビューではいきなりホームランを放って度肝を抜かれましたけれども、ファームに戻って一通りの動きを見て真っ先に感じたのは、守備が春先と比べて圧倒的に上達している事でした。

 元々彼は高校時代までキャッチャーでしたので、コンバートされたばかりのサードの守備が拙いのは致し方ない事なのですが、それからおよそ半年弱で打球への反応が良くなって守備範囲が広がり、グラブさばきもうまくなって捕球が安定してきました。高卒1年目の内野手としては充分評価できる所まで向上したと言えるでしょう。

 僕のこれまでの経験上で言えば、守備をしっかり努力できる若手選手は、その後もしっかり成長して1軍定着しやすくなります。きちんと守れるだけで1軍首脳陣が我慢しやすくなるのもそうですが、打撃がウリの選手が守備でしっかり努力しているというのは、それだけ野球に誠実に取り組んでいる証ですから、その人並み外れた努力が必ず生きてくるのです。

 プロ野球選手は皆努力しているのです。そこで更に一歩抜きん出てくるには、それだけの才能があるのも去ることながら、やはり人並み外れた努力と向上心が不可欠という事で、今日の村上選手からはそういった裏側の良い部分を感じさせてもらえたと思います。

 

 

 

 次にリリーフについて。

 

 

 今日は前もってスポーツ紙各紙の報道で、今季限りで引退する加賀選手が登板すると報じられておりました通り、4回頭からマウンドに上がって、引退登板では異例の1イニングを投げました。

 

 対戦したのはヤクルトの上位打線で、引退するピッチャーが相手だから忖度したというような雰囲気も全く無く、被安打1の無失点で最後の登板を終えました。

 加賀選手はルーキーの年に先発でデビューして、味方打線の援護に恵まれなかったせいで勝ち星には反映されませんでしたけれども、非常に素晴らしい先発ローテの柱として活躍してくれました。

 しかし、彼はいい意味でも悪い意味でも器用過ぎました。尾花監督の時代にリリーフピッチャーが不足しているからといってリリーフに回され、そこでもすぐさま順応して活躍してしまったが為に、それ以降、チームは5位に大差をつけられて最下位に沈んでいるような状況でも毎日のように投げさせられて、それで短命に終わってしまったんじゃないかと、僕は当時の首脳陣に対して恨めしい気持ちを、未だに持っています。

 最近ファンになったばかりの方はご存知ないかもしれませんが、彼はコンスタントに150キロ前後の速球を投げ、それでいてメンタルが強くてコントロールも良い、優秀な先発ピッチャーだったのです。

 それがどうして、まだ30代前半で衰えるような年齢でもないのに140キロも出ない軟投派ピッチャーになってしまったのか。悔やんでも悔やみきれない事です。

 

 加賀選手は必ずや良い指導者になりますので、来季は大きい背番号を背負って、指導者としてベイスターズのユニフォームに袖を通して欲しいと願っています。

 

 とにかく、お疲れ様でした。

 

 

 順番は前後しますが、3回から福地選手がマウンドに上がりました。福地選手といえばルーキー時代は150キロを超える豪速球を投げるリリーフピッチャーとして一軍で活躍した時期もありましたが、昨年今年と一軍での登板機会は無く、球速もルーキーの頃の面影が全く無い、140キロ前後しか出なくなってしまいました。

 去年は一時期、復活したと思える瞬間があったのです。当時キャッチャーに挑戦していた佐野選手とバッテリーを組むとなぜか不思議と球速が元通りに蘇り、かねてからの懸案だったコントロールも落ち着き、数字も防御率2点台まで上がってきたのです。

 ですから、当時ベイスターズに移籍してきたエスコバー選手と似たような感じで、左の剛速球リリーバーが2人も出来たら頼もしいなぁと非常に嬉しく思っていたのですが、今日、久しぶりに見た福地選手は、再び140キロ前後の球速しか出せない、どこか大人しい感じの、自信無さ気な雰囲気のピッチャーに舞い戻ってしまったように、僕には見えました。

 

 福地選手に来年があるのかどうかは僕にはわかりませんが、かつて三嶋選手が辿った道に非常に似ているように感じているのもありまして、どうか、三嶋選手のように復活させてあげられないものだろうかと願ってしまいます。

 

 

 その他、僕が球場を後にした6回までで須田選手、進藤選手、野川選手、熊原選手、藤岡選手が代る代るマウンドに登りました。

 

 須田選手のマウンドについては既に様々なSNSで取り沙汰されている通りです。まだ物事が公式に詳らかになっていませんので、あえて言及しないでおきたいと思います。

 

 

 

 ヤクルトは3回から2年目の寺島選手が2イニングを投げ、その後は古野選手平井選手と繋ぎました。

 

 寺島選手は昨年故障で出遅れがあったのは承知していますが、今日もいまいち本調子に程遠く、恐らく140キロ前後しか出ていなかったように思われます。松尾選手に許したベイスターズのチーム初ヒットもそうでしたが、球が高めに浮きがちで、何か前途多難を予感させるピッチングだったと思いました。

