ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

三浦大輔選手の引退について

 

 昨日はクライマックスシリーズ進出が決定したという事で僕も僕なりに嬉しい気持ちで過ごしていたのですが、それが今日のお昼前、ヤフージャパンのトップページに三浦大輔選手が引退するとの情報が挙げられているのを見て、気分が一転してしまいました。

 血の気が引きました。

 

 それからの僕の過ごし方はさておき、15時から始まった記者会見のネット中継を開始前から、最後に三浦選手が会場を後にする様子まで一部始終を見届けました。

 

 一つ安心したのは、球団側から肩叩きを受けた末での決断ではなかったという事くらいでしょうか。あとはただただ残念という他なく、会見した後でもいいから引退を撤回して欲しいと未だに考え続けています。

 

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 三浦選手は引退の理由を「勝ててないから」という趣旨の言葉で説明されていました。それは単純に今シーズン0勝だからという意味もあれば、今後の一軍での登板機会の見通しであるとか、その他様々な意味も含まれているのだろうと、僕なりに解釈しました。

 

 これまでのベイスターズなら先発投手陣の頭数が不足しているのが当たり前で、ですから少々調子が悪くても登板する機会はそれなりにあっただろうと思います。しかし今のベイスターズは実力の高いルーキーも中堅もいて、先発登板するための道のりからして楽ではありません。

 それで、このままではコンスタントに先発登板する機会を得られそうにないから、したがって勝ち星を得られず、引退決意に至った。そういう事なのかなと思います。

 

 

 僕が今更どうしてグズグズと文句を言い出しているのかと言いますと、それは非常に単純で、まだやれると思っているからです。

 

 確かに若手や中堅選手のように開幕から閉幕まで先発ローテを守り続けることが至上命題とされるのは苦しいでしょうが、チームで1年を通して必要とされる先発ピッチャーの頭数が常に同じということではなく、夏場は連戦が増えるからいつもより1人か2人多く必要だったり、怪我人が出て追加メンバーが必要になったりする事が、毎年必ずあるわけです。

 ですから、6月とか7月くらいから1軍に出てきて中10日で先発をしてシーズン5勝を目指す、みたいな立ち位置でも、これから充分やっていけたのではないかと、僕は未だに考えているのです。

 

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 人は何かと潔い去り際を求めがちです。中には身体が動かなくなるまで選手としてプレーし続ける選手を見苦しい等と言い募る人もいます。ですが、僕は、最後までもがき続ける野球人生もまた、尊いと考えています。

 

 それは全盛期のように億を越える年俸を貰うことは出来ないでしょうが、入団したばかりの若者が1軍で戦力になるまで何年もかけて努力するように、大ベテランが衰えを感じてから引退するまで何年もかけたって良いではないかと、そのように考えています。

 

 プロ野球というのは筋書きのないドラマなのでありまして、ただ単純に旬の選手を揃えて勝てば良いというものではありません。何年ももがき苦しんだベテランピッチャーがチームの窮地を救うべくマウンドに上って、そして勝利するような、汗臭いドラマがなければならないのです。

 

 その主人公として、三浦大輔選手ほどふさわしい選手は他にいないと僕は思うのです。

 

 

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 三浦選手といえば、もう近年はほとんど140キロを越えるような球速が出なくなりました。しかしそのかわりに、130キロ台のストレートと90キロ台のカーブを中心に、ピッチングは球速だけじゃないんだと僕達ファンに本当の野球の奥深さを教えてくれる、特別な価値のあるピッチャーになりました。

 

 元々そこまで球速が速くなかったとはいえ、常時150キロを越えるようなピッチャーばかり持て囃している我々ファンに、いつもとは違う世界を見せてくれる貴重な存在であり続けてくれました。

 

 だからこそ、もっともっと野球の奥深さを教えてもらいたかったのです。

 

 ピッチングは球速だけじゃないという事と、若さやパワーだけじゃないという事を、もっと教わりたかったです。

 

 

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 普通はもっとさわやかに、これまでの功績を振り返るとか、お礼の言葉を述べるのが野球ファンとしての振る舞いなのだろうと僕も頭ではわかっているものの、まだそこまで落ち着いたり頭を切り替えたりも出来ていません。

 

 かつての川相昌弘さんのように引退を撤回して現役続行してくれないものだろうかとか、往生際の悪い妄想を思い描いていたり、そんな感じの今の僕の心境なのであります。

 

 ただただ残念という以外に言葉が見つからないのですが、これまで色々なことを野球を通じて教えてくださり、ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。

 

 

 

以上

三軍ブームがやってきた

 

 オリックスと中日が近いうちに三軍制を敷こうとしているのではないかと言われております。

 

オリックスが育成大量指名へ 3軍制導入への布石 - 野球 : 日刊スポーツ

中日・落合GM「来季三軍監督」の仰天情報

 

 いずれも確定していない情報ですが、もし実現するのであれば僕としては非常に良いことであると考えています。

 

 現在はソフトバンクと巨人が三軍制を敷いておりますから、これが2つ増えて4球団になれば、その4球団で新たにリーグを創設する事も可能になるでしょう。

 リーグというのはあくまで僕の私案に過ぎませんが、毎年春季キャンプと秋季教育リーグを行っている宮崎県に4球団共同の宿泊所を設けて、そこで寝泊まりしながら毎日毎日練習と試合に明け暮れることも出来るのではないでしょうか。

 三軍を独立採算制で利益が出るようにするのは現状では非常に厳しいと言わざるを得ませんから、したがって合理化、コストをいかに絞るかが重要です。あまりに出費がかさむようだと事業の継続性が危ういものになるからです。「親会社の経営不振で支援が薄くなってきたから三軍止めます」みたいな事にならないような制度設計にしなければなりません。

 

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 あとは、このリーグについては国際化をするべきではないかとも考えています。

 

 既に春のオープン戦と秋の教育リーグで韓国のプロ野球チームが加わるようになりましたが、さらに台湾のプロ野球チームにも加わってもらって、トータルで6球団とか8球団に増やしても良いのではと思います。

 

 我が国も韓国も超のつく少子高齢化で国内の経済規模は縮小する一方ですから、自分たちの国の中だけを商売相手とする考えのままでは、今後ますます厳しくなっていきます。

 ですから、まずは3軍リーグを共同で運営する所からスタートして、ゆくゆくは成長著しい東南アジア各国に野球の和を広げていくような方向性が必要なのではないでしょうか。

 

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 指導者の育成も問題になるでしょう。

 

 僕は思うに、プロ野球のコーチや指導者という職業の有り様は、あまりにアバウト過ぎるのではないでしょうか。

 

