ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2019年9月28日 埼玉西武vs横浜DeNA (横須賀) の感想

 

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 ベイスターズファームチームの公式戦最後の3連戦のうち9/28と9/29の2試合を続けに見てきました。

 9/29の最終戦は絶対外せないと思いつつ、しかしその日の天気予報が微妙で、もし中止になったら悔いが残るなと、それで9/28と合わせて見る事としたわけです。

 

 2軍は1軍と違って中止試合の振替が行われません。もともとイースタンリーグは巨人や日ハムのようにウエスタンリーグのチームと交流戦を組むチームや、交流戦を組まないベイスターズのようなバラバラな所があるリーグです。

 

 つまり、チームによって公式戦の試合数が多かったり少なかったり、といった不均衡が存在します。そのせいだと思いますが、雨で中止になったからといって試合数の帳尻合わせをやらない、のであります。

 

 そして、ベイスターズでは例年、シーズン最終戦で、その年限りでベイスターズのユニフォームを脱ぐことになる選手の思い出出場が行われるような傾向があります。

 

 ですから最後の試合は絶対に見たかったのです。

 

 

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 この日の先発ピッチャーはベイスターズが勝又選手、西武は渡邉選手という高卒ルーキー同士のマッチアップとなりました。僕はどちらも初めて見るはず、です。

 

 まずはベイスターズ先発の勝又選手ですが、3イニング投げて被安打はたったの1本ながら4失点と、厳しい結果となりました。

 その理由は非常に単純でフォアボールを5つも出したからです。球速は140キロを少し上回る程度で慎重に投げているような印象を受けましたが、ストレートも変化球も思い通りにコントロール出来ていないようで、バッテリーを組んだ嶺井選手もだいぶ手を焼いているような感じを受けました。

 

 近年のベイスターズは素質型の高卒ピッチャーを毎年少数獲得してだいたい先発をやらせて育てていくようなルーティンが確立しつつあり、過去に同じような経緯をたどった阪口選手桜井選手(2018年)京山選手(2017年)綾部選手(2016年)飯塚選手(2015年)といった面々の入団初年度の様子とついつい見比べてしまうのですが、これらの先輩ピッチャーの初年度秋の記憶と比べると、球速、コントロール、スタミナなどありとあらゆる面で、まだまだ届いていないなという感想を持ちました。

 

 もっとも、成長が早いからといってその後のプロ野球生活が必ずしも良い方向に向かうとは限りませんので、まずはしっかりと体力をつけて怪我をしにくい体作りをして、基礎を固めていってくれればと思います。

 

 

 西武先発の渡邉選手も2回を投げて7失点でほとんどノックアウトされたといったいい状況でした。

 こちらも球速は140キロを少々超える程度でフォアボールこそ2つで済んでいますが、ボール先行でストライクゾーンに置きに行ったボールをフルスイングされて強い打球を飛ばされる、というパターンが目立ちました。

 この選手はこの日がイースタンでも2試合目の登板だったようですから細かい成績の事であれこれ言うのはまだ時期尚早なのだろうと思います。本来はもっと速いボールを投げられるみたいですから、試合でもしっかりと腕を触れるようになる所から頑張って頂きたいと思います。

 

 

 次に野手について。

 

 

 たぶん今季は人一倍悔しい思いを抱えて過ごしただろう関根選手が4打数3安打4出塁と大きくアピールしました。

 僕が今季ファームで見てきた関根選手はいつも好調なように見えましたし、なぜこれで一軍でなかなかチャンスをもらえないのかという気持ちにもなりました。一軍では数少ないチャンスは与えられたましたが、そこで結果を残せず、それで悔しいだろうなと思ったのです。

 一軍でお試し的にスタメン起用された時の相手ピッチャーが絶好調で他の野手もほとんど手も足も出ない状況で自分も結果を残せず、みたいな運の無さは過去に見てきた二軍暮らしの長い野手に起こりがちな所でもありますけれども、果たして来季はどうでしょうか。

 

 それと、関根選手といえば足はチームでもトップクラスの速さを誇るのに、どういうわけか盗塁成功率があまり芳しくない、という走塁面の懸念があります。

 この試合では初回に関根選手が3塁走者の場面で楠本選手がセンターの定位置より若干左寄りに外野フライを打ちまして、関根選手の足ですから悠々犠牲フライで生還できるなと思って関根選手に注目して見ていたのですが、どうもスタートが遅く、ホームベースをスライディングせずに走り抜けながら、タイミング的にはギリギリセーフという、なんとも微妙な状況でありました。