 

 

 

                ■

 

 

 というわけで今シーズンの最後の試合観戦を、志半ばの6回終了までで終えることとなりました。そのため万永監督の最後の挨拶も聞けませんでした。これが一年の締めくくりの恒例行事でしたので、モヤモヤが収まりません。

 過去にはチーム最終戦が雨で中止になって試合を見ることも出来なかった事もあったので、それを思えばまだ見られただけ良かった、とポジティブに捉えようと思います。

 

 

 1軍はクライマックスシリーズ出場をかけて最後の追い込みをかけています。なんだかんだギリギリで3位に滑り込むだろうというのがここ3ヶ月くらい保ち続けている僕の予想で、それは今でもそう思っておりますので、なんとか今年もクライマックスシリーズ日本シリーズで、西武ライオンズとの20年ぶりの日本シリーズ決戦を果たしてもらいたいものだと思います。

 

 

 ひとまず、今シーズンも皆様大変お疲れ様でございました。

 

 

東京ヤクルト2-4横浜DeNA

勝:野川

S:田村

敗:古野

本塁打:山下(僕の推定飛距離115メートル)

観客数:僕の推定だと1500人くらい

 

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

2003年のベイスターズが、僕にとっての原点だ

 

 僕がベイスターズのファンになったのは2002年で、その理由は「転勤先の名古屋から神奈川県に戻ってきてヒマになったから」という、実に軽薄なものに過ぎませんでした。

 

 子供の頃はパ・リーグ西武ライオンズが好きだったけど、ロッテが千葉に行ってしまったので地元の川崎ではプロ野球を見られません。だからその次に近い球場である横浜スタジアムに白羽の矢が立ったという、ただそれだけの事です。

 

 ただし、まだ心の片隅にパ・リーグ好きの地下茎みたいなものが残っていたので、だいたい半分くらいは東京ドームか西武ドームか千葉マリンまで行ってパ・リーグの試合を見ていました。

 

 これで本当にベイスターズファンなのか、自分自身ですら確証が持てなかった、それがファンになって最初の年の僕の立ち位置でした。

 

 

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 その中途半端だった僕を一変させたのが、2003年、就任したばかりの山下大輔監督、および「大ちゃんス打線」を擁する、ニューベイスターズでありました。

 

 

 まず、ルーキーの村田修一選手がいきなり初年度から25ホーマーをかっ飛ばし、「Tウッズ」と電光掲示板に表示される事でお馴染みのタイロン・ウッズ選手は村田選手を上回る40ホーマーで本塁打王を獲得。開幕前には4番候補最有力とも言われた古木克明選手も22ホーマー、後に第一回WBC日本代表でクリーンナップを張ることとなる多村仁志選手も18ホーマーと、とにかくロマンしか無い、どこからどう見ても魅力しか見えない、それが2003年のベイスターズでありました。

 

  シーズンで94敗もした事を除けば、本当に横浜スタジアムに足を運ぶのが楽しくて仕方ない、そんな日々だったと思い起こされます。

 

 

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出典 2002年度新人選手選択会議 (日本プロ野球) - Wikipedia

 

 2003年にデビューを迎えたルーキーは上記の通りで、非常に多士済々でありました。

 

 村田選手は先述した通りの活躍を見せ、4位の加藤選手は僕と同い年で、なおかつ僕の実家から徒歩5分の場所に練習場がある三菱ふそう川崎出身という非常に愛着のわく選手でしたし、5位の吉村選手や10位の武山選手は現在も現役でプレーを続け、11位の木村昇吾選手はプロ野球引退後にクリケットに転身したといってニュースにもなりました。

 

 

 6位の北川選手は皆さんにとってあまり馴染みがないかもしれませんが、ベイスターズ愛を深め、ついにファームにまで足を運ぶようになった僕が真っ先に目にした横須賀の安打製造機です。

 1軍定着ならずに戦力外になったのはただただ不運だったという他ない素晴らしい選手でした。

 

 

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 2003年のベイスターズを語る上で欠かせないキーパーソンが3人いると僕は考えていて、1人は前年(2002年)に11勝を挙げて2003年の開幕投手に選ばれた吉見祐治選手。次は、やはり前年の2002年終盤に1軍で突如大ブレイクして一躍脚光を浴びた古木選手。

 

 そして最後は、この前の日曜日にBCリーグの栃木で現役生活に別れを告げた村田修一選手です。

 

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 この名前を挙げた3人を含めた当時のベイスターズの1軍定着していた選手の中で最後までプロ野球の第一線で活躍し続けたのは、他でもない村田選手その人です。

 

 村田選手はベイスターズからFAで出ていった選手だからベイスターズファンの中で彼を好ましく思わない人が少なくないのも存じ上げていますけれども、そうは言っても、辛いことのほうが多かった時代のベイスターズで中心選手であり続けた事には感謝をしていますし、僕が特別な感情を持つ数少ないプロ野球選手の1人でもあり続けました。

