ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2016年3月5日 読売巨人vs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 皆様こんにちは、待ちに待った本年最初の球場観戦を終えてせっかく気分よく帰ってきたのに、自宅のテレビで熊崎コミッショナーの無駄に長い挨拶を眺めてウンザリしてしまった僕ですが、如何お過ごしでしょうか。

 たぶんナゴヤドームやテレビで見ていた人の95%は「さっさと挨拶終わらせて!」と思っていたに違いありません。

 

 さて、今日は僕の本年最初の球場観戦であるのと同時に、我らの聖地横須賀スタジアムにフルカラーのスコアボードが設置された記念の試合が行われる、メモリアルデーでございます。

 この日を待ち望んでいた人が僕以外にも非常に多くおられたようで、教育リーグ(2軍のオープン戦)の試合にもかかわらず観客動員が2087人と、立ち見も出るほどの大入り満員の大盛況となりました。非常に嬉しく思います。

 

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 球場正面にはスコアボードがどのようなものか間近で見られるように、縮尺版が展示されていました。「ほほう、これが電光掲示板というものか。ナウいのぉ」と感心しながら眺めてきました。

 川崎球場に電光掲示板が導入された時の感動を思い出してみたりもしました。

 

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 ガラケーのカメラでは綺麗に取れないのでタブレットのカメラで撮ってみました。ガラケーのカメラよりは多少はマシに撮れました。

 

 改修してもらったおかげでスコアボードをはっきりと見られるようになりました。頑張ってくれた横須賀市民の皆様どうもありがとうございました。

 

               ■

 

 両チームのスタメンは以下の通り。

 

巨人 (三)山本(左)鈴木(中)松本(一)松崎(遊)辻(右)北(捕)宇佐見(指)芳川(二)寺内(投)平良

横浜  (右)乙坂(遊)百瀬(中)渡邊雄(指)井手(二)柳田(一)白根(捕)黒羽根(三)山本(左)青柳(投)井納

 

 巨人の先発は沖縄出身で高卒3年目の平良選手、ベイスターズの先発は井納選手です。

 

 今でもハッキリ覚えているのですが、昨年の初観戦で見に行った教育リーグの試合で先発したのも井納選手でした。

 この時の僕の感想は、井納選手のデキが物凄く良くて感動し、今年は20勝できると吹きました。では実際その年の井納選手が何勝出来たのかを今になって振り返ってみますと、つくづく僕は「僕はピッチャーを見る目が無いらしい」で書いた通りだなと、首筋が涼やかな気持ちに浸れるのであります。

 

 皆様には是非そういう前提で僕が書いたものを読んで欲しいと注意書きした上で今日の井納選手について触れますが、6回を投げて被安打6(うちボテボテの内野安打1)の3失点と、なんとも評しがたい内容でした。

 新しく導入されたスピードガンが5回裏まで殆ど表示されなかったので5回までの球速は僕の見た印象でしか語れませんが、おそらく140キロ台前半を中心に投げていた感じではないでしょうか。6回はイニング間のキャッチボールで150キロ出したのを見ましたが、芯で捉えた強い打球をよく打たれてしまいました。

 ざっくりと言えば、いつもの井納選手と比べると調整が遅れているような感想を持ちました。去年は去年で春からピッチを上げすぎて失敗したから今年は少し遅めにペースを上げているのだと、好意的に解釈したいと思います。

 

 一方の巨人平良選手ですが、以前見た時と比べると課題の制球難がだいぶ良くなっている印象を持ちました。まだ制球が乱れて頭部死球スレスレの球を投げてしまったりボールが先行する場面も少なくありませんが、試合を壊す程ではありませんでしたし、荒れ球は一つの個性ですから、これはこれで残しても良いと思います。

