ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2015年5月8日 日本ハムvs横浜DeNA (横須賀) の感想

 ずいぶん久しぶりにこのブログを書く気がします。ゴールデンウィーク横須賀スタジアム3連戦は仕事があって見に行くことができず、その前に見に行った4月26日の平塚球場の日は色々とモヤモヤする出来事が重なってブログを書くことができず、そうこうしているうちに今日が来ました。今年最初の横須賀ナイターは、非常に清々しいホームの香りがしました。

 横須賀スタジアムこそが僕の場所だ、そんな風に感じました。

 それはさておき、今日は今季初の横須賀ナイターという事以上に、日ハムの大谷翔平選手が登板すると事前に公表されたのもあってか、とても大賑わいでした。気合を入れて試合開始前に球場に到着したものの、駐車場は満車寸前で危うく止められなくなる所でしたし、球場の当日券売り場も久しぶりに見るような大行列ができ、スタッフさんも拡声器を使ってお客さんの誘導に大忙しといった風情でした。大谷選手の集客効果は凄まじい物があると感心させられました。

 今日のスタメンはご覧のとおり。ベイスターズの先発が高崎投手、日ハムはメンドーサ投手です。両投手とも本来ならここにいてはいけない立場だと思いますが、ベイスターズも日ハムも1軍が強いですから、先発ローテの枠に入り込むのもそれなりに大変なのでしょう。ファンとしては贅沢メンバーをありがたく感じたいと思います。

 まずはベイスターズ先発の高崎投手についてですが、1回2回ともに非常に不安定な立ち上がりです。初回1番2番を切ってとったものの、3番北選手にライト前ヒットを打たれたのを皮切りに4連打を浴びて2失点。2回もフォアボールで溜めたランナーをタイムリーで返されて1失点してしまいました。3回までで被安打が8、いずれのヒットもきれいに打たれたクリーンヒットで、不運な当たりなど全く無く、先日の1軍で喫した大炎上と内容が何も変わらない印象を持ちました。

 ただ、そこから立ち直って、4回から6回まではパーフェクトピッチングと相成りました。結果的に問題があったのは立ち上がりのみだったわけですが、2軍だから3失点で済んだだけで、1軍なら先日の登板のように試合を壊しかねませんから、この立ち上がりの不安定さをクリアしてもらわない限り1軍に戻ることは叶わないのだろうと思います。

 日ハム先発のメンドーサ投手は2回まで2イニングのみの登板でした。最初からその予定だったのだろうと思いますが、初回から3番松本選手4番の宮崎選手に連打を浴びるなど、こちらも不安定な立ち上がりでした。女房役を務めた清水選手が高卒ルーキーという事も影響したのかもしれません。キャッチャーの清水選手はメンドーサ投手の次に登板した大谷選手の所でも随所に若さを見せていましたので、メンドーサ選手については大目に見てあげる必要があるかもしれません。

 次にベイスターズ打線についてですが、どの選手もおおむね好調をキープしているようです。特に目についたのは逆転スリーランを放った松本選手です。今日は5打席立ってスリーランを含む3安打猛打賞と活躍しました。僕の勝手な想像ですが、ファームの試合でリラックスして打席に立つときの松本選手は本来の力を十二分に発揮し、打球の伸びも何割増しかするような感じを受けます。今日の第1打席にメンドーサ投手から放ったセンター前ヒットは甘い球を見逃さずにクリーンヒットし、スリーランはレフトに泳ぎ気味に軽く打った打球がスタンドまで届いてしまったという感じでした。松本選手の打球は結構飛ぶのですけれども、これを1軍の試合で大勢のファンにお見せできないのが残念です。

 それと、今日は大谷選手との対戦が2打席あったものの、こちらはいずれも振り遅れて2打席連続三振を喫してしまいました。相手の格を必要以上に意識して硬くなったように見えました。このへんからも、技術的なものより性格的なものが飛躍を阻む原因なんだろうなと2年位前から感じ続けています。

 もう一人ベイスターズ打線で取り上げたいと思ったのが、我らが選手会長の下園選手です。下園選手といえばなんといっても選球眼ですが、今日はその特技の選球眼をフルに活かし、5打席でフォアボールを2つとデッドボールを1つゲットしました。さらにエンジン全開で飛ばしまくる大谷選手からセンター前へ強烈なライナーで抜けるクリーンヒットを放ち、その存在感を誇示してくれました。

 ベイスターズの1軍は只今絶好調でなかなか割りこむ余地がないのがもどかしい所です。今日もライバルの井手選手が3打点の大活躍でお立ち台に上がり「そーめんパワーです!」等と言っておられたようですが、同じ宮崎県人としても、外野手としても、そして1軍に不足気味な左の代打としても、抜群の選球眼でフォアボールをゲットする異能の人、下園選手の1軍昇格を待ち望みたいところだと思います。

 おあとは日ハム打線についてですが、一人取り上げるとすれば高卒ルーキーの高濱選手でしょうか。横浜高校時代に高校野球中継で何度か見てきた選手ですが、とてもフィジカルに恵まれた選手です。今日はサードでスタメン出場しましたが、グラブさばきが思った以上に柔軟だった事と、そして何より並外れた強肩の持ち主らしい矢のような1塁送球に惚れ惚れさせられました。打つ方でも1打席目に高崎投手から3塁方向へ強いライナーでヒットを放ち、並ではない所をアピールしました。