 例えばトレーニングの基礎知識を学ぶとか、スポーツ心理学を学ぶとか、野球そのものの技術論の構築とか、そういった、指導者として本来持っているべき基礎的素養を顧みられることがあまりに少なすぎると思います。

 

 同じ指導者と呼ばれるような職業だと、学校の先生になるためには大学で学んで免許を取り、さらに最近は何年かに一度講習を受けたり試験を受けたりするようになりました。学校の先生といっても色々ありますが、小学校、中学校、高校と上のレベルになるに連れて教える科目の専門性が高まっていくのが通常です。

 ですが、日本プロ野球の場合はコーチになるのに何の研修も試験も受ける必要がなく、専門性も結構いい加減です。守備走塁コーチだった人が次の年に打撃コーチに配置換えになる、みたいな事もザラにあります。

 そしてそういったいい加減な制度設計の弊害として、未だに体罰の問題が露呈したり、選手にとってとても重要である投球や打撃フォームをコーチ毎にコロコロ替えさせられて怪我をしたり調子を崩したりといったトラブルも出ています。

 

 そういった日本プロ野球における指導者の問題についても、これを機に根本から見直しを図るべきです。

 

 なぜなら、三軍制を敷いて選手の育成にますます注力するのであれば、当然避けては通れない道だからです。やみくもに指導者の人数を増やすのではなく、三軍コーチという肩書を持って選手の指導に当たる傍らで、コーチ自身も体系立てて勉強していくようにするべきだ、という事です。

 

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 近年は何かにつけて「補強」が叫ばれるようになりました。どのチームも毎年大勢の外国人選手を獲得してきては、若い選手の出場機会を奪い、それがうまくいかずにさらに「補強」を必要とする悪循環に陥っています。

 

 とても安直で由々しき事態だと思っています。

 

 外国人選手を全く不要だとは僕も思いません。むしろ外国人選手枠など撤廃してしまえとすら考えています。しかし、それはそれとして、もう少し自分たちのチームにいる若い選手を信用してはどうでしょうか。もう少しまともに育成の技術向上を目指すべきではないでしょうか。

 外国人選手を何人も連れてくるお金があるなら、コーチに大学に通わせて勉強させるとか、練習場の設備を整えるとか、怪我をしないようにトレーナーを増員するとか、もっと効果的なお金の使い方が他にあるのではないだろうかと、僕はかねてから考えてきました。

 

 ですから、この三軍ブームともいうべき機運はとても喜ばしく思いますし、単なる人数増やしに留まらない、中身の向上についてもしっかり煮詰めて欲しいと期待している所です。

 

 我らがベイスターズもぜひ追随してもらいたいものですね。

 

 

 

以上

 

 

 

 

2016年9月17日 千葉ロッテvs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 イースタンリーグの日程も残す所一週間と少しとなり、年々月日が経つのを早く感じている僕ですが、皆様こんばんは。

 人間は年をとればとるほど月日が経つのを早く感じると聞きまして、今更ながら顔にオールインワンジェルを塗りたくったり、髪の毛を色んな色に染めてみたりして、なんとか老いから逃れようと悪あがきに励む毎日を過ごしております。

 

 さて、残り日程も僅かということで、ここ最近の横須賀スタジアムは連日のように満員になって立ち見客も少なからず出てくるようになりました。

 にも関わらず外野席を閉鎖したまま、立ち見客を暑い中でも立たせたままにしているDeNA球団の運営部の皆様、せめて22日の最終戦くらいは外野席を開放して、ホスピタリティを発揮してもらえないものでしょうか。

 ここ最近は球場スタッフの人数も少し増やしているように見えますので、その人数を外野席開放のために充てがってくれるだけで良いのではと、僕は願って止みません。

 

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 本日の先発ピッチャーはベイスターズがペトリック選手、ロッテが唐川選手でございます。どちらも今季一軍でそれなりの試合数をこなしてきている、あまりファームにふさわしくない顔触れです。

 

 まずはベイスターズ先発のペトリック選手ですが、6回を投げて2失点で負け投手となりました。初回こそフォアボール3つにレフトを守るロマック選手が目測を誤って頭を越されてしまった2ベースヒットで1失点を喫してしまったものの、その後は、いかにもペトリック選手らしい打たせて取るピッチングで2回から5回までゼロを続け、6回に少し疲れが見えて3安打でさらに追加点を奪われてしまいました。

 ただしペトリック選手を擁護しておくと、初回の失点は充分守備範囲のレフトフェンス手前の外野フライを2ベースにされてしまった事と、6回の1失点もセンターへの浅いゴロヒットで乙坂選手がまずまずの所へバックホームするも、キャッチャーの黒羽根選手が捕球し損ねて刺殺に仕留めることができなかったという事情があります。ですから両方のイニングとも、打たれたと言えば打たれたと言えるでしょうが、まともに守ってくれさえすれば防げた失点だった、とも言えるでしょう。

 球速の方はあまりしっかり見ていなかったので見落としが多かったですけれども、記憶の範囲では141キロとかそのへんの、これもペトリック選手らしい所だったと思います。残りの公式戦やクライマックスシリーズで登板する機会があるのかどうかわかりませんが、いい意味でも悪い意味でも変わらない様子だったと思いました。

 

 一方のロッテ先発の唐川選手ですが、5回1失点で勝ち投手となりました。球の速さがペトリック選手と少ししか違わない、だいたい138キロくらいをMAXとして、曲がりの小さい変化球を多投して打たせて取るピッチングを心がけていたと思います。ペトリック選手も唐川選手も、あまりスピードガンを注意して見ようという気が起こらない、普通の球速が非常に多かったものですから、球速についてはほとんど記憶がありません。

 唐川選手といえば100キロ前後のスローカーブというイメージが有るのですが、今日はあまり投げているのを見ませんでした。110キロ台のカーブを2回位見たかな?という程度です。元々あんまり頻繁に使うボールではないのでしょうが、それにしても今日は速いボールと遅いボールの球速差があまり大きくなかったと感じました。

 今年は春から復活を果たして一軍で輝きを放ち始めていたように思いますが、それがこの大切な時期にどうしてファームの試合で投げているのか僕にはわかりません。エースのようなピッチングを望むのは酷でも、コンスタントにクオリティスタートをマークできるくらいの調子にはあると思いますので、次は一軍で投げてもらえればと期待します。

 

 

 次に打線について。

 

 今日のベイスターズ打線も褒める場所が数少なかったのですが、その中でロマック選手が本日唯一の打点となるソロホームランを放ちました。

 少しタイミングを外されているような体勢から、しかも低めの球をうまくすくい上げて左中間のセンター寄りに力強い一発でした。あの無理な体勢からホームランを打つだなんて、往年の金城選手、もしくは外国人バッターにしか出来ない芸当だと感心してしまいました。

