ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2017年3月12日 東北楽天vs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 昨日に続いて教育リーグの試合を見に行ってまいりました。試合開始時刻を12時30分と勘違いしていたおかげで、ずいぶん早く球場について座席も選び放題になりました。

 

 昨日のジャイアンツ球場では売店も駐車場も営業していなかったのですが、今日の横須賀スタジアムは教育リーグの試合にも関わらず、売店も駐車場もしっかり営業しておりましたので、ここで選手名鑑を購入して試合に備えました。

 

 だいたい選手名鑑というのは後ろの方からペラペラとめくるのが、これまでの僕のスタイルでした。なぜなら、選手名鑑というのは前年の順位でチームの掲載順が決まりますので、万年最下位のベイスターズのページは毎年最後の方と決まっていたのであります。

 ですが、今年は勝手が違いました。最後の方からペラペラめくってみても、なかなかベイスターズのページにたどり着けません。それでハッとなりました。「そうだ!僕らのベイスターズは昨年Aクラスだったのだ!」。だから今年の選手名鑑のベイスターズのページは前の方から探したほうが早いのであります。

 

 本当に些細な出来事なのです。些細とわかっているけれども、でもこの小さな違いが僕は嬉しいのです。どうかベイスターズファンの皆さん、今年の選手名鑑は最初の方からめくって見て下さい。ただ単に早くたどり着けるという以上の喜びを、きっとじわじわと味わえると思いますよ。

 

 

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 本日も僕の型落ちスマホで撮影したスコアボードの写真でスタメンをご紹介申し上げます。

 

 ベイスターズ先発は巨人から移籍の平良選手、楽天四国アイランドリーグ出身の3年目右腕、入野選手です。どちらも1軍実績がそれほど多くない、なんとか開幕一軍切符を手に入れたいピッチャーです。

 

 

 まずベイスターズ平良選手ですが、6回を投げて二桁被安打で5失点の敗戦投手となりました。

 ストレートの球速は130キロ台中盤と物足らず、ゆるい変化球も楽天打線に見切られているように感じました。あくまで僕の推測ですが、長いイニングを投げることを考えすぎて、あまり強いボールを投げきれていないように感じました。

 楽天打線は比較的ガタイの良いパワー型の選手が少なくありません。2回に平良選手からホームランを打った西田選手も年々身体が大きくなってきています。そういう打線を相手にすると、球速がなく低めへのコントロールも不充分な現在の平良選手では、なかなか歯が立たないかもしれません。

 

 平良選手は基本的には打たせて取るピッチングをする選手だと思いますが、今日は守備の乱れでもかなり苦労させられていました。野手の問題なので詳細は後で書きますが、それによって心の揺らぎみたいなものが生じてしまった部分もあったのではないでしょうか。

 去年まで見ていた限りでは、あと10キロは球速が出ていたように記憶していますし、ピッチングフォームもかつてトルネード投法と言われていた頃と比べるとちょっと小さくまとまってきているようにも感じますし、それが球団の方針なのかもしれませんが、個性を失いつつ有るのを寂しく思っています。

 

 ちょっと時間がかかりそうですね。

 

 

 楽天先発の入野選手は6回途中、途中出場の戸柱選手の打席で投球動作で足首付近の故障をした模様で、そこでお役御免となりました。そこまで被安打を数本許すも無失点で勝ち投手となりました。

 ストレートは140キロ台中盤で、その他に120キロ台の外に逃げるスライダーのような球を多投していました。外角のボールゾーンに逃げていく球がベイスターズの若手バッターにとことん決まり、下半身が崩されたようなみっともない空振りで倒れる姿が再三繰り返されました。

 最終6回は飛雄馬選手の肩口付近に投球してしまい、それが飛雄馬選手のヘルメットにあたってデッドボールとなりましたが、危険球退場にはなりませんでした。この回は目に見えてコントロールがバラツキ、その影響が故障として出てしまったように見えなくもありませんでした。

 

 投球パターンが140キロ台のストレートと120キロ台の変化球の2パターンで構成されているちょっと単純に見えなくもないピッチャーですので、130キロ台110キロ台といった具合に投球の幅を作り、コントロールの精度を高めていく事が求められるのではないかなと感じました。とにかく大怪我でないことを願いますね。

 

 

 次に打線について。

 

 皆さん打つ方守る方ともに散々で褒める場面を見つけるのが大変な試合だったのですが、そこをあえて見出すとすれば、スタメンで1打席だけ立って交代した後藤選手でしょうか。

 

 その本日唯一の打席となった第一打席の初球にきた140キロ台のストレートを逆らわずにセンター前へ美しいライナー性のヒットを放ちました。

 後藤選手といえば代打の切り札です。代打は初球から積極的に振っていくのが大切だと言われますが、それを見事に体現してみせたと言えると思います。初球の速いボールですからついていくだけでも大変だったと思いますが、こういう事をしっかりこなせるからこそ1軍で代打の切り札として起用してもらえるのでしょう。

 

 その他の皆さん方から褒める要素を見出すのは、実に困難です。

 

 記録がついたエラーは1つ。盗塁を試みた1塁ランナーを刺すべく高城選手が2塁にストライク送球を決めたのに、ベースカバーに入った狩野選手が捕球し損ねてボールがライト方向へ転々と転がっていき、ランナーに3塁まで進まれてしまった場面です。

 

 記録がつかなかったエラーを思い出しますと、盗塁を試みた2塁ランナーを刺すべく高城選手が3塁にストライク送球を決めたのに網谷選手が捕球し損ねて盗塁成功にした場面や、センター前方に高く上がったフライを細川選手が見失ってポテンヒットにしてしまった場面、左中間へのシングルヒットを青柳選手が後逸してしまった場面。そんな感じでしょうか。

 

 高城選手は盗塁阻止成功が1回ありましたが、内野がしっかり守っていれば合計3回は阻止できたと思いますので、気の毒といえば気の毒です。

 

 バッティングの面では、楽天入野選手の外角に逃げるスライダーに簡単に手を出してクルクル回ってしまう若々しいバッターが目立ちました。ルーキーの細川選手や狩野選手は仕方ないにしても、2年目の青柳選手や網谷選手はもうちょっと球筋を頭に入れて我慢する事を覚えてほしかったなと思いました。

 

 

