それでもベイスターズが優勝や!
今年の日本シリーズ第一戦は10月22日の土曜日、横浜スタジアムで行われます。ベイスターズファン各位におかれましては、なるべくお早めに有給休暇の申請をお済ませになりますよう、くれぐれもご注意頂きたく、お知らせ申し上げます。
さて、いまいち釈然としない雰囲気に包み込まれた日本プロ野球界でありますが、何はともあれ、待ちに待った公式戦が開幕いたします。そして、これは皆様先刻ご承知おきの通り、今年のセリーグはベイスターズが久しぶりの優勝を果たすという事になっておりますので、まずはセリーグの2位以降を占いたいと思います。
■2位 阪神タイガース
投打ともに選手の年齢層に偏りが少なく、さらに優勝経験の豊富な選手が多いのが阪神です。あまり若過ぎるようではチームが不振に陥った時にズルズル長引きますし、あまり高齢過ぎると夏場以降にバテてしまいます。
このへんのバランスがセリーグで1番良いのが阪神でしょうし、他球団で優勝経験を持つのが元中日の福留選手や元ロッテの西岡選手や元巨人の鶴岡選手、阪神で優勝経験のある鳥谷選手や藤川選手と、この経験値の高さは大変な武器に違いありません。
ルーキーの高山選手が注目を集めているようですが、仮に彼が思ったほど活躍ができなくとも、それを補える中堅選手もそれなりにいますので心配はありません。唯一の泣き所がキャッチャーなのでしょうね。ただ、投手陣に経験値の高い選手が多いですから、上手に補えそうな気がします。
■3位 東京ヤクルトスワローズ
昨年の覇者ヤクルトが試合巧者ぶりを見せつけて3位をキープします。
昨年と大きく違う点が1番を打つであろう坂口選手の存在です。昨年は上田選手や比屋根選手が打つことが多かったと思いますが、好打者揃いのヤクルトにあってそこだけ一枚落ちる印象が拭えませんでした。坂口選手は自ら志願してオリックスを自由契約になったわけですが、年齢はまだ31歳と若く、かつてのように打率3割も充分狙えます。バレンティン選手もまだ順調とはいえませんが、今年が複数年契約の最終年という事もあり、より一層警戒しなければなりません。
■4位 中日ドラゴンズ
谷繁監督が今年から専任となり、言い訳ができない立場となります。非常に注目度が高い新外国人選手のビシエド選手も加入しましたし、投手陣も吉見選手や浅尾選手といった所がいよいよ完全復活の気配を見せ始めています。優勝争いするほど強固な戦力とは言えないかもしれませんが、投打ともに大崩れをしないだけのバランスの良いチームになったと思います。
■5位 広島東洋カープ
エースの前田健太選手がメジャー移籍をしてしまい、その穴がポッカリと空いたままとなっています。昨年活躍したジョンソン選手や復帰2年目の黒田選手、それに福井選手といったあたりは今年もポテンシャル通りの働きをしてくれそうですが、故障で開幕に間に合わない大瀬良選手は先発復帰に向けた調整も不十分なままでしょうから計算が立ちません。 ただし打線には元中日のルナ選手が加入したり古豪の新井選手がオープン戦から好調をキープしている等の明るい材料があります。投手陣の頑張り次第で3位までは充分射程範囲かもしれません。
■6位 読売ジャイアンツ
優柔不断な性格と言われる高橋由伸新監督の元、正捕手復帰が期待された阿部選手は調整不足で開幕に間に合わず、チームは賭博問題で大揺れに揺れています。
貴重な先発ローテの一角として昨年以上の活躍が期待されたマイコラス選手の故障離脱もかなり大きく影響するのは間違いありません。期待されたルーキー重信選手が開幕一軍入りを果たしましたが、オープン戦ですでにプロの壁にぶつかった感もあり、起用法は議論の的となるでしょう。
悪材料の多さと比べて好材料が殆ど見当たらないのも苦しい所です。あえて言えば若手の田口選手が開幕ローテの一角として働けるめどが付いたところですが、いかんせんチーム全体で確実に勝数を計算できる先発ピッチャーが少なすぎる為、まだ実績の乏しい田口選手が変なプレッシャーに追い込まれないか心配です。
■
さて、王者ベイスターズに死角は無いのか?という話です。
山口選手が開幕戦勝利で自信をつけてシーズン18勝する予定だったのですが、故障で開幕投手を回避する事態となりました。この点は非常に残念ですが、それでも15勝くらいはできます。一昨年の先発転向間もない時期に、あの短期間で8勝を築き上げたのですから、開幕から投げれば15勝なんて低すぎる目標ラインです。
その他の先発陣では久保選手と井納選手と石田選手が二桁勝利をマークし、三浦選手今永選手砂田選手モスコーソ選手が5勝から8勝程度マークします。僕の中でダークホース的存在として考えているのが萬谷選手で、登板機会さえ得られれば5勝くらいは出来るでしょう。いずれにせよ先発陣は盤石の構えです。
やや気がかりなのがリリーフ陣です。抑えは山崎康晃選手で盤石ですが、セットアッパーのエレラ選手が故障で未知数です。僕はBCリーグに入団した元オリックスのマエストリ選手を緊急補強して欲しかったのですが、残念ながら韓国球界に取られてしまいました。山崎康選手←三上選手←に続く存在として、2年目の福地選手が収まるか、それともルーキーの熊原選手がリリーフに転向して入り込むか、まだまだ見通せません。
今シーズンのベイスターズで最も不安に思っているのがキャッチャーです。ラミレス監督は戸柱選手を指名して使い続ける考えを表明しましたが、ちょっとまだ荷が重いのではないでしょうか。監督が状況次第で柔軟に考えてくれるのならばいいですが、コロコロ変えないような話をしているだけに、如何なものでしょうか。僕的には高城選手を推したいです。
野手陣ではロマック選手をいつまで引っ張るかが注目点です。オープン戦で試合を重ねる毎に苦悩を深めているように見えましたので、無理に一軍で試合を重ねるよりは一昨年のモーガン選手のようにファームでもうちょっと慣れる時間を作ったほうが良いのではないでしょうか。
では代わりを誰とするのかで言えば、僕は宮崎選手を推したいと思います。ロマック選手は元々はサードを守る予定で獲得した選手で、しかし最後の方はライトを守っていました。ですから代わりを考えるなら外野手を当てはめなければならないかもしれませんが、そこは当初の計画に立ち返って、サード宮崎選手でどうでしょうか。ただし宮崎選手は故障から復帰後にオープン戦で一度も守備についていませんので、守備につける状態に戻るまでは別の選手で考えなければなりません。
故障から復帰が待たれる梶谷選手は当初は開幕に間に合うと言われていたものの、残念ながら間に合いそうにありません。しかも代役を期待された関根選手まで故障してしまいました。ですから梶谷選手が戻ってくるまではセンターが荒波選手でライトは松本選手が良いのではないでしょうか。
野手陣では筒香選手がホームランと打点の二冠王を獲得し、首位打者は宮崎選手が獲得するというのが僕の予想です。かつての村田選手がホームランと打点の二冠王で内川選手が首位打者を獲得した時のように、です。この年の開幕時、内川選手はレギュラーですらありませんでした。それが首位打者を獲ってしまうのですから、宮崎選手にそれを期待するのもそんなに無茶な話ではないはずです。
というわけで優勝がほぼ決まったも同然で、非常に優雅な気分で開幕戦を迎えられて大変嬉しく思います。
今シーズンも皆様どうぞよろしくお願い申し上げます。
以上