 テレビ中継の解説者が時々「タイミングを外されてもうまく重心を残す」みたいなコメントをおっしゃいますが、最近のロマック選手は少しづつそれを会得し始めているように感じます。その技術はこれまで、ただバットに当ててファウルを稼ぐという活かし方をされていたのですが、今日はそれがホームランになりました。

 これが将来を嘱望されるような若手選手の成長過程の話なら手放しで褒め称えて大いに夢を語りたい所なのですけど、果たしていかがなものでしょうか。「フロントは来季も契約するつもりなのでは?説」が僕の脳内でますます信憑性を高めつつある現状です。

 

 もう一人、ここ最近毎回のように触れている柴田選手についてですが、今日はホームラン性の打球を計3本も打ちました。そのうち2本はファウルで残り1本はフェンス手前でキャッチされた外野フライでしたが、春の2軍落ちしてきたばかりの頃の強い打球が蘇ってきました。

 ヒットは三遊間をライナーで抜けるシングルヒットを1本打ちました。この打席で先述したホームラン性のファウルを右左へ一本づつ打ち、色気が出て強振するかと思いきや、コンパクトなスイングで見事なレフト前ヒットとなりました。非常に落ち着いて平常心で打席に挑めているのだと思います。

 守備の方ではセカンドを守り、満員のお客さんを唸らせる好プレーを連発し、今日もさすがという所を見せつけてくれています。僕の近くにいたお客さんからも「柴田がセカンドでいいんじゃないの?」という声が挙がっていましたし、いよいよ1軍昇格の準備は万端ではないかと、改めて感じた今日の試合でした。

 

 

 ロッテ打線について、ちょっと気になったのは今季から加入のナバーロ選手です。

 

 セカンドの守備についていましたが、明らかに心ここにあらずという感じで、ピッチャーが投球モーションに入っているのにグラブを外したままプラプラしていたり、イージーなセカンドゴロを緩慢に処理して危うく内野安打にしそうになる場面も何度か繰り返しましたし、網谷選手のセンター前ヒットも打球への反応がものすごく遅く、まともに守れば捕球できる打球に全く追いつけませんでした。

 打席では4打席立ってノーヒットでしたが、最後の打席で空振り三振を喫した直後はバッターボックスにぼーっと立ったまま、まるで気を失っているような表情を浮かべていました。

 2軍落ちした時に伊東監督がスポーツ新聞に寄せたコメントの中でナバーロ選手の精神的な所に言及していたのを記憶しているのですが、本当にこれでは手のうちようがないと感じました。

 韓国プロ野球で好成績を残して来日した選手は日本球界でも活躍するケースが多いので春から注目していたのですが、ちょっと残念な状況だと感じました。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは7回福地選手8回小林寛選手9回長田選手が1イニングづつ継投しました。

 

 その中で今日は福地選手について書きますが、今日はいつもより若干球速を抑えめに投げているように見え、確か最速は144キロだったように思います。それが功を奏したのか、福地選手らしからぬコントロールの良さで平沢大河選手と加藤選手から連続三振を奪いました。特に加藤選手から空振り三振を奪った時は内角低めにビシっと決まり、思わず「かっこいい」と呟いてしまいたくなるほど素晴らしいものがありました。

 今日の内容がたまたま調子が良かっただけなのか、それとも成長の兆しなのかわかりませんが、今日の内容を継続できるなら1軍の大事な場面で起用されても大丈夫ではないかと、つい舞い上がってしまいます。それくらい今日の福地選手は素晴らしかったと言いたいわけであります。

 

 

 ロッテは6回から大嶺選手、阿部選手、大谷選手、金森選手がそれぞれ1イニングづつ継投しました。

 

 それぞれの選手に大雑把に触れますが、大嶺選手も今日はいくぶん球速を抑えているように見え、無難に3人で抑えました。阿部選手は大嶺選手と同様に長いキャリアのある選手です。フォアボールを一つ出し、青柳選手と黒羽根選手にやや強めの外野フライを2本打たせました。ボールの威力が足らないのか、使う側からするとちょっと恐さがあるピッチャーなのかなと思いました。8回の大谷選手は元々1軍にいるはずのピッチャーだけあって考える時間も与えてもらえないままあっさりうち取られました。ラストの金森選手は少しコントロールに苦しんでいるようにも見えたものの、ベイスターズのバッターが打ち急いでくれて助かりました。

 

                ■

 

 というわけでベイスターズは本日も貧打がたたって敗れてしまいました。全く手も足も出ないという感じではなかったと思いますが、しかし色々と突き詰めて考えれば全体としてバッターが力不足というほかありません。少しモヤモヤとした気持ちが残る負け方だったように思います。

 

 明日と明後日は今年最後の平塚球場開催です。本拠地横須賀スタジアムの試合も21日22日の二日間となりますので、悔いの残らぬよう、ぜひ一度皆さんにもファームの楽しさを味わって頂きたいと思います。

 

 

千葉ロッテ2-1横浜DeNA

勝:唐川

敗:ペトリック

S:金森

本塁打:ロマック(僕の推定飛距離130メートル)

観客数:15??人

 

 

以上 

 

そろそろクライマックスシリーズを見据えた戦い方をする必要がある

 

 我らがベイスターズがいよいよクライマックスシリーズに初めて参加出来そうである、という事で少しニヤニヤしている諸兄もおられる事と思いますが、しかしクライマックスシリーズに出るからには、やはりファーストステージもファイナルステージも勝って、そして日本シリーズに進出したいものだと僕は思います。

 

 勝率5割にも満たないくせに日本シリーズだなんておこがましい!という声もあるかもしれませんが、悪法もまた法なりでありますから、狙えるものなら狙うべきであります。

 

 で、僕が言いたいのは、このままではクライマックスシリーズのファーストステージで顔を出して終わりじゃないっすか?という危機感であります。

 たまたま過去の積み重ねのおかげで現在リーグ3位にいるわけですが、クライマックスシリーズにおいては過去の積み重ねなど全部チャラであります。その瞬間の実力や調子や運が全てでありますので、今シーズン頑張ってくれた功労者だからといって調子の出ない選手を温情采配で出場させていては、勝てるものも勝てなくなってしまうのです。

 

 ですから、そろそろそういった空気感の中で戦う準備に取り掛からなければなりません。

 

 

                 ■

 

 この中で特に重要な事は、なによりもリリーフ陣の再整備であります。

 

 まずなんといってもクライマックスシリーズのファーストステージは2つ負けたらジエンドだと知る必要があります。ですから、先発ピッチャーの頭数を5人も6人も揃える必要が無い代わりに、先発がダメだった時の早めの継投に耐えうるだけの、リリーフ陣の厚みを整える必要があるのです。