 

 僕は去年までは毎年のようにBCリーグの試合を見に行っていた人間ですから最後の舞台がBCリーグとなった事が悪いとは全く思っておらず、むしろ、BCリーグを最後の場としてくれた事に感謝の念すら持っている位ですが、ただ、それにしたって、まだ充分NPBの主軸として活躍できるだけの能力があった筈なのにという、無念としか言葉が出てこない、もどかしい、やりきれない思いが頭を埋め尽くしています。

 

 

 そして、恐らく一番やりきれない思いを抱えているであろう村田選手本人が非常に立派な態度で最後の日を迎えたのが、誇らしいとも感じました。

 

 

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 自分自身今年一年何をやってもうまくいかず、それどころか思いもよらないような散々な目に遭って気持ちが腐りそうになった事が一度や二度では済まされないのですけれども、それで、BCリーグで立派にやっている村田選手の姿が、僕にとって大きな励みになりましたよ。

 

 ですから、村田選手が引退してしまう事で何か大きな時代の一区切りがついたというか、楽しかったあの日々が完全に終わりを告げたと宣告されたというか、そういう寂しさを禁じ得ないのですけれども、とにもかくにも、村田選手に、楽しかった日々を与えてくれてありがとうございましたと、お礼を言いたい、そんな近頃の僕であります。

 

 

 

以上

 

 

2018年8月31日 埼玉西武vs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 今日はルーキーの山本選手が未成年なのにも関わらず飲酒をしていたとして、ベイスターズ球団から発表がありました。

 未成年の飲酒に関しては人によっておおらかな解釈をする事もあるようですが、しかし法律で禁止されているものですから、ダメなものはダメだと、本人には猛省を促したいと思います。

 

 

 それにしても、山本選手は関西出身で今年初めて生活の拠点を関東に移したばかりの筈です。

 ですから、球団以外で一緒に飲み歩けるような知人友人が身近にいたのだろうか?という疑問がどうしても浮かんでしまいます。

 球団としては、もしも山本選手と飲み歩いたのが球団内部の人物であるならば、その人物にも何らかの形で処分を課すべきではないかと、そんな風に僕は考えます。

 

 

 それと、このタイミングで書くのもなんですが、実はベイスターズの某選手が親しいファンに自分の登板予定日(予告先発発表前)を喋っている、という情報を小耳に挟みました。

 

 ファン心理としては、自分が選手とそういった込み入った話をできる間柄なのだとつい自慢したくなるものらしく、TBSベイスターズの時代にもそういう話を聞いた事がありました。

 

 今は予告先発制度がありますから某桑田さんが処分されたような頃と比べて事前に登板予定日を外部に漏らす事の重大さは評価の難しい所がありますけれども、しかしあんまりよろしくない状況に思えますので、ベイスターズ球団には、とりわけ若手選手の綱紀粛正により一層の注意を払って頂きたいものだと、申し上げる次第です。

 

 

 

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 さて、本日の先発ピッチャーはベイスターズが平田選手、西武は高卒ルーキーの平良選手です。

 平田選手は今季一軍で先発した巨人戦で好投したものの再びリリーフに戻されてモヤモヤとしたものを感じていましたので、また先発に挑戦できるのか!と色めきだったものの、ただ単に先発ピッチャーの頭数が不足しているから、先発で出して2イニングで降板、という寂しい結果で終わりました。

 

 というわけで平田選手ですが、先述した通り2イニングだけ投げて1失点で勝ち負けつかずに降板となりました。立ち上がりは130キロ台のスライダーやシュート(たぶん)ばかり投げるも制球が定まらず、2イニングで42球も費やしてしまいました。

 変化球でカウントを稼げないからバッターはストレート狙いに徹してきて、変化球ばかり投げてフォアボールかストレートを投げて打たれるか、というピッチングでした。

 ストレートの球速が140キロ台中盤でいつもより若干抑えめな感じがして、だから長いイニングを投げようとしているのかもと思ったのですが、どうにも消化不良な内容でした。

 

 

 西武先発の平良選手は初めて見る気がしますが、初回からセットポジションで、初球から150キロオーバーの速球ばかりビシビシ投げ込んで、ベイスターズの荒波選手や中川選手ら1軍実績のある選手を圧倒する完璧な立ち上がりです。

 結局3回を投げ終えた所で降板してしまったのですが、3回に入って恐らくスライダーであろう変化球を多めに投げるようになり、その制球が定まらず、四死球で出したランナーをタイムリーで返されて1失点となりました。

 あの高卒ルーキーとは思えない恵まれた体格から最速153キロの剛速球をビシビシ投げ込む大変魅力的な選手で、場馴れしてくればおいおい160キロも夢では無さそうな、そんな期待を抱かせる大器だと感心いたしました。

 

 

 次に野手について。

 

