ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2015年3月15日 巨人vs横浜DeNA (横須賀) の感想

 昨日に引き続き横須賀スタジアムで行われた対巨人戦を観戦してまいりました。家を出た午前11時過ぎに保土ヶ谷区の我が家界隈でそこそこの量の雨が降り始めて嫌な予感がしたのですが、横須賀はすっかり晴れて春の陽気な天気になっておりました。今日も混むかなと警戒して早めに到着したのですが、駐車場はそこそこ混んでいたものの、球場内はそれほどでもありませんでした。隣の草野球場で大会のようなものが行われていて、そちらの来場者で駐車場が賑わったようでした。

 巨人は高卒4年目の今村投手、ベイスターズは今季二桁勝利を期待される山口投手の両先発で始まりました。

 まずベイスターズの山口投手ですが、今日は調整登板の意味合いでしょうか、3イニングを投げて被安打2の1失点でした。1失点はアンダーソン選手に打たれた犠牲フライによるものですが、その前に巨人4番の和田恋選手が右中間に放った普通なら2塁打の打球で3塁まで進塁されてしまったのがよくありませんでした。ちょっとライト荒波選手の守備位置が前過ぎたのでは?という感じもします。平均的なディフェンスであれば無失点で済んだ内容ですから、上々ではないかと思います。去年横須賀スタジアムで投げていた時の山口投手とは立場が180度違いますが、もう今季は彼の登板をこの場で拝むことはないと思います。被安打2ですが、横綱相撲で巨人打線を圧倒できていたのではないでしょうか。

 次に今村投手ですが、こちらも調整でしょうか、3イニングを投げて2失点でした。立ち上がりに球が高めに浮いて集中打を浴び、その後も上位打線にたびたび打たれました。まだまだ高めの甘い球、失投が少なくないようですから、投球の精度をあげないと1軍の先発ローテに加わっていくのは厳しいかもしれません。出遅れが報じられている内海選手の代わりが期待されるだけに奮起が求められますね。

 ベイスターズの打線についてですが、とにかく良かったのが白崎選手です。昨日と同様に途中までの出場ですが、3打席立って2安打1死球でした。死球はトレーナーも出てこないような軽いもので問題ありませんが、塁に出た所で百瀬選手が代走に送り込まれてここでお役御免になりました。

 その肝心の2安打はいずれもシャープな当たりのライナーヒットで、その他にファールになった打球も鋭い伸びを示していました。昨日も感じたことですが、打球の伸びというか飛び具合が非常に良くなったと思います。多村選手のような、軽く振っているように見えて遠くへ鋭い打球を飛ばすのです。守備の方も軽快なようですし、9回フルイニングを問題なく出場できる状態になればすぐに1軍昇格できると思います。ちょっと1軍のショートレギュラー争いが停滞している感がありますが、この調子なら白崎選手が追い込み一気で奪い取っていくのではないかと思います。大いに期待したいと思います。

 その他では昨日はあまり目立てなかった荒波選手が打順をクリーンナップにしてもらって機嫌を良くしたのか、シャープなヒットを複数打ちました。ヒットには運がよいヒットと自他ともに認めるシャープなヒットがあると思いますが、今日は内角の難しい球をうまくさばいたシャープなヒットもあり、自他ともに認められる内容だったと思います。ただしライトの守備で打球判断にクエスチョンマークがつく場面が少々ありました。

 ダメだった人は、飛雄馬選手と渡邊雄貴選手でしょうか。飛雄馬選手は今年は1軍のオープン戦で特にたくさんのチャンスを貰えたものの、活かせずに2軍に帰ってきてしまいました。なんだか中途半端だなと思えるバッティングが目立ちました。あれでは強い打球をうてません。自他ともに認められない運の良いヒットでは評価は得られないでしょうから、吹っ切って力強いスイングを取り戻してもらいたいと思います。しかし飛雄馬選手は案外プレッシャーに脆いタイプなのかもしれませんね。

 もう一人、極めてダメだったのが渡邊雄貴選手です。今日の試合が今季初スタメンで気合が空回りしたのか、ボール球や難しい球に手を出して見るからに弱々しい空振り三振に倒れたり、ボテボテの内野ゴロに倒れたり、全くダメでした。同期入団の野手はみんな1軍デビューを経験している中で1人だけ取り残されて焦っているのかもしれませんが、4年目にもなってまるで高卒ルーキーの初打席のようなバッティングをしていて、言葉もありませんでした。

 よくよく考えてみると、昨年あたりからファームで似たようなバッティングフォームの人が増えてきました。飛雄馬選手も高城選手も赤堀選手も白崎選手も渡邊雄貴選手も、みんな同じようにグリップを肩の高さで右肩よりやや後方に構え、左足を少し上げてタイミングを取りながら体重移動しつつスイングするのです。

 このバッティングフォームの選手ばかりになったのは恐らく去年あたりなので大村コーチの指導によるものと推察されますが、このバッティングフォームが板についた人もいれば、1年くらい経っても未だに窮屈な感じで自分のものにできていない人もいるように思われます。