 

 我々ベイスターズは短期決戦に慣れておりませんので、したがって、公式戦で先発をやっていた人がプレシーズンマッチになるとブルペン待機にジョブチェンジしたりする経験を経ておりません。だから尚の事、早めに準備する必要があるのです。

 

 

 クライマックスシリーズのファーストステージを確実に取りに行くためには先発ピッチャーの頭数は3人いれば充分で、あとは出来るだけブルペン待機する事が求められますし、先発ピッチャーの中でリリーフにジョブチェンジしてもすぐに実力を発揮できる選手とできない選手とを見極める作業も必要となります。

 

 僕が考えるクライマックスシリーズファーストステージの先発ピッチャーはこうです。

 

第一戦 今永選手 第二戦 石田選手 第三戦 砂田選手

 

 今季チーム最多勝の山口選手をあえて外しました。なぜなら、彼はリリーフとしてプレーした経験も長いからです。ですから、この3試合のうちで必要なだけロングリリーフで最後まで投げるフォーメーションをして欲しいと思っています。

 例えば今永選手や石田選手が6回7回まで投げて、その後は山口選手がリリーフで

出てきて9回まで投げきる、盤石の体勢を築くのです。

 

 問題は3人目の先発ピッチャーです。一応砂田選手を指名しましたが、せいぜい3イニング保てば上等だという考えです。その後は相手の打順の巡り合わせなどを見ながら、井納選手や三嶋選手や山崎康晃選手などが入れ代わり立ち代わり出てきて逃げ切りを図る構えです。当然、ラスボスとして山口選手も出てまいります。

 

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 打線も今のままで良いはずがありませんが、されとて、急に変えても今年の春みたいにドタバタするだけで結果が伴わなくなる恐れが大だと言えます。

 

 ですからメンバーを大きく入れ替えるような提案はできませんが、終盤に1点が欲しい時の攻撃パターンとか、僅少差で勝っていて終盤を守り抜きたい時の守備固めの有り様については、もう少し考えたほうが良いように思います。

 

 僕は守備固めについては重く考えていまして、特に内野の守備固めとして柴田選手を使わない手はないと思います。セカンドに柴田選手を入れて、二遊間を鉄壁な守りにすることで、ピッチャーが安心してゴロを打たせられる環境つくりをする必要があるでしょう。

 

 そういう細々とした詰めの作業を、今やらずにいつやるのだと、僕は申し上げたいのであります。

 

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 こういう起用法は、その時になって急にやろうと思って出来るものではないでしょうし、されとて、残りわずかとなったイースタンの公式戦でやるのも難しいでしょうし、クライマックスシリーズで対戦することになる巨人や広島を相手にテストするのは手の内を明かすようなものだから、やはり難しいと思います。

 

 ですから早めに準備する必要があるのです。

 

 今日の試合でベイスターズもヤクルトも敗れたのでゲーム差は3.5のまま。残り試合は11試合ですから、あと4つ勝てばクライマックスシリーズ進出は決まったも同然ですから、公式戦を実験場にする余裕は、まだ残されているのではないでしょうか。

 

 クライマックスシリーズに出ることも一つの目標ではあるでしょうが、それで終わっては来年以降の糧になりません。来年こそは優勝するのだと、この短期決戦にその決意をぶつける必要があります。

 

 いつもと変わらない戦い方で選手と首脳陣の信頼関係を高め合う時期は、そろそろ考えなければならないと僕は思います。

 

 

以上

 

 

2016年9月10日 横浜DeNAvs読売巨人 (ジャイアンツ球場) の感想

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 まずは広島カープのファンの皆様、関係者の皆様、優勝おめでとうございます。優勝したチームに対してこう言うのもおかしいですが、本当に強かったと思います。

 普通は優勝を目前にするとプレッシャー諸々の理由で足踏みしたりするのが常なのですが、カープは足踏みするどころかむしろ猛加速して、どんどん突き放される一方でした。お手上げという他ありません。

 

 ベイスターズはこれからクライマックスシリーズカープと対戦できるようにしなければなりませんし、その日が気た暁には、どうぞお手柔らかに、マイルドに挑んで頂けますようお願い申し上げます。

 

 

 さて、本日は今年二度目のジャイアンツ球場に行ってまいりました。僕の家からさほど遠くもなく、横浜市青葉区あたりとも非常に近い位置にある関係もあってか、場内は非常に多くのベイスターズファンで賑わいました。

 

 ジャイアンツ球場はファームでも指折りの良い球場だと思いますが、あえて言えば飲食品類の売店がオーダーをさばくのが遅く、いつも行列が途切れません。この状況は過去何年にも渡って続いておりますし、売り上げ的にもマイナス要因でありましょうから、来年以降に向けてオペレーションや動線の見直し、売店の増設などもご検討いただければ幸いに存じます。

 

 

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 ちょっとわかりにくいと思いますが、本日のスタメンはご覧の通りです。ベイスターズは国吉選手、巨人は高卒ルーキーの與那原選手の両先発ピッチャーです。写真上だとちょうどネットの継ぎ目になって見えなくなっている巨人の5番バッターはDHのアンダーソン選手です。

 

 まずベイスターズの国吉選手についてですが、今日は5回を投げて4失点で勝ち負けはつきませんでした。1回3回5回の奇数回になると先頭バッターから制球に苦しみ、フォアボールで出したバッターを生還させてしまう悪循環の繰り返しでした。

 特に初回はフォアボールのランナーを置いて大田泰示選手にレフトへ超特大のホームランを打たれるなどなど、典型的な悪いパターンにハマり込んでおりました。

 

 今季、国吉選手が先発をする時はだいたい球速を140キロ台後半までで抑えめにゆったりと投げるのが通例で今日もそうだったわけですが、確か5回位に一度だけ151キロのストレートを、去年までのような格好で投げた場面がありまして、それが低めにズバッと気持ちよく決まったのを見て、球速を抑えるのを止めたほうが良いのでは?等とも感じました。確か先月の神奈川交流戦の時もリリーフで出てきて球速を抑えずに150キロオーバーを連発していましたけれども、その時のほうがストライクが思い通りに取れていたようにも記憶しています。

 山口選手や三嶋選手が球速抑え戦術で成功しているので国吉選手も同じような方向性で挑んでいるのかもしれませんが、前の二人のようにはうまくいっていないようですね。

 

 

 巨人の與那原選手は同郷の平良選手と同じようなスリークォーター気味のフォームから140キロ台前半、僕が見た中では最速145キロのストレートを主体に投げて5回1失点で勝ち負けはつきませんでした。