 今年は少しだけ1軍昇格の機会があった飛雄馬選手が4打席立って3安打と1死球ですべて出塁を果たしました。

 

 前回見に来た試合でもそうでしたが、今年の飛雄馬選手は、ともすると当てただけと形容されるような軽打でヒットを稼ぐ場面が目に付きます。

 今日の1打席目と3打席目のライト前も速球をバットの先の方でちょこんと当てるような格好でライト前に運んだものでした。

 相手ピッチャーのボールがよく見えているんでしょうし、無理してフルスイングしなくてもヒットを打てるというリラックスした状態が好結果をもたらしているように見えますが、これまで十数年ファームを見てきて、この手の手法でヒットを稼ぐ選手は1軍でなかなか通用しないという感じもあったりして、なかなか複雑な思いで見つめております。

 

 もう恐らく崖っぷちまで追い詰められている立場でしょうから、なんとか一皮むけてムードメーカーぶりを発揮してもらいたいものです。

 

 

 ルーキーの宮本選手がレフトでスタメン出場し、最初の打席はゲッツー、2打席目3打席目はいずれも送りバントを失敗してキャッチャーへの小フライで凡退、と散々な結果に終わりました。

 とりわけ2度目のバント失敗後は腹立たしさのあまりバットをグラウンドに叩きつけてへし折り、折れた破片の一部をそのままグラウンドに残してベンチに帰ろうとして球審に呼び止められる有様でした。

 そして、恐らく懲罰的な意味合いもあるのでしょうが、その次の守備で青柳選手に交代させられました。

 

 宮本選手はルーキーとしては華々しいデビューを飾ったほうだと思います。1軍で代打でプロ入り初ヒットを初ホームランで決め、翌日はスタメン抜擢で2試合連続となるホームランを打ちました。

 この華々しいデビューと比して今の宮本選手はポジションが外野だったり打席では送りバントもろくに決められずに、まさに挫折の真っ只中と言えましょう。そのフラストレーションが、くだんのバット折りに繋がったのかもしれませんが、プロ野球選手の命とも言える商売道具をお客さんが見ている目の前で粗末にするというのは、論外という他ありません。

 

 

 そんな宮本選手に代わって出場した青柳選手は、試合開始直後から、なんとかして試合に使って貰おうと、ベンチに居る間も常にグラブをはめ、用もないのにベンチの前に出てきては首脳陣の前をウロウロする姿を見せ続けていました。

 なんとかして試合に出して貰いたいんだなと、その姿を見て彼の必死さを好ましく思いました。

 

 そしてその甲斐あって出場機会を得た青柳選手は、チャンスで回ってきた今日唯一の打席では結果を残せなかったものの、8回表2アウト23塁でレフトポール際に飛んできた、普通ならレフト線を抜けて逆転2ベースになるような大きな当たりを絶妙なタイミングでダイビングキャッチし、逆転されるピンチからチームを救う大活躍を果たしました。

 ベンチの前でウロウロして監督にアピールして良かったなぁ、と、僕はしみじみと、我が事のように嬉しく思いました。

 

 

 そして、青柳選手に代えられてベンチでその様子を見ていたであろう宮本選手は、それをどういう思いで受け止めたのか、そんな事を考えました。

 

 2打席連続で送りバント失敗は確かにしょっぱいですよ。だけれども、それをどうやって取り戻すか、大事なバットをへし折ってる場合じゃ無いだろう、青柳選手のように必死に守ってチームを救う事だって出来るじゃないかと、そんな事を思いました。

 

 宮本選手もまだ若いですし、入団1年目ですから精神的にも未熟な所もあると思いますけれども、失敗したらどうやって頭を切り替え、失敗を取り戻すか、そういう事をよくよく考えて欲しいものだと、僕は思いました。

 

 

 最後に、乙坂選手が5回の3打席目に足首付近にデッドボールを受け、そのままマウンド方向にもんどり打つように崩れ落ちて自力で立ち上がれずに、コーチに背負われてベンチに退きました。

 普段はデッドボールを受けても痛がる素振りをなかなか見せない乙坂選手ですから、あの痛がりようは尋常ではないというのが伝わってきました。

 どうか大したことがないのを祈りたいと思います。

 

 

 

 西武打線で特にこれといって目に止まった選手はおりません。

 

 呉選手と永江選手を見ながら、2人とも順調にステップアップして1軍で機会を貰えるようになるのもそう遠くないだろうなと言う所で、いきなり現れた源田選手という大きな壁で、思い描いていたものがめちゃくちゃになってしまっただろうなと、少し気の毒に思いました。

 特に呉選手は源田選手が入団する前まで、西武のショートのレギュラーは彼が取るだろうと思って見てきましたので、それがこうやって未だにファームの試合に出続けているのが、プロは厳しいなとか、強いチームのファームにはありがちな話だなとか、悲喜こもごもを感じました。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは3回から熊原選手が2イニング、5回加賀選手が1イニング、6回7回武藤選手、8回エスコバー選手、9回田村選手という小刻み継投です。

