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毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

BCリーグ開幕戦 福島ホープス対武蔵ヒートベアーズを見に行ってきました

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 昨年に引き続きBCリーグの開幕戦を見に行ってきました。

 

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 昨年は群馬県敷島球場で行われた試合ですが、今回は埼玉県熊谷市にある熊谷さくら運動公園野球場に行ってきました。元々天気予報が問題なければ見に行く予定でいましたが、金曜夜に川越の取引先を訪問する用事が出来たので、その足で前夜のうちから熊谷に入り、余力十分で球場を訪れることが出来ました。

 

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 今回の球場はこういう、いたって普通の地方球場です。観客席の構造は神奈川の海老名球場に似ていて、バックネット裏からベンチのあたりまで座席があり、そこから内野~外野は全て芝生席となっています。

 ベアーズのホームページには収容人員24.500人と書いてありますが、座席部分だけだと1.000人も入らないだろうコンパクトな作りとなっています。グラウンドのサイズはセンターが120メートルで標準的ですが、両翼は90メートルの昭和サイズです。

 

 今回の開幕戦で対戦する福島ホープスと武蔵ヒートベアーズは、いずれも昨年創設されたばかりの2年生チームです。特にベアーズは僕が昨年の開幕戦でペガサスと戦ったのを見てきたチームです。

 福島ホープスは元ヤクルトの岩村明憲選手兼監督、武蔵ヒートベアーズは元ロッテの小林宏之監督が率います。

 

 創設から最初の公式戦となる昨年の開幕戦では1人もいなかったベアーズの応援団ですが、1年経った今、ものすごい気合と技術と音量を両立させた、そして大人数の素晴らしい応援団が出来ていました。トランペットを吹いている人は僕が見た限りで5人はいましたし、その他の楽器や道具を担当する人も含め、一糸乱れぬ最高水準の応援団になっていました。

 NPBの試合に来場されるファンの中には応援を楽しみに球場に足を運ぶ人も少なくないと思いますが、武蔵ヒートベアーズの応援団はNPBの応援団と引けをとらないどころか、比肩するくらい魅力的な応援団であり、お客を呼べる応援団だと自信を持ってオススメできるものです。

 応援のスタイルは、一番似ているのはオリックス応援団でしょうか。皆さんにも見ていただこうと動画を撮ってきたのですが、どうしてもお客さんの顔が写ってしまいプライバシー的に好ましくないので、残念ではありますが、公開するのはやめておく事にします。

 

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 スターティングメンバーはご覧のとおり、と言いたい所ですが殆ど読めないので大雑把にお伝えすると、武蔵ヒートベアーズの先発ピッチャーは中村選手、福島ホープスの先発ピッチャーは昨年までヤクルトでプレーしていた江村選手となっています。

 その他元NPB勢では武蔵ヒートベアーズの2番セカンドが角晃多選手(元ロッテ)、福島ホープスの3番センターが貴規選手(元ヤクルト)、4番ファーストがボウカー選手(元巨人、楽天)といった所です。

 

 まずホームであるベアーズ先発の中村選手ですが、立ち上がりは低め低めにストライクを先行させてソツのないピッチングです。スピードガンが無いので正確な球速はわかりませんが、最速でも130キロそこそこだったのではないでしょうか。

 ただ打順が一回りしたあたりからバットの芯で捉えられるようになり3回に2失点し、一旦は持ち直すも、7回にバックに乱れなどもありイニング途中7失点KOとなりました。

 今日は味方の不味い守備が重なった不幸もありましたが、ボールの威力や緩急の使い方などなど、課題がたくさん残る登板だったのではないでしょうか。

 

 福島ホープス先発の江村選手はNPB時代からコントロールに難があり、カープ前田智徳選手をデッドボールで引退に追い込むほどの大怪我をさせてしまった経験などもあるピッチャーです。今日も終始ボール先行の荒れたピッチングでしたが、それが逆に奏功して相手打線に的を絞らせませんでした。

 結局7回を投げて被安打3の無失点で勝ち投手になりましたが、相手打線に助けられた結果ではないかなと思いました。

 

 

 次に野手陣について。

 

 武蔵ヒートベアーズの野手陣については、非常に残念ながら、褒める場所を見つけるのが難しいなと思いました。福島ホープスも創設2年目で置かれた環境はさほど違わないと思いますけれども、ベアーズの選手は総じて身体が小さく、そして細いです。極めつけは、守備が非常に不味いです。

 これは決してNPBの選手と比べて言うわけではなく、BCリーグの他のチームと比べても、明らかに練習不足だとわかる部分だと思います。長打を打つとか速いボールを投げるとかは持って生まれた部分が大きいですが、守備は練習すればするほどうまくなれますし、身体つきも、しっかりとした食事をしてトレーニングをすれば結果は身体つきに現れてくるものですから、そういった初歩的な所から福島ホープスと差がついてしまっていると感じました。