 投げる球種は7割方ストレートだったと思うのですが、ベイスターズの各バッターが全くタイミングを取れず、4回途中までノーヒットピッチングになりました。4回にロマック選手にしぶとくゴロで抜かれるセンター前ヒットを許し、続く柴田選手に右中間を深く破られて1失点というのが失点シーンでした。ただそれ以降は再び調子を取り戻し、ロマック選手柴田選手以外には申し分のない素晴らしいピッチングだったと感心致しました。

 いわゆる球の出どころが見づらいピッチャーなのだろうと思います。そして、高卒1年目にしてはコントロールがそこそこ良いのが長所だと思いました。5回で降板していますが、スタミナが切れたという風には見えず、元々5回までと予定されていたのではないでしょうか。

 体格も立派ですし、非常にまとまっていますし、1軍で活躍し始めるまでにそう時間はかからない人なのではないかと僕は思いました。いやはや、いいピッチャーを獲ったものですね。

 

 

 次に打線について。

 

 今日は全般的に低調で、チーム全体で6本くらいしかヒットが出ていなかったような記憶です。

 

 その中で2安打3打点と一人気を吐いたのがルーキーの柴田選手です。4回の第二打席はロマック選手を1塁に置いて右中間のフェンス手前に着弾するタイムリー2ベースヒットを放ちました。その後にもリリーフで登板した剛球左腕ピッチャーのペレス選手から三遊間を抜ける2点タイムリーを放ち、右ピッチャーも左ピッチャーも関係なしという頼もしいバッティングを見せてくれました。

 今春に2軍落ちしてきたばかりの頃はすぐにホームランを打ったりしてバッティングでも好アピールを続けていましたが、その後はジリジリと数字を落とし、すっかり守備の人になってしまいました。しかし今日の柴田選手は非常に思い切りの良い、力強いスイングをしていたように思います。中途半端に当てに行くとか、ハーフスイングを取られての三振といった悪い頃の柴田選手ではなくなり、大学の先輩である山下幸輝選手を髣髴とさせる思い切ったスイングで、それが功を奏したようにも感じました。

 守備に関してはベイスターズの内野で一番うまいといっても過言ではなく、毎試合のように「見に来てよかった」と喜ばせてくれる素晴らしいプレーを連発しています。柴田選手の守備を見た人は、きっと誰しもがすぐに1軍に上げて欲しいと思うのではないでしょうか。今のベイスターズ1軍の内野陣に割って入るのもそう簡単ではありませんが、シーズン中にもう一度くらい一軍でプレーする柴田選手を見てみたいと思います。

 

 

 巨人打線については、まず個々の選手に触れる前に全般的な印象について書きますが、将来中軸を任されるような長打力のあるごついバッターが揃ってきたな、と脅威に感じました。

 

 最近の巨人の二軍で4番を打つのは育成登録の坂口選手ですが、彼は元々支配下ドラフトで指名されて入団し、1軍の試合にも多少の出場経験があるはずです。それが伸び悩み等もあって今年から育成契約となってシーズン序盤は三軍に帯同していたと思いますが、力で二軍に這い上がって、今では大田選手や岡本選手を押しのけて4番を任されるまでになりました。

 見た感じは、アメリカに渡った李大浩選手のようであります。元々体格の恵まれた選手ではありましたが、ますますデカくなりました。隣に大田選手や岡本選手が並んでも一回り大きく見えます。こんなに威圧感のある見た目の日本人バッターは他にはいないと思います。

 今日のバッティングは少々打ち急ぐ感じでの凡退が目立ったものの、最後のほうでライト前に力で運ぶヒットを打ちました。たぶん普通のパワーの選手だとセカンドへのハーフフライにしかならない打球だと思いますし、あらためてパワーを感じました。

 

 坂口選手がとにかくデカイので、それと比べるとやや小さく見えてしまう大田選手や岡本選手ですが、やはりパワーは一線級で、大田選手は第一打席でレフトへ超特大のホームランを打ちました。東京ドームだと看板に直撃して賞金100万円もらえるタイプのホームランだっただろうと思います。

 

 他にも巨人に移って復活の兆しを見せる北篤選手も身体が一回り大きくなり、さらにパワーが付きました。ファールになってしまったものの、ライト線へ目の覚めるようなものすごい弾丸ライナーを放ちました。元々芯で捉えた時の打球の速さがある選手でしたけれども、さらに打球が速くなったと感じました。

 

 イースタンでは西武とロッテの野手にゴツい身体つきの選手が多いのですが、巨人の野手のゴツさは果てしないものがあります。とんでもないハードなトレーニングを積んでいるのではないでしょうか。ベイスターズの野手を体験入学させたら死んでしまうのではないかという位、厳しいトレーニングをしている姿が想像できます。

 

 内田順三さんや田代富雄さんといった名打撃コーチを呼び寄せてバッターの育成にも本腰を入れて取り組んでいるようですし、あと数年もすれば西武と並ぶ和製大砲王国になるのではないかと、そのように脅威を感じた今日一日でした。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは6回大原選手、7回ブロードウェイ選手、8回長田選手で1イニングづつ継投しました。

 

 大原選手について特に感想が浮かばないのでスキップさせてもらい、7回のブロードウェイ選手ですが、ほぼすべて150キロオーバーのストレートで押しまくりました。コントロールは悪くなく三者凡退に終わったものの、芯で捉えられた強い打球がサードと一二塁間を襲いひやっとさせられました。特に一二塁間の打球はセカンド百瀬選手の大ファインプレーと言ってよく、普通の守備ならライト前ヒットでした。

 ブロードウェイ選手について1軍での登板をご覧になったファンの方からすれば印象はあんまりよろしくないのが当然だと思いますが、僕はシーズン途中の慌ただしい入団ではなく、2月のキャンプからじっくりと日本野球にアジャストさせる準備期間さえ取れれば結果は相当違ったのではないかと思えてなりません。キャッチャーとのコンビネーションだったりクイックの練習だったりストライクゾーンの違いを学んだり、時間をかければ違う結果になりそうな要素が少なくありませんので、僕はできれば来シーズンも契約して、日本野球にアジャストしたブロードウェイ選手を見たいと考えている所です。

 

 8回の長田選手がマウンドに上がるよりも少し前からジャイアンツ球場に雨が降り始めました。それほど強いものではなく、したがって僕は傘も雨具も出さずにそのまま見続けたという程度ですが、その程度の雨が、松ヤニアレルギーでロジンバッグを使うことが出来ない長田選手にどのように影響するのでしょうか。

