酷暑の中でのデーゲームは止めるべきだ
この前の土曜日はこのブログでも書きました通り、西武第二球場でデーゲームを見てきました。
ご存知の方も多いと思いますが、この日はとても気温が高く、風もそれほど吹きませんでしたので、ただ見ているだけでも汗がダラダラと滴り落ちるような極めて過酷な環境でした。
そんな中で保育園位の子供を連れた親子連れ客が近くにいたので気になって時々見ていたのですが、まだ3歳くらいの子供が少し走っただけでハアハアと息を切らせていて、非常に危ないなと心配になりました。
ここ数年、この時期ともなると熱中症で救急搬送される人の数が毎日のようにニュースで報じられるわけですが、とりわけ乳幼児の熱中症は危険が高く、命を落としたり脳に重い障害を負ったりする恐れがあります。
ですから特に小さなお子さんは、こういう気温の日はなるべく屋外を出歩く時間を少なめにしなければなりません。子供に野球を見せたい気持ちはわかりますが、あくまで安全を優先させて欲しいと、この場を借りて皆さんにお訴えをしたいと思います。
それと、中高年の熱中症も乳幼児と同じくらい注意しなければなりません。今日も非常に残念なことに西日本で60歳の方が熱中症で命を落とされたと先ほどのニュースで報じられておりましたが、要するに死ぬ恐れがありますから、甘く考えてはいけません。
私事で恐縮ですが、今から8年ほど前、当時50代後半だった僕の母が実家の室内で熱中症になり気を失いかけた事がありました。当時は偶然僕が実家のガレージにいて、母から僕の携帯電話にかかってきた謎の無言電話で異変を察して様子を見に行くと息も絶え絶えの母がおりまして、救急車を呼ぼうか確認するとあんまり好ましくない表情を浮かべていたので、そういう時に電話をかける公共機関に電話で相談し、僕が車で病院に連れて行き、とりあえず軽症で済んだ、という出来事でした。
僕が熱中症に危機感を持つようになったのは、その時お医者さんから伺った話が発端なのです。
よくエアコンが嫌いという人がいますが、しかし熱中症で重い障害を負うのと嫌いなエアコンと向き合うのとどちらが良いかと問い詰めれば、普通は後者を選択するわけでして、ですから僕の周辺にいる熱中症を見くびっている中高年や後期高齢者にはそうやってエアコンの使用を半ば強制して、今日に至っております。
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さてさてだいぶ長い前振りになりましたが、問題は屋外球場のデーゲームであります。
僕はドーム球場推進派ですが、しかし屋外球場を本拠地とするチームが今すぐドーム球場を本拠地にするのは不可能なので、善後策として、暑くなる6月以降は極力ナイターで試合を行うよう、上記の理由から提言したいと思います。
この前の土日は、我らがベイスターズ1軍は横浜スタジアムでデーゲームを行いました。統計的に見てもこの時期の昼間が非常に暑くなるのは充分予想できたのに、どうしてこの時期にデーゲームを組んだのかと、球団フロントに文句を言いたいと思います。
それでなくても金曜日の試合がナイターで、選手が身体を休める時間が短かったのです。
試合が午後9時15分位に終わり、選手がミーティングや個別指導やクールダウンやシャワーを終えたりして球場を後にする時間を10時30分、帰宅時間が11時30分、就寝時間12時30分。翌日の球場入りは試合開始4時間前としても午前9時ですから、家を出るのは午前8時、朝食だの支度だのがあるから起床は午前7時とすれば、睡眠時間はすぐに寝付いたとしても6時間30分しか取れません。アスリートとしては全く不十分です。
その不十分な睡眠時間で猛暑のさなかに野球をやるわけでして、これではベストパフォーマンスを発揮出来るはずもありませんし、集中力が低下してプレー中に事故や怪我をする恐れだってあるのではないでしょうか。
ベイスターズの球団フロントはそのような配慮が全くできていないと指摘せざるを得ません。来週以降の土日は全てナイター(午後5時半開始含め)で予定されていますから今後についてはこれで良いですが、6月も充分暑いのだと重々ご理解いただきたいと思います。
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過去10年のリーグ優勝チームのうち、本拠地が空調のあるドーム球場のチームを青く塗ってみました。すると、見ての通りほとんど青になってしまいました。