 余裕で生還できるという気持ちから偶然スタートが遅れただけなのか。それともそのあたりの関根選手特有の悪い癖でもあるのか、そのあたりの改善が求められるかな?と思いました。

 

 

 西武では途中から代打で1打席立ってライト線へ強烈なライナーの2ベースを打った高木渉選手が素晴らしいなと感心しました。

 試合前の打撃練習を見ていまして、背番号72番の選手がやたらスイングスピードが速くて強烈な打球を飛ばしまくっているので、先日見て感心した川越選手だったかな?と選手名鑑を開いてみると、川越選手とは背番号が1番違いの高卒2年目の選手であるとわかりました。

 

 後で調べてわかった事ですが、もうすでにファームで今季12本もホームランを打っているようです。それもチーム試合数の2/3くらいしか出ていませんので、ホームランを打つ割合だけで言えば昨年の村上宗隆選手(ヤクルト)と匹敵するような相当に濃い内容を残しています。

 西武といえば右の和製大砲をどんどん輩出するものの左打ちの選手はどういうわけかみんなアベレージヒッター型になってしまう伝統が30年くらい続いているのですが、果たしてこの高木渉選手はこの先、どのようなタイプの選手としてのし上がって行くことでしょうか。

 いずれにせよ1年2年で1軍の主力級になるのだけは間違いないと思わせる超好素材の選手だと思いますね。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 総勢6名のリリーフピッチャーがマウンドに上りましたが、いずれも厳しい内容だったと感じました。

 

 その中で特に気になったのが砂田選手です。

 

 2017年2018年を1軍のリリーフで大車輪の働きをしてくれましたが、今年はガクッと成績を落ち込ませて、先日久しぶりに1軍復帰したものの、すぐにまた送り返されてしまいました。

 今年何度か見ていますが、まずなにより球速が5キロくらいダウンしてしまいました。たかが5キロ、されど5キロです。この球速ではファームのバッターにも簡単にミートされてしまいます。それで2イニング目に2失点を食らったわけです。

 このイニングは嶺井選手の非常にがっくりさせられるフィルダースチョイスもあったりして気の毒な面もありましたが、打たれた打球はどれも強烈で、2点で済んでよかったという感じもありました。

 どこか故障を隠しているのか。それとも根源的な何かがあるのかわかりませんが、砂田選手にはピッチャーに最も必要とされるメンタル面の強さがありますので、そういった彼の強みを活かせるように、少々球速が落ちても勝負できる先発ピッチャーに立場を戻して、少し時間をかけてでも復活させてあげて欲しいと思いました。

 

 そして、砂田選手の今の状況を見て改めて思うのは、いくらブルペンで投げる球数をしっかり管理するようになったとはいえ、20歳そこそこのピッチャーをリリーフで多投させてはならないという事です。

 それはつまり桜井選手の扱いについてであって、その事を考えて貰えればと思う次第です。

 

 

 

 西武は4人のリリーフピッチャーが登板しまして、その中では最後に投げた相内選手について触れたいと思います。 

 

 相内選手は入団前から東京湾アクアラインで爆走して当局に捕まってみたりとグラウンド外で何かとお騒がせなキャラとして印象深いわけですが、高卒で入団したばかりの頃から150キロ近いボールをビュンビュン投げ込んできまして、いくら不祥事を起こしてもなんとか更生させようと西武が腐心する理由もなんとなくわかるなと当時から感じていました。

 しかしながら、入団7年目となった今、率直な所を言えば当時から球速も変化球も、そして体格もあまり進化しているという感じは見受けられず、相変わらず彼の素質が活かされないままである、という風に思いました。

 

 成績はともかくとしても、体格が変わらないというのは野球に取り組む姿勢みたいなものが露骨に現れる部分ですので、まぁなんとなく想像ができてしまうな、とも思いました。

 

 もう7年も経ってしまったのですね。時間が立つのは早いものだと思います。

 

 

               ■

 

 

 1回2回で猛打爆発して7点も取ったのに、あれよあれよという間にひっくり返されて負け試合となりました。

 ファームの試合ですから勝った負けたはそこまで気にしませんけれども、ピッチャーにしても野手の守備にしても内容があまりに悪過ぎますので、もうちょっと今の時期らしい、この1年の積み重ねを体現するような締まった試合をやってもらいたいものである、と結論づけたいと思います。

 

 

埼玉西武13-9横浜DeNA

勝:斉藤大

敗:砂田

本塁打:知野(僕の推定飛距離115メートル)

観客数:2263名