 昨年のNPBのドラフトで5名もの選手を輩出しましたのでその穴を埋めるので大変だったかもしれませんが、それを穴と思わせ無いよう奮起を願いたいと思います。

 

 福島ホープスでは、まずなんといっても新加入のボウカー選手です。第二打席でライト前へクリーンヒットを放つと、第四打席にはライトへ打った瞬間入ったとわかる特大のホームランを放ち、第五打席もライトへヒットを放って猛打賞デビューとなりました。

 守備の方でも一二塁間を抜けようかという強いゴロを軽快にさばいて技術のある所を見せてくれましたし、状態は非常に良いようです。ボウカー選手自身はNPB球団への再入団を目指してホープスにやってきたと聞きますし、モチベーションも最高潮なのでありましょう。

 

 福島ホープスでもう一人上げるとすれば、今年の2月に放送されたフジテレビの深夜のドキュメンタリー番組「グラジオラスの轍」で密着取材を受けた岡下大将選手を注目して見ました。今日の岡下選手は1番ショートでスタメン出場し、3打数ノーヒットでした。

 ドキュメンタリー番組では2015年秋のNPBのドラフトにかかるかもしれない有力選手として位置付けられていましたが、残念ながら指名漏れとなり今年もまた福島ホープスで頑張っているようです。

 現オリックス中島裕之選手のような打撃フォームで長打力もそこそこあるようですが、NPBを目指すにはいかんせん身体が細いなと僕は思いました。ショートやセカンドを守る内野手としてNPBを目指すとすればそれなりの肩の強さも求められるでしょうし、それには今の身体つきでは物足らないと感じたのです。

 BCリーグの野手としては標準的かもしれませんが、NPBの野手とBCリーグの野手とでは体格が一回りも二回りも違いますので、そういった所でも上を目指して頑張ってもらいたいと思いました。

 

 福島ホープスには野手で岩村明憲兼任監督が、投手で加藤康介兼任コーチと大家友和選手というNPBの一軍でも実績のある大物がいるのですけれども、今日は3名とも出場しませんでした。投手は準備や順序があるから難しいにしても、せめて監督くらいは「代打オレ」で出てきてくれたら良かったのになぁと、ちょっと残念に感じました。

 

福島10-1武蔵

勝:江村

敗:中村

本塁打ボウカー

観客数:1253人

 

 

                ■

 

 

 昨年に続いて今年も開幕戦を見に行ったわけですが、やはりBCリーグは素晴らしいと、改めてそう思いました。

 

 経営的にはかなり厳しいのではないかと思います。ですが、それでも来年から新たに栃木県でも新たなチームが産声をあげるらしいと聞いていますし、この崇高な志に共鳴する人が続々と現れているのだと思います。

 

 今日は開幕戦という事もあってスタンドにはスーツを着た人が大勢おられました。地域の政財界の方々ではないかと思いますが、みなさんが力を合わせてわが町のチームを盛り立てていこうという気概と言いましょうか、熱い意気込みのようなものを、そばでみていてヒシヒシと伝わってきました。

 

 ですが、真面目過ぎるというか、ストイック過ぎるようにも思いました。あまりに商売っ気が無さ過ぎますし、集客の手法も慎まし過ぎると思いました。誠実な人が誠心誠意心をこめてお客様をもてなしているという雰囲気を感じましたが、BCリーグには、競技的にも商売的にも、もっともっと高いポテンシャルがあると思いますので、殻を突き破ってもらいたいと、僕は思いました。

 

 例えば、球場周辺ではのぼりをたくさん立ててもっと華々しい雰囲気を出していくとか、地域の商業関係と協力して試合日程をわかりやすくアピールしてもらうとか、遠方から来場する野球マニアを増やす努力をするとか、あまり経費をかけずにやれる事はたくさんあるのではと思います。

 

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 僕はアラフォーおっさんのくせに可愛い物が結構好きです。ツイッターのアイコンがキキララなのもそのせいです。ヒートベアーズのキャラクターはエンビーというそうですが、僕のアンテナにびびっと来ましたので買わずにはいられませんでした。

 このかわいいエンビーをもっと活躍させなければなりません。エンビーにはもっと活躍できる伸びしろがあると思います。

 

 

 BCリーグにはもっともっと繁栄してもらいたいと思いますので、僕ももう少し見に行く回数を増やして、自分なりに様々な提言をしていきたいと、今日は特に強く感じました。

 

 頑張れBCリーグ!

 

 

以上