ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

万永ベイスターズ

 

 ベイスターズの来季首脳陣の顔ぶれが決まったようです。

 

f:id:suguru0220:20171108155751j:plain

 

 今年のファームの首脳陣が誰だったのかピンと来ない方のために、2017年版も貼っておきます。

 

f:id:suguru0220:20171108155850j:plain

 

 大きく変わった点は、まずなにより監督が1998年戦士の万永さんに変わったという事です。

 

 ファームの監督は、ある意味1軍監督よりも体力的に厳しいポジションです。そのため今シーズン中もオリックス田口壮2軍監督がシーズン途中に体調を崩されて休養されましたし、日本ハム田中幸雄2軍監督も体調不良を理由に今季限りで退任されてしまいました。

 ですから二宮監督から万永監督へ18歳若返ったのは、監督の健康を考える上でも、非常に良かったと思います。

 

 万永さんと言えば現役時代から日焼けした肌がトレードマークみたいな人でしたから、真夏もデーゲームばかりのファームの試合で絵になる監督さんになるのではないでしょうか。

 

 監督としての手腕は未知数ですが、守備力の強化がチームの重要課題の一つでもありますので、現役時代から守備に定評があった万永監督には、ぜひその部分の強化をお願いしたい所です。

 

                 ■

 

 コーチ陣の顔ぶれも激変しています。

 

 まず投手コーチについては、川村丈夫さんと大家友和さんの2名体制です。川村さんは過去にもベイスターズでコーチをされていた事がありましたし、大家さんも昨春に現役を引退してから社会人野球のコーチをおやりになっていたとの事ですから、プロアマの違いはあれど、お二方とも指導実績があると評価して良いと思います。

 

 ベイスターズファームの投手コーチでは浅野コーチが今年からファームの専属になったおかげで飯塚選手や綾部選手の1軍デビューが実現し、また平田選手や三嶋選手の復活にも大きな役割を果たしてこられました。

 ですから浅野コーチが退団されるのは非常に残念ではありますが、川村大家両コーチにその方向性をしっかりと引き継いでいただければと考えています。

 

                 ■

 

 打撃コーチも総入れ替えとなって、ベイスターズと中日でコーチを歴任された嶋村一輝さんと、今年からベイスターズの球団職員として働いてこられた柳田殖生さんの2名体制となりました。嶋村さんはオリックスからベイスターズへ、柳田さんは中日からベイスターズへ、ともに選手時代にトレードで入団したという共通点があります。

 

 今季のベイスターズで、ファームから1軍に上がって打撃面で目覚ましい活躍を果たした選手は、非常に残念ながら、ほとんど見られませんでした。

 チーム打率もイースタン・リーグでワーストとなる.234(トップは巨人の.270)でしたので、厳しい表現になりますが、惨憺たる結果に終わったと言えるでしょう。

 特に気になったのはシーズン最終盤に1軍に昇格した細川選手です。ファームでは一向に調子が上向かないままだったのが、1軍に呼ばれて1軍のコーチや監督から打撃指導を受けた途端に結果を出す事となりまして、一体ファームでは何を教えていたのかという声も挙がる始末でありました。

 

 ですからコーチ陣が総入れ替えとなるのはやむなしだと思いますが、しかしこの人選は、果たして如何なものでしょうか。

 

 嶋村一輝さんはベイスターズで現役引退後に2年間コーチを務め、その後中日に移って初年度は1軍、2年目となる今季は2軍で打撃コーチをおやりになっていたわけですが、中日の1軍コーチ時代のチーム打撃成績はリーグワーストで、2軍コーチの今季はウエスタン・リーグで5球団中4位と、これまためぼしい結果を残せずじまいでした。

 その、いまいち実績に乏しい嶋村コーチと、コーチ初体験の柳田さんで2名体制というのは、なんだか僕はとても不安になってしまうのであります。

 