 楽天打線で目立った人は、4番スタメンで第一打席に左中間へホームランを打った西田選手でしょうか。

 ホームランは弾道が低い、打った瞬間はフェンスを越えるのはちょっと厳しいかな?という角度の打球でした。それがああやってスタンドまで届くのですから、見事なパワーでした。

 年々一軍の出場機会が減っていく厳しい立場だと思いますが、ブレずに頑張っていただきたいものです。

 

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは二番手として登板した飯塚選手が7回から最終9回までの3イニングを投げきって1失点でした。

 

 飯塚選手は今年で入団3年目になりますが、身体つきは高卒で入団したばかりのルーキーのようにほっそりとしています。楽天の岸選手のように細い身体でも活躍できる人はいるにはいるものの、やはり飯塚選手の課題はフィジカルにあるのではないかと去年から思っていました。

 それで今日のピッチングですが、のっけから3連打を浴び、その後も強い打球が外野にバンバン飛ばされるも辛うじて野手の届く範囲だったおかげで助かるという場面が続きました。センターを守る細川選手の守備範囲が思った以上に広いことを実感いたしました。

 楽天打線は終盤になると選手の入れ替えで実績の乏しい育成選手が打席に並ぶ、飯塚選手とすればいくらか楽な相手だったと思いますが、それにしては互角の勝負をしておりました。昨年イースタンで25打数ノーヒットだった村林選手にサクッとセンター前に運ばれるなど、この状態ではファームの先発ローテも厳しいのではないかと、実に心配になりました。

 

 

 楽天のリリーフは6回途中に入野選手の負傷退場で急遽登板の大塚選手が7回まで、8回は木村選手、そして9回は武藤選手です。

 

 特に強い印象は持ちませんでしたが、入野選手の負傷降板で突然お鉢が回ってきた大塚選手は、いきなりボールカウント1-1のトライアウトみたいなシビアな状態から出てきたにも関わらず非常に落ち着いてコントロールも良く、頼りになる人だなぁと感心しました。

 

 というわけで課題ばかりが目についた今日の試合、でありました。

 

              ■

 

 

 これから教育リーグとイースタン公式戦へほとんど休みらしい休みもなく、全てデーゲームで試合が続けられます。

 

 平日もデーゲームですので見に行ける方はそう多くはないと思いますが、普段見る機会の少ない若手選手も存分に堪能できますので、頭の片隅にでも置いておいていただければ幸いですね。

 

 

東北楽天6-0横浜DeNA

勝:入野

敗:平良

本塁打:西田(僕の推定飛距離120メートル)

観客数:700人くらい

 

 

 

以上

 

 

2017年3月11日 横浜DeNAvs読売巨人 (ジャイアンツ球場) の感想

 

 40歳の大台到達まで残す所1年を切った僕ですが、皆様こんばんは。時計の針に逆らおうと一生懸命頑張って若作りに励んでおります。

 

 

 さて、本日は今シーズン始めての球場観戦に行ってまいりました。ほとんどのベイスターズファンの目が横浜スタジアムに向けられている中、僕はあえてジャイアンツ球場で行われた教育リーグの試合に行ってまいりました。

 もうかれこれ5年か6年くらいに渡り、シーズン最初は教育リーグという習慣が定着してしまいまして、ですから近い横浜スタジアムよりも少し離れたジャイアンツ球場へ勝手に足が向いてしまったのであります。

 

 さてさて、本日は皆様もよくご存知の通り、東日本大震災の日であります。あの日も横浜スタジアムでオープン戦が行われていたのが記憶に新しいですが、そういったわけでジャイアンツ球場においても試合開始前に黙祷が捧げられました。

 東日本大震災で犠牲となられた皆々様に対し改めて、哀悼の誠を捧げたく存じます。

 

 

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 僕の3年前に発売されたスマホで撮ったスコアボードの写真で本日のスタメンをご紹介致します。

 ベイスターズの先発が三嶋選手、巨人は高木選手です。巨人のスタメンは1軍にいてもおかしくない顔触れがだいぶ含まれているようですが、この時期の巨人のファームは以前からこういった1軍級の選手が混じるのが通例となっています。

 

 

 さて、まずはベイスターズ先発の三嶋選手ですが、6回を投げて2失点で勝ち投手になりました。

 序盤の3回途中まではランナーを一人も許さないパーフェクトな立ち上がりをするも、少しづつ強い当たりを打たれ始め、最終的には6本くらいヒットを許した格好だったと思います。序盤は120キロ前後の変化球が主体で巨人打線はタイミングを合わせにくそうにしていましたが、徐々にストレートの比率が上がるに連れて、そこを狙い打たれているようにも見えました。

 球速は僕が記憶している限りで147キロが最速でしたが、ストレートを投げる時は緩い変化球の時のように低めに集めることが出来ず、あわやホームランという打球も2本ありました。

 

 せっかく去年の終盤になって1軍で結果を残し始めていた所でしたが、元に戻ってしまったような、ちょっと不満の残る内容だったと感じました。

 

 

 一方の巨人先発の高木選手は5回まで投げて、恐らく勝ち負けつかずだったと思います。

 

 立ち上がりにいきなり飛雄馬選手と石川選手に連打を浴びましたが、その後は落ち着いて打たせて取るピッチングという感じです。球速は速い球でも140キロくらいで特に速くも遅くもないですが、4回くらいまではそんなに強い打球を打たれる事もありませんでした。

 ただし5回に入って青柳選手にソロホームランを浴びた所で何かが狂ってしまったのか、さらに連打と犠牲フライで2失点で、5回を投げ終えた所でマウンドを降りました。

 

 まだ開幕まで半月ありますから焦ってどうのこうの言う時期でもないかもしれませんが、巨人ファンの方々からすれば少し不満が残る結果だったかもしれませんね。

 

 

 次に打線について。

 

 ベイスターズは良かった人と悪かった人がクッキリハッキリしたと思いますが、良かったと思うのは石川選手と青柳選手の2名です。

 

 ラミレス監督がセカンドのレギュラー候補として名前を上げているのは田中浩康選手と宮崎選手、そしてこの石川選手です。そういった立場ですのでもうそろそろ1軍の試合に混じってもらいたい所ですが、手術明けの影響が色濃かった昨年と打って変わって、今年は非常に状態が良さそうです。

