ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

和製大砲は一日にしてならず

 

 高卒ルーキーの細川選手が1軍デビューの第1打席から特大ホームランを放ち、続く2試合目でもライトへ2号ホームランという離れ業をやってくれました。

 1本目はテレビで、2本目は出先でabemaTVを通して見ていましたが、本当にビックリしましたし、ますます将来を楽しみに感じました。

 

 で、この偉業を受けてベイスターズファンの中からは早くも「クライマックスシリーズに代打要員で帯同を!」との声が増えてきているようですが、僕の意見としてはNOであるという事を申し上げておきたいと思います。

 

 というのも、細川選手のような若くて経験の少ない選手に、目先の結果が必要とされる代打の1打席勝負をさせる事で、バッティングフォームを壊しかねないと危惧しているからです。

 

 バッターもピッチャーもフォームというのは非常に重要であり、繊細なものであります。

 

 オールスターゲームホームラン競争に出たバッターがそこでフォームを崩してシーズン後半に大不振に陥ったり、WBCに出たバッターがWBC仕様にフォームを改造して、あとでNPBの公式戦で大不振に陥るというのはザラにある事ですから、それを高卒ルーキーの細川選手に課すのは、とても危険であると、僕は言いたいのです。

 

 代打の切り札として結果を出せる選手にベテランが多いのも、このへんの捉え方ではないだろうかと僕は考えています。

 スタメンで4打席立つのと違い、代打はその場で結果を出す事が求められます。そしてその都度「バットを短く持とう」とか「テークバックを小さくしよう」とか修正しようとしてしまうのが比較的若い選手の傾向であるのに対し、ベテランは泰然自若として自分のフォームで勝負が出来るから、調子が安定しやすいのではないかと、そう考えているのです。

 

 なにせ代打要員は生きた球を打つ機会が1試合に1回あるかないかですから、その1打席でフォームを狂わせたら、修正する機会を次の試合まで待たなければなりません。だからやはり、高卒ルーキーの細川選手に代打要員をやらせるのは、僕は反対なのであります。

 

 

                  ■

 

 

 今シーズン細川選手をずっと見てきましたが、春から秋まで一貫していたのは、フルスイングを続けることでした。

 

 プロのボールに面食らってスイングが中途半端になってしまうのはルーキーによくある事で、2年目3年目になっても相変わらずフルスイングを貫けない選手も少なくありません。

 2年目の青柳選手や網谷選手も今シーズンの中で迷いが生じて中途半端なバッティングをしてしまう場面が往々にして見られたのですが、細川選手にはそれが一切ありませんでした。

 

 細川選手がファーム公式戦で180三振という大記録を打ち立てたのも、思えばそのへんの理由に依るものだと思いますが、ベイスターズの首脳陣がブレずにその方針を支持し続けたのは、本当に素晴らしい事だと思います。

 

 

 他球団を対比に出して申し訳ありませんが、巨人が長年に渡って和製大砲を育てられないのも、そのあたりの首脳陣の胆力の違いが出ているように思われてなりません。

 

 巨人にも岡本和真選手や和田恋選手といった素晴らしい素質を持った和製大砲候補がいるものの、彼らは中途半端な起用をされたり、中途半端なチームバッティングをさせられたりして、一番の魅力である長打力を伸ばす機会に恵まれていないようです。

 

 巨人から日本ハムに移った大田泰示選手が早速結果を残せるようになったのも、そのあたりの要因があるように思います。

 日本ハムも近年は和製大砲候補の伸び悩み傾向がありましたが、今年は横尾選手がシーズン途中に昇格してから7本のホームランを放ち、ブレイクしかかっています。横尾選手も昨年は多少中途半端な所がありましたが、今年は春から一貫して振れるようになり、結果が伴うようになりました。

 

 やはり、和製大砲候補はとにかくバットを強く振り抜ける事が重要で、目先の結果が出ずとも、ブレずに続けるチーム方針が必要なのではないでしょうか。

 

 

                ■

 

 細川選手は早速結果を出して、今年のクライマックスシリーズに帯同するのかどうかわかりませんが、秋のフェニックスリーグから来春のキャンプ・オープン戦、そして来シーズンへと高い期待を背負い続ける事になるだろうと思います。

 ファンとしては、目先の結果でいちいち一喜一憂せず、数ヶ月結果が出なくても狼狽えたりせずに、放出論など唱えたりせず、落ち着いてじっくりと見守れるように、心の準備をしていただきたいと思います。

 

 筒香選手もかつてはなかなか結果を出せず、「ドラフト同期の菊池雄星選手のほうが良かった」とか「トレードに出せ」と無責任に言い放つ人が非常にたくさん見受けられたわけですけれども、今ではこうしてベイスターズが世界に誇る大選手に育ってくれたわけです。

 

 ですから、どうかファンの皆さん、細川選手にも落ち着いて暖かく見守って頂けますよう、宜しくお願い申し上げたいと思います。

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

2017年10月1日 千葉ロッテvs横浜DeNA (横須賀) の感想

f:id:suguru0220:20171001181215j:plain

 

 まずはベイスターズの2年連続クライマックスシリーズ進出おめでとうございます。ありがとうございます。

 

 僕は今日の横須賀スタジアムで試合と終了後のセレモニーを見た後、ただちに帰宅して自宅のテレビで1軍の試合を観戦したのですが、まだまだ試合の中盤から終盤にかけての場面でしたので、じっくりと見ることが出来ました。

 これもひとえに、ベイスターズOBの佐藤祥万さんのご尽力の賜物ではないかと、深く感謝しております。

 

 さて、本日の横須賀スタジアムで行われたイースタンリーグ終戦ですが、試合開始前に急遽、下園選手のサイン会が行われました。

 

f:id:suguru0220:20171001182036j:plain

 

 既にご存知の方も多いと思いますが、数日前に複数のスポーツ紙でベイスターズの5選手が来季の構想外であるとの報道がありました。そのうちの1人がこの下園選手だったわけですが、それと関係するのかどうかはともかく、本当に急遽、1時間ほどサイン会をする事になったそうです。

 僕は球場につくまでそれを知らなかったので、球場前に何やら人だかりがあるなと気付いて近づいてみて、それでようやく知った次第でした。

 

 先述した5名のうち4名は今日の試合にも出場しておりますので、このブログエントリーの中でそれぞれに触れていきたいと思います。

 

f:id:suguru0220:20171001192908j:plain

 

 

 今日の先発ピッチャーはベイスターズが高卒ルーキーの京山選手、ロッテもルーキーで左腕の土肥選手です。

 

 まずはベイスターズの京山選手ですが、8回を投げて被安打3の1失点で勝ち投手になりました。

 今日の立ち上がりは3回2アウトまで一人のランナーも許さないパーフェクトピッチング。そこから突然コントロールを乱して2者連続でストレートのフォアボールで初めてのランナーを出すものの、その後を締め、最後のイニングとなった8回も144キロを連発して、まだまだ余力がある様子を見せつけてくれました。

