ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2017年6月1日 読売巨人vs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 対巨人3連戦の3試合目でようやく見に行けました。普段は大して忙しくもなく、1日5時間労働のスローライフを満喫しておりますので、たまにこうして連日のように8時間も働きますと、身体が悲鳴を上げ、野球を見に行くどころではありません。

 日本一のホワイト企業を目指し、なるべくゆっくり働いていきたいものです。

 

 

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 本日の先発ピッチャーはベイスターズが久保選手、巨人は大竹選手です。両選手とも現在のチームにFA移籍でやってきた大物であります。この前は背番号1番対決を見た僕ですが、今度はFAピッチャー対決であります。

 どちらも、あまりファームでお目にかかってはいけないような気もするマッチアップでございます。

 

 まずベイスターズ久保選手ですが、5回を投げて無失点で勝ち負けはつきませんでした。

 球速は僕が記憶している限りでも140キロを若干超える程度で、僕が知っている久保選手と比べると6~7キロほど球速が遅く感じます。僕が知っているも何も同じ久保選手ですが、球速が落ちた分、緩急の差が少なくなってバットに当てられやすくなっているのかもしれない、と思いました。久保選手が先発で好成績を残している時は割と奪三振の数も多い方だったわけですが、今日はわずか2奪三振に留まっています。

 ボールは低めに集まっていますし、集中打を浴びることもありませんでした。ただ、何かちょっと物足らないような感じもします。バッターがタイミングを狂わされて翻弄されているとか、外国人バッターが苛立ちを隠せなくなっているとか、そういう久保選手らしさが影を潜めていると言いましょうか。

 

 ウィーランド選手が故障で登録抹消となりまして、1軍に先発ピッチャーを補充する必要に迫られているベイスターズ2軍の台所事情です。今日は球数60球にも関わらず5回で降板しているのを見る限り、次は1軍で登板する公算が高いと思いますが、願わくば広い球場で投げさせて欲しいなと、希望いたします。

 

 

 巨人先発の大竹選手は3回を投げて2失点で勝ち負けはつきませんでした。スムーズに継投していましたので、何か支障をきたして3回で降板したわけではなく、元からその予定だったと思われます。

 大竹選手の球速は僕が記憶している限りだと147キロがあったかも?という位です。元々それくらい出せるピッチャーだと思いますが、球速はそこそこ出ているものの、山下選手に2本の長打を浴び、細川選手にもアウトにはなったもののセンター後方への大飛球を浴びました。それくらい打球がよく飛んでいまして、これではファームで調整登板せざるを得ないのも、なるほど納得だと思いました。

 久保選手もそうですし巨人の内海選手もそうですが、30代中盤のピッチャーは身体の衰えとピッチングスタイルが噛み合わなくなって長期の不振に陥ることが少なくありません。大竹選手もそういう年齢に差し掛かっていますので、先輩方がどのようにしてこの試練を乗り越えていったのか、よく勉強してもらいたいと思いますね。

 

 ちなみに三浦大輔さんはトレーニングで長距離走よりもダッシュを増やして下半身のキレを取り戻したと仰っていたような記憶があります。

 

 

 次に打線について。

 

 

 ベイスターズの山下幸輝選手がホームランを含む3安打猛打賞と大爆発いたしました。

 1本目はライトフェンス直撃の2ベースで、打球の角度はホームラン風のそれでしたが、多少詰まったような感じもありました。

 2本目のヒットはライトフェンスを軽々超える、いわゆる「打った瞬間」系の美しいホームランでした。まさにホームランバッターが打つような美しい放物線を描くホームランで、中の人が筒香選手の2016verになったのかと見紛うほど、ホームランバッターの風格を醸し出していました。1本目2本目は右投げの大竹選手から打ちました。

 3本目のヒットは打って変わってセンター前に低い弾道で抜けていくシングルヒット です。前の2本が見事でしたのでついつい欲が出てきてしまっても不思議ではない所でしたが、山下選手の本分をしっかり保ったのだと思います。こちらは左腕の高木京介選手からでしたので、最初からシュアに打つつもりで打席に入ったかもしれませんね。

 という具合にバッティングについては申し分のない素晴らしい働きだったわけですが、ただ、守備については、随分と守備範囲が狭まってしまったものだなぁと、残念に感じました。サードを守ったりショートを守ったり転々としている弊害かもしれませんが、打球への反応の一歩目が遅いように見えました。

 チーム事情もありますから贅沢はいえませんけど、できればポジションを固定して使ってあげたい選手ではあると思います。

 

 今日はチーム全体で7安打でそのうち山下選手以外の4本は皆さん1本づつで、だから山下選手以外に特別に誰かが良かったという感じもしませんが、細川選手が打席に入ったときの巨人の外野のポジショニングにハッとさせられましたので、その時の写真を載せたいと思います。

 

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 この写真で伝わるかどうか心配ですが、とにかく深く守っていたという事です。この外野の守備位置は、ハマスタならフェンスの場所になります(横須賀スタジアムの方が広いのです)。

 この時にセンターを守っていたのは俊足で守備範囲の広い松本哲也選手ですから、もうちょっと前で守っても良さそうな気もするのですが、とにかくベンチの指示でここまで深く守っているわけです。

 巨人の2軍首脳陣は結構他球団の選手もよく見ていまして、それが日テレジータスのファーム戦中継などでもしばしば語られるわけですけれども、まだ高卒1年目でファームでも1本塁打の細川選手に、巨人はこういう評価を下しているというのが、色々考えさせられるなぁと、しみじみ思いました。

 

 

 巨人ではFA入団の陽岱鋼選手が登場しました。陽選手は日本ハムのファームで下積みしていた頃からこの球場でよく見てきた選手ですが、今日は勝手知ったるなんとやらで、守備面で非常にハツラツとした動きで右中間に抜けようかという打球をスライディングキャッチしたり、体の状態の良さを見せつけてくれました。

 この球場の風の流れ方をよく知っているからこそ、あそこまで打球を深追い出来るんだろうと、かつて今とは違う登録名でプレーしていた頃のこと等も思い出しました。しばらくは内野手でしたけどね。

 打つ方では3打数ノーヒットで退きましたが、いかにもプルヒッターという感じの3塁方向への強い打球もありましたので、状態はさほど悪くないのではないでしょうか。

 

 巨人の外野は同じく日本ハムから移籍した石川慎吾選手がレギュラーを取りかかっていますけど、元ハム同士でレギュラー争いというのも、なんだか妙なものです。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは6回須田選手、7回笠井選手、8回進藤選手、そして9回は藤岡選手でそれぞれ1イニングづつの継投です。

 

 須田選手の時はカレーを買いに行っていてあまり見ていなかったので7回の笠井選手についてですが、最速152キロのストレートでギャレット選手から三振を奪うなど、今年見た中では最も良かったと思いました。150キロ台はもう1球あって、やはりギャレット選手の胸元高めにビシっとのけぞらせるようなボール球で、これが後々効いてきたのではと思います。

 ベイスターズファームの投手陣は最速140キロ前後のピッチャーばかりになってしまって、今では球速でロマンを感じさせてくれるのは国吉選手とこの笠井選手だけになってしまいました。

 今日も相変わらずボール先行ではありましたが、この豪速球である程度のコースと高さを狙って投げられるようになってきていますので、この調子なら今夏の支配下登録もありうるのではないかと、なかなかの好感触を得ました。

 