 日ハムでは高濱選手の横浜高校時代からの同級生である浅間選手が1軍デビューしてすぐにお立ち台に上がる活躍を見せていますが、高濱選手も今季中に1軍昇格を目指せる位の完成度があると思います。昨年入団した渡辺諒選手や岸里選手もいますし、日ハムの若手野手陣は将来性豊かな人材で溢れているなぁと楽しくなりますね。

 次にベイスターズのリリーフ陣についてですが、小林寛投手が7回8回の2イニングを投げました。特にどこか調子が悪いとか疲れている様子も見られず、実に淡々と日ハム打線を切って取りました。今日のピッチングを見る限りにおいては、ファームではもはや学ぶべきことなど何もないという感じを受けました。精神的にもとても安定感があって頼もしいピッチャーだとは思います。

 そして1点リードで最終回のマウンドに上がったのが「パワーホール」の登場曲でお馴染みの東野投手です。特段東野投手を贔屓しているわけでもない僕でもパワーホールで気合がみなぎってくるのは以前も書いた通りですが、いつもよりたくさん入ったお客さんの反応も上々で、ウグイス嬢が「ピッチャーとうの!」とコールすると場内がどっと湧きました。東野投手自身も気合がみなぎっているようで、見事に三者凡退にきって取りました。二人目の打者を三振にとってボール回ししている際には気合を入れてファーストの柳田選手に何かを話しかけたものの、肝心の柳田選手が背中を向けていてそれに気づかず拍子抜けする、という場面もありました。

 東野投手は今季開幕からずっとリリーフで登板し続けていますが、だいぶ慣れてきたようで、技術的な事はともかく、いかにもリリーフピッチャーらしい、1打者打ち取る毎に激しいリアクションで喜びを露わにし、リリーフピッチャーとして様になってきたという印象を持ちました。いきなり1軍でセットアッパーとか抑えのような勝ちパターンの役割を担わせるのは難しいでしょうが、何かしらの場面でビッチビチに気合の入った東野投手が投げる様子を見てみたいなと感じ始めました。

 日ハムのリリーフ陣では3回から話題の大谷選手が登板しました。去年楽天松井裕樹選手が横須賀スタジアムで登板した時もそうでしたが、大谷選手がグランドに現れた途端にお客さんが一斉にフェンス沿いに雪崩を打つように流れこんできてスタンドが騒然となりました。2軍の球場ですから場内スタッフの人数が全く足りず、抑制が効かない状態になりました。

 肝心のピッチングでは、3回頭から登板して最初の松本選手が振り遅れの三振、4番宮崎選手がバットをへし折られてセカンドゴロ、5番下園選手6番赤堀選手が負けじと連打で2アウトながらランナー1、2塁と攻め立てるも後続が倒れて0点。4回もマウンドに上がり、ストライクゾーンとキャッチャーのキャッチングに苦労させられてフォアボールを2つ出すものの、後続を力でねじ伏せて2回無失点でマウンドを降りました。横須賀スタジアムにはスピードガンがありませんのでスピードがどれくらい出ているのかわかりませんが、この球場で何百試合も見てきた中では一番速く感じられたように思います。

 5回からは斉藤勝投手がリリーフです。スタンドのどこからか「武田勝だ!」という声が上がって騒然となりましたが、実際には「マサル」違いでした。大谷選手が降板したとわかると急に帰途につくお客さんが出始め、それまで超満員で立ち見もずらっと並ぶほどだったのが、急にいつもの横須賀スタジアムらしい観客動員になってしまいました。せっかく見に来たのだから最後まで見ればいいのになと残念に感じました。特に1塁側の減り方が極端だったのがますます残念でした。ベイスターズのレプリカユニフォームを着た人たちが大谷選手の降板でさっさと帰途につくというのは、一体なにごとでしょうか。

 愚痴はともかく、斉藤勝投手は5回の1イニングを投げて無失点。6回から登板した河野投手がヒットとフォアボールでランナーを溜め、松本選手にレフトへ逆転スリーランを打たれ負け投手になりました。河野投手は昨年一昨年と1軍でもそれなりに出番を得て活躍していたと思いますが、今日はその頃の面影が全く失われ別人のようなピッチャーに変わってしまいました。故障でもしたのでしょうか。

 8回9回は白村投手が2イニングを投げました。ルーキーだった去年の春に教育リーグで投げたのを見た時はとんでもないノーコンで北方選手といい勝負だなと思ったものでしたが、1年でものすごく立派になられました。なぜ2軍で投げているのかよくわかりません。早く北海道に引っ越すべき投手です。

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 今日は1軍が素晴らしい逆転勝利を飾りましたが、2軍も松本選手の逆転スリーランで見事に勝利を収めました。ベイスターズファンにとって一点の曇りのない素晴らしい1日になりました。この調子で1軍2軍も頑張ってもらいたいものです。

 また、明日は今年最初の海老名球場の開催ゲームです。海老名球場には行ったことがないので必ず行こうと思います。みなさんもぜひ足を運んでみて下さい。

日ハム3-4横浜DeNA

勝:高崎

敗:河野

S:東野

本塁打ベイスターズの松本

観客数:1940人