 高木選手が崩れる前の4回まででヒットを打てたのは飛雄馬選手と石川選手の2人だけですが、飛雄馬選手のそれはピッチャーのフィールディングが良ければピッチャーゴロになってしまう性質のものであったのに対し、石川選手のヒットは2本ともノーバウンドで外野に到達する文句のないクリーンヒットで、バットコントロールは全盛期の頃にほぼ近づいたのでは?と、今日見た感じで僕は思いました。

 

 今年のセカンドのレギュラー争いは12球団で1.2を争うような激しいものですから、バッティングの状態が全盛期の頃に戻ったと言うだけで自動でレギュラーに戻れるほど甘くはないでしょうが、もしも昨年この状態だったら、とタラレバを並べたくなる、そういう風な感じです。

 

 

 もう一人の青柳選手はホームランを打った事も良い点ですが、この一冬を越して胸板が分厚くなってプロらしい身体つきになったと感心しています。

 僕はこの時期の高卒2年目3年目の選手を見る時は、まずは技術以前に身体つきをどれだけ成長させてきたかを特に注意してみています。ピッチャーで期待されていた飯塚選手は相変わらずヒョロヒョロのままで投げる前からガッカリさせられましたが、青柳選手はこのオフも自分に厳しくしっかり鍛えてきたのではと、評価をしたいと思います。

 最近のベイスターズは若き和製大砲候補が何人も揃いまして、その中で特に目立っているのが網谷選手と細川選手ですが、昨年首脳陣から最も期待をかけられてどんな時でも優先して試合に使ってもらっていたのはこの青柳選手だったのであります。

 ぱっとみた感想としては、いわゆる「リストが強い」と称されるタイプの選手ではないでしょうか。バットを軽く振っているように見せて、しかし打球がぐんぐんと伸びていく。青柳選手はそういう選手です。

 まだ焦る時期ではありませんが、今シーズンの終盤くらいには1軍で顔見世出場してプロ入り初ヒットくらい記録できるようになれたら良いなと、期待しております。

 

 

  次に巨人打線について。

 

 良かったと感じたのは坂口選手と橋本到選手です。

 

 坂口選手はこのブログでも再三に渡って褒め称えている和製大砲ですが、今日見た感じ、少しだけウエイトを絞ったかな?と感じました。去年はモロに「和製李大浩」でしたが、今年はそこまでではありませんで、サードの守備にもつきました。

 バッティングは最初の打席にセンターのフェンス手前まで飛ぶ大きな外野フライ、第二打席はレフトフェンス直撃の2点タイムリー2ベースと、そのパワーをいかんなく発揮してくれました。

 やはりパワーは巨人でも上位につける存在ですので少々バットの芯を外しても遠くへ飛ばします。今日の大きな当たりも少しバットの先とか根っことかでジャストミートではありませんでしたので、そのあたりの正確さがもう少し高まると、とんでもない事になりそうです。

 ただし、いくら成長しても今の巨人で彼の食い込める余地があるのかどうか。そこが一番の問題ですね。他球団なら少なくとも支配下登録くらいはしてもらえる存在だと思います。

 

 

 橋本到選手は三嶋選手の145キロの速球をセンター前へ、林選手の110キロ台の緩い変化球をライトへ、いずれも鋭いライナー性のヒットを放ちました。

 緩急をつけたピッチングをしてこられても、ゾーンに入ってくる球はとにかくカットしてしのいでしのいで、タイミングを掴んで打てるボールが来たらシャープなライナーを打ち返す、首脳陣が彼に求めているであろう役割をしっかりとこなしているのがわかりました。

 今年はFAで陽岱鋼選手が加入して、さらに岡本和真選手が外野にコンバートしてきましたので、狭き門がますます狭くって大変だろうと思いますが、しっかりと己の歩むべき道をブレずに進んでいると思いますね。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは7回林選手、8回笠井選手、9回田村選手が1イニングづつ投げました。

 

 復活を期す林選手は、なかなか厳しい一日でした。代打で登場の相川選手に左中間へフェンス直撃の3ベースを打たれるなどで3安打1死球で1失点。よく1失点で済んだという苦しい内容でした。

 

 8回の笠井選手は最速150キロのストレートで、多少ボール先行ながらも全く強い打球を打たせずに3者凡退です。ボール先行といってもごくわずかな違いを試しながら投げているようにも見えましたし、支配下の中堅選手のような落ち着いた雰囲気も見事でした。

 対戦したのは中井選手松沢選手坂口選手といずれもパワー自慢のバッターで、この結果は大いに評価できるのではないでしょうか。

 

 最後は田村選手です。田村選手が登場したことで、今日の試合でベイスターズの育成選手が5人全員揃い踏みとなりました。数年前までベイスターズの育成選手はフューチャーズ戦しか出られない状況が続いていましたので、感慨深いものがあります。

 内容の方は、最速140キロ程度で前の笠井選手と比べてしまうとどうしても見劣りますが、しかし低めに落ち着いて集めるピッチングで、味方のエラーで1人のランナーを出しただけで抑えきりました。

 

 

 巨人のリリーフは6回から乾選手、7回大竹秀選手、8回西村選手、9回は注目ルーキーのリャオ選手がそれぞれ1イニングづつ投げました。

 

 その中で気になったのはやはりリャオ選手です。スタンドから見ていてもデカイのは一目瞭然ですし、横幅もありますし、マウンド上で何やらせわしなく動き続けていますので、得体のしれ無さがなんとも言えません。

 ピッチングの方は変化球の制球に苦しみ、狩野選手と網谷選手に120キロ前後のボールでデッドボールを当ててしまい、フォアボールを挟んで、白根選手が放ったイージーなショートゴロを藤村選手がエラーして1失点、最後は青柳選手を三振に切って取って3アウトと相成りました。

 とったアウトは全て三振というのがリャオ選手の真骨頂ともいうべき所で、課題が色々あるものの、先々が楽しみな1人であるというのは間違いのない、そういう選手でした。

 

               ■

 

 

 というわけで今シーズンの最初の球場観戦が終わりました。

 

 時期が時期なので防寒の準備をしっかりして行きましたが、日が傾くまでは拍子抜けするくらいポカポカ陽気で過ごしやすく、野球観戦日和となりました。

 