 8回の進藤選手は、元々荒ぶったようなピッチングフォームですけれども、今日はまた一段と荒ぶったように見えました。最速144キロのストレートが左バッターの身体側に外れる事があって、それが堂上選手に当ってデッドボールになった時は、堂上選手がマウンドに歩み寄るような仕草も見せて、少しきな臭い雰囲気にもなりました。

 そのデッドボールで出したランナーを3ベースヒットで返されて1失点という形ですので、今日はコントロールが多少思うようにいかなかったという事かもしれません。

 

 9回の藤岡選手は球速が140キロも出ていなかったように思います。それでいてコントロールも思わしくなく、集中打を浴びて3失点で逆転負けの敗戦投手となりました。

 ファームの浅野投手コーチが一度マウンドに行き、しかし藤岡選手はその後も調子が戻らずに、ついうっかり浅野コーチが再びマウンドに行きそうになって周りに止められる、というドタバタシーンもありました。浅野コーチは御年68歳でらっしゃいますので、あんまり無理をさせないようにしなくてはなりません。

 藤岡選手はこの前1軍でお立ち台に上ったばかりなのに2軍降格の憂き目にあって、一体どうしてだろうと思う気持ちもありましたけれども、こうなることが予め予想がついていたのでしょうか。「今日は調子が悪かった」で済めばよいのですが。

 

 

 巨人のリリーフは4回5回の2イニングを高木京介選手、6回7回の2イニングを中川選手、8回篠原選手、9回西村選手が1イニングづつの継投です。

 

 まずは何と言ってもおかえりなさいの高木選手です。不穏な野次が飛ぶかと思いきやほとんど聞こえてこず、登場時に場内が多少ざわついた以外は淡々とした展開でした。

 球速は140キロを超えるボールがあったっけ?という曖昧な記憶ですが、ブランクが長かった割にはコントロールが良く、絶好調の山下幸輝選手にヒットを一本許した以外は問題なく片付けました。

 ブランクと言っても怪我をしていたわけではありませんから練習やトレーニングは出来ていたわけで、元々の実力の高さは折り紙付きでしたので、実力的にはさほど時間がかからずに支配下登録できる状況にはあると思います。あとはチーム事情であるとか、野球以外の所でどうやって折り合いをつけていくのかという事ではないでしょうか。

 

 しかし、松本竜也さんの方はどうなのでしょうか。彼はすぐに白状したわけですし、何より年齢が若かったわけです。バトミントンの桃田さんも復帰されたわけですし、松本竜也さんの方も復帰の道を開いてあげられないものでしょうかね。巨人でも他球団でもいいですが、僕は彼が気の毒に思えて仕方がないですよ。

 

 

                   ■

 

 

 最近のベイスターズファームはフューチャーズ戦まで含めると5連勝中でして、ようやくなんとかなり始めた所でしたが、僕みたいな貧乏神が球場に現れたせいで負けてしまいました。色々ごめんなさい。

 

 明日から来週いっぱいまでビジターゲームが9試合続きますので、主催試合は翌々週の平塚球場までお預けとなります。

 球場に行けないのは寂しいですが、ベイスターズのさらなる奮闘をお祈り申し上げたいと思います。

 

 

読売巨人4-2横浜DeNA

勝:篠原

敗:藤岡

S:西村

本塁打:山下(僕の推定飛距離120メートル)

観客数:1103名

 

 

以上

 

 

2017年5月27日 ヤクルトvs横浜DeNA (大和) の感想

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 年に一度の大和スタジアムの日がやってまいりました。僕の家から車で35分の、ファーム開催球場としては最も近所の球場でもあります。

 家が近いからと余裕をこいていたせいで、球場観客席についたのは1回裏ベイスターズの攻撃中の時で、打席に2番の乙坂選手が立っている場面でありました。

 

 さて、故障離脱中の石田健大選手が26日のベイスターズ球場の試合で実戦復帰する予定だとニュースで報じておりましたが、あいにくその試合が雨で中止になってしまいました。

 ですから今日の試合で投げるかもとワクワクしながら待っていたのですが、残念ながら登板はありませんでした。明日は平塚球場で試合が行われます。僕は予定があって見に行けませんが、平塚球場に石田選手が来るかもしれないと夢を膨らませて行ってみるのも良いのではないでしょうか。本当に出るかどうかは知りませんけどね。

 

 今日はスコアボードの写真を撮るのを忘れたので手書きでスタメンをお知らせいたします。

 

ヤクルト

(右)比屋根 (三)奥村 (遊)廣岡 (一)グリーン (指)大村 (二)渡邉 (中)榎本 (捕)山川 (左)山崎 (投)オーレンドルフ

 

横浜DeNA 

(中)関根 (左)乙坂 (三)白崎 (指)佐野 (二)エリアン (遊)山下 (右)細川 (捕)西森 (一)網谷 (投)平良

 

 さて、本日の先発ピッチャーはベイスターズが平良選手、ヤクルトがオーレンドルフ選手です。

 

 まずベイスターズ平良選手ですが、8回を投げて1失点で勝ち投手になりました。大和スタジアムにはスピードガンがありませんので球速はわかりませんが、あくまで感覚的なものとして言えば回を追う毎に、それこそ7回8回位のほうが球速が速かったように見えました。たぶん140キロくらいは出ていたんじゃないかと思います。

 唯一の失点は2回で、育成の大村選手にライトへソロホームランを打たれました。この回は続く渡辺選手にも右中間奥深くに運ばれる2ベースを打たれ、榎本選手にもセンター右後方に普通は抜かれるであろう強い打球を打たれるも、関根選手の広い守備範囲に助けられてセンターフライで済みました。

 この回は要するに高めに浮いたという事だと思いますが、それにしても皆さん随分強い打球を飛ばしていました。渡辺選手榎本選手はパワーヒッターというよりは技巧派タイプですので、あれだけ強い打球を外野後方まで飛ばされるのは恐いなぁと思いました。

 立ち上がりから常に低めに徹底し続けられれば良いのですが、いくら一流ピッチャーでも高めに浮くことは少なからずあります。それでも抑えるのが一流ピッチャーで、平良選手にいきなり一流ピッチャーの領域を求めるのは酷ですけれども、高めに浮いた時でも被害を最小限に食い止められるような、もう少し球速を求めるとか、球界でよく言う「球筋の汚い」ボールを投げるとか、そういうものがあれば素晴らしいのになと思いました。

 暑い中でも8回までバテずに投げきれたのは進化の証明でもありますので、もう一皮むけて、夏場あたりにもう一回チャンスを貰えるようになれば良いと思いますね。

 

 

 ヤクルトのオーレンドルフ選手は5回を投げて3失点で負け投手となりました。

 3失点のうち2失点は3回2アウトから白崎選手と佐野選手に連続ソロホームランを浴びてのものです。続くエリアン選手にもセンターに強烈なライナーを打たれていまして、この回に限って言えば、やたらとよく飛ぶピッチャーになってしまいました。白崎選手に打たれたホームランはライトポール際最前列に入る、横浜スタジアムでもよく見かける「あれが入るのかよ!」とびっくりしちゃうタイプのホームランでした。打った瞬間はライト定位置へのフライのイメージでしたので、本当にこの回は妙に飛びました。

 試合序盤にもかなりコントロールに苦しんでいましたが、その後は4回5回ともに力で押すピッチングで、コントロールが良くなったというほどではないものの、際どいボールなどもあって2イニング続けて無失点で終えました。

