抑えも含めたリリーフ陣の大改編が必要だ
つい最近セリーグ単独首位だと浮かれていた我らがベイスターズは急転直下、7連敗で最下位まで1ゲーム差までずり落ちてしまいました。ネット上におけるベイスターズファンの声を見た限りでは、随分と殺伐とした空気が満ち溢れております。
不振の理由は様々あるだろうと思います。打撃不振の野手をそのまま使い続けているとか、期待された先発陣が順調さを欠いているとか、挙げればキリがありませんけれども、僕は今回その中でも特に大きなウエートを占めていると考えている不安定なリリーフ陣について、あくまで僕なりの再編プランを掲げてみたいと思います。
さて、僕は3月の開幕前に書いたこのブログエントリーの中でリリーフの脆弱さに懸念を示してきました。
今シーズンのベイスターズを展望する
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/suguru0220/article/99#extended
なにも「ほら見たことか!」と言いたいのではなく、僕は元々リリーフをとても重要視しているのだと言いたいのです。
2014年シーズンにおいてセリーグで最も完投したピッチャーが多かったのはベイスターズですが、それでも11試合に過ぎませんでした。今年は143試合ですから、仮に昨年と同じ完投数だとしても残る132試合は、その都度何人かのリリーフに手助けを仰ぐ必要があるのです。
であるからして、そこの部分をどれくらい高水準に保てるかがベイスターズの順位を占う上で欠かせない要素であると言いたいのです。
具体的にどうすべきか。僕は先発をしているモスコーソ選手に抑えに回ってもらうべきだと考えています。
現状では抑えは山崎康選手という事になっていますが、体力的な理由で連投を避けています。まだ開幕から1ヶ月も経たないうちから体力的な問題が出ているようでは、抑えのようなポジションを任せるわけにはいきません。試合日程や気候が厳しさを増す7月8月頃には持ちこたえられなくなるのが目に見えているからです。手当は早いほうが良いに越したことはありません。山崎選手はリリーフに回ってもらうべきです。
モスコーソ選手については、昨春の入団時にはリリーフでも先発でもどちらでも投げられるという触れ込みで来日した経緯があります。抑えは1番良いピッチャーが務めるべきというのが球界の常識でもありますが、その条件にも合致しています。精神面でも極めて安定しています。
今年の契約内容に先発限定などの条件が組まれておらず、モスコーソ選手が首を縦に振ってくれるなら、ぜひお願いすべきです。
また、モスコーソ選手を抑えに回すことによって先発ローテに1つ穴が開いてしまいますが、そこは三浦選手や高橋尚成選手や柿田選手らに争ってもらいたいと思います。そこの部分の勝率がモスコーソ選手に比べて若干落ちるだろうと思いますが、重要なのはシーズン全体でいくつ勝つかという事ですから、週に1日の先発ローテだけに目を奪われてはなりません。
9回がモスコーソ選手だとして、次に8回を担当するセットアッパーに誰をあてがうか?についてですが、昨年までベイスターズで活躍してくれた現群馬ダイヤモンドペガサスのソト選手に復帰してもらえないでしょうか。
偶然なのか意図してなのか、僕は2週間前に群馬ダイヤモンドペガサスの開幕2連戦を見に行ってきたばかりであります。ソト選手は2試合目にリリーフで登板しましたが、昨シーズン同様、非常に体調が良いようでした。昨シーズンも26試合に投げて防御率が1.57と、一体なぜクビになったのか理解できない活躍ぶりでしたし、32歳と充分働ける年齢でもありますから、ぜひ湘南新宿ラインに乗って前橋から横浜まで戻ってきて貰うべきです。エレラ選手は外国人枠の都合もありますのでしばらくはファームで調子を取り戻してもらいましょう。
そして7回です。ここを固め、まさしく「勝利の方程式」を築き上げるのです。ここの人選は悩ましい所ですが、現状では国吉選手がベターかなと思います。今はファームにいますが、連投がかさんだことによる疲労などもあったのだと思います。先週の土曜日にジャイアンツ球場で登板した所を見ましたが、MAX150キロの速球をしっかり投げ込めていましたし、肩の疲れが癒えたら再び働けるのではないでしょうか。
取り扱いに悩むのが田中健二朗選手です。昨秋あたりから目覚ましい進歩を遂げて、今ではベイスターズリリーフ陣に無くてはならない存在になりましたが、彼は本来なら先発で一本立ちして欲しい人物だというのが僕の考えです。ここでポジションを固めてしまうと近い将来先発転向するのに支障になるのでは?という心配もあります。ですが、現状では国吉選手以上に勝ち継投にふさわしい1人でもあります。実に悩ましいです。
大切な事は、この7回8回9回の3人をビハインドの場面でむやみに起用しないことです。もし起用するのだとしても、シーズン終盤に優勝争いをしていて、どうしてもここを落とせないという拮抗した場面に限るべきです。そうでなければ疲労が蓄積し、シーズン終盤の大事な場面で本来の能力を発揮できなくなります。我々ベイスターズは優勝を目指しているのだと肝に銘じ、優勝するための選手起用をこだわり抜かなければなりません。
ここを固めても、実はまだまだ手駒が豊富にあるはずです。
例えば抑えから外した山崎康選手もいれば林選手もいれば長田選手もいます。三上選手や大原選手も既にファームの試合に投げていますので遠からず帰ってきてくれるでしょう。そうなると、実に豪華なリリーフ陣で、6回まで勝ち越せていれば実に頼もしく勝利の美酒が見えてくるのではないでしょうか。
山崎康選手が打たれて負けた昨日の試合も、飛雄馬選手のサヨナラエラーで負けたあの試合も、加賀選手が打たれて負けたあの試合も、この豪華リリーフ陣をもってすれば白黒を逆転できていた筈ではないでしょうか。そうやって着実に白星を拾い集めれば、まだまだ優勝の目は残っているのではないでしょうか。
大切なことは、感情的にならず、精神論に走らず、具体的に弱点を見つめ、適切なフォローを重ねていく事だと思います。
僕は戦力的には優勝してもおかしくないチームだと思っていますから、是非とも早急にリリーフを大改編して反転攻勢に打って出て欲しいと願っております。
以上