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ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

這い上がれ松本啓二朗!

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 2008年のドラフト会議で1位指名されて入団した松本選手は、今でも数多くのベイスターズファンが期待をかける選手の1人であろうと思います。なによりドラフトのクジにめっぽう弱いベイスターズがついに勝ち取った当たりクジという、重い宿命を背負って入団した松本選手です。

 そして、大いに期待された入団1年目のシーズンは大矢監督の思い切った采配で開幕から1軍のスタメンに名を連ねるもプロの壁を乗り越えられず、2年目はキャリアハイの成績を残すも1軍定着はならず、その後も期待にそうような活躍とはいかない日々を送っています。

 そして入団6年目となる今年は、春の比較的早い時期からファーストで起用される試合が増えてきました。それは1軍での出場機会を増やすため等といったポジティブな理由というよりも、乙坂桑原関根といった若手勢の台頭で追いやられるようにして、やむを得ずファーストを、それも赤堀選手や井手選手といった松本選手と同じ本職は外野手という面々と争うようにして、やっとの思いで手に入れた蜘蛛の糸のような、はかないものでした。

 誰がどう見ても、非常に苦しい立場に立たされているのだろうと思います。

 やや同情的な立場から言えば、プロ入りからの育成方針にいささか無理がありました。打者がプロ入りしてすぐに1軍で結果を残すのは至難の業です。早大の先輩である青木宣親選手にしても最初は二軍でしたし、フレッシュオールスターを経てシーズン終盤になってようやく1軍で、それも古田監督の我慢の起用で、2年目も開幕からしばらくは酷い低打率で、数ヶ月経ってようやく打ち始めたのです。

 これが松本選手の場合は全く逆で、1年目の開幕でいきなり結果を求められ、ようやくプロのスピードに慣れはじめた2年目以降は中途半端な起用で、波に乗っかるタイミングを掴み損ねてしまったのです。

 それに加えて、傍から見ていて感じることとしては、恐らく松本選手は「クソ」がつくほど真面目な性格をしているのだと思います。ベンチ前でチームメイトがじゃれあうような場面でも、松本選手だけはどうにもふざけきれていないように映ります。基本的に真面目というのはポジティブ表現ですが、時と場合によっては成長の妨げになります。1軍でチャンスを貰った時に、思い切れるかどうか、そこで真面目さが邪魔をするのです。

 ただ、6年も真面目にやってきただけあって実力は相当伸びてきていると実感できます。打球は強さを増して柵超えも珍しくなくなりましたし、守備の正確さも高まっています。いかんせん1軍外野陣の層が厚い事で思うようなチャンスが得られないのがもどかしい限りですが、楽天や日ハムのような貧打にあえぐチームであれば1軍はおろかスタメン出場の機会も充分狙えるくらいの力があると思います。

 あとは、これは僕の個人的な妄想に近い考えですけれども、松本選手は二刀流が出来るのではないでしょうか。

 というのも、彼は高校時代までピッチャーをやっていましたし、送球を見る限り少し練習すれば最速140キロくらいの球速は出せそうな肩の強さの持ち主ですし、何より彼は貴重なサウスポーでもあります。大谷翔平選手のようなガチの二刀流となると難しいかもしれませんが、ワンポイントリリーフくらいであれば、変化球でスライダーとチェンジアップくらい身に付ければ、充分務まるのではないでしょうか。

 確か今年の春季キャンプの時期に、ヤクルトの小川監督が高井雄平選手に二刀流を打診したというニュースを見た覚えがあります。高井選手は元々ピッチャーですので、ワンポイントリリーフをやって欲しいというのが小川監督の思惑でした。

 それは結局高井選手が固辞したことで実現には至りませんでしたが、高井選手は春季キャンプの時点で1軍選手としての地位が確約されていたも同然だったから断れたのであって、逆に言えば、松本選手が1軍に生き残るための戦略の一つとして、いざという時のワンポイントリリーフができるというオプションを作っておく事は、彼の今後にプラスになるのではないでしょうか。

 また、そうでもしないとこれからの時期が相当苦しいものになると予想されます。

 これまでファームを見てきた実感として、本職の守備位置とは違うポジションを守り始めた選手は来期以降の地位が危うい状況にあります。

 数年前は河野友軌選手が本職ではないサードの守備をやるようになって、その年のオフで戦力外通告を受けました。もっと最近では嶋村一輝選手がキャッチャーの練習を始めて実際にファームの試合でマスクを被り、その年のオフで引退しました。遡れば他にもそういう事例が多々あるだけに、今年に入っていきなりファーストを守り始めた松本選手には並々ならぬ危機感を覚えます。

 ただ、彼の選手としての特性を考えると、ファーストの守備が最良の選択とは到底思えません。ファームでの出番は得られるでしょうが、そこは1軍で最も激戦区です。首脳陣へのアピールにもなりません。

 という具合に、非常に厳しい言い方をすると、松本選手のプロ生活は袋小路に迷い込んだ感があります。真っ黒に日焼けして一生懸命頑張っているのが伝わるだけに、なんとも言葉に出来ない複雑な思いがこみ上げてくるのです。

 結果が出せなければ戦力外がプロ野球界の掟ですけれども、なんとか生き残る道を見出して頑張ってほしいと思います。

以上