 果たして、この程度の雨では消化できないほどの大炎上で4失点の負け投手となりました。あまり細かく覚えていませんが、3番の大田選手から打者一巡の猛攻でして、どのバッターにも大変気持よくハードヒッティングされまくりました。取ったアウトのうちまともに打ちとったのは最後の藤村選手が打ち上げた浅いレフトフライくらいのもので、まぁとにかくよく打たれました。

 内容は、140キロを上回らない程度のストレートが打ち頃の高さにどんどん集まってきて、それで釣瓶撃ちになったのだと思います。北選手がセーフティスクイズを決めたのですが、その時の投球も完全など真ん中でした。そのまま打っちゃえばいいのにとさえ思ったものです。

 この前は横須賀スタジアムで良いピッチングを続けていたので「そろそろ一軍かな?」と考えたりもしたのですが、いかがなものでしょうか。これが完全に雨のせいなら良いですがね。

 

 

 巨人のリリーフは6回ペレス選手、7回矢島選手、8回公文選手、9回小山選手がそれぞれ1イニングづつ投げました。

 

 その中で矢島選手について触れます。昨年BCリーグの試合を初めて見に行ってすごいなと思った武蔵ヒートベアーズのピッチャーが2名おりまして、1人は現中日の三ツ間選手、そしてもう一人がこの矢島選手でした。何が凄いと思ったかといえば、スピードガンが無かったので正確な球速は不明ながら、かなりの速いボールをストライクゾーンの低めにテンポよく投げ込める所です。140キロ台後半のストレートをコンスタントに低めに投げられ、さらに2つくらいプロレベルの変化球を持っていればNPBのリリーフとして充分通用するでしょうし、BCリーグにはこのレベルのピッチャーがこんなにいるのかと驚いたのでした。

 

 巨人は三軍制を敷いていますから首脳陣に評価されなければ二軍の試合に投げさせてもらう事すら叶いませんし、ですから育成でもこの時期に二軍の試合に登板させてもらえる矢島選手は、それだけ首脳陣に高く評価されている証拠と言えます。

 もう今季の支配下登録の期限が終わっているから今季中の一軍昇格は絶対にありませんし、さらに今は1軍がシーズン終盤で2位死守のために一軍昇格できる選手のスタンバイが何より最優先事項ですから、普通に考えたら今の時期の巨人の育成選手が二軍の試合に出る事自体がすごいと思うのです。

 

 そういう前振りの上で今日の矢島選手について書きますが、確か最速は145キロで基本的に140キロ台前半のストレートが中心でしたが、非常にコントロールが良く、あっという間に3アウトを取ってしまいました。

 1軍で抑えやセットアッパーを任されるような凄みはまだまだ感じませんが、いわゆる使い勝手の良いリリーフピッチャーとして、かつての真田選手のような存在になれるのではと感じます。今シーズンは支配下登録こそならなかったものの、非常に順調にきていると思います。来シーズンは開幕から二桁の背番号を背負えるように頑張って頂きたいと思います。

 

 

                ■

 

 というわけで本日は途中まで拮抗していたものの、リリーフが崩れて敗れてしまいました。

 

 イースタンリーグの試合日程も残す所わずかとなりますので、悔いの無いよう、お時間のある方には一度でも球場に足を運んでいただければと思います。

 

 

横浜DeNA4-8読売巨人

勝:公文

敗:長田

本塁打:大田(僕の推定飛距離140メートル)

観客数:1334名

 

 

 

以上

 

慣れてないから弾けすぎちゃう問題

 

 広島の街が大盛り上がりだぜ!だそうで、ちょっと思うことがありました。

 

linkis.com

地元紙「中国新聞」は2016年8月29日の朝刊で「優勝セール準備手探り」という記事を掲載した。百貨店では25年前の優勝を知る社員が少なくなってい て、当時を知るOBを訪ね歩いて話を聞き、企画を練ったり、阪神タイガースなど他球団の地元に優勝セールの情報を集めたりしているというのだ。

 

 前回の優勝から25年も経っているのだから、慣れていないのも当然であります。

 

 で、古くからある地元の百貨店でさえ慣れていないのですから、ファンも当然慣れていないわけでありまして、不慣れさゆえと言いましょうか、あまりにも弾けすぎちゃって顰蹙を買っているカープファンがチラホラと出てきているらしいと耳にします。

 

 数年に一度くらいの頻度で優勝しているチームのファンであれば節度を保って弾けることが出来るものの、とにかく慣れていないから節度を知らず、やらかしてしまう人が出ているというわけです。

 

 ある意味↓の事件に通底するように思います。

 

www.asahi.com

 事件発生当初にテレビなどで報じられた内容によれば、被告らは幼い頃から大学受験まではとにかく東大に受かるために勉強に明け暮れる毎日で、異性と遊ぶどころではなかったと言います。

 それが東大に入学してからは「東大生」のブランドでちやほやされて舞い上がり、暴走に暴走を重ねてついにこうなってしまった、というのです。

 

 いくら弾け過ぎて顰蹙を買っているカープファンといえども、ここまで極端な連中と同一視する事はできませんが、不慣れなあまりに視野偏狭に陥って暴走してしまうプロセスは非常に似通っていると、僕は考えるのです。

 

 若い頃は真面目一筋に生きてきたおじさんが、ある時ひょんなキッカケで遊びを覚えてズルズルと深みにハマる話もそこら中で転がっておりますけれども、似たようなものではないでしょうか。

 僕の幼なじみでも、真面目一筋で早くに結婚して子供がいるのに、ある時から急にキャバクラにドハマリして家にカネを入れなくなったという人物がおりまして、それくらいごくごくありふれた話なのであります。

 

 

 要するに、慣れていない状態でいきなりガツーンといくのは危ないぞ、と言いたいのであります。

 

               ■

 

 僕はこの現象を他山の石としたいと考え、かねてから事態を注視しておりました。

 

www.plus-blog.sportsnavi.com

 手前味噌ではありますが、昨夏にはこのような事も書いてまいりました。それから事態はますます深刻化をしております。

 

 そして僕は思うに、来季以降の我々ベイスターズファンも似たり寄ったりな状況に陥る可能性が大いにありえます。

 既に今シーズンの戦いぶりからも明らかなように、来季以降は優勝争いが充分射程圏内に収まっておりますから、来季もしベイスターズが優勝するようなことにでもなれば、今度は弾け過ぎて顰蹙を買うベイスターズファンがそこかしこに登場するようになるのではないでしょうか。

 

 なぜなら、我々ベイスターズファンも優勝することに慣れていないからであります。

 

 それはあたかも、齢30にしてついに童貞を捨てる機会に恵まれた青年が、AVを見て覚えた無茶なプレーをしようとして相手女性を傷めつけてしまうかのような、それくらいの危険が迫っていると、僕は危機感を持っております。