 明日は場所を移して横須賀スタジアムにて12時半から教育リーグの試合が行われますので、お時間の有る方はぜひ足を運んでみて下さいませ。

 

 

 

横浜DeNA7-3読売巨人

 

勝:三嶋

敗:乾(たぶん)

本塁打:青柳(僕の推定飛距離110メートル)

観客数:500人くらい

 

 

以上

 

 

 

 

侍ジャパンに選ばれたベイスターズの選手は高確率で他球団に流出する法則

 

 39歳になりました。

 

 おめでとうございます。

 

 ありがとうございます。

 

 今日は侍ジャパンの練習試合が行われ、投手陣が華々しく砕け散って下さいました。諸行無常の響きが、そこにありました。

 

 

 さて、ベイスターズは一昨年までずっと弱いチームであり続けたわけですが、その割には侍ジャパンに多数の人材を送り込んでおります。ベイスターズが弱くとも、選手はすごいのだ!と、数少ない胸を張れる場面でしたから、僕もよく覚えております。

 

 それで今日の筒香選手の活躍ぶりを眺めながら、ふと、これまで侍ジャパンに招集された事のあるベイスターズ選手について振り返ってみたのでありますが、よくよく考えてみますと、みんながみんな他球団に流出している事に気が付きまして、思わず寒気がしてまいりました。

 

■2006年WBC

相川亮二 (横浜→ヤクルト→巨人)

多村仁  (横浜→ソフトバンク→横浜→中日)

金城龍彦 (横浜→巨人)

 

■2009年WBC

村田修一 (横浜→巨人)

内川聖一 (横浜→ソフトバンク

 

■2013年WBC

なし

 

■2017年WBC

・筒香嘉智 (横浜)

 

 

 WBCの代表に限れば、前回大会までに選ばれた5人全て他球団に流出しております。脅威のアベレージであります。

 

 

 ちなみに、WBC以外のプロ中心でメンバーを構成した国際大会に目を移すとこうなります。

 

 

■2004年アテネオリンピック野球日本代表

三浦大輔 (横浜)

相川亮二 (横浜→ヤクルト→巨人)

 

■2008年北京オリンピック野球日本代表

村田修一 (横浜→巨人)

 

■2012年侍ジャパンマッチ

・山口俊  (横浜→巨人)

・加賀繁  (横浜)

・筒香嘉智 (横浜)

 

■2015年プレミア12日本代表

山崎康晃 (横浜)

・筒香嘉智 (横浜)

 

 

 ベイスターズのユニフォームを着て現役最後を迎えられたのは三浦大輔さんただ1人であります。あとは筒香選手と加賀選手と山崎康選手が有資格者となります。

 

 全般的に侍ジャパンに選ばれる選手が以前より減ってきている事、そして今後流出する恐れが依然として高い事などが、懸念材料であります。

 

 

 日本代表として、そして我らがベイスターズの代表として、より一層の人材輩出と流出阻止を大きな課題としてもらいたいと、そのように感じる次第であります。

 

 

以上

 

 

 

 

ワシが育てた2017

 

 まだ1軍で活躍していない無名の選手に誰よりも早く注目し、やがてその選手が1軍でブレークをしますと、なんだか誇らしい気持ちになれます。自分はただ見ているだけなのに、まるで自分が育てたかのような、そして自分には著しく先見の明があるかのような、そういう気持ちになれます。

 

 僕がこのブログを続ける理由も、だいたいそんなようなものです。

 

 人によってはそれをレプリカユニフォームで表現します。まだ1軍で活躍したことがなく、普通のファンの人には名前も覚えてもらえないような選手のレプリカユニフォームを着て球場に行き、やがてその選手が1軍で活躍をすると、そのレプリカユニフォームをいつも以上に誇示し、ドヤ顔をキメたくなる、そういう人もいるのではないでしょうか。

 そういった理由から、今シーズンはオープン戦の頃から網谷選手や細川選手のレプリカユニフォームを着るベイスターズファンも、きっと少なくないだろうと僕は見ています。

 

                ■

 

 自分の経験を言えば、いくら自分が誰よりも早く注目し、会う人会う人に「こいつはすげえよ!」と言い続けた選手が後々活躍しようとも、周りの人達の殆どは、そんな事は覚えてなどおりません。思い出して欲しくてわざわざ口に出しても、せいぜいその場しのぎの相槌を打ってくれる位の成果しかありません。

 

 僕は以前からこのブログで宮﨑敏郎選手の凄さをPRし続けてきました。しかし、2015年の後半になってようやく1軍定着するより前は「宮崎は守備が下手だから」「そこまで打てないし」と否定的な意見の方が多かったように記憶しています。

 ですから宮崎選手が去年それなりに数字を残すようになって僕は誇らしく思っているのですが、あの頃散々否定的な意見を放っていた人達の殆どはそんな事は覚えておらず、そしてだいたい180度違う意見を述べられております。

 

 したがいまして、いくら誰よりも早く注目しようが、PRしようが、そんなものは自己満足に過ぎません。全く何一つ見返りの得られない、実にむなしい作業であります。

 

 

 しかし、何一つ見返りの得られないむなしい作業だと重々わかっているけれども、僕はまた性懲りもなく、この作業を繰り返そうとしているのです。

 

 

                ■

 

 

 長い長い前フリになりましたが、誰よりも早く注目して「ワシが育てた」感を醸成したい皆々様のために、2017年、誰よりも早く注目したい楽しみな選手の候補を、ベイスターズに限らず、ここから取り上げたいと思います。

 

 

アウディ・シリアコ内野手DeNA

 

 まず最初は今シーズンからベイスターズでプレーする事になったシリアコ選手です。

 

 実はベイスターズは昨年からシリアコ選手をマークしていたという情報がBCリーグの有識者の方から寄せられまして、僕も昨年から密かにマークしておりました。

 実際に見に行ったのは9月に前橋で行われた群馬ダイヤモンドペガサスと石川ミリオンスターズのプレーオフの1試合だけですし、その日のシリアコ選手はアメリカから日本に戻ってきたばかりでぶっつけ本番だったらしく調子が思わしくなかったのでありますが、それでも動きはシャープで雑な所もありませんでしたので、なかなか良い選手だと感じたのを思い出します。

 