 僕のこのブログでの経験上、ファンの中に「コーチなんて誰がやっても同じ」「悪いのは選手」と言う人も少なくないようですが、今季のベイスターズファームの投手陣が浅野コーチの専属化によって激変したのは見ての通りですし、他にも腕利きコーチとの出会いで才能が開花した選手のエピソードなども枚挙にいとまがないのですから、誰をコーチにするのかの人事が非常に重要であると、現実を直視することを主張したいと思います。

 

 率直な所、来季の打撃コーチ陣が何かの学びを得て劇的に才能を開花させ、打撃成績が見違えるほど良くなってくれたら良いなぁと、半ば神頼みに近い心境に至っております。

 

                 ■

 

 打撃コーチの人選以上に心配なのがバッテリーコーチです。こちらも総入れ替えで、中畑監督時代にもバッテリーコーチを務めていた新沼慎二さんと、今季はブルペンキャッチャーを務めていたつる岡賢二郎さんの2名体制です。

 

 まず新沼さんについては、率直な意見としては、前回コーチを務めた際にはバッテリーエラーがNPBのワースト記録を出すような惨状となり、退任した翌年に入団した戸柱選手が新沼コーチの教え子を蹴散らす格好で初年度からレギュラーを取るという状況で、芳しい結果が得られなかったものと承知しています。

 自分の教え子がルーキーに負けるというのは、なかなか重い事実であります。

 

 つる岡賢二郎さんについては、まだ現役を退いてから1年しか経っていない事と、現役時代にもこれといった実績も見られなかった事から、指導者としての実力は未知数としか言い様がありません。

 長年選手をしていればベテラン選手として後輩に技術を伝承するような事もあったかもしれませんが、つる岡さんの5年間の現役時代にそういう事があったとはなかなか考えにくいですから、そういった所から評価を下すのも難しいでしょう。

 なにより経験が物を言うポジションなだけに、これからお手並み拝見というほかありません。

 

                  ■

 

 守備に関しては福原さんと小池さんで、多少肩書の変更は見られるものの、ほとんど変更点がないと言えるでしょう。万永監督と福原コーチで内野守備コーチが2名いるようなものですから、これから守備をビシビシ鍛えてもらえればと思います。

 

                  ■

 

 12球団全体を見渡してみると、セパの最下位チームが揃って1軍監督の交代と、それに伴うコーチ陣の大変革が行われているようであります。特に腕利きと名高いコーチを、球団OBか否かに関わらずに呼び寄せて、チームの強化に本腰を入れているように思われます。

 

 それに対するベイスターズファームの組閣は、顔ぶれこそ大胆に入れ替わったものの、いまいち力の入れ具合が他球団に見劣るように思われてなりません。

 

 どんなコーチも最初は新米コーチなのですから新米コーチそのものを否定するつもりはありませんが、新米コーチに指導者のなんたるやを指し示す立場の先輩コーチも実績が乏しいようでは、やはり不安が拭えないのが当たり前ではないでしょうか。

 

 かつて池田前球団社長が「コーチも育てる」と声高に訴えていたのをご記憶されているベイスターズファンも少なくないと思いますが、あれから数年が経ち、経験の浅いコーチを呼び寄せてコーチとしても一人前に育て上げようというかつての目論見は、もはや跡形もなくなっていると言えるでしょう。

 だからこそ投手も打撃もバッテリーもコーチの総入れ替えという状況に陥っているのです。

 

 ですから、いい加減この方式には見切りをつけて、腕利きのコーチには相応の高給をお支払してでも、ベイスターズのコーチになっていただけるようにするべきではないでしょうか。

 

 少なくとも、クライン選手のような高年俸の外国人選手を連れてくるよりかは費用対効果が見えやすく、チーム強化に結びつくのではないでしょうか。

 

 

 「1軍と2軍の差が大き過ぎて選手間の競争が起きにくい」と言われるのはファームの首脳陣に問題があるからだと、高田GMにはよくよく考え直して頂きたいと思います。

 

 

以上