 僕はこれが今年最初のヤクルト戦ですからオーレンドルフ選手を見るのも初めでして、立ち上がりでだいぶ苦労するのがお馴染みなのかどうかわかりかねますが、いつもこの調子では1軍は厳しいかもしれませんですね。

 

 

 続いて打線について。

 

 

 今日のベイスターズでは2人ほど良かった選手として取り上げたいと思います。

 

 まずは4番DHで出場の佐野選手です。最初の打席は四球でしたが、2打席目にライトへ低い弾道のホームランを放ちました。若干擦ったような、必ずしもジャストミートという感じでも無かったのですが、やはりパワーでしょうか。見事な一打でした。

 今日はその次の打席でシリアコ選手に交代してしまいましたが、その後はキャッチャーミットを持って平良選手のキャッチボールの相手を務めたりして、なんとなくその手のアピールっぽいものを感じました。ルーキーながらそうやって首脳陣にスキのないアピールをする姿勢は非常に良いと思います。

 

 もう一人は関根選手でしょうか。最初の打席で出塁すると、立て続けに2盗3盗を決めてしまいました。特に3塁への盗塁は1塁に白崎選手がいて、白崎選手はスタートを切れずに1塁に残ってしまうような、なかなかの早業でした。そして白崎選手は、ちょっと微妙だったよねという事を付け加えておきたいと思います。

 その後もあって、第3打席に四球で出塁すると、またしても2塁へ盗塁を決めました。

 ランナーを塁に置いた場面で調子を狂わせるピッチャーというのは日本人でも外国人でも少なからずいるものでして、そういう時に足でピッチャーにプレッシャーをかける技術というのも、目立ちませんけれども、極めて重要なものだと思います。1点差を争う試合で相手先発がスタミナ切れでリリーフにバトンタッチした時などに、是非とも見たいのがこういうプレーだと思います。

 現在のベイスターズはこういう所がそこまで強くありませんから、関根選手のこういう姿勢を買って、たまには桑原選手を休ませて、関根選手を使ってみようかという試合を設けるのも、アリなんじゃないかと僕は妄想を膨らませました。

 

 

 ヤクルトでは育成ルーキーの大村選手がホームランを含む3安打猛打賞の大活躍でした。

 大村選手はBCリーグで1試合だけ見たことがありまして、大差で負けている試合で急所にボールが直撃して一旦ベンチに下がるも、気合で試合に復帰した、という記憶が残っています。ベンチに残っているキャッチャーはコーチ兼任の選手が1人だけというチーム事情もあったと思いますが、責任感が人一倍強いのだろうと、勝手に想像しております。

 今日の大村選手はDHでの出場ですが、ヤクルトは西田選手や藤井選手のようにキャッチャー登録の選手を野手としてもバンバン使うチームですので、その点は彼の打力を伸ばす意味でも好都合かもしれません。上背はそれほどありませんが、西武の森友哉選手のような雰囲気で右に左に柔軟かつパワフルな打球を飛ばします。

 ライトへのホームランも見事でしたが、その後の2本のシングルヒットもボールに逆らわずに、強い打球で野手の間を抜きました。打球方向にクセが無く、どこにでも飛ばせる、昔よく使われた野球用語でスプレーヒッターというものがありますが、そういう側面もあるのではないでしょうか。

 ヤクルトは彼をキャッチャーとして鍛えていくのか、それとも打力を活かすためにどこか違うポジションをあてがうのかわかりませんが、打つ方をメインに鍛えてくれれば支配下登録もさほど遠くはないのではという感じもしました。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは8回まで平良選手が投げまして、9回頭から大原選手がマウンドに上がりました。

 

 その大原選手ですが、誠に残念ながらヒット2本とフォアボールで1アウト満塁とした所で降板となりました。唯一のアウトも、見るからに「ホームランを打ってちょうだい!」と言わんばかりの真ん中の球をグリーン選手がミスショットで超高度のライトフライを打ち上げたというもので、グリーン選手が本来の調子ならそのままライトスタンド場外まで運ばれてしまうだろう、そんな感じもしました。ストライクを取るので精一杯でした。

 

 というわけで急遽進藤選手がマウンドに上がり、フォアボールを1つ与えて押し出しで1失点してしまうものの、内野ゴロ2つで辛うじてゲームセットとなりました。

 

 

 ヤクルトは6回中澤選手で菊沢選手1イニング、7回以降は土肥選手、8回平井選手がそれぞれ1イニングづつ投げました。

 

 7回に登板した菊沢選手は軟式野球出身の29歳のオールドルーキーと野球名鑑に書いてありまして、軟式野球出身なんて昭和みたいだなぁと本番前の投球練習から楽しみにしていたのですが、想像していたのとは違って、思った以上に球速が速かったと感じました。

 スピードガンが無いので正確な球速はわかりませんが、8回に投げた平井選手と肩を並べるのでは?と感じました。平井選手は最速150キロを超える剛球ピッチャーですけれども、そんな速いボールを軟式野球でどうやって身につけたのだろうと、アマ球界の奥深さみたいなものを感じました。

 フォアボールを1つ出したもののそこまでコントロールが悪いわけでも無さそうです。少ししか投げていませんのでまだまだなんとも言えませんが、1軍がそんなに遠い人ではないと思いました。

 

 草野球をやっている人は、こういう選手が出てくると「自分ももしかしたら」という気が起きちゃうかもしれませんね。

 

 

                  ■

 

 

 というわけで本日はベイスターズの勝利となりました。ベイスターズ選手のホームランを見るのはとても久しぶりな気もしますが、佐野選手については2軍よりも1軍の方が似合うんじゃないかなと、だからここでホームランを見せてもらっても素直に喜んで良いものかどうか、色々考えてしまいますね。

 

 

ヤクルト2-3横浜DeNA

勝:平良

敗:オーレンドルフ

S:進藤

本塁打:白崎(僕の推定飛距離98メートル)佐野(僕の推定飛距離110メートル)

観客数:2597名

 

 

以上

2017年5月21日 横浜DeNAvs読売巨人 (ジャイアンツ球場) の感想

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 暑い時期になりました。今日の神奈川県は最高気温が30度だか31度だか、だそうでした。ジャイアンツ球場は山の上にあって多少風が吹きますので気温よりも若干涼しい感じはしましたけれども、それでも暑かったです。

 

 世の中では地球温暖化等と言われておりますが、太古の昔から地球の地表温度は緩やかに上ったり下がったりを繰り返しているわけでして、それが今はたまたま上り坂の途中にあるという話に過ぎません。明治時代くらいまでは小氷期だったのです。そこからジワジワ上がってきているというだけです。

 宇宙船地球号の一乗組員としましては、いい加減この星の特性くらい把握しておきなさいと、その他の乗組員諸君に言いたいと、そう思ったりもする今日この頃です。

 

 

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 さて、本日の先発ピッチャーはベイスターズが綾部選手、巨人は江柄子選手の両先発です。僕は綾部選手が先発するのを見るのは初めてかもしれません。

 

 まず綾部選手ですが、5回を投げて4失点で敗戦投手となりました。僕が球場についたのは1回裏巨人の攻撃中だったのですが、ちょうど観客席に入ってグラウンド上を見やると、ゆったりとダイヤモンドを一周する橋本到選手の様子が伺えました。なるほどな、と思いました。