 近年の日本で活躍する外国人野手に共通して言えるのは、日本の生活、日本の野球をリスペクトし、そして心から楽しめる事だと考えます。

 昨年ベイスターズに所属したロマック選手は間違いなく日本野球をリスペクトして愚直なまでに練習に打ち込んでおりましたが、しかし彼は残念ながら日本野球を楽しんでいるとは言えず、ひたすら生真面目にトンネルの中をさまよい続けてしまったという感じがしております。

 

 その点シリアコ選手は去年1年間石川ミリオンスターズでプレーして必要条件をクリアしてきたと言えると思いますし、元々のポテンシャルも相当なものがありますから、だから活躍できるだろうと、僕は太鼓判を押したいのであります。

 

 年俸1000万で背番号98番というのが彼の元々の期待値を表していると思いますけれども、僕は、この期待値をものすごい角度で覆してくれるだろうと、大いに期待しておりますよ。

 

 

大田泰示外野手(日本ハム

 

 今年から日本ハムでプレーすることになった大田選手ですが、僕はこれが彼の人生を素晴らしいものに変える、大変な分岐点になったと思います。

 

 というのも、これまで所属してきた巨人は大田選手の本来の個性を全く顧みない、個性を潰す野球を押し付けてきたからです。

 やれ進塁打を考えろだの、やれ送りバントも重要だのと、彼の日本有数の身体能力を押し殺すような野球をやらせてきたから彼は伸びなかったのであって、しかし日本ハムなら、個々の選手の適正をしっかりと見極めて使ってくれるだろうという期待があります。

 

 今シーズンの日本ハムは大田選手に打率など求めず、とにかくガンガン引っ張れ、ガンガンマン振りせよと、とにかくその長打力を活かすような起用法をするべきだと思いますし、これまでの練習試合などの様子を見る限り、実際にそれに近い方針で既に結果を出しつつ有るように見受けられます。

 

 守備に関しては、あの足と肩は糸井嘉男選手を上回ると言っても大袈裟ではありませんから、まずは陽岱鋼選手の抜けた穴を埋める守備要員くらいの心持ちでいてもらいたいです。

 

 今シーズンは40本塁打40盗塁(打率は.220くらい)を目指して頑張っていただきたいと思います。

 

 

■三ツ間卓也投手(中日)

 

 一昨年の育成ドラフトで中日に入団し、今シーズンから支配下登録でプレーすることになった三ツ間選手が、僕は相当活躍するだろうと見ています。

 

 彼は元々無名大学からBCリーグの武蔵ヒートベアーズに入団したという、まさに雑草魂的な経歴の人で、中日に入団してからしばらくはリリーフをやっていました。

 ヒートベアーズの選手時代に球場で実際に見たのですが、その時もリリーフで右の横手投げで、まさにリリーフをやるために生まれてきたみたいな強いボールと気合の入った人だったのですが、昨シーズンの途中から先発に転向したようです。

 昨シーズンの早いうちから支配下登録の話もちょこちょこ出ていましたが、先発に転向すると言うので支配下登録が先延ばしになったのだろうと思われます。先発転向してすぐのウエスタンの試合をテレビで見ましたが、思いの外慣れるのが早く、ゆうゆうと9回完投するくらいのピッチングをしておりまして、適応能力の高さも相当なものが有ると舌を巻きました。

 

 ピッチャーに最も重要な能力は精神力だと思いますが、どこで投げてもしっかり結果を残す三ツ間選手はそのあたりがしっかりしていますし、それ以外にもさしあたって不安に思える点が見当たりません。心配なのは1シーズンを投げきるスタミナが有るかどうかという所ですが、今年から森繁和さんが監督ですので、そのあたりの運用も巧みにやってくれるのではという期待もあります。

 

 彼は本当はリリーフのほうが向いていると僕は思いますが、それはそれで、どちらにせよ非常に良い働きをしてくれるのは間違いないと思います。

 

 

 ■廣岡大志内野手(ヤクルト)

 

 去年の6月に「廣岡大志と山本武白志」というエントリーの中で廣岡選手を大絶賛しましたらば、その半年近く後になって1軍デビューの初打席、それもよりによって三浦大輔さんの引退試合でホームランを打つという離れ業を成し遂げて下さいました。

 どこか違うチームの試合でデビューしてくれれば良かったのに、と何度思ったでしょうか。

 

 廣岡選手はバッティングフォームの形から山田哲人二世の呼び声が高いですが、僕の見立てはそうではなく、かつてヤクルトでプレーされた池山隆寛さんのようだと思っているのですが、なんとヤクルトの杉村繁コーチも同じような事を仰っておられまして、これは1つドヤ顔をキメたい所であります。

 

 今シーズンは1軍でお勉強を積み重ねたい所ですが、問題は守備位置です。本職はショートですが、まだちょっと粗い所がありますから、真中監督が堪えきれるかどうでしょうか。サードやファーストあたりなら無難にこなせそうですが、サードには川端選手、ファーストには畠山選手がおりますので、お勉強期間の選手をそこに当てはめるのはちょっと現実的ではありません。

 

 もしも開幕から我慢して使って貰えるようなら、最初の1ヶ月はそこそこ結果を残し、その後数ヶ月は他球団のマークが厳しくなって数字を落とし、夏場くらいから盛り返して最終的には高卒2年目としては上出来くらいの数字にまとめてきそうな、そういう可能性が彼にはあります。

 

 もう既に1軍で少し結果を残していますから注目度は高めでしょうが、ぜひご注目下さい。

 

 

 

                ■

 

 

 今年もまた自己満足を高ぶらせる季節がやってまいりました。

 

 高いプロ意識を持ち、開幕に向けて徐々にペースを上げていきたいと思います。

 

 

以上

みんなはWBCをどう考えているのだろう

 

 間もなく第4回のWBCが始まろうとしているわけですが、今の所の印象としては、これまでで最も高揚感が感じられないと、僕は考えています。回を増す毎に盛り上がりを欠くようになってきたと感じています。

 

 まだ海の物とも山の物ともつかない状態だった第1回は監督に王貞治さんを迎え、メジャーリーガーも多数集まったのもあって、これから世界に闘いを挑むんだという高揚感が見られましたけれども、今回は指導者実績ゼロの小久保監督であり、メジャーリーガーも青木宣親選手しか来てくれないという事でして、見るからにトーンダウンいたしております。

 