 スリークォーターというかサイドハンドから速い球を投げるピッチャーで、バッターからは球の出所が見づらいタイプかもしれません。速球を振り遅れて空振りするバッターが非常に多く目につきました。5回を投げて1失点で、危なげない、この時期であれば十分高く評価できる内容だったのではないでしょうか。

 

 

 次に打線について。

 

 ベイスターズ打線は全般的に低調でした。一人気を吐いたと言えるのは高卒2年目の百瀬選手です。第一打席はセンター前へ鋭いハーフライナーを放つも捕球されて凡退となりましたが、第二打席は右中間にソロホームランを打ってチーム初得点をもたらしました。

 僕としてはこの百瀬選手にもうちょっと長く1軍帯同させてオープン戦にも出場させて欲しかったのですが、とにかく地道に2軍で攻守にアピールを重ねていくしかありません。

 

 百瀬選手の他にヒットを打ったのは、スタメンでは柳田選手がうまくおっつけて1塁線を抜けるツーベースを1本。山本武白志選手が12塁間をゴロで抜ける渋いヒットを1本。白根選手は最終回にランナーを2人置いた場面で右中間を抜けるツーベースを1本。途中出場の内村選手がライト前へクリーンヒットを1本。だいたいこんな所だったと思います。

 

 ソフトバンクからやってきた白根選手について少し触れますが、先述したタイムリーツーベースの他には、非常に良い角度で上がった外野フライを2本打ちました。2本ともスタンドから歓喜の声が上がるような一打でしたが、外野の定位置よりやや後ろあたりに落ちてくる外野フライで終わってしまいました。

 春のキャンプや練習試合では結果を焦って空回りしてしまった感もありましたが、一度ファームに落ちてからは冷静さを取り戻しつつあるのかもしれません。最終打席のタイムリーで何かを掴んでくれたらと思います。

 

 

 巨人打線についてですが、成績の前にまず申し上げたい事としては、どの選手も非常にごつい身体をしているなと思いました。よく食べよく鍛えているのだと思います。この傾向は以前から見られましたけれども、相変わらずしっかりと厳しい鍛錬を重ねているのだと思います。

 技術を磨き上げることはもちろん大事だけれども、まずは身体作りという土台がしっかりあって、そこで初めて技術が活かされるのだと思います。この点においてベイスターズは非常に劣っていて、実際今春も野手を中心に怪我人が多数出ているわけですから、しっかり見習ってもらいたいと思います。

 

 個々の選手についてですが、代走のスペシャリストとして名高い鈴木尚広選手がスタメンで出場してさくっとヒットを打っていきました。いくら代走のスペシャリストとはいえバッティングもしっかり練習されているわけでして、それですぐに結果を残せるのだから、プロ中のプロだなと唸らされました。

 

 その他チーム全体で二桁の11安打くらい打ち、全般的に好調だったと思います。初めて見る松崎選手というドラ8ルーキーがいきなり4番を任されて「なんだなんだ」という気分になりましたが、今日の所は何がどれだけすごいのか掴めずじまいでした。いくら2軍とはいえ、4番にドラ8ルーキーが座るというのも、「隠し玉」っぽい雰囲気が漂って興味深いですね。

 

 

 そしてリリーフについて。

 

 6回まで投げた井納選手の後を継いで7回から三上選手がマウンドに上がりました。ようやく機能し始めたスピードガンの表示によれば、速くても141キロくらいの球速で、主に変化球で打ち取るピッチングを心がけているように映りました。7回は危なげないピッチングでしたが、マウンドに上って2イニング目となる8回に捕まり、確か芳川選手に長打を浴びて2失点となりました。

 三上選手は昨年の夏頃から1軍に復帰して安定感のあるピッチングを見せてくれましたので今年は怪我の心配などもなく最初から1軍のリリーフ陣として働けるものと考えていましたが、ちょっとまだ1軍のオープン戦に帯同出来るほど状態が上がってきていないのかもしれません。