 投手のピッチングフォームについて先日元ベイ監督の権藤博さんが「絶対にいじってはいけない」と言っていましたが、バッティングフォームはどうでしょうか。みんながみんな同じようなフォームになって、いまいち長打力に欠ける選手が増えてきたように感じています。どの選手も似たタイプになってしまうと、将来打線を組むときにメリハリがつかなくなって困るような気がしないでもありません。みんながみんな打率.290で10本塁打がキャリアハイみたいな方向性に向かってしまうようで、それはちょっと気になるなと感じている所です。果たしてどうでしょうか。

 試合の話に戻りますが、巨人は昨日とキャッチャーが違う以外は同じメンバー構成です。その唯一違ったのがキャッチャーの加藤健選手で、彼がレフトスタンドへ勝ち越しのホームランを放ちました。そうです、ネタバレですけど今日も巨人が勝ったのです。他にも4番を打つ和田恋選手が右中間オーバーの長打を2本放ち、ドラ一ルーキーの岡本選手も攻守に良い所を見せてくれました。今日は昨日と違ってベイスターズ投手陣のデキが良かったので簡単にポコポコとヒットが出たわけではありませんが、どの選手も好球必打で無駄な空振りをしない、上手な野球をするなと感心させられました。

 ベイスターズの継投は4回から第二先発といった感じで砂田投手が登板して5イニングを投げました。先日の教育リーグの試合ではピリッとしない投球内容だったようですが、今日は立ち上がりが不安定だった以外は、まずまずの内容だったと思います。左打者の胸元を突く鋭いカーブでのけぞらせる場面も見られました。辻選手の脇腹付近にデッドボールを当ててしまって辻選手はとても辛そうでしたが、砂田選手は一度帽子をとって謝ってからはすぐに打者に背中を向けて何食わぬ様子でした。普通の人がこれをやったら「この野郎!」と怒られますが、プロのピッチャーはこれくらいの態度で良いと思います。

 立ち上がりの不安定さから調子を上げてきたものの、7回に加藤選手にソロホームランを浴び、8回に連打を浴びて敗戦投手になりました。7回はホームランを打たれた以外はそんなに悪くは見えませんでしたが、8回にあそこまで大きく崩れたのは何が理由だったのでしょうか。自分が8回全て投げているような気分になって疲れが出てきたとでも言うのでしょうか。先発型のピッチャーだけに、このへんの原因究明を丁寧に行って次回の登板に繋げて欲しいと思います。

 9回は小杉投手が登板しました。確かヒットを1本くらい打たれたような記憶がありますが、後続を抑えて無失点で切り抜けました。1軍の試合で登板中に違和感を訴えて降板したのはデニーさん(デニキ)がベイスターズのユニフォームを着ていた頃ですから2年位前になるかと思いますが、それから長い苦境に立たされています。故障が完治していないのか、それとも単なる技術的な問題なのか。もう7年目で今年30歳になる選手ですから、一皮向けて欲しいなと思います。

 巨人の継投は4回から田中太一投手と田原誠投手が2イニングづつ、そして香月投手久保投手が1イニングづつと小刻みに繋ぎました。田中投手は5年目なので何度も見てきましたが、相変わらずコントロールがアバウトなピッチャーです。元々は支配下登録でドラフトの3位と高い評価を受けていた選手だと思いますが、こう何年も変わらないと、巨人も我慢強いチームだなと妙に感心させられます。今日も白崎選手にデッドボールを当ててしまいました。ただし無失点です。

 それ以降の田原香月両投手についてはこれといった印象が見当たらないのですが、無失点でそつなく投げたと思います。二人共1軍半くらいの立ち位置ですが、今年の巨人はリリーフ陣の重要性が例年に増して高くなりそうですから、ここが踏ん張りどころです。

 最後の久保投手は昨日からの連投ですが、今日はバックの乱れもなく、乙坂選手にヒットを一本打たれた以外は問題なく締めくくりました。昨日のような見せ場も作ってくれませんでした。そういえば久保投手は昨日も乙坂選手と対戦してフォアボールを与えて、今日もクリーンヒットを打たれていますが、乙坂選手の事が苦手なのでしょうか。

 というわけで今日は3回に一旦は逆転してみせたものの、巨人のリリーフ陣に抑えこまれ、再逆転を許したまま見せ場らしい見せ場も作れずに敗れてしまいました。これで昨日から開幕2連敗となりました。1日休んで今度は西武第二で対西武3連戦、その後は地元に戻って休みなく平塚平塚相模原の合計6連戦となります。6連戦とはいよいよ公式戦らしい雰囲気になっていきますし、その頃には1軍2軍の振り分けも済んでメンバーも固定されてくるでしょうから、しっかりと前に向かって突き進んでいって欲しいと思います。

 立ち直れベイスターズ

巨人4-2横浜DeNA

勝:田原誠

敗:砂田

S:久保

本塁打:加藤(巨)

来場者数:936人くらい

以上