 なんというか、町内会が毎年行う夏祭りを嫌々手伝わされている末端町内会員と、それを外から眺めているオーディエンス、という風情であります。

 

 「こちとら毎日残業でクッタクタなのに、なんで夏祭りの手伝いなんかしなきゃならないんだ・・・」みたいな愚痴が、中の人達から漏れ伝わってくるような、そんな感じがしてなりません。

 

 

                ■

 

 WBCNPB界隈にとって面倒くさいイベントに成り下がってしまった理由の1つとして僕が考えているのが、監督の人選であります。

 

 人間が組織に入って働く上で、直属の上司がどのような人になるのかは、これはものすごく重要な課題であります。

 第1回はカリスマの王貞治さんで、第2回は人心掌握術に長けた原辰徳さんが監督だということでメジャーリーガーも多数参加してくれましたけれども、第3回は現場から離れて久しい山本浩二さんが監督という事で過去2回とは打って変わって代表選手の集まり具合が芳しくなくなり、ついに第4回となる今回はメジャーリーガーが1人だけという、実に寂しい状況になってしまいました。

 

 そもそも、日本代表の監督に、それまで指導者として働いたことが無い人が就くというのが、他競技ではありえない話だと、僕は不満に思っています。

 

 サッカー日本代表の監督はこれまで欧州サッカーの強豪チームで監督として実績を積んできた人が多いようですし、一昨年日本中を沸かせたラグビー代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチも様々な実績がありましたし、なでしこジャパン佐々木則夫前監督も指導経験が豊富であります。

 

 野球界には昔から「名選手は名監督にあらず」という格言もあるわけで、いくら小久保さんが選手としての実績が抜群だからといっても、それがいきなり日本代表の監督を任せる理由にはならないのでありまして、そのあたりの選考プロセスがWBC日本代表の盛り上がりを欠く、大きな要因であると言えるのではないでしょうか。

 

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 改めて言うまでもなく、我が国は未曾有の少子高齢化社会を迎えております。これから生産年齢人口が加速度的に減少し、経済力が急激に落ち込むのは間違いない情勢です。

 

 ということは、日本プロ野球も当然ファンが減り、来場者数が減り、売上が減るのであります。そうなると選手の年俸も応分な額に抑え込まれるのは必定であります。

 

 だからこそ、なるべく減少幅を抑え込むために、国際化が不可欠なのであります。日本国内でバイクが売れなくなったからバイクメーカーがこぞって海外に目を向けたように、日本プロ野球も海外から売上を稼ぐ事を、必ずやらなければなりません。

 

 だからこそWBCは必要なんだと、僕は考えています。

 

 今は苦しいかもしれませんが、苦しい中でもなんとかWBCを世界中からリスペクトされる大会に育て上げて、WBCを頂点としたグローバル戦略を打ち立てていかなければならないのです。

 

 野球が本当の意味でグローバルなスポーツだと認められるようになれば国際的なスポンサーがつくようになり、そのお金で新興国に野球を普及させ、プロリーグを作り、NPBとそれらの国々とで共存共栄していく事が可能になります。

 

 

 ですが、現状ではNPB界隈がそこまで先々を見据えて動いているようには、僕には見えません。

 

 そこがファンに見透かされているのではないでしょうか。

 

 

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 NPBを牛耳っているのは12人のオーナー陣ですが、この人達はこれまでならサラリーマン社長タイプが多かったのが、最近は創業者の改革開放型オーナーが一定程度の勢力を持つようになってきました。

 オリックスの宮内さんも実質的には創業者といえるでしょうし、ソフトバンクの孫さんや楽天の三木谷さん、DeNAの南場さんも然りです。

 

 サラリーマン社長は事実上の任期制ですから自分の任期だけで考えてしまいがちですが、創業者オーナーは自分自身が会社の大株主でもあるから、事実上任期など無いも同然で、それゆえロングスパンで物事を考えられるはずでして、その利点を活かして、この人達にNPBのリーダーシップを取ってもらいたいと、僕は考えます。

 

 以前楽天の三木谷さんが外国人枠の撤廃を提言されていましたが、そういった具体的な提言をどんどん出し、改革開放型オーナーで一気呵成に物事を進めていってもらうべきですし、WBCの監督選びも、お偉いさんの覚えがめでたい人を選ぶシステムから、しっかりと勝てる監督を日本人にもこだわらずに徹底的に選び抜く方式に変え、我が侍ジャパンを常勝軍団としてもらいたいです。

 

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 NPBはこのままでは沈みゆく泥舟であるという大きな危機感を持ち、この危機を打破する1つのキッカケとして、WBCを球界財界を挙げて本気で取り組むようにしてもらいたいものだと、そのように考える次第です。

 

 

以上

ベイスターズの新しい球団社長が、ちょっと心配である

 

thepage.jp

 この記事の書き出しで「東大出で総務省から転職してきた異色のリーダーだ。」とありますが、実際には中央省庁のキャリア官僚が民間企業や団体にヘッドハンティングされる事例は異色でもなんでもありません。

 最近話題になっている文科省の高級官僚が私大に天下っていた件もそうですし、財務省の超大物次官と言われた勝栄二郎さんという方は、その後IIJの社長になっておられます。

 

 だいたいこういうのは何らかの事情があって中央省庁と仲良くしたい会社が使う、よくある芸風なのでありますが、それらの様々な事例を見た上で言えば、ベイスターズの球団社長にそういった人が収まった事を少し心配する気持ちが、僕にはあります。

 

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 中央省庁のキャリア官僚と言いますと、我が国の中枢を担うエリート中のエリートで、僕みたいな人間が1000人で束になっても敵わないようなとてつもない頭脳明晰な人達ばかりであります。

 この方達がお話しをされているのを聞きますと、とても理路整然としていて説得力が強いものですから、ついつい飲み込まれてしまいがちです。

 

 ですが、そのエリート中のエリートな人達が打ち出すプランが本当に効果を上げるのかと言いますと、それは我が国の現状を見れば明らかでして、実を結ぶどころか、悪い方へ向かう場合ばかり目立つのであります。

 財政にしても社会保障にしても外交にしても、大きなフレームで言えば何一つとしてうまくいった話が見当たりませんし、キャリア官僚の方々が退官後に就いた新しいお仕事の成果も、あまり芳しい事例が見当たりません。先述したIIJにしても然りです。

 