 橋本選手に一発を浴びた後も苦しいピッチングが続き、フォアボールとヒットで1.2塁にランナーを置いて和田恋選手にタイムリーを浴びるなど、実に散々な立ち上がりでした。そのへんを見ていて、球が高めに浮いて、球速も無いですから、バッティングセンターになるのも仕方ないなと感じました。

 綾部選手は1つ年上の飯塚選手と似たタイプです。右投げの本格派風で、球速は140キロ程度です。球の力で押すピッチングが出来ませんから、低めに集められなければ2軍であっても厳しいという事だと思います。

 2回以降は冷静さを取り戻せたのか低めに集められるようになって無失点で切り抜けていますが、中軸のバッターには強い打球を打たれていますので、ありとあらゆる意味でお勉強とパワーアップが必要ではないかなと思いました。

 高校時代はもうちょっと球速が速かったと聞くのですが、現在140キロ止まりなのはコントロールや球の回転数を意識してのものなのでしょうか。だとしても、ちょっと強い打球を打たれ過ぎているという感じもあります。

 飯塚選手ともども、もうちょっと身体を大きくして、無理せずにそこそこ速いボールを投げられるようになってもらえたら良いなと思います。

 

 

 巨人先発の江柄子選手は5回を投げて被安打3の無失点で勝ち投手となりました。僕が記憶している限りだと球速は145キロとか143キロくらいでごくごく平均的ですが、低めに集めて強い打球をほとんど打たせてくれませんでした。強い打球と言えたのは佐野選手に打たれた一二塁間を抜けるヒットくらいでしょうか。コントロールも良いですね。無駄なフォアボールはありませんでした。 

 試合後のヒーロインタビューでインタビュアーの人が「今シーズン初先発」と仰っているのが聞こえましたのでそういう事なのだと思いますが、怪我でもしていたのでしょうか。

 リリーフで中心選手になるほどの球速はありませんが、先発ローテの谷間とかでひょこっと現れて6回3失点でまとめてくれるような、地味ながら貴重な働きをするタイプという感じがしますので、これから調子を上げて、1軍の先発ローテ陣に疲れが見え始めた時などにご活躍頂けると良いと思います。

 

 

 次に打線について。

 

 全くと言っていいほど見どころがありませんでした。僕はなるべく選手の長所を見出して褒めたいと思っているのですが、若手も中堅もベテランも、連日暑い中のデーゲームでお疲れだったのでしょうか。

 

 その中で無理やり長所を思い出して書くとするならば、ルーキー佐野選手が第一打席に放ったライト前ヒットでしょうか。佐野選手の前を打つ下園選手がセンター前ヒットで出塁して、続く打席で甘い球を見逃さずにピシャっと打ちました。

 今日はそもそも外野に打球が飛ぶこと自体が少なかったですから、全打席外野に飛ばした佐野選手だけが輝いて見えました。

 

 

 巨人打線では開幕一軍だった岡本和真選手が目立ちました。第一打席第二打席ともに右方向へのヒットで、第二打席の2ベースはさすがパワーヒッターだと唸らせるような、よく伸びた打球でした。第四打席のレフトフライもフェンス手前まで飛んでいますので、ベイスターズ打線と全く違い、実にパワフルで格の違いを見せつけられました。

 日ハムに移籍した大田泰示選手が早速ホームランの量産体制に入っていますけれども、岡本選手もせっかく大田選手のように外野手に転向したわけですし、中途半端にやらずにガンガン振りまくるバッティングをやってもらったらどうかと思います。何よりパワーが日本人離れしていますので、当面は打率度外視で振りまくるバッティングで結果を求めるほうが良いと思いますね。

 

 それにしても、巨人は和田恋選手や坂口選手といった右のパワーヒッターを複数抱えているわけですけど、本当にもどかしいと思いますね。他のチームからしたら宝の山だと思いますよ。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは6回に福地選手が1イニング、7回8回の2イニングを田村選手という継投です。

 

 福地選手は、今日もいつも通り制球に苦しんで2つもフォアボールを出してしまいました。本来なら150キロくらい出せるはずの福地選手が今日は抑えめに144キロくらいが最速だったと思いますが、球速を抑えてもコントロールにさほど影響しないようで、引き続き1つストライクを取るのにいっぱいいっぱいです。

 多少コントロールがアバウトなのは仕方がないと思うのですが、ルーキーの頃と比べるとますます悪くなっているように思えてなりません。最大の持ち味である球速も、このままでは元に戻せなくなる心配もあるわけです。

 ピッチングフォームを固定出来ないのか、精神的なものなのか、根源的な事を考えなければならないと思います。リリーフだと1つフォアボールを出すだけでも首脳陣にしかめっ面をされますから、あえて一度先発に転向して6回で8個までフォアボールを出しても良いという環境で投げてもらったらどうか、等と妄想しています。

 

 田村選手は昨日の先発でマウンドに上ったものの、あろうことか先頭バッターにいきなり頭部死球を与えて危険球退場になってしまいましたので、今日のリリーフで仕切り直しとなりました。

 今日出てきたベイスターズのピッチャーで球速が最も速く、147キロくらい出ていたと思います。他のチームのピッチャーでは150キロを投げる人も珍しくないですが、ベイスターズのファームでは数少ない140キロ後半を出せるピッチャーです。

 コントロールもさほど悪くはなく、ここにきてようやく巨人と互角に勝負しているように感じられました。暑さで頭がやられて変化球の内容まで記憶に残せなかったのですが、きちんと低めの集めるプロらしいピッチングが出来ていたように思います。

 育成2年目でベイスターズファンの間で話題に上ることも少ない田村選手ですが、少しづつ支配下登録への道が見えてくるんじゃないかと、期待させる内容だったと思いますよ。

 

 

 巨人のリリーフは6回7回を乾選手、8回戸根選手、9回篠原選手という継投です。

 

 皆さん球が速くて羨ましい限りです。乾選手も140キロ台後半が出るんですね。ベイスターズに球速があってストライクが取れる左のリリーフがいたら即一軍にあげてもらえるんじゃないかと思いました。

 

 9回の篠原選手は確かごく最近2軍降格されたばかりだったと思いますが、最速150キロのストレートと何かしらの落ちるボールで、2軍にいるピッチャーでは無いという雰囲気を感じました。

 まだ支配下登録されて間もないので不慣れな1軍の雰囲気に飲まれてしまった部分もあったのではないでしょうか。慣れればセットアッパーを任せられてもおかしくない、とても才能豊かな、いかにもリリーフ向きな素晴らしい選手だと思いましたよ。

 

 

               ■

 

 暑い中でじっとしていると、眠気にも似た何かを感じるようになります。今日のベイスターズは3三振の関根選手を筆頭に、どうにも眠くなる、そういう試合でした。

 

 試合の勝ち負けは良いとして、「将来が楽しみだな」と期待を抱かせる選手が、最近ちょっと少ないのです。

 守備がうまいとか、打球がすごいとか、球速があるとか、そういう選手が出てきてくれたら良いのになと、そんな事を思った今日の試合でした。

 

 

横浜DeNA0-4読売巨人

勝:江柄子

敗:綾部

本塁打:橋本

観客数:1200人ちょっと

 

 

以上

 

 

 

 

 

2017年5月17日 日本ハムvs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 ラミレス監督はスポーツ紙の取材に対して、折に触れて筒香選手がホームランを打つとか、これから復活するといった言葉を発しております。