 今年はセットアッパーとして期待されたエレラ選手が故障してしまって開幕に間に合うか微妙な様子で、抑えの山崎康晃選手は昨年フル回転した影響がどの程度残っているのか心配があり、そんな中で僕は三上選手に相当期待しているのですけれども、今日見た限りだとちょっと心配が募ってしまうなという感じでしょうか。

 

 9回は左腕の大原選手がマウンドに上がりました。大原選手の入団当初は150キロ近い速いボールをドンドン投げ込む頼もしいリリーフピッチャーでしたが、フル回転を続けた影響からか球速がどんどん低下して、今は140キロを少し上回る程度の速球と変化球のコンビネーションで打ち取るピッチャーになりました。

 こちらも三上選手と同様に調整途上という感じで1失点してしまいました。球が高めに浮いているような感じもしましたし、ストレートもあんまり速いという感じもしませんでしたので、もう少しファームで様子を見ていく感じになるのではないでしょうか。

 

 巨人のリリーフは、確か6回くらいから長谷川選手が2番手としてマウンドに上がり1イニングを無失点。7回から田中太一選手が2番手としてマウンドに上がり最後まで投げきりました。

 

 長谷川選手はBCリーグから入団したルーキーで、僕のこれまでの人生で出会った人の中で長谷川選手と同姓同名の人が2人いるのをふと思い出しました。その うち1人は地元の幼なじみで、そして長年に渡って独身のままだった数少ない同志なのですが、最近ついに結婚し、この前かかってきた電話で「嫁が」「嫁が」 とテンション高く語り続けられてウザかったなぁという事を思い出してしまい、目の前の試合への集中力を削がれてしまいました。

 

 田中選手は今年で6年目になりますからお馴染みの選手という感じがします。平良選手と同様こちらもコントロールに難があるのですが、ただしストレートはコンスタントに150キロオーバーの球を続けられる、よくある荒れ球ピッチャーです。5年もいて一度も1軍に上がれないのに球団が契約し続けてくれるのは、なんといっても日本人離れした豪速球が魅力なのでありましょう。バッターとすれば150キロオーバーの球が「球の行方は球に聞いてくれ」とでも言わんばかりに投じられるのはなかなか恐いのではないかと見え、振り遅れての空振りをたくさん奪いました。

 9回はスタミナが切れてしまったのか球が高めに浮き始め、ヒットとフォアボールでランナー12塁に溜めて白根選手に右中間を破られて2失点となりましたが、それまでの3イニングはそこまで極端に制球を乱す事もなく、成長の跡が見られたと思います。巨人でなければ支配下に上がれる程度に成長してきたかもしれません。

 

 

 というわけで本日は最終9回に必死に食い下がったものの、3-6で巨人に敗れてしまいました。

 まだまだ教育リーグですから勝ち負けで一喜一憂ばかりもしていられませんが、低調な打線しかり、いまいち調子の上がらない井納選手しかり、課題が少なくないなぁという今日の試合でありました。

 

                  ■

 

 ベイスターズファームチームは明日のロッテ浦和球場で行われる試合を含めて残り4試合を教育リーグとして臨み、3月12日、つまりちょうど一週間後の土曜日からイースタンリーグの公式戦が開幕というバタバタした日程で戦ってまいります。

 

 今日の試合は記念試合ということで入場料がかかりましたが、明日以降の4試合はいずれも入場無料で行われますので、6日のロッテ浦和球場、8日は安針塚ベイスターズ球場、9日横須賀スタジアム、10日西武第二球場と、お時間に余裕のある方には是非どこかでお楽しみいただければと思います。

 

 一週間後には早くも公式戦が開幕する慌ただしい感じもありますが、今年も1人でも多くの方に2軍の面白さを知っていただけるよう、頑張って書いていきたいと思います。どうぞ宜しくお願いいたします。

 

 読売巨人6-3横浜DeNA

勝:平良

敗:井納

S:田中太

本:百瀬

観客数:2087名

 

以上