ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2014年7月26日 ヤクルトvs横浜DeNA (横須賀) の感想

 今日も横須賀スタジアムで行われたイースタンのヤクルト戦を観戦してきました。今日はビール飲み放題の影響からかお客さんの数がいつもより多く、試合後に1200人を超えたと発表がありました。ビール飲み放題の影響はあまり無いであろう駐車場も混雑していましたが、元からキャパシティが大きいのでしっかり停められました。

 昨日とは打って変わってさわやかな風が吹き、抜群に心地よい野球観戦日和の1日でした。あまりの気分の良さに眠ってしまいそうになるほどでした。

 さて、今日のスターティングメンバーはご覧のとおり。なんといってもヤクルト移籍後初登板の新垣投手とベテラン高橋尚成投手の豪華な両先発ピッチャーです。一昔前なら日本シリーズで投げ合っていてもおかしくない顔触れが、ここ横須賀で相まみえるのです。その他にもヤクルトは畠山選手、ベイスターズ中村ノリ選手がスタメンで出場する、ファームらしくない試合が始まりました。

 まずはベイスターズ先発の高橋尚成投手。今日は立ち上がりから低めに丁寧にコントロールされたボールでヤクルト打線からゴロの山を築き上げました。5回まで投げましたが、たぶん被安打は1本くらいしか無かったですし、文句のつけようがありませんでした。問題はスタミナ面でしょうか。5回で降りてしまいましたが、打たせて取るピッチングで球数は非常に少なかっただろうと思われます。先々1軍の先発を任されるのであれば、もう少し投げ続けても大丈夫だと示してくれても良かったのではないでしょうか。

 そして大注目のヤクルト新垣投手ですが、いくつになっても若々しいコントロールの持ち主です。キャッチャーの西田選手は上下左右に、まるでサッカーのキーパーのような縦横無尽のキャッチングで首脳陣への良いアピールになったと思いますが、新垣選手としては如何なものでしょうか。

 昨日の僕のブログにコメントを下さった方から中村ノリ選手のストレート打率が芳しくないという情報を頂きましたので早速新垣投手と中村ノリ選手の第一打席に大注目してみましたが、新垣投手の渾身のストレートに中村ノリ選手はマン振りで応え、ノリ選手がひっくり返るくらいの激しい空振りを喫していました。大変見応えのある勝負でしたが、ここで新垣投手の本気を垣間見た気がします。

 新垣投手は結局3回を投げて1失点でした。特にKOされたわけではなく元々予定していたかのように見受けられましたが、この短いイニングで下げたあたり、次は1軍の登板が待っているのではないでしょうか。あの若々しいコントロールの新垣投手に思い切り投げさせるためには相当にキャッチングの上手いキャッチャーを組ませないとかえって萎縮させてしまうでしょうが、その点においてヤクルトの西田捕手はキャッチングもスローイングも非常に良かったと思います。

 次にベイスターズ打線についてですが、記憶にある限りでは関根選手以外の先発野手が全員安打だったように思います。関根選手は最初の打席で新垣選手の高めのボール球に手を出して三振し、2打席目以降も内野ゴロを続けていたと思います。今日は最初の打席で何かが狂わされてしまったように見受けられました。

 昨日は活躍できなかった乙坂選手が今日はマルチヒットです。2本ともセンターへ強く弾き返すクリーンヒットで、新垣選手の速い球にも振り負けませんでした。ここは関根選手とのパワーの違いを見せつけられたのではないでしょうか。その他のスタメン野手もまんべんなく結果を残せました。

 逆にヤクルト打線は8回まで眠りっぱなしでした。守備の方でも記録がついたエラーが3つと記録がつかないが実質エラーと呼べるものが1つで、攻守に渡って投手陣の足を引っ張りました。特に三輪選手が昨日はレフトで、今日はセカンドで、それぞれ不味いプレーが見られました。年齢的にもファーム選手を引っ張っていかなければならない立場だと思いますが、彼のお粗末なプレーに現状のヤクルトの低調ぶりが現れている気がしました。

 ベイスターズ高橋尚成投手の後を継いだリリーフ陣は6回7回8回の3イニングを陳投手が、そして9回を小林寛投手が繋ぎました。陳投手については高橋尚成投手とは違うタイプの左腕として、こちらも文句のつけようがないピッチングでした。今まで見てきた中でストレートが一番速く感じられましたし、変化球のコントロールも冴えていたと思います。ヤクルト打線は手も足も出ないといった塩梅でした。先日の1軍の登板では残念な結果に終わってしまいましたが、なんとかもう一度陳投手に先発のチャンスを与えてあげて欲しいと思います。

 今日登板した3投手の中で唯一のガッカリ賞は小林寛投手です。8回まで眠り続けていたヤクルト打線が、まるで別チームに生まれ変わったかのように出てくるバッター出てくるバッターが快音を響かせ続けました。あの中途半端なスピードの球を打ち頃の高さに集め続けて、さぞ優秀なバッティングピッチャーになれるだろうなぁと思いました。1失点で済んだのは、センターオーバーの大飛球をミラクルキャッチしてくれた乙坂選手のおかげに違いありません。あのミラクルキャッチが無ければ3失点4失点でKOは間違いない、酷い酷いピッチングでした。

 一方のヤクルトのリリーフ陣は4回~6回を中澤投手、7回押本投手、そして8回を山本哲也投手でリレーしました。中澤選手にはルーキーの年に2軍と1軍で連続完封を食らった嫌な思い出しか無いのですが、どうやら中の人が別人になってしまったようで、全く覇気がなく6回に大炎上で4失点を喫しヤクルトの敗戦を決定づけました。バックに足を引っ張られたのも痛かったと思います。

 8回の押本投手はこの前にもファームで見た覚えがありますが、失点こそ避けられたものの、どうにも冴えが無い気がします。9回の山本哲也投手は、どうしてここにいるんですか?と疑問に思うほどのピッチャーで「さすが」と唸らされるストレートと落ちるボールの組み合わせでしたが、ヒットを1本打たれました。

 昨日に引き続き、誰をヒーローと呼ぶのか選ぶのに困るような全員野球の良いゲームが出来たと思います。ファームは目先の勝ち負けにばかり固執する組織ではありませんが、そうはいっても勝って学ぶこともたくさんある筈ですので、この調子でより高みを目指して欲しいと思います。

ヤクルト1ー5横浜DeNA

勝:尚成

負:新垣

本塁打:なし

以上