 球速は144キロが最速だったと思いますが、それに120キロ前後のチェンジアップとスライダーらしき変化球をうまく混ぜていきました。速いボールを投げる時も遅いボールを投げる時もフォームに違いがないせいか、バッターがタイミングを取るのに苦労している風にも見えました。

 これからまた宮崎のフェニックスリーグに行くだろうと思いますけれども、高卒1年目としては申し分のない、非常に良いシーズンを終えることが出来ました。もう少しストレートのスピードがあったほうが良いとは思いますが、このままシーズンオフでしっかりトレーニングと正しい生活を送れば、来春のキャンプは一軍スタートも充分狙えますし、先発ローテ入りも見込めると思います。

 

 京山選手と綾部選手の若い右投げの2人の先発ピッチャーを、皆さんにもよく覚えておいてもらいたいですね。

 

 

 ロッテの土肥選手は3回2アウトまで投げて4失点で敗戦投手となりました。球速はあまり覚えていませんが、飛雄馬選手や狩野選手や網谷選手といった右バッターに徹底的に打ち込まれ、逃げ腰気味なフォアボールもありました。引っ張られてレフト方向にライナー性の強い打球を打たれる事がしばしばで、球速といい高さといい、今日は全て打ち頃の所に集まってしまったのかもしれません。

 まだルーキーですし、1軍でもそこそこ投げているようですので、疲れが溜まっているのかもしれませんね。

 

 

 次に打線について。

 

 1番サードでスタメン出場の飛雄馬選手が1打席目2打席目と連続してレフト方向に強烈なライナー性のヒットを打ちました。ラミレス監督仕込みの初球から積極的に振っていくスタイルで、相手ピッチャーの出鼻をくじきました。

 守備の方でも久しぶりに大きな声を出しているのが聞こえてきましたし、少し飛雄馬選手らしさが戻ってきたかな?と感じました。

 

 今日はスタメンでマスクを被った網谷選手が第一打席でレフトフェンス付近までライナーで届くタイムリー2ベースを打ちました。

 網谷選手は今年の夏から本格的にキャッチャーとして活動し始めましたが、それがバッティングにも好影響を与えているようで、ここ最近は見に行く度に最低1本は強い打球のヒットを打っています。それより前と比べると別人のようで、そしてスイングにも迷いが見られなくなりました。

 守備で一軍レベルに追いつくにはまだまだ時間が要るでしょうが、バッティングに関しては、この調子を維持しさえすれば、来年のシーズン中に支配下登録してもらえても不思議ではありません。

 このままキャッチャーを続けるのか、それとも佐野選手と枠を争うようになるのかわかりませんが、ここにきてようやく彼の持ち味が発揮されるようになったのは喜ばしいことだと思います。

 

  先述した構想外とされる5名のうち、野手の山崎憲晴選手と下園選手が途中出場しました。

 

 山崎選手は確かグラウンド整備後の6回の守備からショートに入り、打席は1打数ノーヒットでした。昨年の大怪我で体重を少し落としたそうで、ややパワーの面で心許なさがあった山崎選手ですが、ショートの守備をソツなくこなしました。

 

 下園選手は7回に松本選手の代打で登場して、非常に高く上がったセカンドフライに終わりました。そのまま守備に就くこともなく、ベンチに戻る際にはヘルメットを取って1塁側3塁側それぞれに挨拶をされました。

 こういう終わり方ですから、僕は「ああ、現役続行を諦めたのだな」と感じてしまいました。

 

 

 ロッテ打線は一つ朗報があって、昨日の試合で外野フェンスに直撃して担架で運び出された脇本選手が今日もスタメンで出場し、怪我をしていない事をアピールしてくれました。

 昨日のあの場面を見たときは「怪我が大きくなければ良いが」と、怪我をしているのはやむを得ないという気持ちにもなりましたが、予想が外れてくれて良かったです。バットでは結果を残せませんでしたが、ご無事で何よりです。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 京山選手が8回までで、9回は1人づつ、高崎選手、大原選手、そして加賀選手の継投です。林選手は最後のセレモニーに参加していましたが、登板はしませんでした。

 近年のベイスターズは構想外選手のお別れ出場をやらない事が続いたのですが、今年はそれより前の伝統であるお別れ出場を行ってくれました。二宮監督に感謝申し上げます。

 

 まずは高崎選手。横須賀スタジアムブルペン部屋から外に出る扉の前には、野手も含めたベンチ入りのほぼ全ての選手が整列して出迎え、扉から出てきた高崎選手は一旦立ち止まって深呼吸すると、いつもの、いや、いつも以上の全力疾走でマウンドに上がり、ともすると投げやりにも思えるような大雑把な投球練習で130キロ台中盤のストレートを続けて放りました。

 そしていざ本番、対戦するバッターは昨年ソフトバンクを戦力外になってロッテにやってきた猪本選手ですが、初球をフルスイングすると、高く上がったファーストファウルフライでアウト。最後の登板が、たった1球で終わりになってしまいました。

 そして二宮監督が球審に選手交代を告げると球場中からスタンディングオベーションが起こり、感極まった高崎選手を、側に居た石川選手が肩を抱くようにして慰め、マウンドにやってきた大原選手にボールを渡して去っていきました。

 

 そして大原選手。大原選手がマウンドに上がるまでには、普通のリリーフの時と比べて少し時間が多くかかりました。その理由はよくわかりませんが、やがてグラウンドに姿を表した大原選手は高崎選手とは対象的に、いつも通り冷静にマウンドに上がり、いつも通り淡々と投球練習をし、そしてバッターに向き合いました。

 対戦するバッターは若き大砲候補の香月選手。大原選手が投じた第一球をスイングすると、やや力ないライナーがファースト正面に飛び、なんと大原選手までもがたった1球で最後のピッチングを終えることとなりました。

 そして再び二宮監督がグラウンドに出て球審に選手交代を告げると、またしても球場中がスタンディングオベーションです。大原選手は、あまりいつもと変わらない表情で場内の観客に挨拶をし、ベンチへと戻っていきました。

 

 最後は加賀選手。この並びでマウンドに上がったものですから、球場中から「なんで加賀さんも???」と悲鳴にも似た声が飛び交いましたが、ブルペン部屋の前でお見送りする選手の数が前2人と比べて極端に少ないのを見て僕は、「ああ良かった。今日が最後ではないな」と安心いたしました。

 そして、あまりに安心し過ぎたせいでどういう状況だったかよく思い出せませんが、とりあえず1人で抑えてゲームセットとなりました。

 

 

