ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

BCリーグ公式戦 富山サンダーバーズ対武蔵ヒートベアーズを見に行ってきました

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 本日埼玉県の越谷市民球場で行われたBCリーグの富山サンダーバーズ武蔵ヒートベアーズの公式戦を見に行ってきました。

 

 越谷は東京都内で働く人々のベッドタウン的な街でもありますから、横浜からでもさほど遠くありません。僕の会社の取引先もチラホラ点在していて時々行く用事があるものですから、「遠出をする」という感覚が全く無く、ふらりと行ってきました。

 BCリーグは北陸や信越地方から産声を上げた独立リーグですので、どうしても「遠い」というイメージを抱きがちですが、埼玉県を地盤とする武蔵ヒートベアーズはここ越谷や大宮でも試合を行いますので、決して遠くのチームではありません。

 

 したがって、東京神奈川千葉埼玉あたりに在住の野球ファンの方々がBCリーグの試合を見に行きたいと思ったならば、その入門編として、とても良い環境にあると言えるのではないでしょうか。

 

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 さて、富山サンダーバーズといえば、元ベイスターズ秦裕二さんがコーチを務めているチームであります。

 昨年まで選手兼任コーチだったのですが、現役でいる間に見に行くことは出来ませんでした。しかしながら、こうして元気にされているのを見て、僕は嬉しく思いました。

 

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 両チームのスタメンはご覧の通りです。武蔵の2番を打つのは元ロッテの角晃多選手で、富山の5番を打つ長江選手は昨年まで巨人の育成選手としてプレーしていました。

 

 今日はNPBの試合で書くような細々とした感想ではなく、選手についてはピッチャーのみ目についた人を数名取り上げて、あとは大まかな感想に触れていきたいと思います。

 

 まず武蔵の村田選手について。恐らく村田選手を見に来たと思われるスカウト陣が二組おられました。どの球団かはわかりませんでしたが、スピードガンとスコアブックとノートをしっかり用意されていましたよ。

 

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 試合序盤はコントロール重視変化球主体で、4回位から球速を上げてきた感じがしました。変化球主体で投げていた頃はコントロールも良くストライクをバンバン取れていましたが、速球を多く投げ始めるとコントロールにばらつきが出て、デッドボールやフォアボールで押し出しをしてしまったりもしました。7回にはMLBでプレーした実績を持つペゲロ選手にレフト場外まで飛んで行く特大ホームランを浴びてしまいました。

 この球場にはスピードガンがないので球速はわかりませんが、僕の体感的には140キロ台中盤という感じに見えました。

 

 今年のNPBのドラフトで指名される可能性が高い選手として注目を集めているそうですが、今日はいまいち調子が芳しくなかったという事でしょうか。それでも悪いなりに3失点ですから見どころのあるピッチャーなのだと思います。

 

 

 富山サンダーバーズの先発は神奈川県出身の大井選手です。なかなかダイナミックなフォームのピッチャーですが、セットポジションでもフォームが大きいので、ランナーには走られやすかったかもしれません。

 

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 武蔵ヒートベアーズは9回表から町田選手をリリーフ登板させました。この町田選手は以前群馬ダイヤモンドペガサスに所属していて、僕が初めて見に行ったBCリーグの試合である2015年の開幕戦で先発ピッチャーを務めた人でもあります。

 独立リーグの選手は移籍が多いのでそれ自体は特になんとも思いませんが、2年前に開幕投手を任されたほどの選手が、どうして1点ビハインドの9回にリリーフで出て来る状況になったのか、ちょっと寂しいものを感じました。

 

 あいにく動画は撮ってきませんでしたが、コンパクトなフォームでコントロールも良く、もっと良い場面で起用されても全く不思議ではないと思いましたよ。

 

 

 富山サンダーバーズは7回に左腕の竹林選手が登場です。この選手はサイドスローで、リリースポイントが普通のサイドスローよりもさらに低い位置から投げてくる変則的なフォームです。アンダースローとまでは言えませんが、巨人の森福選手のようだと思いました。球速もそこそこあって、体感的には140キロくらいに見えました。

 こちらも動画は撮ってきませんでしたが、なかなか面白い選手だと思いました。

 

 さらに富山サンダーバーズは8回からアーレット・マバレ選手を投入してきました。こちらはアメリカで3Aまで昇格した実績のあるピッチャーで、球が非常に速く、そして速球でも変化球でもしっかりとストライクが取れる、実に実戦的なピッチャーだと感服しました。