 

www.sanspo.com

 が、僕はこれは止めたほうが良いのではないかと考えています。変なプレッシャーになってしまっているように思われてならないからです。

 

 筒香選手の高校生活最後の夏はどうだったでしょうか。土砂降りの中で行われた神奈川予選の試合で、横浜高校は筒香選手のエラーによって敗退してしまいました。拮抗した試合でチャンスで打席が回ってくるも凡退し、そして自身のエラーで最後の夏が終わってしまったのです。

 大きな期待をかけられて過ごしたプロ野球人生も、つい数年前までは、首脳陣やプロ野球OBからかけられる様々な打撃指導によって混迷を極めたのは記憶に新しい所だと思います。

 

 とても立派な選手ではありますが、しかしまだ若いですし、なにより野球選手としての成功体験が充分に積み上げられているとも言えません。まだまだ、これからの選手です。

 繰り返しメンタルの重要性を口にする所からも明らかなように、精神面での脆さも残っています。自分が脆いと自覚しているからこそ、マスコミの前でもわざわざ口に出して自分に言い聞かせているのではないでしょうか。

 

 ですから、もうちょっと静かに野球に集中させてあげられないものだろうかと、僕は希望します。

 

 

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  さて本題に入り、今日もいつも通り試合の感想をウダウダと申し上げたいと思います。

 

 ベイスターズの先発ピッチャーは熊原選手、日本ハムハンカチ王子こと斎藤佑樹選手です。

 球界に3人しかいない背番号1番を背負うピッチャーのうち2人が横須賀スタジアムで相まみえるという、なかなか乙な試合であります。

 

 まずはベイスターズ熊原選手ですが、7回を投げて被安打2の無失点で勝ち投手となりました。

 ちょうど10日前の楽天戦で見た時と比べると多少コントロールが暴れ気味ではありましたが、試合序盤から140キロ台後半の速球で、力で押し込むようにしていきました。

 今日の日ハム打線で一軍実績があると言えるのは杉谷選手と飯山選手くらいで、あとはまだまだ経験が不足している選手が多かったと思いますけれども、そういったバッターに上から目線で圧倒するような所がありました。強い打球はほとんど打たれませんでした。

 高めのボール気味のストレートで空振りを取れる場面が結構ありまして、こういうのを見ると、バッターとしては手も足も出ないという感じなんだろうなと、非常に良い印象を受けました。

 7回で球数が108球だそうですから無駄なボールが多かったとは思いますが、それでもコンスタントにこういうピッチングが出来るというのは本当に素晴らしいですし、首脳陣の評価も得られると思います。

 

 僕が監督なら、次は1軍の先発を任せると思いますよ。

 

 

  日本ハム斎藤佑樹選手は5回を投げて被安打2の無失点で勝ち負けはつきませんでした。

 球速は140キロを超えたボールがあったでしょうか?僕の記憶では一度もなかったのですが、見落としがあるかもしれません。ただし、基本的には130キロ台のストレートと変化球で、高卒1~2年目の若手からは三振を多く取るものの、基本的には打たせて取るピッチングでした。

 終始ストライク先行でコントロールは良かったと思います。斉藤選手は毎年のようにファームの試合でお見かけしますが、年を追う毎に球速が落ちていくような気がします。まだ老け込むような年齢では無いと思いますが、トレーニング不足なのか、はたまた積もり積もった疲れ等による弊害なのかわかりませんが。

 

 ファームではコンスタントに成績を残すけれども1軍ではサッパリ通用しない先発ピッチャーという、口の悪い人に言わせると「二軍の帝王」等と呼ばれるピッチャーもおりますけれども、そういったピッチャーにありがちなのが、メンタルが弱いか、それとも球の力の弱さをコントロールで辛うじて乗り切っているというタイプで、近年の斉藤選手も、その後者のような印象を受けています。

 

 数字だけ見るとケチのつけようがない内容なのですが、果たしてどうでしょうか。5回でマウンドを降りていますので、次は1軍の可能性が高そうな気がします。

 

 

 次に打線について。

 

 西森選手が2安打を放ちました。特に2本目はおっつけてライト線にライナーで運ぶタイムリー2ベースでチームに貴重な追加点をもたらしました。

 今シーズンの西森選手はバッティングの調子が常に安定しているように見受けられます。あまり大きな当たりは無く、長打といってもライト線やレフト線、外野の間といった野手の居ない所に飛んだ打球という事でしかありませんが、甘い球を逃さず、ミスショットが無くなってきたという事だと思います。

 難しいボールをうまくさばくのもプロですが、甘いボールを見逃さずに数字につなげていくのもプロです。

 

 

 日本ハム打線は平沼選手が一人気を吐く2安打で、あとは全員ノーヒットでした。平沼選手の2安打も、最初のヒットは僕が球場に到着する直前だったので見ておらず、2本目はカレーを買いに行っている間だったので見られませんでした。

 

 なお、本日セカンドでスタメン出場の飯山選手が3つもエラーを犯してしまいました。いずれもさほど難しくもないであろうセカンドゴロをファンブルするものでした。まだ日没前くらいの時間帯でしたから見えなかったという事でもないと思います。

 若手主体のチームの中で威厳を示さなければならないベテラン選手ですから、ちょっと残念でした。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは8回大原選手、9回平田選手が1イニングづつです。

 

 大原選手については少ない球数であっという間に終わってしまったのであんまり記憶に残っていません。

 

 平田選手は三者三振でパーフェクト過ぎるピッチングでした。球速は140キロ台後半だったと思いますが、ウイニングショットがフォークかチェンジアップだと思いますが、ものの見事に低めに決まって非常に良かったと思います。

 今年は二度一軍に上げてもらったもののあまりチャンスらしいチャンスも無いままファームに戻されています。一軍リリーフ陣の役割分担がかなりかっちりと決まっていますので登板機会を得るのも大変ではあると思いますが、今年の平田選手はいつもとは全く違う雰囲気がありますので、もうちょっと一軍で投げる機会を与えてもらえないものかなと思います。

 

 

 日本ハムのリリーフは6回7回の2イニングを新垣選手、8回の1イニングを上原選手で継投しました。

 

 最後に投げたのは一昨年のドラフト1位の上原選手ですが、ドラフト1位の割にはリリーフ向きっぽい球の出処の見にくいフォームから140キロ台中盤のストレートを投げ込んできます。

 1失点していますが、左打者は相当打ちにくそうにしていて、打たれたのは右の白崎選手とスイッチの西森選手です。白崎選手のヒットは詰まった打球で飛んだコースが悪かっただけだと思います。

 コントロールに難がある感じがしますので、もう少しリリーフで様子を見てという事だと思いますが、あのフォームと球速は魅力的だと思いました。

 

 

                  ■

 

 勝つには勝ちましたが、一軍同様に打線の活気がまるで感じられないのが気にかかる所です。バッターに関しては、ちょっとまだ1軍に補充できるタマが見当たりません。1軍が欲しいのは恐らく右バッターでしょうが、飛雄馬選手も心なしか大人しくなってしまっていますし、白根選手の存在感もやや心もとないです。

 

 その反面投手陣は先発もリリーフもそれなりに状態を上げてきていますので、ピッチャーだけ見ていると楽しい気分になれます。

 

 

 明日はベイスターズ球場でデーゲーム、明後日からジャイアンツ球場でデーゲーム3連戦となります。

 もしかしたら山口俊選手が調整登板してくるかもしれませんので、明後日から注目してみると良いと思います。

 

