ベイスターズは未だ暗黒時代の直中にある
この事について書きたいと思います。
成績の良い選手への金銭授受はともかく、高校野球の件については大変残念に感じました。
今から5年ほど前になりますが、キッコーマンの工場内で高校野球賭博が行われているとして大量の従業員が検挙された事例があります。
我が国では競馬や宝くじなど特別法を制定して許可した公営ギャンブル以外、一時の娯楽に供するものを除き例外なく賭場の開帳を禁じていますので、賭け方がくじ方式であろうと無かろうと、暴力団が絡んでいようと無かろうと、いずれにせよ紛れも無くアウトです。
ダルビッシュ選手の弟が高校野球賭博で逮捕されたのも記憶に新しい所ではないでしょうか。
これは一連の騒動において他の球団も一様に口にする言葉ですが、「野球協約上問題はない」というコメントにも引っかかるものがあります。
というのも、野球協約というのは単なるハウスルールに過ぎないからです。例えば各ご家庭で「食事中はスマホをいじるのを禁止」とか「子供は夜10時までに寝る」などと決めているルールと同じで、あくまで仲間内での理屈に過ぎないからです。
我らがベイスターズにとって忌々しい過去をほじくり返すようですが、かつて横浜大洋球団に所属していたNというピッチャーが子供に対する性犯罪事件を起こして検挙された事例がありました。
この時N選手は野球協約に触れる行為をしていなかったにも関わらず、所属球団を解雇された上に、暫くの間プロ野球界から追放処分を受けていました。
ごくごく当たり前の事ですが、日本の法律や憲法や条例は協約より遥か上にある、協約以上に厳守しなければならない基本的なルールだからです。
それらと比べれば野球協約など吹けば飛んでしまうような軽い存在に過ぎないわけで、それを各球団が横一線に口裏を合わせたかのように「野球協約上は問題がない」と言い訳をする姿というのは、見苦しさしかありません。
この流れを見た限りにおいて、NPBは膿を出し切る覚悟などほとほと持ち合わせていないのが明らかです。
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ベイスターズが色々とよろしくない環境を抱えているのはなんとなくわかってはいましたが、DeNAが親会社になってから風紀の面を色々厳しくやっているニュースなどを見聞きして、野球で強いかどうかはともかく、浄化してくれているのだなという期待はありました。
DeNAになってから入団した選手には禁煙を義務付けているとか、2軍は茶髪が禁止とか、法律上は問題がない事も含め、風紀を正していこうという姿勢には大変心強く感じていました。
しかし、球団がそういった姿勢を打ち出していながら、なぜ10名もの選手が高校野球賭博に興じてしまったのでしょうか。管理が徹底していなかったのか。それとも禁止事項に含まれておらず野放しだったのか。そこまで詳しい話は出ていないのでわかりませんが、実に残念です。
僕はですね、この高校野球賭博に手を出した10名の名前を公表すべきだと思うのです。公表した上で、1ヶ月とか3ヶ月とかの出場停止処分を課すべきだと思うのです。それによってチームの戦力が低下して弱くなったとしても、野球の勝ち負け以前に守らなければならないものがあるのだと、決意を示さなければならないと思うのです。
柿田選手が当て逃げ事件を起こした時は1週間の謹慎処分を課したではありませんか。この時は被害者の方との示談交渉が済んだので刑事処分は受けていないにも関わらず、しっかり事の顛末を明かし、柿田選手自身で謝罪会見の場を設けたではありませんか。
賭博は事故と違って被害者が居ないから良い、などとは言えないはずです。なぜなら、同様に被害者のいない犯罪を犯した清原和博はご覧のとおりではありませんか。したがって被害者の有無も関係ありません。
この件はベイスターズが単独で事を動かせないとでも言うのでしょうか。ベイスターズが選手の実名を挙げて処分すれば他球団も倣わざるを得なくなるから、ある種談合のように口裏合わせしてなるべく処分を少なく済まそうとしているのでしょうか。
だとすればそんなものは許されません。それでは熊崎コミッショナーが当初表明していた膿を出し切る方針と相反するからです。
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ベイスターズファンの間でこういった意見がある事も承知しています。
ですが、愛するベイスターズの選手が悪事を働いた事から目を背けてはならないと思いますし、このままではベイスターズが浄化されないのだと危機感を持つべきではないでしょうか。
仮にこの事で他球団のファンから馬鹿にされたり非難される事があったとすれば、その声を甘んじて受け入れるべきです。なぜなら、悪事を働いたのがベイスターズの選手だからです。ベイスターズファンならそれくらい耐えろと僕は言いたいのです。
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僕は少し前にこういうブログエントリーを書きました。
内容をおおまかに言えば、ベイスターズの選手がたるんでいるという話です。
DeNAベイスターズになってから、さもベイスターズ暗黒時代が終わりを告げたかのように言う人が大勢いらっしゃるのですけれども、果たして本当にベイスターズの暗黒時代は終わったのでしょうか。
僕には、まだ暗黒時代が続いているように思われてならないのです。
それは、かつてのように5位に十数ゲーム差もつけられてぶっちぎりの最下位になる事は無くなりましたけれども、それはたまたまお付き合いしてくれる同一リーグの他球団が現れたからそう見えるだけであって、昨年の交流戦の結果が本当の意味でのベイスターズの実力であり、現在もそれほど変わってはいないのではないでしょうか。
確かに球場はオープン戦にもかかわらず大入り満員になるようになりましたけれど、肝心のプロ野球チームとしての実力は、暗黒時代のそれそのままなのではないでしょうか。
ベテランがいい加減なグラブトスを投げ、そのせいで開幕投手が予定されていた選手が怪我をして開幕投手を諦めざるを得なくなるような、そういうチームなのですよベイスターズは。
ベイスターズを応援するのはもちろん大切だけれども、それと同じくらい、厳しく見つめなければ、ベイスターズは本当に強いチームにはなれませんよ。
ベイスターズが強くなるためにも、まずはファンがベイスターズに厳しく声を上げていく必要があると、僕はそのように考えている次第です。
以上