 ロッテのリリーフは3回途中から島選手、黒沢選手、大嶺兄選手、東條選手、益田選手、そして高野選手と大勢の継投になりました。

 

 その中でまず触れたいのが、ランナーを2人置いた場面で登板した高卒ルーキーの島選手。投球練習の時点から荒っぽい不穏な雰囲気でございまして、まず第一球が狩野選手の頭上を通過するワイルドピッチでランナーが1人生還し、続くボールがキャッチャー寺島選手の股間を通過するパスボールでもう1人も生還でランナー無しとすると、今度は狩野選手の背中にズドンと当ててデッドボールでランナー1塁とし、初球を盗塁されてランナー2塁で、再びワイルドピッチで2塁ランナーの狩野選手がそのまま生還してしまう、という内容でした。

 高卒ルーキーでコントロールにかなり苦労しているというのもありましたし、バッテリーを組む寺島選手も、せめて身体で前に止めてあげないとピッチャーが可哀想というボールもありましたし、いずれにせよファームの試合でたまにある、誰もバットを振っていないのに点がサクサク入る状況になりました。

 まだまだ高卒1年目の未成年ですから、これに懲りずに頑張っていただきたいと思います。

 

 もう1人は、何事もないかのようにさらっと混じって出てきた益田選手です。球場では益田選手の名前がコールされても特にこれといった反応は見られなかったのですが、かつては1軍でシーズン33セーブをマークしたこともあるビッグネームです。

 今日は球速が140キロ台中盤で本来の調子と比べるといくぶん抑えめだったとは思いますが、さすが歴戦の猛者だけあってコントロールは抜群に良く、ヒットを1本許したものの、トータル11球の打たせて取るピッチングで片付けました。

 やはり毎年のように投げまくっていますから少し疲れもあるのでしょうが、ファームで調子を整えて、来年はまた1軍の主戦級として活躍してくれるのではないでしょうか。

 

 

               ■

 

 今日の試合を見ながら、しみじみと「暗黒時代は終わったんだな」と思いました。

 

 今日を最後にチームを去るであろう高崎選手や大原選手や下園選手や山崎憲晴選手といった暗黒時代を支えてきた面々にも、歓喜に湧く1軍のあのメンバーの輪に入れて上げたかったなぁと、悔しい思いが湧き上がって、たまりませんでした。

 

 今日の1軍のベンチ入りメンバーを見渡してみても、暗黒時代にレギュラーを張っていた選手が誰ひとりとして居ないのがわかると思います。

 この、今のメンバーが2年連続クライマックスシリーズ進出の立役者に違いないのですけれども、では、この4名の去っていく選手たちに力が足りなかったのかと言えば、そうでは無かったのだと、僕は声を大にして言いたいと思うのです。

 

 あの4名の選手たちが今、どのような気持ちで過ごしているのかわかりませんが、涙を流してマウンドを降りていった高崎選手の姿を見ていると、さぞや無念だったに違いないと、僕は感じました。

 

 高崎選手のルーキーの時のことはよく覚えています。開幕からファームのエース格となってイースタン最多勝を取り、イースタンの優勝争いの原動力になりました。ファームのシーズンが終わる頃までなかなか一軍に上げてもらえずヤキモキしましたが、1軍のシーズン終盤にやっと上げてもらうと、すぐに結果を残しました。

 その後はチーム事情で先発をやったりリリーフをやったり馬車馬のように一生懸命働いてくれたのですが、いざ1軍がクライマックスシリーズ争いを出来る状態になった時には、長年の疲労がたたって、かつてのようなボールを投げられなくなっていました。

 

 大原選手もそうです。ルーキーの年から70試合以上も投げさせられました。チームは毎年のように90敗するようなチーム状態で、果たしてそこまで酷使する必要があったのかどうか疑問符のつく起用法でしたけれども、そういった事も影響してか、まだ7年目の32歳にして、クライマックスシリーズ進出に湧く1軍とは別の道を歩まざるを得なくなりました。

 

 山崎憲晴選手も、下園選手もそうです。暗黒時代に常にグラウンド上で厳しい野次や批判や誹謗中傷の矢面に立たされ続けてきました。

 

 無念としか言いようがありません。

 

 彼らが積み重ねてきた苦労があってはじめて今日のベイスターズがあるというのに、どうしてこういう最後を迎えなければならないのだと、そんな事を今日一日考え続けてきました。

 

 せめて、全てのベイスターズファンの皆様方に彼らの無念を知って欲しいし、そしてこれからクライマックスシリーズに向かう選手たちに、彼らの分まで死ぬ気で戦い、絶対に勝てと、僕は言いたいと思います。

 

 今日という日を、僕は絶対に忘れません。

 

 

 

千葉ロッテ1-5横浜DeNA

勝:京山

敗:土肥

観客数:2200人くらい

 

 

f:id:suguru0220:20171001233738j:plain

 

 

 

 

 

 

以上

 

 

 

 

 

2017年9月30日 千葉ロッテvs横浜DeNA (横須賀) の感想

 

f:id:suguru0220:20170930191556j:plain

 

 プロ野球志望届を提出したい39歳の僕ですが、皆様こんばんは。今年も残すところ2試合となりました。

 

 長浦町のベイスターズ練習場では秘密裏に入団テストが行われていたり、横須賀スタジアムではどこかの球団のスカウトが視察に訪れていたりと、僕のプロ入りもそう遠くない位置にあるのではと思われてなりません。

 僕は12球団OKの態度で指名をお待ちしたいと思います。

 

f:id:suguru0220:20170930212116j:plain

 

 今日の先発ピッチャーはベイスターズが平良選手、ロッテがベテランの古谷選手です。古谷選手といえば先発が足りないときは先発で、リリーフが足らないときはリリーフでも登板する器用な選手というイメージですが、今年はこれまで1軍で1度も登板していないようですね。この時期に先発しているわけですから、来季の復活を楽しみにしたいと思います。

 

 それと、先日、いくつかのスポーツ紙でベイスターズの構想外選手5名の報道がありました。名前が上がった5名のうち山崎憲晴選手は今日の試合途中から出場してセカンドの守備にもつきましたが、他の4名についてはベンチ入りもしていなかったようであります。

 

 

 それではいつも通りピッチャーについて触れますが、ベイスターズ先発の平良選手は2回を投げきった所で降板となりました。特に故障や危険球などのアクシデントではなく、当初からその予定だったように見えました。

 内容的には、130キロ台中盤のストレートを中心に低め低めへ落ち着いたピッチングに見えました。僕が見た範囲では140キロを超えるスピードガン表示は無く、2回で降りてしまったせいもあって特にこれといった印象もありません。最初から短いイニングで降りるのが決まっていたのなら、もっと速いボールをビシビシ投げ込んでくれれば良かったのに、という残念な気持ちがしましたね。

 