セリーグは6球団中ドームが本拠地なのは2球団だけで、パリーグも6球団のうち3球団という割合でこの結果ですから、ドーム本拠地が圧倒的に有利であることを示しているのではないでしょうか。
もちろんドーム球場だけが優勝した要因の全てだとは言いません。本拠地がドーム球場なのにここに名前が入っていないチームもあります。ですが、この高温多湿の風土で、シーズンの半分以上を熱中症が出るような時期に試合を行う日本プロ野球において、この差は相当大きいことは否定出来ないのではないでしょうか。
ファンの間でドーム否定派がかなりの数に上るのは充分承知していますが、ファンが143試合全てグラウンドに立ってプレーするわけではありません。多くても年に数十試合球場に足を運んで見ているだけの自分の趣味嗜好よりも、愛するチームが少しでも強くなる為に、ドーム球場を推進すべきだというのが僕の考えです。
それでも皆さんは「暑い屋外球場で呑むビールは最高!」と屋外球場を求め続けるのでしょうか。
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ファームの試合にも触れておかなければなりません。
現在、イースタンリーグの在京6球団のうち、ナイターを中心に予定を組んでいるのはベイスターズのみです。あとは巨人が薄暮ゲームと称して16時開始にしていますが、試合開始から日没まで3時間近くありますのでナイターとは呼べそうにありません。
そのベイスターズにしても横浜スタジアムで開催する試合は午前11時からの、一日のうちでもっとも暑い時間帯に行うものですし、平日はベイスターズ球場でデーゲームを行う場合も多々あります。
つまり、イースタンでは熱中症が出るような時期にも関わらずほとんどデーゲームをやっているのです。
これから気温が30度を超えるのが当たり前の時期になります。今年の夏は史上最も暑くなるという予想も出ているようです。そんな中でわざわざデーゲームを行うのは、選手や首脳陣、そして観客の健康をまるで顧みない愚挙であると、僕は考えています。
2軍は過酷な環境でやるべきだという人もいるかもしれません。それでハングリー精神を養え、という理屈です。
ですが、健全なハングリー精神は、健全な肉体である事が大前提のもとにあるべきです。熱中症で命を落とす人が日本中で出ているのがわかっているのに、部活動中に熱中症で命を落とす中高生の悲劇が毎年繰り返されているのに、そういう危険を伴わなければならないハングリー精神なんか、僕はいらないと思います。
選手にだって大切な家族がいるのですから、もしものことが起きるよりも前に予防策を講じるべきではないでしょうか。
ですから、既に2軍の本拠地にナイター設備があるベイスターズと巨人は、暑い時期の試合は全てナイターで行うべきです。
また、本拠地にナイター設備が無い西武とロッテとヤクルトと日本ハムは、いずれもナイター設備のあるさいたま市の県営大宮球場と市営浦和球場を仮の本拠地として使用するべきです。他の予定があって利用できない場合でも、大田スタジアムとか船橋市民球場とか代替できる球場が他にいくらでもあると思います。
日本ハムの二軍の試合を鎌ヶ谷以外で行うのは色々と難しいかもしれませんが、しかし夜間にパブリックビューイングを行う余裕が有るのだから、ナイター照明を建設して夏季期間はナイターを行うようにするべきだと思います。
一軍の試合がナイターを主に行うのに二軍の試合をデーゲームで行うのは、選手の体内時計とか生活リズムをいつでも一軍に行けるようにする意味においても矛盾があると思いますし、何より選手の健康を考え、酷暑の中でデーゲームを行うのはただちに止めるべきだと思います。
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「野球の本場のアメリカはほとんど屋外球場だ!」という人もいるかもしれませんが、気候が全然違うのだと、現実を直視しなければなりません。精神論では自然には勝てないのだと、歴史から学ばなければなりません。
高校野球の予選ににしても、開催時期を早めて、なおかつ長期間とし、なるべくなら涼しい時間帯に挙行できるようにするべきではないでしょうか。出場校が多い我らが神奈川県は、その分ナイター照明のある球場も多数ありますから、期間を長めに取れば涼しい時間に試合ができ、ピッチャーの肩肘への負担軽減にも繋がると思います。
高校球児にしてもプロ野球選手にしても、もうちょっと選手の健康をいたわってあげられないものかと、心配を致しております。
以上