 

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 この選手はNPB球団から目をつけられても全く不思議ではないと思いますね。リリーフでお困りのチームの皆様、いかがでしょうか。

 

 

 1点リードで9回を迎えた富山サンダーバーズは、抑えピッチャーとしてオナシス・シレット選手を投入しました。

 

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 こちらは広島カープのドミニカのアカデミーでキャリアをスタートさせ、四国アイランドリーグからBCの富山サンダーバーズへ移ってきた、なかなか珍しい経歴の選手ではないでしょうか。前の回に投げたのが3Aまで上がった選手でしたので1ランクも2ランクも落ちるのではと高をくくっていたのですが、意外や意外、こちらも球速が非常に速く、コントロールも決して悪くありませんでした。

 ただ、ピッチングフォームのバランスが悪いので、ピッチャーライナーや強めのゴロが飛んできた時に上手にさばけるだろうかという心配は感じました。

 

 

 という具合にピッチャーについてつらつら書いてみました。

 

 BCリーグは最近コンスタントにNPBに選手を送り込んでいますが、その大半はピッチャーです。中日の三ツ間選手や巨人の長谷川選手のように育成で入って支配下登録を勝ち取った選手もいますし、ロッテの安江選手やベイスターズの笠井選手のように、支配下登録もさほど遠くないだろうという選手もいます。

 

 ですからピッチャーは興味が持てるのですが、野手に関しては非常に厳しい現状があります。ベイスターズに入団したシリアコ選手(石川)やオリックスの育成選手になったジョージ選手(新潟)のように外国人選手の実績は少しづつ積み上がっているのですが、日本人ではヤクルトに入団した大村選手がファームの主砲格として扱われているくらいで、なかなか芳しい成果が出ていません。

 

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 BCリーグの試合を見に行くようになった2015年から常々思っている事ですが、BCリーグの野手はおしなべて身体が細いです。

 

 ピッチャーは細くてもなんとかなるのですが、野手はピッチャーが投げた球を打ち返す時であるとか、守備で苦しい体勢から送球する時に、必ずパワーが求められます。だから細い選手はまず生き残れません。

 

 選手が体を大きくするためには、食事をたくさん摂ること、そしてウエイトトレーニングをやる事です。

 

 この2つにかけるお金がBCリーグの選手には無いから、だからみんな苦労しているのではないかと、僕は見ています。

 

 ですからこれは構造的な問題として、リーグ全体でなんとか考えてあげられないものでしょうか。

 BCリーグが主体となってヘルシーなメニューをウリとした食堂チェーン店を作って展開し、選手はいつもそこで食事を摂るようにするとか、いかがでしょうか。ファンもそこで食事をすれば、売上でBCリーグに貢献できますし、そもそもヘルシーメニューが世の中のニーズの高い分野なので、需要もあるのではと思います。

 

 そこまで大掛かりには出来ないならば、リーグ全体のメインスポンサーになっているルートインホテルズで食事を作ってもらって、そこで食べるようにしてはどうでしょうか。原材料費は支払いますからどうかお願いします!の泣きの一手でいかがでしょうか。

 

 ウエイトトレーニングについては、スポーツジムの利用客が少ない平日の午前中になんとか使わせて貰えるようにお願いするとか、もしくはありあわせの道具で自作するとかして、工夫しなければなりません。

 選手を見ればわかりますが、圧倒的に不足しています。

 

 一つ付け加えますと、今日の試合でベンチ外の選手とおぼしき人達がバックネット裏でスコアをつけたりビデオを撮ったりしている様子を観察していたのですが、コカコーラを飲んでいる人が居ました。

 重箱の隅をつつくようで心苦しいですが、コカコーラは砂糖水ですから、アスリートにはふさわしくないと思います。

 

 とにかくそうやって、基礎から固めていく必要があると僕は思います。

 

 

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 BCリーグは素晴らしいと心の底から思っています。

 

 ただ、今のままではいけない所が、選手の育成面を取っても、経営面を取っても、少なくないと思います。

 

 選手も首脳陣も経営陣もボランティアの方々も、そしてファンの皆様も、毎日毎日非常に苦しい中で頑張っておられる事と思います。

 だからこそ、その苦労が報われて欲しいですし、もっと多くの方にこの素晴らしさを知ってもらいたいと思います。

 

 これからも、なるべく見に行く回数を増やしていきたいと思います。

 

 

以上