 ロッテの古谷選手は5回を投げて7失点で負け投手となりました。ストレートの球速はこちらも130キロ台中盤で、力感の無いマッタリとしたフォームから遅いボールを混ぜつつ打たせて取るピッチングでした。

 初回2回と無失点で立ち上がるも、3回は2アウトでランナーを2人置いた場面でサードゴロ悪送球が出て失点し、さらに3連打を浴びてこの回だけで4失点。不運もありましたが、打順が一回りした所で、特に右バッターに思い切りスイングされているのが目につきました。球筋に慣れてくると、ちょっと今の状態では苦しいのかもしれません。

 シーズン最終盤で疲れもあるでしょうから、秋季キャンプやシーズンオフで一旦仕切り直して来季の復活にかけましょう。

 

 

 次に打線について。

 

 先程も触れましたが、山崎憲晴選手が4回表の守備からセカンドに入り、打席にも3回立ちました。第一打席が粘りに粘って(10球以上)最後は投球が肘当てに当たるデッドボール。第二打席は見逃し三振。第三打席はライト線を破るタイムリー2ベースで2打数1安打という結果に終わりました。

 最初の打席でベテランの古谷選手を相手にあれだけ粘れるのが最近の状態の良さを示していると思いますし、もちろん第3打席のライト線への2ベースもおっつけて右方向に強い打球で素晴らしいヒットだったと感じました。

 例の報道が事実であるならば、来季は別のユニフォームを着てプレーしている事でありましょうし、それに向けて、他球団のプロスカウト陣に対する良いPRが出来たのではないでしょうか。

 

 

 ロッテはチーム全体で14安打とベイスターズ以上のヒットを稼いだものの、4得点止まりの非効率な攻撃になりました。

 横須賀スタジアムの内野人工芝もだいぶ傷んできてクッション性が落ち、叩きつけた打球が高く跳ね上がって内野安打になったり内野手の頭を超えていくシーンも、今日は特にロッテの攻撃で目立ちました。こういうヒットも選手の成績には違いないのですが、果たして首脳陣に対するアピールに繋がるのかどうか、難しい所です。

 

 広島カープの育成からBCリーグの石川を経てロッテに入団して1年目の三家和真選手が4安打の大当たりをマークしたわけですが、そのうち2本は上記したような、横須賀スタジアム特有のヒットとジャッジ出来たかと思います。

 三家選手自体が元々叩きつけて足で稼ぐバッティングスタイルの選手のようにも感じましたが、今日はそれがうまく噛み合いました。試合途中からグラウンドの状況に気付いて、特に意識してこういう打球を打ちいっていたようにも感じまして、それはそれで器用さの現れですから、首脳陣に彼の上手な使い方を考えてもらえたらと思います。

 

 WBCキューバ代表のサントス選手も途中出場で3安打猛打賞です。この選手は「走り打ち」で話題の人ですが、今日はしっかり打ってきれいなセンター返しを見せたりと、普通に打っても一流である所を示してくれました。

 以前ベイスターズに在籍していたモーガン選手のようだな、とも思いました。ロッテの現状にフィットする選手では無かっただけで、シーズン当初から計算通りに起用していれば3割15本くらいは稼いでくれそうな、それはそれで有用な選手だという風に僕は思います。

 

 もう一つ、2回裏の守備で佐野選手が放ったセンター後方への打球を脇本選手がフェンスにぶつかりながら超ファインプレーで仕留めたものの、脇本選手はそのまま崩れるようにグラウンドに倒れ込んでしまい、担架で運ばれて退場してしまいました。

 担架で運ばれている最中に脇本選手がわずかに右腕を動かしているようにも見えましたので意識はしっかりしていたのではないかと思いますが、とにかく大怪我にならないことを願うばかりです。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは3回柿田選手、4回と5回を進藤選手、6回福地選手、7回から8回途中まで加賀選手、そこから最後まで小林寛選手というリレーです。一軍に戦力を送り込む場として、現在の一軍に必要なのは先発よりもリリーフですから、こういう起用法になったのでしょう。

 

 柿田選手を見るのは本当に久しぶりなのですが、ピッチングフォームが以前のようなノーラン・ライアンを意識したような形から、少し崩して腕の出処がスリークォーター気味になっていました。

 投げるボールはほとんど110キロ台で球種はカーブだったと思います。球数は19球で、恐らくストレートは2球しか投げておらず、最速の141キロをダフィー選手にセンター前へ運ばれてしまいました。

 この110キロ台の変化球は結構曲がりが大きくて、バックネット裏から見ているとホームベースの内側から外側まで斜めに通り過ぎていくような感じにも思えるもので、本当に同じような球ばかり投げている割にこのボールだけは不思議と打たれませんでした。ただ、「なぜ打たれないのか不思議」という感じで、これで1軍がどうとかという話にはならないと思います。

 

 進藤選手はマウンドに上がっていきなり2者連続フォアボールを出す乱調で、置きに行った甘いボールでヒットを打たれ、フォアボールで出したランナーを生還させる、あんまりよろしくないピッチングでありました。

 球速は144キロくらいだったでしょうか。以前と比べて少し物足らない感じもしましたので、とにかく様々な面で調子が思わしくなかったのだと思います。

 

 福地選手は以前のような制球難は顔を出さず、被安打2で無失点です。佐野選手が公式戦で初めてマスクを被った時にバッテリーを組んだのがこの福地選手だったのですが、どうも福地選手は佐野選手との相性が良いらしく、とてものびのびと思い切りよく投げているのが伝わってきます。体型が似ているので親近感を覚えるのでしょうか。

 今日の球速は144キロくらいだったと思いますが、これをもう少し上げて入団当時と同じレベルくらいまで戻して、それでいてこのコントロールを維持できるのであれば、エスコバー選手の代わりくらいは務まりそうな感じもいたします。

 ただし、佐野選手以外とバッテリーを組んだ時にどうなるかは、まだもう少し様子を見たいです。

 

 加賀選手は、近年の加賀選手の流れと同様で、マウンドに上ってすぐの右バッターに対した時にはしっかりと勝負できているものの、左バッターが相手となると育成ルーキーの菅原選手に打たれたライナー性のヒットを皮切りに2連打とフォアボールと散々でした。

 何が悪いのかは色々あると思いますが、もう少し時間が必要になると感じました。

 

 最後にマウンドに上った小林寛選手は被安打3で2失点(自責1)です。打たれたヒットのうち2本は内野安打ですし、三振に切って取ったはずが途中出場の亀井選手が捕球できずに振り逃げされてしまう不運が続きました。球速はこちらも140キロ台中盤で、やや物足らなさを感じましたし、コントロールにも苦しみました。

 入団したばかりの頃のほうがコントロールもそれなりに付いていたように思いますので、どうしてこうなってしまったのか、残念に感じています。

 

 