 

 その中で武藤選手について触れますが、2イニングを内野安打1本に抑える、ほぼ完璧なピッチングです。

 球速は従来どおり140キロ台後半付近が最速ですが、制球よく丁寧に打たせて取るピッチングでしたし、回跨ぎをしても調子の揺らぎみたいなものが一切なく、1軍復帰も遠く無さそうだと感じました。

 

 現在のベイスターズ1軍は先発陣が早めに降板する場面が少なく無く、それゆえ回跨ぎの出来るリリーフピッチャーが待ち望まれていると思います。石田選手がリリーフに配置換えされて与えられたのもそういうポジションですし、三嶋選手もそういう使われ方をしますので、武藤選手も回跨ぎをしっかりこなせるんだぞと、良いアピールが出来たと思います。

 

 

 西武の継投も小刻みで、4回玉村選手、5回6回中塚選手、7回大石選手、8回武隈選手というリリーフです。

 

 その中で大石選手について触れますが、ストレートの球速が140キロ程度しか出ておらず、かつての剛速球が完全に失われているように思いました。ドラフト会議ではハンカチ王子を抑えて6球団も競合した大物ピッチャーでしたから、この落差はもの悲しさを禁じえませんでした。

 球速が落ちた分制球が良くなったかといえばそうでもなく、怪我などをしていないか心配でなりません。

 

 

 

                 ■

 

 

 この週末の天気予報が芳しくないという事で急遽横須賀追浜まで行ってまいりました。

 

 明日は数少ない小田原開催ですからなんとか無事に挙行できる事を祈りたいと思います。

 

 

埼玉西武2-4横浜DeNA

勝:武藤

S:田村

敗:中塚

観客数:893名

 

 

 

 

以上

 

 

2018年8月19日 東北楽天vs横浜DeNA (平塚) の感想

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 見に行く予定だった試合が台風で中止になったりして結局1ヶ月半ぶりの球場観戦になりました。

 今日は世間では激しいUターンラッシュが予想されておりましたのでいつもより多少早めに家を出て、それで試合開始ちょうどくらいの到着となりました。

 

 今日はたまたま涼しい気候に恵まれましたが、それにしても今年のベイスターズファームは夏真っ盛りの時期のデーゲームが多過ぎるのではと、憤慨に近い気持ちを持っています。

 

bunshun.jp

 元ベイスターズ選手の高森さんもコラムで書いていますが、真夏のデーゲームは体力に自信のある選手ですら熱中症になるほど、非常に危険なものです。もちろん選手以外の首脳陣やチームスタッフも危険に晒します。

 平塚球場で接客にあたる球団スタッフの方々の衣服を見ましたが、すべてのスタッフさんが帽子を被られていないのが非常に気になりました。この炎天下に帽子も被らずに立たせるとは、スタッフさんの健康管理を全く軽んじていると腹立たしく思いました。

 

 ベイスターズファームがこの時期にデーゲームをやるのは恐らく集客の面と球場賃借料(ナイターのほうが高い筈)が主だった理由だろうと思われますが、このあたりはTBSベイスターズの頃のように選手やスタッフさんの健康管理を第一に考え、夏の主催試合はほぼすべてナイターで開催するべきだと、強く主張したいと思います。

 

 

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 本日の先発ピッチャーはベイスターズが育成ルーキーの中川虎選手、楽天は入団2年目の西口選手です。僕はご両名とも初めてお目にかかれます。

 

 まずはベイスターズ先発の中川虎選手。今日は5回を投げて3失点で敗戦投手となりました。

 初回は140キロ台前半のストレートが中心のピッチングで、試合が進むに連れて147キロを出すようになりましたが、これくらいの球速になるとまだコントロールが不安定なようでした。

 ストレートを投げる時と変化球を投げる時のフォームが多少違ったように見えて、変化球を投げる時に多少腕の振りが鈍り、それで球種を見切られているような印象を受けました。

 高校生になってからピッチャーになったという遅咲きの選手ですからフォームや球種や変化球や体力や、これから身につけなければならないことが山のようにある若い選手です。気長に見守りたいものです。

 

 

 楽天の西口選手は8回を投げて1失点で勝ち投手になりました。立ち上がりこそストレートが高めに浮いて強い打球を打たれる場面が繰り返されましたが、回を追うごとに修正され、やがて凡打と奪三振の山を築きました。

 特筆すべきなのがスタミナです。初回から148キロを連発していたので速いピッチャーなのだなとは思いましたが、これが7回8回あたりになってますます球速が上がって150キロオーバーを連発させる抜群のスタミナを披露してくれました。それこそ甲子園で話題を集める金足農業の吉田選手のような、非常に逞しいピッチャーだと感心しました。

 

 剛球ピッチャーというのは得てしてコントロールに難があるものですが、西口選手は特にそういった問題もなく与四球もたったの1つで、ベイスターズのバッターに粘られてもしっかりゾーンで勝負し続けられる粘り強さも持ち合わせていました。

