プロ野球ファンと承認欲求
昨年12月に3本ほど書いた「にわかファン問題」のシリーズは、スポーツナビブログの側ではそれなりの数のページビューとコメント数がありまして、僕としては非常に満足度の高いものになりました。
その時は4つめ5つめと続けて書くつもりでいたのですが、僕の身辺が忙しかったり他に色々書きたいことが重なったのもあって間が空いてしまいました。これを近々再開させようと考えています。
そして、再開させるにあたりその前段として、承認欲求というものに触れておきたいと思います。
ウィキペディアいわく、承認欲求とは他人から認められたいという感情を指します。
僕は子供の頃からこの感情に乏しいので実体験としてはさしたるものが思い浮かばないのですが、他人様の言動をつぶさに観察してみますと、なるほどこれが承認欲求というのかと、点と点が繋がったような感触を掴める事が少なくありません。
で、ではなぜこれが「にわかファン問題」の前段として触れる必要があるのかと言いますと、この「にわかファン問題」は承認欲求の強い人の逆鱗に触れたのではないか?と考えているからです。
プロ野球ファン界隈における承認欲求とは、多くの場合「自分はコアなファンです!」と周りから承認してもらいたい、そういう状況を指すのではないでしょうか。そして、承認欲求の強いプロ野球ファンにとって最も忌々しい称号が「にわかファン」という扱いなのではないでしょうか。
この「にわかファン問題」で僕が真っ先に取り上げたのは、お手製グッズを作るベイスターズファンが少ない、という論点でした。
これで火がついた承認欲求の強いファンの中には、ベイスターズのオフィシャルグッズをたくさん買い集めて、それを写真に撮ってSNSにアップする事で多くの承認を得ようとしていた人が少なくありませんでした。
このような写真をわざわざSNSにアップする理由とはなんぞやと考えてみますと、これはやはり承認欲求という事になるんだろうと思います。そして、こうすることが周囲へのアピールになると踏んでいたのに、僕が「にわかファン問題」でにわかファンの多い論拠の一つにしてしまったから、お怒りになられたのではないか?そのように考えてみたわけです。
そういう風に一つ一つ考えてみますと、僕の「にわかファン問題」シリーズというのは、確かに残酷なものなのかもしれません。自分が周囲に認められるためにコツコツ取り組んできたものが、まるで1から10まで全否定されたかのように映るのかもしれません。
でもまぁ、僕からしてみれば、この承認欲求の強い人達は一体何の為に野球を見ているのか、何の為にベイスターズを応援しているのかな?という疑問へと繋がっていくわけです。
それこそ野球そのものよりお友達作りや承認欲求を満たす事にばかり視線が向いているように、僕には思われてならないのです。
ただし、ファンの人々がどのような目的で球場に足を運び、どのような目的でグッズに資金を投じようが、それは法に触れないかぎりにおいて各々の自由です。だから野球も見ずに友達作りに明け暮れていたとしても、それが悪いことだとは僕は思いません。
むしろ、球団はそういったニーズをつぶさに捉え、ビジネスチャンスとすべきであると考えています。
承認欲求の強い人達が、より自らの願望を満たせるような商品やサービスを開発するべきであって、その為には何らかの形でこの人達の心理みたいなものを分析する必要がありますので、手前勝手ながらそのようなものを僕のブログで試みているに過ぎないわけです。
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僕は子供の頃から「変わり者」という称号を数多く頂戴してまいりました。
自分でもたぶんあまり普通の感覚の持ち主ではないなという自覚を抱いてこれまで生きてきましたので、それこそ川の向こう岸から望遠鏡で眺めるかのような気持ちで今回の事も書き続けてきました。
これもまたどなたかの逆鱗に触れてキーキーと怒られることになるんだろうなと思いますので、アクセス数の多いスポーツナビには転載せず、はてなブログだけの公開に留めておこうと思います。
以上