 ロッテのリリーフは6回に京大出身の田中選手、7回は自動車教習所の教官だった信楽選手、そして最後は苦労人の金森選手です。

 

 田中選手を見るのは初めてかな?と思いますが、あまりプロ野球選手っぽさを感じさせないスリークォーター気味と表現するべきか難しい投球フォームから、130キロ台のストレートを投げました。言葉は悪いですが、草野球のおじさんの投球フォームっぽいな、とも思いました。年をとると腕が上がらなくなりますけれども、そうするとああいうフォームになるな、という風な受け止めをしたのです。

 コントロールに苦しんでフォアボールを2つ出していましたが、ベイスターズ打線がいまいち的を絞りきれなかったようにも思えました。

 

 

               ■

 

 

 今日はとにかくめまぐるしく選手が入れ替わる試合でしたし、両軍とも無駄なフォアボールと拙攻の応酬という感じで、ファームにしては長い試合時間になりました。

 

 1軍の試合がああなって僕はいま非常に疲れているのですが、泣いても笑っても明日が今期最後の公式戦となりますので、また、明日が戦力外通告の解禁日という非常に胃の痛い一日でもありますので、悔いの残らぬよう、横須賀スタジアムにも興味の矛先を向けて頂けましたら幸いに存じます。

 

 

千葉ロッテ4-10横浜DeNA

勝:柿田

敗:古谷

観客数:1887名

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年9月24日 日本ハムvs横浜DeNA (平塚) の感想

f:id:suguru0220:20170924184053j:plain

 

 早いもので今シーズンも残り僅かとなりました。ベイスターズファームの残り日程はビジターの楽天戦が3試合と、ホームのロッテ戦を3試合残すのみとなりました。

 

 また、非常に悲しい事ではありますが、今年も例年通り10月1日から戦力外通告選手の発表が各球団から随時行われるものと思われます。全員が全員来年もベイスターズのユニフォームに袖を通して欲しいのが本音ですが、残念ながら、この残り6試合で見納めになる選手も出てしまうことでしょう。

 

 ですから、今年もまた悔いを少しでも減らせるように、皆様にも是非、時間などの都合がついて見に行ける試合は全部見に行きましょうと、お願い申し上げます。

 

 

f:id:suguru0220:20170924184642j:plain

 

 本日の先発ピッチャーはベイスターズが高卒ルーキーの京山選手、ファイターズが高良選手です。

 京山選手をこの目で見たいと願い続けて30試合目にして、ついにこの宿願を成就させる事ができました。平塚まで行くのを面倒臭がらずに、行って良かったと心から思いました。

 

 さて、まずはベイスターズ京山選手ですが、8回2失点8奪三振で勝ち投手になりました。

 僕が球場に到着したのは2回裏ベイスターズ攻撃中でしたので京山選手のピッチングを見たのは3回表以降になりますが、その頃は平塚球場の渋いスピードガンで141キロが最速くらいのストレートと、あとは120~130キロ台のスライダーと緩い変化球を投げていました。

 やや変化球が多めで、左打者に非常によく打たれているように感じました。今日はヒットを10本も打たれたのですが、そのうち8本は左打者に打たれたものですから、このあたりの課題は今後クリアする必要があります。

 そして試合終盤の7回から8回にかけては、なぜか球速がアップして最速で145キロを出しました。この2イニングは投球パターンがストレート中心に変わり、常時140キロ以上のストレートが7割位を占めるようになりましたし、左打者に対しても押しまくり、強い打球をほとんど打たれなくなりました。なぜこのピッチングを今までやらなかったのかという疑問もさることながら、球数が100球を超えてからペースアップさせてくるスタミナの強さみたいなものを感じまして、これはまた面白い存在だと目を細めました。

 最終的にヒットを10本打たれてはいるものの、フォアボールはわずか1個で、ストレートも変化球もしっかりストライクゾーンで勝負できているのは、高卒ルーキーらしからぬ仕上がりの良さと言いましょうか、オフの過ごし方さえ誤らなければ来季には1軍のローテ入りも狙えるんじゃないかと、そこまで夢を見させてもらいました。

 

 綾部選手といい京山選手といい、スタミナがある本格派右腕が次々と1軍を伺える位置につけてきていまして、先発ピッチャーには夢があって非常に良い、最近のベイスターズであります。

 

 今シーズンの序盤から中盤にかけてパリーグで打率4割をマークし続けた近藤健介と京山選手の対戦を動画で撮ってきましたので載せておきます。

 

youtu.be

 

  次にファイターズ高良選手ですが、5回を投げて5失点で敗戦投手となりました。球速は基本的に140キロ前後ですが、一度だけ松本啓二朗選手の打席で147キロの表示が出ました。そんなに速くは見えなかったので誤表示かもしれません。

 今日は被安打こそ京山選手より少ない5本ですが、フォアボールを6個も出してしまいました。ストライクが入っているうちはバットの芯を外して詰まらせたり、バットを折ったりするピッチングが出来ていたのですが、フォアボールで溜めたランナーをホームランで全部返されたりと、自分で自分の首を絞めてしまいました。

 高良選手の持ち球の詳しい球種はわかりませんが、シュートかツーシームを投げているのでしょうか。先述したようなバットの芯を外させてゴロを打たせたり、逆に高く上がった内野フライを打たせたりという長所も少なからず見せていましたので、もう少しフォアボールを減らして、効率よくピッチングを出来ると良いですね。

 

 

 次に打線について。

 

 今日は1試合フルにマスクを被った網谷選手がホームランを含む猛打賞の大活躍です。

 特にこのホームランが、僕の貧しい語彙力ではうまく説明がつかないような、凄まじい大きな当たりでレフト場外へ消えていきました。普通のホームランは外野手の定位置上空くらいで既に失速してスタンドに着弾する軌道を描くものですが、この網谷選手のホームランは外野フェンス上空でもまだ失速せず、レフトスタンド後方のフェンスの付近でようやく失速して、そのまま場外の木々の中に消えていきました。

 最近北朝鮮のミサイル関連ニュースでよく耳にするロフテッド軌道のホームランとでも言いましょうか。一体何メートル飛んだのかの見当もつきません。この前群馬で見たカラバイヨ選手の場外ホームランと比肩する、まさに日本人離れをした凄まじいホームランでした。

 残りの2本のヒットはいずれもシングルヒットで、強引に引っ張って三遊間をゴロで抜けるヒットと、ちょっとタイミングを外されて少しゆるふわなライナーでセンター前へ抜けていくヒットでした。

 

 今年の網谷選手は春のキャンプや練習試合で注目を集めたものの、その後はあまり目立つことが出来ませんでした。それがようやくシーズン最終盤になって、来春の支配下登録をアピールすべく良い感じに、遅ればせながら仕上がってきました。

