ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

現地ってなんだよ

 

 近頃のベイスターズファン界隈で交わされるようになった新しい用語の一つとして「現地」なる言葉があります。

 発信源がどこにあったのか存じ上げませんが、意味合いとしてはベイスターズの試合が行われる球場の事を指すようで、用法としては「現地にいるよ!」みたいな具合に用いられる模様です。

 

 それについて僕は、ちょっとした違和感のようなものを覚えずにはいられないのであります。何もわざわざ「現地」と呼ばなくても、「ハマスタにいるよ!」とか、「球場にいるよ!」とか、かねてより広く親しまれている用語を使えばいいじゃないかと、モヤモヤしているのであります。

 

 ただ、ここでひとつ断っておくと、この違和感は、恐らく僕が時流から取り残されている事の証左ではないか、とも考えられます。次々と現れては消え現れては消えを繰り返す若者言葉に追いつけないオジサンがやっかみ半分に文句を言っているような、そんなものであります。

 自分でこんな事を言うのもおかしいですが、「現地に違和感!」と言われたからといってカチンと来る必要は無いだろうと思います。皆さんもそう遠くはない将来、年を取れば、いずれ自らの身に降り掛かってくる些細な感情のさざなみに過ぎません。

 

 つまり何が言いたいかと申しますと、昨今のベイスターズを取り巻くブームというかバブルのような情勢を、一歩引いた所から見ているのが現在の僕の立ち位置だという事です。

 普通の日本人は熱しやすく冷めやすいと言われますが、僕の場合は逆で、非常に熱しにくいけれども一度熱されると少々のことでは冷めない、とても面倒くさい人間であります。例えるならば、インスタグラムやフェイスブックよりもミクシィを愛するタイプ、とでも言いましょうか。モンスターストライクよりサンシャイン牧場、とも言えるでしょう。

 

 この面倒くさい人間たる僕から見た近頃のベイスターズファン界隈について、もう一つ違和感を覚えるのは、オープン戦についてです。

 

 僕は様々な球団のオープン戦をテレビ越しに眺めているのですが、横浜スタジアムに限って言えば、ライト側外野席だけが突出して混雑を極めていて、また、それ以外の1塁側内野席などはかなり余裕があるようですから、もう少しバラければ良いのに、なぜわざわざライト側外野席に一極集中するのだろうかと、モヤモヤ致しております。

 

 普通の公式戦であれば外野席の入場料と内野指定の入場料に倍くらいの差があるので外野席から埋まっていくのも理解できるのですが、オープン戦については、ベイスターズファンクラブの特典で、内外野の大部分の座席が入場無料になっていた筈ですから、無料ならより選手を間近に見られる内野席のほうが良いのではないかと、僕は考えるのです。

 

 それとも、外野席には最近になって新たに現れた強力な磁場でも存在するのでしょうか。もしくは、堂島ロールとかクリスピー・クリームドーナツのように、並んだり混雑している場所に価値を見出している人が多いのでしょうか。

 混んでいるのが良いのであって、空いている内野席など何の価値もないという新たなムーブメントが実は既に広まっていて、僕がその流れに乗り遅れているだけなのでしょうか。

 

 

 一口に「ファン」と言っても、価値観は様々です。

 

 鉄道ファンの中には「撮り鉄」もいれば「乗り鉄」もいるし、「葬式鉄」もいるという話です。鉄道ファン界隈では一介のにわかファン(乗り鉄派)に過ぎない僕としても、それくらいの違いは理解しているつもりです。

 

 それは野球ファン界隈も同様で、歌ったり踊ったりするのを楽しむ、声優ファン界隈におけるヲタ芸を愛好する人達の野球版とも言うべき、「応援ファン」のような人種が昨今のベイファン界における主流民族という感じでしょうか。

 そのヲタ芸の野球版を執り行う場所としてもっともクールかつ熱い聖地のようなエリアが横浜スタジアムのライト側外野席だから、だからあのあたりばかり人が集まって密集しているのでしょうか。

 ヤスアキジャンプはヲタ芸である等と言い出したらまた方方からお叱りの集中砲火を浴びてしまいそうですが、だいたいそんな所ではないでしょうか。

 

 だとすれば非常に腑に落ちるのであります。

 

 日本人は元来歌ったり踊ったりするのが大好きな民族です。ですから日本全国津々浦々に独自の民謡やら踊りやらが伝承され続けているのであって、日本人の本質を非常に巧みに掬い上げた場所、それが横浜スタジアム(現地)のライト側スタンドである。そう分析できるのです。

 

 自分で問題提起しておいて、ついに自分で結論を見出して自分で納得したのであります。

 

 

 たぶん、ここまでじっくり読み込んでしまった人の9割くらいは、怒りとか呆れとか、あんまりよろしくない感情に包み込まれているのではないかと思います。自分が好き好んでやっている物事をコケにされたかのような気分の人もいるかもしれません。

 

 ですが、繰り返し申し上げる通り、一口にファンといっても色々いるのです。

 

 ベイスターズの選手がホームランを打ったりタイムリーを打ったりする度に誰かれ構わずハイタッチを強要する人っているじゃないですか。僕はどうにもそういうのに馴染めないのです。一応お付き合いでハイタッチしますけれども、内心は構わないでくれと思っているのです。

 

 皆さんの座席の周りにももしかしたらそういう考えの持ち主がいるかもしれませんので、調子に乗って周囲に自分の趣味嗜好を押し付けるような事はしないでもらいたいなと、そのように考えております。

 

 ブームとかバブルとかの状況になりますとね、誰しもがその時流に乗っていなければならないかのような同調圧力を加える人が少なからず出てきてしまうものですから、面倒臭がられる事を承知の上で、くどくどと嫌味の一つを申し上げてみたわけです。

 

 色んな考えの持ち主が共存共栄できる、そういうベイスターズファン界みたいなものを築きあげたいものですね。

 

 

 

以上