 

日本ハム0-2横浜DeNA

勝:熊原

敗:新垣

S:平田

観客数:820名

 

 

以上

 

 

 

NPBで外国人監督が成功を収めやすいのは何故か

 

 かなり前から大変お世話になっている、ベイスターズファン御用達と言っても過言ではない「★横浜ベイスターズ記録サイトあと何?」さんにて、このニュースが「グッドニュース」に割り当てられているのを見て、僕の意見は違うな、と思いました。

 

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 記事の内容をマイルドに要約しますと、パットン選手が今よりも効率の良い練習法をコーチに提案したものの、まともに取り合ってもらえなかった、といった感じでしょうか。

 日本では選手自ら改善プランを考えるのは得策ではなく、首脳陣に指示されたプランにただ黙って従うのがベターである。パットン選手が導き出した答えが、そういう事なのだそうです。

 

 僕の意見としては、提案を受けたコーチはパットン選手の意見に耳を傾け、場合によっては監督も交えて意見交換をするべきだったと、そのように考えます。

 パットン選手は来日1年目の選手ですから、我が国における組織のあり方、文化については身をもって理解している筈がありません。ですから、お互いが納得できるまで話をし、気分良く練習や試合に取り組んでもらったほうが得策だったのではないだろうかと思うのです。

 

 今までベイスターズでは外国人選手とあまり円滑なコミュニケーションが取れずに、充分な能力が発揮できなかったり、契約がこじれたりする事例が少なくありませんでした。

 2015年のグリエル選手やビロウ選手、2016年のロマック選手やブロードウェイ選手についても、果たしてコミュニケーションが充分だったのか、僕は疑問を持ってきました。

 ですから、今回はパットン選手が非常に早い段階で空気を読んでくれたから良かったものの、しかしながら、引き続き外国人選手とのコミュニケーションの問題には課題が残されていると、改めて認識をしました。

 

 だから僕は、このニュースはバッドニュースとジャッジするべきではないかと思ったわけです。

 

 

                 ■

 

 日本型の組織においては、上司と部下が煮詰まった議論をするような事は、あまり多くはないかもしれません。

 大体の場合上司の命令が絶対で、上意下達とかトップダウンという命令系統で成り立っています。上司が部下に対して意見を募る時でも、出された意見を取り入れるかどうかの裁量は常に上司が握っており、意見交換と呼べるようなフェアな環境にはなく、言うならば上奏するとか具申するとか、恐れ多くも上司殿のお耳にお入れする、そういう力関係があります。

 

 もちろん、それがすべからくダメだと言うつもりはありません。上司が権限を握っていなければ組織など回りませんから、パワーバランスとしては何も間違えていません。

 

 ただし、物事を絶えず進化させ続けようとするのであれば、進化をさせるための提案を幅広く受け付け、熟議するくらいの度量は、組織として重要ではないかと、僕は思うのです。

 

 集合知の方が、より良い答えが見つかりやすいからです。それも、アマチュアの意見を聞けという無茶を言っているわけではないのです。なによりプロ野球ですから、選手もコーチも監督もプロなのです。

 プロの意見を募って、より良い答えを探し求めたほうが良いではありませんか。

 

 

                  ■

 

www.daily.co.jp

 ラミレス監督は梶谷選手の話をよく聞いて、よく考えていると思います。

 

 梶谷選手は昔から抜群の才能を持ちながら、他方で柔軟性に著しく欠ける所がありました。

 

www.nikkansports.com

 ショートの守備は慣れているが、セカンドだと途端にこんな風に凡ミスをして懲罰降格を命ぜられた事もありました。

 ライトの守備は得意ですが、センターの守備は苦手でバッティングにまで悪影響を及ぼします。

 昨年は開幕前から2番を打つ構想だったのが、本人がなかなか馴染めず、ラミレス監督が見るに見かねて3番に戻したりもしました。

 

 こんな風に柔軟性に欠ける梶谷選手の特性をあれこれ考えて起用してくれるのですから、ラミレス監督は日本人監督には無い、上意下達型では成し得ないような柔軟な采配を振るえるのではないでしょうか。

 

                 ■

 

 外国人監督として頭に思い浮かぶのが、ロッテを率いたバレンタインさんと、日ハムを率いたヒルマンさんです。

 

 僕は昔はパ・リーグのファンでしたが、ロッテと日本ハムというのはBクラスにいるのが当たり前のチームでした。優勝とか日本シリーズとか、そういうものを想像することさえ憚られる、そういうチームでした。

 両チームとも、色んな監督さんを連れてきては強化をはかったものの、最終的にチームを優勝に導いたのは外国人監督のバレンタインさんとヒルマンさんでした。

 

 ベイスターズも長いこと暗黒時代と言われ続けました。暗黒時代の悪弊はそうそう簡単に拭い去れるものじゃないんだと、前の監督の時にも散々言われてきましたが、蓋を開けてみれば外国人監督の就任一年目でアッサリとクライマックスシリーズ進出を果たしてしまいまして、これまでの苦労は一体何だったのか、という事になりました。

 

                 ■

 

 

 野球チームでも普通の会社でも、成功の秘訣は案外身近な所に潜んでいるのではないかと、僕は思うのです。 

 

 それを日本人監督は難しく考えすぎたり、これまでのやり方に固執してしまったりするせいで、解決を遠のかせているのではないでしょうか。

 

 つまりそれは、日本人監督は能力が低いというのではなくて、発想の転換だったり、既成概念を払拭することが必要で、その為には古くからの日本的組織特有の上意下達ではなく、幅広く意見を募って、それによってブレイクスルーを目指していけば良いのではないか、という事を言いたいわけです。

 

 

                 ■

 

 倉本選手の起用法はこれでいいのか、とか、選手起用が硬直化していないか、とか、ラミレス監督に対するファンの不満も色々有るでしょうし、それはそれで各々で自由に議論すれば良いでしょうけれども、とりあえず今の所僕は満足をしているし、今年のベイスターズは充分優勝を狙える位置にいると、自信を深めています。

 

 これからも自由で進化をし続けるベイスターズを応援し続けていきたいものですね。

 

 

 

以上

 

 

 

 

 

2017年5月7日 東北楽天vs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 土曜日曜と続けて横須賀スタジアムに行ってきました。来週はロッテ浦和で3連戦と平日デーゲームでフューチャーズ戦があるだけですので、見に行ける今のうちに見に行こうという焦りにも似た感情が芽生えたのです。

 

 今日も大変天候に恵まれまして、かき氷を食べるお客さんも非常に多く見受けられました。毎年思うことですが、かき氷なんてただの水なのに、なんでまたあんなに嬉しそうに食べているんだろう、等というと怒られそうですけれども。

 

 

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 今日の先発ピッチャーはベイスターズが熊原選手、楽天は安楽選手です。楽天さんは昨日が藤平選手で今日が安楽選手と、ファームとしては別格の一流タレントを登板させてくれました、おかげで観客動員にも大きく寄与したであろうと思います。ありがとうございました。

 そういえば何年か前にもこの球場で松井裕樹選手が登板するのを見ましたが、その時も松井裕樹選手見たさにお客さんが増えました。かつて大谷選手を連れてきてくれた日本ハムさんと並び、集客に貢献してくれるありがたいチームです。

 

 本題に戻って、まずはベイスターズ先発の熊原選手。今日は9回を投げきって3失点で負け投手となりました。ただし自責点はゼロですので、完封したのに負けたかのような、気の毒な登板だったとも言えるでしょう。