 

 ウイニングショットになるような変化球に多少弱みがあるようで、それで当てるのがうまいバッターに粘られる場面がいくらかありましたけれども、遠からずロッテの二木選手のようなローテーションピッチャーになれるのではと、非常に良い印象を持ちました。

 

 

 次に野手について。

 

 

 昨シーズンの終盤からクライマックスシリーズにかけて1軍でも活躍した細川選手が4番で出場して1安打です。

 一言で「脆さ」がハッキリと見て取れたと言いましょうか、緩急をつけたピッチングとか、ストライクゾーンの内外を使い分けるピッチングをされると全く追いつけずに力ない空振りをしてしまう、そんな感じがしました。唯一のヒットも、嫌な言い方をしますけれども、たまたまバットの軌道に球が来たからヒットになったというか、あんまり狙って打った感じがしませんでした。

 フォーム固めをするためにしばらく試合出場を控えていた時期もあったと聞きますが、ちょっと初歩的な所で躓いてしまっているなと、寂しく感じました。

 

 

 今シーズンは何度か一軍のチャンスを貰って涙のサヨナラタイムリーも記憶に新しい山下幸輝選手が4打数1安打です。ヒットは1本ですが、4打席目のライトフライのような鋭い打球もありましたので、内容的には決して悪くなかったと思います。

 

 ただ、これは強く指摘しておかなければならないのが、確か3回表のノーアウト1塁でバッターが送りバントを転がした場面です。送りバントですからピッチャーとファーストが打球を追ってセカンドが1塁ベースカバーに入るのが少年野球でも学ぶ初歩的なセオリーですが、そこで山下幸輝選手がベースカバーに入るのが遅れ、内野安打となってしまいました。

 ベースカバーに入るのが遅れ、というか、バントの打球が転がされた瞬間の山下選手はほぼセカンドの定位置でボーッと突っ立つように留まっておりましたので、非常にお粗末なボーンヘッドであったと僕は解釈しました。

 

 山下選手は決して守備の下手な選手ではありません。逆シングルのグラブさばきも強い打球への反応も非常に巧みです。ですが、技術力とは違う理由と見られるミスが他の選手と比べて、かなり多いように感じています。確か昨年もそれが理由で、懲罰的に2軍降格を言い渡された事があったと記憶しています。

 

 現在のベイスターズ1軍の二遊間はいずれもレギュラーが定着したとは言えず、山下選手にとって見れば千載一遇のチャンスといって良いと思いますが、それなのにどうしてこういう基本的な所で失敗してしまうのか、とても歯がゆく感じます。

 

 遠くから見ているだけの僕ごときが偉そうに申し上げるのは大変僭越ですけれども、ソフトバンクの内川選手を見習って自費でメンタルトレーナーを雇って、自分に足りないものを補う努力を、もう一段強く取り組んで頂きたいと、そのように感じました。

 

 

 楽天の4番内田選手が4打数1安打です。僕はかねてから内田選手の抜群の長打力に惚れ込んでおります。

 今年は巨人の岡本和真選手が大ブレークしていますが、飛距離は岡本選手の更に数段上をいきます。去年東京ドームで放った1軍初ホームランは看板のさらに上を行く超特大弾でしたが、その内田選手がいまだにファームでくすぶっているのが腹立たしくて仕方ありません。

 内田選手がどうしてファームでくすぶっているのか。それがハッキリわかれば楽天球団も苦労しないと思いますが、近年の楽天は打者の育成が全般的に停滞していますので、それが内田選手の現状と大きく関係しているのは間違いないと思われます。

 

 岡本選手のようにあっという間に大ブレークするのを期待するのはさすがに酷ですが、今はベイスターズでプレーしている中川大志選手や、今年入団したばかりで今日も出場した岩見選手の状況などを見ていると、和製大砲には和製大砲に合った、おおらかで豪放磊落なバッティングをさせてあげて欲しいものだと思います。

 

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは熊原選手が6回からマウンドに上って最終9回まで投げきりました。

 僕が今季始まる前に最も期待していた若手選手がこの熊原選手で、コントロールはアバウトだけれども、なんといってもベイスターズ随一の剛速球の持ち主であるし、その剛速球を立ち上がりから最終回まで延々と投げ続けられる抜群のスタミナが、必ずやベイスターズ投手陣を助けるに違いないと、そう期待したのでした。

 

 果たして、今日の熊原選手は引き続きアバウトなコントロールで2ボールカウント3ボールカウントになる事しばしばでしたが、そこから踏ん張って踏ん張って与四球を1つに留め、それでいて150キロオーバーの剛速球をビッシビシ投げ込んで無失点と、申し分のない結果を残しました。

 