 もしかしたら秋季キャンプや台湾のウインターリーグに連れて行って貰えるかもしれませんので、この調子をキープして首脳陣にアピールし続けてもらいたいものです。

 

 

 網谷選手以外は1人あたり0~1安打ですから特に褒めたい選手もいませんが、皆さんフォアボールをよく選べていたと思います。

 

 

 日本ハム打線はチーム全体で10安打ですが、僕が球場に到着して以降では平沼選手が2安打を放ちました。

 まだ高卒2年目の若い選手ですが、非常にバットコントロールが巧みで、今日の2本のヒットはいずれも強く叩いてライト方向へ文句なしのクリーンヒットでした。1つ年上で同じくショートを守っていた太田選手が最近1軍に長期滞在するようになって、ようやくショートでしっかり使って貰えるようになり、守備も非常に安定してきたと思います。

 1軍では太田選手がお勉強期間としてプレーしているのだと思いますが、平沼選手も攻守ともに安定していますので、まずはその座を奪うべくアピールしていきたい所ですね。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは9回の1イニングで尾仲選手がマウンドに上がり、3人から2奪三振三者凡退と危なげなく切って取りました。球速は145キロくらいの表示だったと思いますが、低めにビシビシと決まって、とても気持ち良く試合を締めくくりました。

 多少コントロールの粗さは否定できないものの、低めに投げられていますので、また遠からず1軍に呼んでいただける状況にあるのではないでしょうか。

 

 

 ファイターズは6回から新垣選手がマウンドに上がり、そのまま最後まで3イニングを投げきりました。元々はファームのローテーションピッチャーで1軍でも先発した経験のある選手ですから3イニングくらいは特に問題はありません。

 今日は3イニングで被安打3の無失点で、球速は140キロ前後だったように思います。以前と比べると若干球速が寂しかったようにも思いますが、予め長いイニングを投げるために少し抑えて投げていたかもしれません。

 確か1軍初勝利がアクシデントによる緊急の先発登板で得たものだったように記憶しています。それまでしっかり予定を組んで投げていた試合では結果を残せず、急に言われて投げた試合で結果を残すあたりが、何かちょっと考え過ぎる癖でもあるのでしょうか。もっと後先考えずにビシビシ投げてアピールしてもらいたいものだと思いました。

 

 

               ■

 

 誠に残念なことに、イースタン・リーグの第7位に位置している我らがベイスターズファームですが、ここへ来て突然尻に火がついたのでしょうか、今日の勝利で5連勝になりました。

 チームは勝っても負けても実に淡々としているのであまり順位とか連勝の雰囲気みたいなものを感じられないのですが、泣いても笑っても残り6試合、全身全霊で戦い抜いてもらいたいものと思います。

 

 

日本ハム2-5横浜DeNA

勝:京山

敗:高良

S:尾仲

本塁打:網谷(僕の推定飛距離150メートル)

観客数:2200人とちょっと

 

 

以上

 

 

 

 

BCリーグの地区チャンピオンシップ 群馬ダイヤモンドペガサス対福島ホープス(前橋市民)を見てきました

f:id:suguru0220:20170917190807j:plain

 

 このところBCリーグの試合を立て続けに2試合見ておりますが、昨日もまた群馬県前橋市までBCリーグの地区チャンピオンシップ(クライマックスシリーズ的なもの)を見に行ってきました。

 たまたま仕事で前橋界隈の会社と関与する機会がありましたので、趣味と実益を兼ねて、という事になったわけです。

 

 で、前橋と言えば上毛新聞敷島球場という先入観を持った僕は何の疑問も持たずに、夕方5時半頃に敷島球場に到着したものの、なぜか真っ暗でほとんど人気も無い球場を前に茫然自失となり、とりあえず無い頭を振り絞って群馬ダイヤモンドペガサスのホームページを確認して見たところ、なんと前橋にはここから車で30分ほどの場所にもう一つ別の球場があり、この日の試合はそこで行われると、ようやく気付くことが出来ました。

 

 それでまた、焦って事故など起こさぬように平静を保って、なんとか試合開始数分後くらいの前橋市民球場にたどり着くことが出来ました。

 

f:id:suguru0220:20170917191456j:plain

 

 大変のどかな田園地帯にある球場、らしいです。日没後とあってとにかく暗いので周辺に何があるのかよくわかりませんでしたが、観客席に座っているとほんのり酪農関係の香りがしましたので、たぶんそういう環境の中にある球場なのだろうと理解しました。

 

 試合は地元の群馬ダイヤモンドペガサスと、先日引退試合を行ったばかりの岩村明憲監督率いる福島ホープスの対戦です。

 

 先発ピッチャーは群馬が元ベイスターズの伊藤拓郎選手で、福島は先の岩村明憲引退試合で先発を務めた間曽選手です。間曽選手は横浜市出身だそうで、ベイスターズ出身の伊藤拓郎選手とともに我々とご縁のある、親近感を覚える両先発ピッチャーであります。

 

 さて、いきなり試合の結果に触れますが、7-1で福島ホープスの大勝となりました。

 

 群馬の伊藤選手は7回まで投げて3失点と試合を作りましたが、味方打線がカラバイヨ選手のソロホームランによる1得点に留まり、後続のリリーフピッチャーも制球難で失点を重ねて大敗を喫してしまいました。

 福島の間曽選手は丁寧にコースを突くピッチングで連打を許さず、8回1失点で勝ち投手になりました。後を受けたモーラ選手がフォアボールを連発して満塁のピンチを招くも、辛くも後続の打者を抑えて試合を締めくくりました。

 

 群馬の伊藤選手と福島のボウカー選手の対戦を2つ動画で撮ってきましたので載せておきます。

 

youtu.be

youtu.be

 この日の伊藤選手は少し調子が思わしくなかったようで、全般的に変化球主体のかわすピッチングが目立ちました。その変化球のコントロールも充分では無かった為、苦労したように見受けられました。

 

 3失点のうち2点は2ランホームランで、両翼91メートルの狭い球場のギリギリの所にポール直撃の一発でしたので、運がなかったという解釈も出来るかもしれません。

 

 いずれにせよ、来季こそNPBに復帰してもらいたいと願わずにはいられません。

 

 

                ■

 

 今年はBCリーグの試合をトータル5試合見に行きました。一昨年初めて行って2試合、昨年は3試合、そして今年は5試合です。

 誰かの為にしているのではなく、あくまで僕の興味追求の一環でしかありませんが、毎試合見終えて帰途につく時には、それなりに満足感を得ております。

 

 ただ、非常に残念なことに、やはりお客さんの数には寂しさを覚えます。この前橋市民球場の試合も、恐らく300人くらいのお客さんしかいなかったものと思います。

 僕は車で行きましたので公共交通機関の関係を気にする必要はありませんでしたが、帰った後で調べて見ると、路線バスですら夜8時前には終バスが行ってしまうため、もしも公共交通機関を使って行っていたならば、帰りは駅までタクシーを使わなければなりません。