 今日の熊原選手は9回を投げて自責点ゼロですので、そこだけ見れば非常に良かったわけですが、他方で被安打が10にのぼりました。これで自責点がゼロになったそもそもの理由は、打たれた10本のうち八百板選手と西田選手にそれぞれ3本づつ、計6本を打たれたからです。あとの選手は散発4安打ですので、ランナーを出しながらも要所を締めて9回まで投げきれたと言えると思います。

 球速は記憶している範囲で146キロか、もう少し速いボールもあったかもしれませんが、9回までほとんど球速が衰えませんでした。コントロールも非常に良く、フォアボールは敬遠1つを含めても2つです。申し分がありません。

 まず何より136球も投げているのに最後までほとんど球速が衰えなかった事が素晴らしいのですが、さすがに最後はへばってきたのか高めに浮くようになり、松尾選手のエラーと敬遠で出したランナーを2アウトまで持ち堪えながら、最後は例の八百板西田コンビに連打されて3失点となってしまいました。

 惜しむらくは、2アウトで代打で出てきた枡田慎太郎選手をベンチの指示で敬遠してしまった事でしょうか。ベンチからコーチが出てきてすぐに敬遠したわけですが、枡田選手はいくら1軍実績があるとはいっても最近は非常に調子が悪かったですから、そのまま勝負していれば、結果が違ったのではというタラレバが浮かんでしまうのです。ベンチの弱気が熊原選手に伝播してしまったのではないでしょうか。

 

 まぁしかし、今日の熊原選手は良かったと思います。八百板西田コンビにばかりどうして打たれまくったのかも、そこまで気にすることでもないでしょう。この勢いで、クライン選手とともに1軍の先発ローテに殴り込みをかけて頂きましょう。

 

 

 楽天先発の安楽選手は4回まで投げてお役御免となりました。3月に足の故障でチームを離脱し、つい先日BCリーグとの交流戦で少しだけ投げ、そして今日の先発登板と相成ったというわけです。

 安楽選手といえば高校時代から150キロを越す豪速球を投げていたツワモノですが、今日は調整段階という事で140キロを少し超える程度の、抑えめのピッチングをしていました。最初の方は変化球が主体で120キロ程度のチェンジアップのような球と横の変化球だと思いますが、そういう球を非常にコントロール良く投げて、打たせて取る内容だったと思います。

 怪我から復帰途上のピッチャーはともするとコントロールに課題を残す場合があるのですが、今日の安楽選手はフォアボール1つですし、そういった面での問題は全く感じられませんでした。

 順調に行けば交流戦中にも1軍復帰と言われているようですが、この状態ならそれも充分可能かなと思いましたね。

 

 

 次に野手について。

 

 今年はセンターにコンバートされたとばかり思っていた高卒3年目の百瀬選手が昨日に続いてセカンドのスタメンで出場しました。昨日今日と狩野選手の姿が見えなかったので、もしかしたらその兼ね合いもあるのかもわかりませんが、守備の動きは全く問題なく、細く見えて肩が結構強いですからセンター前に抜けようかという打球を逆シングルで掴んで苦しい体勢から1塁に矢のような送球で刺す、という好プレーも見られました。

 打つ方では春から出場機会がだいぶ減ってきている影響からか、昨日は見せ場も無かったわけですが、今日はヒットにはならなかったものの、安打性の当たりが2本と、そろそろ数字がついてきそうな雰囲気を感じさせてくれました。

 ファームの試合でもなかなか出場機会を得られないでいる選手が結構おりますので、それを補うためにも紅白戦のようなものを組んで、百瀬選手だったり山本武白志選手だったり松本選手だったりに実戦経験の場を与えてあげて欲しいものだなと、そんな風に考えております。

 

 イースタンの公式戦が始まってからは主に下位打線に位置づけられていた網谷選手が打順を5番に上げてもらいました。だんだんと結果がついてきているからだと思いますが、今日もその勢いで2安打を放ちました。

 まだまだ柔軟なバッティングというには程遠く、振った所にたまたまボールが来たからヒットになったという風な印象を僕は受けるのですが、ただ、いつ何時も中途半端にならずにしっかりとバットを触れるようになったから、数字がついてきた、という事だと思います。

 高卒2年目ですが、昨年はキャンプの時の故障でシーズンのほとんどを棒に振っていますから、経験値という意味においては高卒ルーキーと大きな違いはありません。まだまだ学ぶべきことは山ほどあります。

 ですが、彼は育成選手です。ルール上、来年の7月末までに支配下登録してもらえなければ、その年のオフに一旦戦力外通告を受けることになります。だからゆっくりしている時間はありません。

 難しい立場なのですが、しっかりひとつひとつ着実に課題をクリアして、立派な和製大砲になっていただきたいです。

 

 

 楽天打線では昨日に引き続き八百板選手です。

 

 今日は3安打猛打賞の大活躍でチームの勝利に大きく貢献したわけですが、その3安打がセンターレフトライトへ1本づつと憎らしいくらいキレイに打ち分けて、バットコントロールの巧みさを見せつけられました。

 今日の最終打席は0-0の9回2アウト満塁の場面で回ってきたのですが、熊原選手も八百板選手を明らかに意識しており、なんとかその前の伊東選手の打席で決着をつけようと焦ってコントロールを乱し始めるような、もはや育成選手とは誰も考えもしない抜群の存在感を放つようになってきました。

 速いボールも緩いボールも高めも低めも柔軟に対応してきますし、狙い球が来るまでしっかりと見極められる冷静さも兼ね備えているようでしたし、本当にもう、一刻も早く支配下登録するべきなのではないかと、そのように感じた次第です。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは熊原選手が完投しましたので楽天のみで、5回から7回までの3イニングを青山選手、8回は昨年ベイスターズに所属した久保裕也選手、9回は高梨選手が苦しみながら2アウトまで取るも、押し出しフォアボールを出した所で横山選手にスイッチし、最後1人打ち取ってゲームセットとなりました。

 

 青山選手はかつて1軍のクローザーを務めた実績もあるピッチャーですが、今日は3イニングのロングリリーフとなりました。最速140キロ台中盤のストレートで、なるべく打たせて取るピッチングを心がけているような印象を受けました。

 若い時期にリリーフをしていたピッチャーが途中から先発に転向して、いわゆるローテの谷間を埋めるようなバイプレーヤー的な存在になることは少なくありませんので、今後そういう方向性で活路を見出していくのも可能ではないかと思いました。コントロールも良いですし、球数少なくうまくやるピッチャーですね。

 

 

               ■

 

 というわけでゴールデンウィーク最後の2日間を横須賀スタジアムで過ごしました。1軍では両日ともに先発ピッチャーが不安を残す内容だったようですが、ファームに関しては1軍の補充要員に一定のめどがついたと、そんな風に見ています。

 

 野手の方は相変わらずパッとしませんので、試合数の少ない来週はベイスターズ球場で一生懸命ティーバッティングに取り組んで、梶谷選手のようなホームランバッターをどんどん育成していってもらいたいなと思っております。

 

 

 

東北楽天3-1横浜DeNA

勝:久保

S:横山

敗:熊原

観客数:1300人くらい

 

 

 

以上

 