 熊原選手の成績は不安定極まりないもので、だから今季はこれまでただの一度も1軍昇格の機会を与えられていないのだと思いますが、ただし、今季のベイスターズの先発陣で、熊原選手を2軍に押し込めておいてもファンを納得させられるような立派な成績を残している選手が、一体どれほどいるんだろうかと、僕は言いたいです。

 

 具体的に名指しするのは控えますが、毎試合のように先制ホームランを打たれては降格。2週間位して1軍で登板してもやっぱり先制ホームランを打たれての繰り返しをしている選手がいると思いますが、どうして彼らの代わりに熊原選手を1回試してみようとならないのか、僕は不思議で仕方ありません。

 

 熊原選手は粗いです。不安定です。だけれども、その欠点を補ってあまりある魅力があります。

 ですから、次回の登板は必ずや1軍の舞台で行われるよう、強く要望したいと思います。

 

 

 楽天は9回の小野選手が1イニングです。なかなか球速のあるピッチャーだというくらいしか記憶が残っていません。ごめんなさい。

 

 

 

             ■

 

 

 というわけで久しぶりの球場観戦を振り返ってみました。

 

 2週間後に横須賀スタジアムでナイターの連戦がありますので、少し遅くなってしまったけどお盆のお墓参りと合わせて最低1試合は見に行っておきたいと考えている感じです。

 

 

 

東北楽天3-1横浜DeNA

勝:西口

敗:中川虎

S:小野

観客数:1300名くらいとアナウンス

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は若返りという言葉が嫌いだ

 

www.hochi.co.jp

 

 村田修一選手がどうやら引退するらしい、というこのニュース。

 

 まだ事実だと認めたくないのが正直な所ですが、事実だとすれば本当に残念で無念で仕方ありません。

 

 今年の春先に足を軽く痛めた以外はおおむね健康状態に問題がなく、技術面も衰えが見られないのは皆様も先刻ご承知おきの事と思います。

 実績もあるそういった選手がユニフォームを脱がざるを得なくなっている事が、ただただ腹立たしいと感じています。

 

 

 僕は思うに、村田修一選手が最後のプレーをするのに最もふさわしい球団は、我らがベイスターズ以外に無かったのではないでしょうか。

 

 ラミレス監督は12球団でも代打の起用数がとりわけ多い監督であるから、実績があって顔で勝負できるバッターが居るに越したことはありません。

 ラミレス監督がたまにしか代打を出さない監督なら中川大志選手を1人ベンチに置いておくだけでも良かったのかもしれませんが、1イニングに2人も3人も代打を使うことだってあるのがラミレス監督なのですから、代打の切り札として、かつてベイスターズの4番を張った村田修一選手が居てくれれば、どんなにか心強かったでしょうか。

 

 また、ベイスターズのクリーンナップ3人はいずれも故障に強いとは言い難く、今季も既にロペス選手と筒香選手が数試合から十数試合欠場したのは記憶に新しい所ですし、今季チームで唯一全試合でスタメンを張っている宮崎選手とて、プロ入り以来シーズン最多出場数は去年の128試合であります。

 ですから、クリーンナップに穴が空いた時に起用する候補としても村田修一選手を獲得する必要が大いにあったと言えるでしょう。

 

 

 

 参考事例として取り上げたいのがカープ新井貴浩選手です。

 

 

 新井貴浩選手がFA宣言をして阪神に移籍した時の一連の騒動により新井貴浩選手に恨みにも近い思いを抱いたカープファンも少なくなかったと聞きますが、それでもカープ球団とカープファンは彼の出戻りを許容し、そして彼もその恩に報いる大活躍を果たしました。

 

 その新井貴浩選手の阪神最終年の成績は94試合に出場して打率.244に3本塁打31打点。カープへの出戻りを決意した時の年齢は37歳でありました。

 

 それに対して村田修一選手の昨年の成績は118試合に出場して打率.262に14本塁打58打点で、現在37歳であります。

 

 

 であるから、新井選手の事例と比較すると、年齢とファンの心情はほぼ同じであると見なせるでしょうし、そして何より成績面は村田選手のほうが大きく上回っているのがわかると思います。

 

 

 ベイスターズのチーム事情を踏まえても、他球団が出戻りを受け入れた直近例と比較しても、なぜベイスターズが、高田GMが彼を獲らなかったのか、全く理解不能であると、そのように意見表明する次第であります。

 

 

 

                ■

 

 優勝から遠ざかっているチームほど「若返り」を叫びたがるものだと、僕は考えています。

 

 

 そして、「若返り」の為だとして脂の乗った選手を他球団に放出して、自らは実績も実力もおぼつかない選手でアップアップになりながらリーグの下位の方をさまよい続けるというのがお決まりのパターンであります。

 

 もちろん、「若返り」の成功例が無いわけではありません。ベイスターズが1993年オフに行った大粛清でチームの顔ぶれが大幅に刷新された事が5年後の優勝に繋がったという意見は非常に多くあります。

 

 ですが、成功例が1つか2つくらいあるからといって、その他大多数の失敗例を無視して良いとは言えないのではないでしょうか。

 