 

 こういっては何ですが、駐車場に停められた車の数は来場者数とイコールではないかという程で、その割に場内でアルコール類を楽しんでおられる大人の方が非常に多く見受けられましたので、果たして、大丈夫なのだろうかと心配で仕方ありません。

 何が心配なのかは皆さんのご想像にお任せしますが、野球観戦とアルコール類とは切っても切れない間柄ですから、そうであるならば、公共交通機関がある程度整った場所で試合をするか、もしくは代行運転の業者さんを常駐させる位の準備は、必要ではないかと僕は思います。

 アルコール類は、もはや売ったら売りっ放しが認められないご時世ですから、球団の将来を考えるならば、そのあたりの危機感を持つ事と、観客の交通アクセスをもう少し気を配ることをしてもらいたいものです。

 

 

 総論として言えばBCリーグは素晴らしい事に違いないのですが、各論で言えば、収益源をスポンサー収入に頼り過ぎているから、もう少しお客さんを増やす努力をしなければならないのでは?と、かねてより思っている事です。

 

 

                ■

 

 福島の岡下選手と群馬の速水選手がドラフトで指名される事と、群馬の伊藤拓郎選手がNPBに復帰できる事を期待しつつ、また来シーズンを考えたいと思います。

 

 

以上

 

 

2017年9月13日 ヤクルトvs横浜DeNA (横須賀) の感想

f:id:suguru0220:20170913231223j:plain

 

 僕は今季ベイスターズファームの公式戦を27試合くらい球場で見ている筈なのですが、ルーキー京山選手の登板に立ち会えていません。

 京山選手はもう13試合に登板していますのでそのうち1回位見られていても良い筈だと思うのですが、どうも運命のイタズラというやつでしょうか。なんとなく、京山選手が将来大物選手になるような、そんな気がしてなりません。

 

f:id:suguru0220:20170913231601j:plain

 

 本日の先発ピッチャーはベイスターズが高卒2年目の綾部選手、ヤクルトはドラ1ルーキーの寺島選手です。

 綾部選手は最近僕の観戦試合によく登場してくれます。先日平塚球場の試合に試合中盤くらいからふらりと立ち寄ったら綾部選手が投げていましたし、8月下旬にも横須賀スタジアムで登板を見ることが出来ました。

 

 その綾部選手は7回を投げて被安打6の2失点で負け投手となりました。

 

 球速はこの前見たときよりも若干遅くて141キロくらいしか出ておらず、コントロールにもだいぶ苦しんでいるようでした。特に変化球が高めに浮く場面が目につきました。この前平塚球場で見た試合はブログには書かなかったのですが、スピードガンの渋い平塚球場にも関わらず142キロくらい計時していましたので、140キロ台後半を、それも試合の中盤以降に投げていたわけですから、それと比べると今日の綾部選手は物足りませんでした。

 ただ、それでも被安打6の2失点と大崩れをしなかったのは非常に良い点でありますし、かなり球数を放っている割に最後まで球速が落ちなかったのも、スタミナにはスランプが無いんだという事で高評価できると思います。

 

 今日は石田選手が二軍落ちして先発ノックアウトの飯塚選手の降格も決まったようですので、その代わりを、久保選手や熊原選手との競争にはなるでしょうが、試しに一度投げさせてみてはどうでしょうか?という気持ちもありますね。

 

 

 ヤクルトの寺島選手は5回を投げて被安打2の1失点で勝ち負けはつきませんでした。球速は140キロを若干超える程度であまり速いとは思わなかったのですが、バッターはタイミングを取るのに苦労しているように見えました。だいたい120キロ台の変化球でバッターが腰砕けになるような緩い空振りで倒れるようなシーンも数多く有り、5回しか投げていないのに7奪三振という数字に繋がりました。

 楽天の藤平選手が最近一軍で投げるようになっていますが、見た感じは右腕左腕が逆になっただけの、非常に似たタイプという感じがしますね。スピードガンの数字以上にバッターが速く感じている様子で、この調子ならそろそろ1軍のお試し登板も有りうるのではないでしょうか。

 

 

 次に打線について。

 

 今日は、と言うか今日もベイスターズのバットは湿度100%くらい湿りに湿って、チーム全部で5安打しか打てませんでした。今日のスタメンは一軍実績のある選手も少なくなかったのですが、ルーキーの寺島選手にプロの厳しさを味あわされる結果となりました。

 

 そんな中では白根選手が2安打のマルチヒットと一人気を吐きました。寺島選手からヒットを打てたのはルーキーの松尾選手と白根選手だけですが、白根選手は腕をたたんだコンパクトなスイングで右中間に低い弾道で運ぶ2ベースを放ちました。もう一本は一二塁間をゴロで抜く渋いヒットで、2本とも右方向を意識したような、ジャイアンらしからぬ技巧派の一面を見せました。

 チーム事情もあって去年と比べて出場機会が激減している白根選手です。出場試合数が少ないとその分調子を維持するのも難しいわけですが、なんとか調子を維持して良いアピールが出来ているのではないでしょうか。

 

 

 ルーキーの佐野選手がスタメンマスクをかぶりました。8月下旬の鎌ヶ谷の試合で途中から初マスクを被り、最近はスタメンで出るまでになりました。

 あいにく相手チームが盗塁を企図する場面が僕が見た範囲で存在しなかったのでスローイングがどうなのかはわかりませんが、キャッチングは思いの外うまく、綾部選手の曲がりの大きめの変化球も上手にキャッチしていました。もしかすると亀井選手よりもキャッチングは上手かもしれません。

 来季以降もキャッチャーを続けるなら良いですが、果たしてどうでしょうか。キャッチャーをやると選手寿命は伸びるのですが、彼の長所である打力を磨く機会は大きく損なわれてしまいますので、来季以降も末永くキャッチャーをやらせるつもりが無いなら、彼をキャッチャーとして試合に出すのを極力控えて欲しいと僕は思っているのですが、いかがなものでしょうか。

 

 それこそキャッチャー不足のフォローならば山崎憲晴選手に任せるというのも一手だと思いますよ僕は。

 

 

 ヤクルトは鵜久森選手が猛打賞の活躍です。あんまり「うまく打った」という感じはしなかったのですが、彼の持ち味である思い切りの良いスイングで多少詰まっても外野手の前まで運んだ、という感じの3本だったと思います。

 鵜久森選手が1軍に戻って活躍するとなれば、まずは代打という事になろうと思います。代打で出てきていきなり躊躇いもなくフルスイングするというのは言葉で言うような簡単なものでは無いらしく、だからある程度キャリアを積んだベテランが代打の切り札に収まりやすいのだそうですが、それもなるほどだと、今日の鵜久森選手を見て感じました。

