2014年7月21日 横浜DeNAvs日本ハム (鎌ヶ谷) の感想
今日から1軍2軍ともに後半戦がスタートとなりました。世間様は祝日だったようですが、僕には僅かながら仕事がありましたので、自宅のテレビで2軍のデーゲームと1軍のナイターの両方を観戦しました。イースタンの日本ハムと巨人のホームゲームは時折衛星放送の中継が入るのがありがたいです。
かつての湘南シーレックスの時代には日産自動車野球部とのプロアマ交流戦をテレビ神奈川が中継していたのですが、今は肝心の日産自動車野球部が廃部になってしまいましたので、横浜市民がベイスターズファームのホームゲームをテレビ観戦する機会が失われてしまいました。稀に湘南エリアのケーブル局が平塚球場の試合を中継するそうですが、もっと幅を広げて神奈川県内のケーブル局で連携してファームの中継をやってくれればいいのに、などと無茶な妄想をする日々です。
さて、今日の試合のスターティングメンバーはこんな感じで始まりました。
いきなりモスコーソ投手が出てきた時は「え?」と驚きを禁じえませんでした。オールスター休みで登板間隔が開くから調整の意味も込めているのでしょうが、1軍の表ローテを張るようなピッチャーを後半戦最初のカードで使わないのは、いかにももったいないと思います。
ただ、さすがに1軍のピッチャーだけあって危なげないピッチングで、ほぼ3イニングを無失点で片付けました。
対する日本ハムの先発ピッチャーは今年よく見かける新垣投手です。球場では何度か見ていますが、スピードガンのある環境で見たのは今年はこれが始めてです。球場で見た時は150キロくらいの球速を出しているような印象でしたが、今日の衛星放送ガオラのスピードガンでは最速で140キロ少々といった所でした。いかにも自分の目はアテにならないなと痛感しました。
このピッチャーはいつもそれほど大崩れせずに淡々とゲームを作るタイプです。四死球を連発して崩れるような事はありませんが、球が高めに浮いた所を痛打されるというのが定番のようです。今日もそんな感じでノラリクラリと上手に試合を作られてしまった感じがあります。ベイ打線でまともに勝負できていると感じたのは宮崎選手くらいだったでしょうか。
ベイスターズは3回の途中でモスコーソ投手の予定投球数に到達したらしく安部投手がワンポイントリリーフで繋ぎ、その次の回から三浦投手がマウンドに上がりました。三浦投手は最初こそ緩急を織り交ぜた「さすが!」と唸らせるピッチングでしたが、3イニング目のちょうど打順が1巡したあたりから、少し高めに浮いた球を見事に狙い撃ちされて、あれよあれよという間に5失点位してしまい、あえなくノックアウトとなりました。
先月くらいに藤井投手が先発していきなり10失点した試合があったのですが、あの時と似たような感じを受けました。相手の打線はファームらしく思い切りの良いスイングを心がけていて、とても割り切りが良かったのです。ベテラン相手に知能戦を繰り広げようとしてもどうせ勝ち目はない、みたいな割り切りが伺えたのです。そのせいか、打たれたヒットはみんな気持ちのいいくらいのクリーンヒット揃いだったのです。
この、球威よりも緩急とコントロールを武器にノラリクラリと投げるベテラン技巧派ピッチャーが打たれる時と抑える時の違いは、見ていてもほんの僅かな違いしか読み取れない難しさがあります。今日の三浦投手の1~2イニング目と3イニング目の違いは何だったのだろうか?少なくとも三浦投手の様子だけを見ていては理解できませんでした。むしろカギは相手の攻略法にあったのだろうと思います。
今日の三浦投手のピッチングを見て、これでしばらく一軍で活躍するのは厳しいと見るか、まだいけると見るかは、なんともコメントのしようがありません。
日本ハム打線で気になったのは、やはり元ベイスターズの北選手です。つい先日まで1軍の試合でクリーンナップを打っていたこともあったくらいでしたが、今は再び鎌ヶ谷で汗を流しています。バッティングフォームが日に日に独特さを増していきます。確か2010年くらいにベイスターズに杉村コーチがやってきて、そこで急にバッティングフォームが変わって、途端に打てなくなったように思います。
それより前の北選手のバッティングフォームはロッテの福浦選手のようなバッティングフォームで広角に打ち分けていたのですが、2010年にグリップの位置を腰の前に置き、そこから思い切り引っ張り中心のバッティングをするようになってしまったのです。
あの時から今に至るまでバッティングフォームの迷走がいまだに続いているように見受けられますが、僕とすれば元の福浦選手のようなフォームに戻せば良いのに、と考えてしまいます。
ベイスターズ打線では、松本選手のバッティングがシャープで良いなと思いました。キャリアも積んでこの時期に夏バテするような事もありません。逆に乙坂選手は夏バテでもしているのか、やや力強さに欠ける印象を持ちました。宮崎選手は相変わらず南米の選手のような、考えるよりもノリでなんとかするかのようなバッティングでボール球をヒットにしてみせたりして解説者を驚かせていました。あれは首脳陣の間でも好き嫌いが別れるタイプのプレースタイルに見えます。
三浦投手以降の継投は菊池投手→長田投手→小杉投手の順に各1イニングづつ放りました。菊池投手は悪い意味で痩せてしまったような、嫌な予感がします。以前より痩せて見えるピッチャーというのは、あまりいいその後を迎えられない気がするのです。髪がサッパリしたのもあると思いますが、どうにも、かつての菊池選手に見られたようなソウルフルなピッチングという感じではありませんでした。
あとは、小杉投手は見る度にダメになっていくなぁと残念に思います。なにかこう、潤滑油がしっかり充填されていない機械がカクカクとぎこちなく投げているような印象です。須田投手といい小杉投手といい、去年は1軍の先発ローテで夢を見せてくれたのに、どうしてこうも短期間でこうなってしまったのでしょうか。
試合を3対8で落としてしまったのも残念ですが、モスコーソ投手以外は全般的に評価のしにくい試合であったと思います。まだ後半戦が始まったばかりですから、ここでひと踏ん張りして、待望のイースタン・リーグ初優勝を実現して欲しいと願っております。
以上