 

 不慣れなベイスターズファンが弾け過ぎて顰蹙を買いまくる事態が起こったら、どうなるのでしょうか。

 

 もしもそのような事態が頻出した場合に想定される弊害は、第三者的立場にある、例えばベイスターズ以外を応援する野球ファン、野球よりもサッカーやバスケット等の他競技を愛するスポーツファン、その他多くの横浜市民から鼻つまみ者扱いされ、白眼視され、やがてベイスターズを応援することそのものが非道徳的な趣味として位置づけられる恐れもあると言えるでしょう。

 

 だから我々ベイスターズファンは現在のカープファンの有り様から、様々に学ばなければならないと思うわけです。

 

 

 そして最終的には、来シーズンついにリーグ優勝や日本一を達成して歓喜に震えながらも、しかし冷静さを保ち、優勝した後の横綱千代の富士みたいな神妙な面持ちで関係各位に優勝報告を出来るようになりたい所ではないでしょうか。

 

 

                  ■

 

 僕は周囲のムードに流されにくい、平たく言えば団体行動を好まない性質の人間なものですから、こういうムードには少々敏感な所があります。自分たちの振る舞いが周囲の顰蹙を買う云々のような、ある種風紀委員長的な立場になるわけではありませんけれども、そういう部分は常に敏感に受け取って、釘を刺す役割を担いたいと考えています。

 

 嬉しいことがあったら素直に喜べばよいのですけど、世の中すべての人が喜んでいるわけではありませんので、そこは少し冷静さを残しておきたいと思いますね。

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

2016年9月4日 ヤクルトvs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 昨日に引き続き横須賀スタジアムに行ってきました。

 

 昨日は横須賀スタジアムでロッテの帽子とレプリカユニフォームを着たおじさんをお見かけしました。今日の横須賀スタジアムではソフトバンクの帽子とレプリカユニフォームを着た少年をお見かけしました。

 ちなみに、昨日も今日もヤクルトとベイスターズの試合です。

 

 今日は僕の近くに座っていたベイスターズのレプリカユニフォームを着た2人組の男性の会話があまりに面白かったので、僕の集中力が乱されました。

 

男性A「青柳って誰?おれ知らないんだけど」

男性B「大卒の1年目か2年目」

 

男性B「進藤って好きだったんだよなぁ。前コーチやってたよね?」

男性A「うん、やってたやってた」

 

 2人共会話の折々に野球ファン歴の長さや豊富な知識をアピールしていたのですけど、突っ込みどころ満載でして、目の前で行われている試合に向けるべき僕の関心が振り乱されました。

 そして、もしもこの2人がテレビやネットの野球中継で実況と解説を担うことがあったら、それはそれで見てみたいという気もしました。

 

 プロ野球ファンの世界は、自由主義をはるかに超越した超自由主義ともいうべき時代に突入した。そんな予感をヒシヒシと実感した日曜日の昼下がりでありました。

 

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 本日の先発ピッチャーはベイスターズが高卒2年目の飯塚選手、ヤクルトがペレス選手です。僕が球場に辿り着いた時は1回表のヤクルトの攻撃中で4番を打つジェフン選手の打順でした。

 

 まずベイスターズの飯塚選手についてですが、5回を投げて5失点で負け投手となりました。

 今日はまたコントロールに大変苦労していました。僕が球場についた時にちょうどジェフン選手に三遊間を抜ける先制タイムリーを打たれたのですが、その時のスコアボードには1点と1安打が表示されていまして、すなわち生還したランナーはフォアボールなりデッドボールで出したランナーであると瞬時に理解しました。そして降板する5回までずっとこの調子が続きました。

 ちなみに、くだんのジェフン選手のヒットを見た観客席のおじさんからは「記録はつかないけど実質ロマック選手のエラー」と評されておりました。

 

 飯塚選手はルーキーだった去年から先発ピッチャーとして育成されています。球速は140キロを越える日もあれば越えない日もあるという感じで、今日は越えた瞬間を見ることはありませんでした。僕が見ていない時に140キロを越える球を投げているかもしれませんが、それでも145キロとか150キロには遠く及ばないと思います。

 タイプ的には現富山サンダーバーズ秦裕二選手のような感じだと僕は思っています。それほど球速は速くなく、低めへの制球を心がけて打たせて取るピッチャーです。今日も奪三振は1つしかありませんし、被安打は7ですから、打たせていることは確かです。打たせているというか、打たれているわけですが。

 去年のシーズン終盤は非常に順調に成長してきていましたから年を明けた今季は1軍デビューは当然、あわよくば先発ローテ入りもありうる逸材だと見込んでいたのですが、どうもこの世代の高卒2年目組3人は揃って足踏みをしてしまっていますね。

 

 まだ高卒から入団2年目ですからあまり多くを望んではいけませんが、石田選手や今永選手や砂田選手あたりの野球に対する非常に高い意識と見比べてしまうと、根本的な所から考えなくてはいけないような、そんな気がしてなりません。

 

 

 ヤクルト先発のペレス選手も飯塚選手に負けず劣らず、コントロールに苦しむピッチングです。こちらは150キロ前後のボールを投げる左の剛球派ピッチャーですのでコントロールが悪くても絵的に納得できてしまう部分もありますし、あの速いボールでバッターをビビらせる効果を発揮して、四死球を7つも出しながらも2失点止まりで勝ち投手となりました。

 前回大和スタジアムで登板した時もピッチングを拝見しまして、その時もコントロールに難があるというのは十二分に理解できましたので、それから数ヶ月が経って、まだ1軍で登板させられるだけの矯正は出来ていない、という事だと思います。5400万円も年俸を払って獲得したのにこれでは、ヤクルトさんもさぞ苦しかろうと思います。

 

 

 次に打線について。

 

 今日はチーム全体で5安打です。1人の凄いピッチャーにビシっと抑えられたというのではなく、率直に言ってベイスターズの全般的な力量不足がたたって、誰が出てきても打てずに終わってしまったという印象です。

 昨日も新垣選手以外からはサッパリ打てませんでしたし、春からお馴染みの光景になってしまった感じもします。

 

 打つ方で書くことがないので守備について書きますが、ショートでスタメン出場の百瀬選手が好守備を連発しました。高いバウンドのゴロを前にダッシュして絶妙のタイミングで捕球し、そこから1塁へ矢のようなストライク送球でアウトに仕留めるシーンが何度かありました。

 今年の百瀬選手は精彩を欠いていると感じていたのですが、今日は打つ方でも持ち味の選球眼を取り戻して2つのフォアボールを選びましたし、守備でも再三に渡ってはつらつとしたプレーをしてくれました。