2017年5月6日 東北楽天vs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 色々あって1日遅れになりますが、6日の楽天戦を見てきました。非常に天気が良かった事と、楽天の先発が横浜高校出身の藤平選手だったのもありまして、横須賀スタジアムは大盛況でした。

 イースタンリーグの在京6球団の中で最も観客動員が多いと言っても良いベイスターズですが、この調子でお客さんを高い水準で集められ続ければ良いなと、嬉しく思っている所です。

 

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 ベイスターズの先発がクライン選手、楽天は先述した通り楽天のドラ1ルーキーで横浜高校出身の藤平選手です。

 この日の感想文は色々立て込んでいたので書かずにおこうとも思っていたのですが、なんだかんだ考えていて、やはりこの2人を書かずにおくのは腹の虫が収まりませんでした。

 

 まずベイスターズ先発のクライン選手です。

 

 今日はアメリカからご家族もお見えになっていたようで、特にお母様とおぼしき女性が大きな声と拍手で叱咤激励を続けておられました。その姿はさながら、少年野球の試合に臨む我が子を必死で応援する母親のようでもありました。その姿を見ていて、日本人もアメリカ人も親子の感情に違いは無いものだなぁと、しみじみ思いました。

 ファームの試合は静かなものですから、マウンド上のクライン選手の耳にもしっかり声が届いていたのではないかと思います。

 

 肝心のピッチングについてですが、7回を投げて1失点で勝ち負けつかずです。荒れ球で鳴らすクライン選手だけあって終始ボール先行です。四死球が合計4個で済んだのが不思議なくらい、とにかくボール先行です。

 球速は常時140キロ台後半をマークし続け、7回まで投げましたが、最後まで球速が衰えませんでした。暑い中で100球以上投げても球速が衰えないスタミナは荒れ球ピッチャーの必須要件ではありますが、そこの部分もしっかり守られています。

 ボール先行ですし、いわゆるリズムもあんまり安定しているとはいえませんので、規律を重んじるタイプの人からは好まれないタイプのピッチャーかもしれません。よく「リズムが悪いとチームに迷惑がかかる!」のような事を言う人が居ますが、そういう人には好まれないであろうピッチングスタイルです。

 ですが、荒れ球ピッチャーを苦手とするチームも少なくありません。藤浪晋太郎選手に手も足も出ない某横浜市プロ野球チームもあるという話ですので、僕はこういうタイプのピッチャーが1軍の先発ローテに1人くらい居ても良いのではないだろうかと、そんな風に考えている所です。

 

 

 次に楽天の藤平選手です。こちらは7回を投げて3失点ですが、勝ち負けはつきませんでした。

 まず何より、コントロールがとても良いピッチャーだと感心しました。140キロ台後半の速球を外角低めにビシビシと決めてきます。クライン選手と違ってストライク先行ですし、ランナーを出してもコントロールのブレも無く、ひたすら低めに集めてきます。これはこれは、さすがドラ1のピッチャーだなと感心しました。

 変化球もいくつか投げていたと思いますが、そこの部分はあんまり記憶に残りませんでした。試合の序盤は120-130キロ台の変化球ばかりでカウントを稼ぐ状況でしたが、3回位からストレートが中心になりました。

 7回に集中打を浴びて3失点してしまいましたが、このイニングだけボールが高く浮き始めたのですが、球速そのものは衰えていませんでしたので、ちょっとした感覚のズレもあったのだろうと思います。この日の女房役は同じく高卒ルーキーの石原選手でしたが、1軍のキャッチャーであればもう少し早く変化に気づいて修正出来たのではないでしょうか。

 遠からず1軍で投げるようになるでしょうから、その前に良いものを見させて頂いたと、ありがたく思いました。

 

 

 次に野手について。

 

 特に目立って良い選手というのはありませんが、これまで緩い変化球でクルクル回っていたシリアコ選手と網谷選手がクルクルを卒業し、踏ん張ってボールを待てるようになってきたように感じました。

 特にシリアコ選手は藤平選手の120キロ台の緩い変化球を我慢して待ってセンター前へキレイにライナーで返すヒットを打てまして、成長の跡を感じます。似たような弱点を抱えていた昨年のロマック選手はこれを克服するのにもう少し時間がかかっていましたので、シリアコ選手のほうが適応能力もそれなりに持っていると言えると思います。

 

 

 楽天の野手ではなんといっても育成の八百板選手です。昨年あたりから頭角を現してきたと思いますが、とにかくバットコントロールが抜群にうまく、速いボールでも緩いボールでもコンパクトに芯で捉えてシャープな打球をライトへレフトへセンターへ、自由自在に放ちます。

 難点を言えば、1軍でフルシーズン戦い抜くだけの体力があるかどうか、でしょうか。まだまだ体の線が細く、もう少し大きくなってくれたほうが良いのではないかと思います。

 あとで7日の試合の所でも書きますが、なるべく早く支配下登録して1軍のピッチャーを学んでこれるようにしてもらいたいと思います。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは8回に尾仲選手、9回国吉選手、そして延長10回に笠井選手がそれぞれ1イニングづつ投げました。

 

 その中で一人挙げるとするならば、やはり9回に登板したシーレックス戦士でもある国吉選手です。今年はキャンプの頃からさっぱり名前が聞かれず心配していましたが、最近ようやく登板機会を持てるようになりました。

 今日は1イニングを投げて1失点してしまいましたが、八百板選手にレフト前に運ばれ、あとは西森選手がパスボールに次ぐパスボール&悪送球と西森劇場を開演して下さったのが1失点の理由です。国吉選手は最速149キロのストレートを外角低めにビシビシ決めて、ようやく全盛期の頃のような輝きを取り戻しつつあります。

 彼の場合は調子が良ければ155キロくらい出る筈ですので、試合で150キロを超えるようなストレートで狙ってストライクを取れるようになれば、あとはもうすぐにでも1軍に上げるべきだと思います。

 

 しかし、ストライクのボールが股の下を抜けてパスボール(2個)するって、西森選手何やっとんねん!という総ツッコミ状態の当時の横須賀スタジアムでありました。

 

 楽天は8回9回を武藤選手、延長10回を西宮選手という継投です。

 

 その中で気になった所としては左腕の西宮選手でしょうか。最速で146キロくらいの左投げとしては速い部類のストレートを投げるピッチャーですが、いかんせんコントロールに難があります。

 この日もボール先行でベイスターズ打線にサヨナラ勝ちのムードを醸成してくれましたが、関根選手佐野選手下園選手というベイスターズファームでは最も期待できる左バッターを力でねじ伏せて試合を締めくくりました。

 ストレートはどのバッターも振り遅れていましたので、単に速いというだけではなくボールの出処の見づらさみたいなものも持っているのかもしれません。こういう人が2軍にいるわけですから、今年の楽天が強いのもよくわかると、そう感心致しました。

 

 

                ■

 

 7回の集中打は見ていて面白かったのですが、全体的にはベイスターズの投手も野手もいまいち、1軍に這い上がってやろうというムードに欠けた所があるような、そんな感じがしています。

 

 最近は高卒ルーキーや2年目3年目組の出場機会も増えていますので、そういう選手が「1軍に這い上がってやろう」という段階に及んでいないのは当たり前なのですけれども、中堅ベテラン勢はもっとプロらしさみたいなものを見せて欲しいものだなと、そんな感じでしょうか。

 

 

東北楽天5-3横浜DeNA

勝:武藤

敗:笠井

S:西宮

観客数:1899名(聞き間違えかも)

 

 

 

以上