 ベイスターズでも1993年の事例に続けとばかりに21世紀に入ってから何度となく「若返り」をやりましたけれども、それによってチームが強くなったとは誰も評価していないのであります。

 最近ようやくクライマックスシリーズに出場出来るようになりましたが、その要因が若返りだとはどの解説者も口にしておりません。

 

 

 ベイスターズは昨年オフに久保康友選手を放出しました。

 

 昨シーズンの久保選手は7試合に先発して4勝2敗で防御率5.35であります。1シーズンフルに先発ローテを守り続けてもらおうと考えるには厳しい実績でしょうが、先発の頭数に事欠いた時に助けてくれる存在としてであれば、特に今シーズンの台所事情が厳しいだけに、必要だったと言えるのではないでしょうか。

 

 他球団を見渡してみても、1年や2年振るわなくても戦力外にせずにユニフォームを着続けているベテランピッチャーはチームに何人かいるもので、そういった選手がチームの危機を救う場面も起きています。

 セリーグだけで見てもカープの永川選手、阪神の能見選手、巨人の内海選手、中日の山井選手や岩瀬選手、そして松坂選手、ヤクルトは近藤選手といったあたりが、不振の年でもクビにならずにユニフォームに袖を通し続けた結果、今季チームに無くてはならない存在として活躍しています。

 

 チームの日本人投手最年長が33歳なんていうのは本当にベイスターズくらいのもので、そうやって若い選手ばかり集めた結果が今季のような不安定極まる有様なのですから、ベテランを大事にしなかったツケがここに集中しているのではと、指摘しないわけにはまいりません。

 

 

                ■

 

 

 要するにバランスが重要なのであります。

 

 

 「若返りだ!」といってまだ働けるベテランを排除して若い選手ばかり集めてもダメですし、かといってベテランばかり残してもダメなのです。

 

 そして、そのバランスが悪い時には、トレードであったり、または村田修一選手のような浪人中の選手を獲得して人為的にバランスを改善させる事が必要なのではないでしょうか。

 

 その点においては昨シーズン最下位から見事にV字回復を果たしたヤクルトがオリックスから坂口選手や近藤選手を獲得して活躍させたりしている事例が非常に良い事例だと思いますから、ぜひ見習って頂きたいと思います。

 

 

 今シーズンの補強期限は昨日で終了となりましたから、あとは来季以降における課題という事にはなりますが、一言感想を述べておきたいと思います。

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレードの感想は、慎重に言葉を選んで述べましょう

 

 

 高城選手と白崎選手がオリックスへトレードされる件については、他のベイスターズファンの皆様と同じように、僕もとても驚きました。

 昨日久しぶりに見に行ったファームの試合で頑張ってプレーしていた白崎選手なのに、そのたった24時間後にこのニュースですから、驚かないわけがありません。

 

 

 ただ、色々と考えて、この度のトレードに対する論評は暫くの間は避けようと思います。

 

 

 なぜなら、高城選手にも白崎選手にも非常に多くのファンがいる筈で、その両選手を心から応援していたファンの皆様は今頃とても心をすり減らしておられるだろうし、そこへ来て安易な論評をするのは、それこそ傷口に塩を塗り込むことになりはしないかと、僕なりの制御装置が働いたという感じでしょうか。

 

                ■

 

 僕には今の所「この選手を特に贔屓してる!」という人は居ないのですが、かつては皆さんと同じように特に贔屓にしている選手が何人もいましたし、そして、そういった選手がトレードに出されたり戦力外通告をされたりしてベイスターズから去っていってしまう経験も数多くしてきましたので、高城選手や白崎選手のファンの皆さんの現在の心境がいかほどのものであるか、十分想像できる所です。

 

 フラストレーションが頂点に達している人もいるだろうし、逆に深く深く落ち込んでいる人もいるだろうと思います。

 

 だからこそ、この両名を特別贔屓しているわけではない人達は普通、贔屓してる人達の視界に入るような場所では言葉を選ぶものだと思います。

 傷口に塩を塗る事が無いように、気を遣うからです。

 

                ■

 

 ですが、ネットの世界は割とそういう、視界に入ってしまうような場所で配慮に欠けた言動をしてしまうような事が往々にしてあって、これは現在の自分自身についても当てはまる事ですけれども、だからこそ、自分に言い聞かせる意味も含め、どうかみんなで気をつけようではありませせんかと、申し上げる次第です。

 

 自分自身では客観的とかクールな切り口で感想を述べているつもりでも、数時間前に一報を聞いて動揺している両選手のファンからすれば、それがとても冷淡で心無い言葉に見えてしまうものです。

 

 だからこそ、こういう時期にはなるべく慎重に言葉を選んで感想を述べるべきだと僕は考えます。

 

 

 とにかく驚かされましたけれども、オリックスへ旅立つ両選手が素晴らしいプロ野球選手生活を送れるよう、心からお祈りしたいと思います。

 

 

以上