 去年と比べて打率がさほど変わらない上に出塁率が1割近くダウンし、最近はスタメンで出してもらえる機会も少なくなってしまいましたけれども、モタモタしていては育成契約に切り替えられてしまいますから、危機感を持ってプレーして欲しいと思います。

 

 今日もサードでスタメン出場のロマック選手が2つのエラーを喫しました。1つは僕が見落としてしまいましたが、もう1つは1塁への悪送球です。どうも、エラーをした時以外にもイージーな三塁ゴロを捕球してから1塁へ送球する際の距離感や投げるフォームの力感がおかしいような感じがしました。軽く投げようと意識し過ぎていると見えました。

 打球への反応も、一歩目が遅いように感じます。一歩目が遅いですから、したがって守備範囲が狭いのです。先述したジェフン選手の先制タイムリーを「実質エラー」と評したおじさんのご意見もごもっともだと思いました。

 サードを守る人が他に居ないから仕方なく守っているならともかく、山本ムサシ選手も網谷選手もいるわけですし、柴田選手や百瀬選手に守ってもらっても良いと思いますけれども、そこをあえてロマック選手を起用する首脳陣の意図とは何ぞやと、謎は深まるばかりです。

 

 

 ヤクルト打線ではジェフン選手が2本のタイムリーヒットを含む3安打猛打賞です。ジェフン選手は投げても150キロを越える豪速球ピッチャーの二刀流だぞという触れ込みで入団してまいりましたが、これまで1試合も登板しておらず、ヤクルト球団にはガッカリだと感じております。

 今シーズンの途中に入団したばかりの時にも拝見しましたが、とにかく思い切りの良いスイングをする人です。あれだけの豪速球を投げるだけあって身体も強いのだと思います。今日の打球もなかなかの鋭さで、守備も動物的勘みたいなものを発揮するのか、守備範囲がなかなか広いです。

 あんまり右方向への打球が見られず、日本野球特有のゆるい変化球にどのように対応していくのかが今後の課題という事にはなるのでしょうが、ヤクルトはぜひ来季も契約をして、ジェフン選手の伸びしろを拝ませて頂きたいと思います。

 

 もう一人、奥村選手も好調で2安打をマークしました。昨日も三浦選手からライトへライナー性のヒットを一本打っていますし、今日もセンターとライトへ鋭い、決してラッキーではない技術的な裏付けを感じるヒットを打ちました。守備は特に目立ってうまいと感じる場面はありませんでしたが、ソツの無さは充分感じ取れました。

 高卒で巨人に入団していきなり1年目のオフに人的補償でヤクルトに移籍するという、なかなか異例な球歴の持ち主ですが、後々考えてみれば巨人にいるよりヤクルトのほうがチャンスも多かったでしょうし、高卒3年目でここまで成長出来ているのは本人の意識の高さもあってのことだろうと思います。

 ヤクルトのセカンドといえば日本を代表するバッターがおり、1軍で試合に出るのはなかなか大変なことですから、他のポジション等の経験も積んで幅を広げてもらったら良いと思いますね。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは飯塚選手が5回まで投げ、6回高崎選手、7回大原選手、8回平田選手、9回長田選手で1イニングづつの継投になりました。その中で高崎選手と大原選手に触れたいと思います。

 

 高崎選手は故障から復帰してファームの試合で投げるようになって数ヶ月が経ちます。戻ってきたばかりの頃は球速もそこそこ出ていてコントロールも決まり状態が良さそうだったのですが、その後は状態が一進一退を繰り返し、なかなか1軍に上がることが出来ずに居ます。

 今日は球速が144キロとか145キロくらい出ていたように記憶しています。コントロールもまずまず決まり、悪い時に見られるような首を傾げる仕草などはありませんでした。変化球も低めに決まり、対戦した3人のバッターはいずれも危なげない内野ゴロに切って取りました。

 今日の内容を見る限りにおいては僕は1軍に行ってもらっても良いように思いますが、こういうピッチングを継続できるかどうかが問題なんでしょうね。

 

 7回に登板した大原選手は、今年見た中では一番球が速く見えました。スピードガンの表示は141キロや140キロといった所で、ルーキーの頃のように140キロ台後半をビシビシ投げ込む感じではなくなりましたが、この140キロ前後のストレートがコーススレスレに決まりバッターが手を出せないというシーンも見られました。横の変化球の曲がり具合はいつもと同じくらいで、特にぐいっと来る感じはしませんでした。

 今シーズンも何度か1軍に上がって登板していますが、長居する事はできていません。大変気持ちの強い頼りになるピッチャーですから、願わくば1軍のブルペンに居て欲しいのですけどね。

 

 

 ヤクルトのリリーフは6回から中島選手、寺田選手、徳山選手、久古選手で1イニングづつです。

 

 この中で今季支配下登録されたばかりの中島選手について触れますが、140キロ台後半のストレートと横の変化球でテンポよく投げ込む、いかにも典型的なリリーフピッチャーです。セットアッパーとか抑えを任されるような凄みは感じないのですが、使い勝手が良いとかと称される、どのチームでも重宝されるタイプの選手かな?と感じました。

 やはり育成から支配下登録されるだけあってファームのバッターが相手となると、なかなか簡単に抑えて下さいます。先発と違ってリリーフピッチャーとの一発勝負ですからバッターも前もってあまり準備らしい準備ができておらず、考える隙を与えずに打ち取るという事かと思います。

 ヒットを一本打たれたといっても内野安打でしたし、荒波選手から三振を奪った場面は圧巻だったと思います。あまりファームの試合に出てこないで欲しいと思いますね。

 

 

                 ■

 

 という事で今日の試合は貧打がたたって敗れてしまいました。僕はこの観戦記を1軍のナイターをテレビで見た後に書いておりますので、貧打という言葉が二重三重に折り重なって見えて、少々重苦しいです。

 

 筒香選手の故障の程度はわかりませんが、次の試合も出られないと判断されるのであれば、この際割りきって走れる選手ばかりスタメンに並べて、エンドレスでグリーンライト的に走り回って撹乱してみてはどうかと思いますし、その為にもファースト乙坂選手、レフト荒波選手のファイヤーフォーメーションも厭わない姿勢を示してもらいたいものですね。

 カープの打線が繋がるのは、ルナ選手が6盗塁とか石原選手が4盗塁とかをマークするような誰かれ構わず走ってくるアグレッシブさが相手ピッチャーをビビらせている所も大いに関係していると思いますから、そうやって石にかじりついてでも2位を狙って欲しいと思います。

 

 

ヤクルト5-3横浜DeNA

勝:ペレス

敗:飯塚

S:久古

観客数:1915名くらい

 

 

以上