 調子は良いのでしょうし、また1軍で、出来れば阪神戦や巨人戦で大暴れしていただきたいと思います。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは8回林選手、9回国吉選手が1イニングづつ投げました。

 

 林選手が被安打3にフォアボール1つで2失点です。最初はストレートが130キロ台前半しか出ず、もっとスピードを上げようと力んだような感じでコントロールがばらつき、高めに浮いては打たれ、低すぎてホームベース手前に叩きつけ、そういうピッチングでした。

 それで結局球速は141キロまで上がりましたが、渾身の140キロ近いストレートがいとも簡単にライナーで弾き返される等、かなり苦しい内容に違いありませんでした。

 

 国吉選手は四死球5、被安打1で3失点です。とにかく始めからストレート一辺倒で球速は150キロをマークするも、ストレートでコースを突こうとしてボール先行になり、フォアボールを積み重ねていく流れでした。

 変化球はイニングで4球くらいしか投げませんでしたが、そのうち2球を亀井選手が捕球できずにポロポロして、それで結局ストレートだけでどうにかしようと悪戦苦闘を続けたようにも見えました。

 国吉選手や、三嶋選手もそうですけれども、荒れ球で落ちる変化球が武器のピッチャーはキャッチングの良いキャッチャーとバッテリーを組まないと本当に脆いわけでして、今日はその国吉選手の不器用さが全開で露出してしまったピッチングでした。

 この数字を誰がどこからどう見ても評価できないのは僕も同じですが、かといってこの数字を額面通りに受け取って「国吉選手は期待できない」と見切るのは、それもそれで早計であるように、僕は思います。

 

 

 ヤクルトのリリーフは小刻みです。6回から中島選手久古選手土肥選手が2/3イニングづつ、8回風張選手、9回村中選手がそれぞれ1イニングづつで5人のリリーフピッチャーが登場しました。

 

 これだけ小刻みだと一人ひとりの記憶がほとんど残っていませんが、最後に投げた村中選手は球速に往年の凄みがなく140キロ前後だったように思います。まるで技巧派ピッチャーのように細川選手と亀井選手の2人の若者を三振に切って取りました。

 もうちょっと迫力のあるピッチャーだったような気がするのですが。残念な感じがしますね。

 

 

               ■

 

 今日は平日にも関わらず1000人を超えるお客さんが集まりました。特にヤクルトのレプリカユニフォームを身にまとった方が多くいらっしゃってまして、わざわざ横須賀スタジアムまでお越し下さり誠にありがとうございますと、この場を借りて御礼申し上げたいと思います。

 

 ヤクルトもベイスターズも立場は違えど、なんだか苦しい立場にあるという間柄にあろうかと思いますので、お互い切磋琢磨して頑張っていきたいものですね。

 

 

ヤクルト7-1横浜DeNA

勝:久古

敗:綾部

観客数:1000人ちょっと

 

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

岩村明憲を追いかけて

 

 僕はヤクルトファンでもなければ岩村明憲さんのファンでもありませんでしたが、岩村明憲さんを一人の野球人として、心底尊敬したいと思います。

 

 日米のトップリーグ侍ジャパンにおける華々しいキャリアがありながら、あえて給料が安くて環境の劣る独立リーグに身を置き、さらに監督や球団代表までおやりになるというのは並大抵の事ではありません。

 きっと、もっと環境が整った、高い給料を貰える仕事のオファーも少なからずあったと思いますが、あえて茨の道を進む決断は、なかなか出来るものではありません。

 

 ですから僕は、岩村明憲さんが今季限りで現役を退かれると発表されてから、福島ホープスの試合を3試合見に行きましたし、岩村明憲さんの出身地である宇和島にも足を運んできました。

 

 たった1年、それも本当にごく僅かな範囲でしか足跡を辿れていませんが、こうしていろいろなものを見ながら、世間は、そしてプロ野球界は、岩村明憲さんのような人をもっと評価するべきではないかと、改めて感じ入りました。

 

 

 

                ■

 

 

f:id:suguru0220:20170911224616j:plain

 

 引退試合となった9月10日の武蔵ヒートベアーズ戦は、3600人以上の観客が集まりました。

 

f:id:suguru0220:20170911224851j:plain

 

 普段の独立リーグの試合にどれくらいのお客さんが集まるのか想像しにくいと思いますが、僕がこれまで見てきた合計9試合は300~1800人という範囲で、開幕戦やシーズン最終戦のような特別試合でなければ週末でも500人入るかどうかというのが相場です。

 

 それがこの日に限っては3600人も集まったのですから、やはり注目されたという事です。

 

 

youtu.be

 

 岩村さんは引退試合で1番DHとして出場して4打席立ち、2安打をマークしました。始めの2打席はタイミングが全く合わずに苦労している様子が見て取れましたが、感覚を取り戻した3打席目と4打席目は、さすが独立リーグでは格の違いを見せつけました。

 特に最終打席で相対したピッチャーは今秋のNPBドラフトで指名される可能性があると噂される村田陽春選手でしたから、より価値の高いヒットであったと付け加えなければなりません。

 

 

              ■

 

 四国アイランドリーグやBCリーグ、それに関西独立リーグと3つの団体が産声を上げたそもそもの理由は、社会人野球のチームに廃部が相次ぎ、野球文化の担い手が先細ってきた事に端を発しています。

 

 普段NPBばかり見ている我々ですけれども、そのNPBに有力選手を送り込んでくれていた社会人野球が先細ってしまえば、困るのはNPBであり、そしてファンである我々でもあります。

 

 産まれたての雛のようにただ口を開けて、有力選手が供給されるのを黙って待っているようではならないのです。

 

 ですから、先細りをなんとか食い止めようと、あえて苦しい道を歩んでいる独立リーグの人々に、我々はもっと敬意を払わなければなりませんし、そういった現状を憂いて、身体一つで飛び込んできた岩村明憲さんのような人間を高く評価するべきだと、僕は考えたわけです。

 

 この先岩村明憲さんのようなファイターが現れるかどうかわかりませんが、是非とも現れて欲しいですし、そうなるためには、こういった形で野球界に貢献した人物を正当に評価するようでなければならない筈です。

 

               ■

 

 岩村さんは高卒でNPBのヤクルトに入って、そこからMLBでもプレーされて、日本に戻ってきてからは本来の能力を発揮できたとは言い難かったですけれども、それでも独立リーグに入って、それこそてっぺんから下の方まで、全て自分の体で思い知ってこられました。

 

 これにて現役を退かれるわけではありますが、この貴重な経験と能力を、今後も野球界の発展に役立てて下さいますことを、お願いしたいと思います。

 

 およそ20年の現役生活、お疲れ様でした。

 

 

 

以上