ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

戦力外通告を受けたベイスターズ戦士たち

 先日も別のエントリーで書きましたが、ベイスターズの選手12名が戦力外通告を受けてしまいました。僕の推測としては昨年の内藤選手のような形で追加で戦力外通告を受ける選手が出てしまうのでは?と見ていますが、それはともかく、今回発表があった選手それぞれに対して、感謝の意味も含めて、個々の感想を書きたいと思います。

 毎年のことではありますが、それぞれの選手に「あの時○○だったら」のようなタラレバがあります。どんな世界でもタラレバが通用しないのが当たり前ですが、最後くらい書いても良いだろうと思います。

■99番 中村紀洋選手

 今年の春に監督に対する造反のような言動があったとされて2軍落ちし、そのまま閉幕まで2軍で終える格好となりました。

 2軍落ちした当初はモチベーションが下がってしまったのか数字も芳しいものが出せませんでしたが、徐々に調子を上げて最終的には3割近い打率を残すに至りました。ホームランは一本止まりでしたが、ビジター遠征に帯同できなかったため出場試合数が少なかったのと、長打よりも進塁打や軽打をする場面が多く見られましたので、そういった事が少ない本塁打に繋がったのだと思います。

 中畑時代に何らかの理由で2軍落ちしたベテラン選手は森本稀哲選手にしても渡辺直人選手にしてもモチベーションの維持にかなり苦しんでいるような印象がありましたので、比較的早く気持ちの切り替えができたノリ選手はやはり大ベテランだなと唸らされました。

 中畑監督とのコミュニケーションの問題が主でチームを追われたのは1年目オフの白井コーチや2年目オフの高木豊コーチなど毎年のように出てしまっているので、中村ノリ選手はその3度めの被害者だと、僕はそう解釈しています。まだまだ技術の衰えはありませんので、ぜひとも次のチームを見つけてもう一花咲かせて欲しいと思います。

■00番 藤井秀悟選手

 巨人にFA移籍した村田修一選手の人的補償として2012年シーズンからベイスターズに入団した藤井選手は、入団初年度から2年間、先発ローテの一角として重要な働きをしてくれました。巨人時代はファームにいることが多かったので活躍を疑う人も少なくなかったと思いますが、見事にその下馬評を覆してくれました。

 ただ、元々完投能力を発揮するタイプでなかったのが昨年から長いイニングを投げるようになり、程なくして怪我を負ってしまいました。長いイニングを投げるようになったことと怪我との因果関係はわかりませんが、結果的にその怪我以降一度も1軍のマウンドに上がること無く、ベイスターズのユニフォームを脱ぐこととなってしまいました。

 今季はファームで先発ローテとして回り、球速は速い時でも130キロを超えるかどうかという寂しい数字になってしまいました。2試合ほど酷い大炎上をした事で防御率も跳ね上がってしまいましたが、その2試合を除けば充分評価できる内容であり、なぜ1試合も1軍でチャレンジさせてもらえなかったかは首を傾げざるを得ません。球速が遅くても活躍できる投手は他にも事例がありますので、ぜひ次のチームで活躍して頂きたいと思います。

■14番 小林太志選手

 2007年ドラフト1位で入団し、デビューした2008年には22試合に先発するなど早速先発ローテの一角として活躍してくれました。去年から今年の三嶋投手に大きな期待を寄せた人も少なくなかったと思いますが、2009年には多くの人が小林太志選手に同じくらいの期待をかけながらシーズンを迎えたものと思います。

 その後は不安定な成績で首脳陣からの信頼をなかなか勝ち取れずにきましたが、この時期のベイスターズの投手はエースの三浦大輔選手を含めて皆似たり寄ったりという状況でしたから、小林選手1人を責めるのは酷といった感じもありました。

 今シーズンはファームでも月に1回位しか登板機会が無いという非常に厳しい状況の中でなんとか1軍入りのチャンスを掴み、最初の登板では好投して復活を予感させたものの、連投となる翌日の試合で打ち込まれ、その後は登板機会のないまま2軍落ちとなりました。能力的には充分1軍で活躍できるものがあると思いますが、精神的なものか、不安定な面が否めません。このあたりの対応に長けたチームに拾われることを願いたい所です。

■38番 神内靖選手

 2012年から2013年にかけてのオフの期間に多村選手や吉川選手とともにトレードで入団した神内選手です。開幕前は左の先発候補として早くから頭数に数え入れられるくらいの期待をされていましたが、先発リリーフともに期待に応えられず、その後は殆どリベンジする機会も与えられないまま戦力外通告となってしまいました。

 今シーズンはファームの公式戦でもリリーフで1試合に登板しただけで、その他はフューチャーズ戦や大学社会人チームとの交流戦で何度か登板する機会があった程度で、プロ入り以来最も登板機会の少ない1年を過ごしたであろうと思います。まだ老けこむ年齢ではないだけに、あまりにも登板機会が少なすぎて、ただただ気の毒と言う他ありませんでした。

 ご覧の通りですので最近の実力の程は全くわからないのですが、なんとか活躍の場が得られれば良いと願っております。

■30番 菊地和正選手

 2012年、ファイターズから林選手とともに入団した菊池選手は「これが戦力外の選手か?」と驚くほどの、鬼神の如き大活躍でベイスターズブルペンを守りぬいてくれました。2012年は全盛期の木塚選手が蘇ったのかと思う位の、本当に頼もしい存在でした。

 今シーズンの菊地選手は1軍で登板機会を得たものの精彩を欠く内容で2軍落ちし、そのまま2軍暮らしを余儀なくされました。見た感じの印象としては一昨年と比べていくらか痩せてしまったように見えました。ブログによれば肩の故障を抱えていたとかで数日前に手術をしたそうです。

 リリーフ投手は肩の故障はつきものですが、実力の程は確かですから、きちんと手術をして元通りになれば2012年の時のような大活躍も可能だと思います。だからこそ、なぜベイスターズは少しの時間も待ってあげられないのかという憤りがあります。それほど大きな怪我では無いようで来年のキャンプで入団テストを受けるのを目標としているそうですから、尚更悔しさのようなものを感じてしまいます。

 リリーフ投手にとって大切なモノは何よりも魂です。菊地選手にはそれがあります。ぜひともどこかのチームで受け入れて欲しいと思います。

続きは次号