 それに、過疎化の進む地方自治体ほど、首長がキャリア官僚出身だったりするものです。

 

 ですから僕は、ビジネスマンとしての手腕に、大変心配に思っているのです。

 

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 現役のキャリア官僚の方々がおやりになる仕事にも色々ありますが、中でも重要な仕事の1つが、国会議員や各種ステークホルダーの人々に対する折衝業務です。

 一例を挙げると、財務省としては消費税を増税したい、その為には閣僚や与党の大物議員に消費増税の必要性をしっかりご進講して、野党内部にも容認ムードを醸成して、消費増税の先頭に立って働いて貰わなければなりませんから、キャリア官僚の方々が日夜そういった所に骨を折られるわけです。

 

 岡村新社長がこの前に横浜スタジアムの社長をお務めになったのは、横浜スタジアムTOBを行う上で岡村新社長のキャリア官僚時代のスキルが大いに活かされる局面だったでしょうから、その点においては非常に良い人事だったのかもしれませんが、ベイスターズの球団社長としては、求められる役割がかなり大きく違ったものになるはずです。

 

 今後のDeNAベイスターズの球団社長として求められる能力は、斬新な企画、アイデアを各方面から持ち寄って実行するまでの、プロデューサー的な役割ではないでしょうか。端的に言えば、お客さんを飽きさせない、常に楽しめる仕掛けを矢継ぎ早に打ち出す能力が求められるはずです。

 

 ですが、残念ながら岡村新社長にそういった方面の能力が期待できるかと言えば、なかなか難しいと言えるのではないでしょうか。

 

 なぜならば、これまで常に黒子の役割に徹して、地道にコツコツと働いてきた人だからです。

 総務省地場産業の育成といって、東京にアンテナショップを作りましょう、とか、ふるさと納税の返礼品で名産品を売り出しましょうといった四角四面の施策を手掛けていた人が、果たして前任の池田社長を上回るものを打ち出していけるのか、という点に大いに疑問があるわけです。

 

 池田前社長を上回ることが出来なければ、それすなわち、お客さんをガッカリさせる事へと繋がっていくわけですから、なかなか難しい立場なのであります。

 

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 DeNAベイスターズ誕生から昨年までベイスターズの球団社長を務め上げられた池田純さんは、中央省庁とはまるで正反対の民間企業を転々とした後、DeNAに入社されています。

 勤め先をたった数年でコロコロと移り変わる事を、あまりよく思わない人も少なくないと思います。学卒後に21年もお役所勤めを続けた岡村新社長とは、本当に何から何まで正反対であります。

 

 ですが、結果的にそれが功を奏したと言えるのではないでしょうか。様々な企業で吸収した知識やノウハウをここぞとばかりに注ぎ込んだからこそ、あの暗黒と言われたベイスターズを、まだ5位とか6位をさまよっているうちから押しも押されもせぬ人気球団に押し上げたのではないでしょうか。

 

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 一番良いシナリオはベイスターズがリーグ優勝、そして日本シリーズでも勝ち抜く事です。

 

 それによってお客さんが大きく盛り上がってくれれば良いに越したことはないのですが、ただし、チームが強ければ、それだけでお客さんが盛り上がって収益が伸びるわけでもないのであります。

 

 チームが強くても来場者やグッズの売上が伸び悩んで「野球がつまらない」などと不協和音が囁かれるなんて話はそこかしこに見られるのでありまして、ですからやはり、岡村新社長には引き続きお客さんを盛り上げるために施策をどんどん投下していくスタイルを頑張り抜いていただく必要があろうかと思います。

 

 

 本音を言えば事実上のトップが南場オーナーで岡村新社長が参謀役として組織が動くのが良いのですが、WELQ問題の時にも再三指摘されていたように親会社の本業の経営状態があまり芳しいものではないだけに、南場オーナーがベイスターズの為に割ける時間もそれほど多くはないのでありましょう。

 

 単なる無難な球団になってしまうような気がして、それが心配でならないと、そのように申し上げる次第であります。

 

 

以上

 

 

 

 

 

若くして引退していく選手を見ていると、ああでもないこうでもないと考えてしまう

 

 オリックスを戦力外になった大田阿斗里選手が引退して警視庁の試験を受けていたというニュースを見まして、色々と思う所があります。

 

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 若くして引退していく選手の多くは、本当はプロ野球選手を続けたいが、戦力外になってしまって働く場所が得られないから、不本意ながらユニフォームを脱ぐ決断をするというパターンではないでしょうか。

 阿斗里選手もオリックスを戦力外になった後にトライアウトに参加していますので、本音としては野球を続けたかったのではないでしょうか。

 

 しかしながら、奥様もお子さんもいる中で、不安定な立場でいる事は許されないという責任感もあって、警視庁の門を叩いたという流れではないかと想像できます。

 

 

 プロ野球は実力社会だから、雇ってもらえないのならば仕方がありません。そんな事は百も承知ですが、それでもなお、なんとかならなかっただろうかと、悔しい気持ちが、僕にはあります。

 

 阿斗里選手は通算9年のプロ生活で69試合に登板していますから、実力が足らずに箸にも棒にもかからなかったという選手ではありませんでした。

 高卒1年目から1軍デビューしていますし、2013年には1年で38試合も登板していますから、それなりに実力のある選手であった事に違いはありません。だからこそ、27歳という若さでユニフォームを脱がざるを得なくなった事が、悔しくてならないのです。

 

 ベイスターズファンの立場でこのような事を申し上げるのはいささか心苦しいですが、入ったチームがもう少ししっかりしていたならば、戦力外の当落線上をウロウロするようなプロ生活にはならなかったのではと、まるで自分や親族の事のように、あれこれと考えてしまうのです。

 

 きっとね、入ったチームいかんで山口俊選手と肩を並べられる位の存在になっていたのではないかと、今更ながら僕は思っています。

 

 それも含めての自己責任ですから、なんでもかんでもチームに当たり散らすわけにもいきませんけれども、チームだってしっかり育てて戦力になってもらった方が良いに決まっているのですから、「毎年のことだから」と気安く流さずに、1人1人の行く末をしっかりと見届けて、今後のチーム運営の糧にしてくれなければ困ると、僕は思いますよ。

 

 

 阿斗里選手がプロ野球界から離れてしまうのは悔しくて仕方がありません。湘南シーレックスの時から、本当に将来が楽しみな、ファンに夢を見せてくれる素晴らしい選手でした。

 9年間のプロ生活を誇りに持ち、必ずや第二の人生を良きものにして欲しいと思います。

 

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 昨年限りでベイスターズを戦力外になった渡邊雄貴選手が昨秋のうちに引退を表明していたと、最近ようやく知りました。フェイスブックで表明していたようで、僕はフェイスブックをほとんど活用していなかったので、それで知るのが遅れました。

 ツイッターのアカウントを削除していましたからなんとなく想像はしていましたが、ハッキリと真相がわかった今、非常に悔しい思いがこみ上げています。

 

 皆様もよく覚えておられると思いますが、ちょうど一年前の渡邊雄貴選手はフェニックスリーグの活躍が評判を呼び、一躍若手のホープと目される存在になっていました。

 それがたった1年で戦力外になって引退を表明することになるとは、本当に呆気ないものです。

 

 2016年春の練習試合やオープン戦ではかなり長い期間1軍に帯同させてもらって出場機会もまずまず与えられていた方でしたが、その様子を見ながら、僕はとても嫌な予感がしたのを覚えています。

 守備や走塁については特に可もなく不可もなくでしたが、バッティングは目先の結果を求めて当てに行くようになり、完全に自分を見失っているように思われました。

 

 それは2軍に降格してからも尾を引きずり続け、やがてファームの公式戦でも青柳選手やロマック選手に出場機会を奪われてアピールする機会をなかなか持てないまま、ズルズルと夏まで進んでしまいました。

 

 あくまで離れた外から見ていた印象に過ぎませんが、相当焦っていたんだと思います。

 1年目から3年目くらいまでは出場機会をふんだんに貰っていたので一度失敗しても取り返しがつくという心の余裕があったのが、2016年は控えで、試合途中からせいぜい1打席貰えるかどうかという立場に追いやられて、取り返す機会が無いから目先の結果を焦る、悪循環に陥ったのではないかと思います。

 

 

 同期入団の桑原将志選手は今でこそ1軍のレギュラー選手としてかけがえのない立場に成長しましたが、入団1年目の頃は渡邊雄貴選手のほうが打率が良く、ショートという難しいポジションで悪戦苦闘しながらも将来性を感じさせてくれたのです。 

 それが今、こうしてハッキリと明暗を分けてしまった理由はなんだかったと言えば、自分に対する厳しさ、精神力、そんな所だったと思います。

 

 渡邊雄貴選手のほうが身体能力がずば抜けていましたけれども、ウサギとカメになってしまいました。

 もちろん渡邊雄貴選手が努力していなかったわけではありません。1年目はまだ高校を出たばかりらしいほっそりとした身体つきだったのが、一冬越して身体が一回り大きくなってガッシリとしたプロ野球選手らしい身体つきに生まれ変わったのを見た時は、彼の本気を感じ、嬉しく思ったものです。

 フェニックスリーグの時の喫煙問題で中畑監督をはじめ首脳陣にきつく叱られて、それでようやく気持ちを入れ替えたのだと、改めて将来を楽しみに感じたのを、昨日のことのように覚えています。

 

 

 2016年は悔しいことばかりだったと思いますが、ただ、夏場くらいから何かを掴んだように僕には見えました。

 7月の横須賀スタジアムの試合で放ったホームランも無駄な力の抜けた見事なものでしたし、イースタン終戦の西武第二の試合でもホームランを打ったと聞いています。長い長いスランプを脱し、ようやく何かを掴みかけたように、僕には見えました。

 

 

 渡邊雄貴選手は引退を表明しました。

 

 が、彼の人生はまだまだ長いわけですし、長い人生の中で考えが変わることも少なからずあるだろうと思います。

 

 折しも、同期入団の古村選手が一度引退して打撃投手をやっていたのが、現役復帰して四国アイランドリーグでプレーするようになりました。

 渡邊雄貴選手の年代は育成選手と飛雄馬選手以外は全員高卒入団ですから同い年が多いわけですが、そのうちドラ一の北方悠誠選手も古村選手と同じく四国アイランドリーグで、伊藤拓郎選手はBCリーグの群馬でプレーを続けています。トラヴィス選手も自主トレを続けているようなので、今年もどこかでプレーを続けるのでしょう。

 

 だからというわけではありませんが、一度表明してしまった引退の二文字を、今から引っ込めてどこかしらでプレーを続けても、僕は全く問題なく、素晴らしい決断だと、そう思います。

 

 単なる一ファンとして離れた場所から見ていたに過ぎませんが、僕には、まだまだ悔いややり残した気持ちがあるように思えてならないのです。

 

 一度環境を変えて、改めて自分を見つめ直せば、秘めたる実力を今度こそ発揮できるのではと、僕はそう思っています。

 

 

 渡邊雄貴選手は右の梶谷隆幸であります。しかも梶谷選手と違って故障が少なく、そしてまだ若いのです。

 だからこそ、気持ちを入れ替えて本気で野球に取り組みさえすれば、どんな球団からも欲しがられる5ツールプレイヤーになれると、僕は今でも思っています。

 

 若いというのは素晴らしいものでね、まだまだ何度でも失敗が出来るのです。成功は失敗のもっとずっと先にしか無いものだから、若さを活かして、もっと貪欲に、北方選手や伊藤選手や古村選手の後を追いかけてもらえないだろうかと、僕は思っています。

 

 

 とにかくこのままユニフォームを脱がせるのは惜しい、惜し過ぎる、それが渡邊雄貴選手だと、僕は強調しておきたいと思います。

 

 

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 プロ野球の世界には毎年のように百人を越す新しい選手が入ってきて、そして百人を越す選手がこの世界を後にしていきます。

 

 だから毎年僕は、後にする選手1人1人を思いながら、まだやれたのではないだろうか、とか、チームの育成方針が間違えていたのではないだろうかと、あれこれ考えてしまいます。

 百人を越す選手の中にも少なくない人が、僕と似た考えを持って、黒い雲のようなものを脳裏に浮かべているのではないかと思います。

 

 仕方がないと言ってしまえばそれまでですが、果たしてそれで良いのか。

 

 僕はこれからもこの気持ちを忘れないようにしたいと、そのように考えています。

 

 

以上