ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

にわかファン問題2

 

 前回書いた「にわかファン問題」には結構な数の反響があり、嬉しく思っています。

 

 ただ、これには続きがあります。前回のエントリーには否定的な反響のほうが多かったのに、それでもわざわざ続けるのは「懲りないやつだ」と思われるかもしれませんが、続けなければただの中途半端で底意地の悪いエントリーで終わってしまいますので、だから続けたいと思います。

 

 さて、前回のエントリーは「他のチームのファンと比べてベイスターズファンだけお手製応援ボードを持ってくる人が少ない」という理由から、ベイスターズにはにわかファンの割合が多いのではないかという趣旨のことを書きました。

 その考えは今でも変わりませんが、ただしいささか論拠に乏しさがありました。あくまで僕の感覚に頼って書いている部分が多かったものですから、今日は数字を用いて、僕の考えを補足していこうと思います。

 

 その前に一つ書いておきたいことがあります。僕がなにゆえこんな事を書いているのか、その説明をしたいと思います。

 

 中には「にわかファンだっていいじゃない」という趣旨のお考えを持つ人がそれなりの数存在するのだろうと思いますが、しかし、にわかファンの割合が大きいというのはどういう意味を持つのか?を考えなければなりません。

 にわかファンの割合が多いというのは、つまり顧客基盤が脆弱であるという事を意味するわけです。顧客基盤が脆弱というのは、明日明後日の売上の見通しが立ちにくいという事です。明日明後日の売上の見通しが立ちにくいと、先々を見越した先行投資を打ちにくくなります。元が取れるかどうか不透明だからです。

 

 ベイスターズ選手の総年俸が他球団と比べてかなり少ないのにお気付きの方もいらっしゃると思いますが、これも元はといえば先行投資を打ちにくい球団の経営状況に起因しているのでは?というのが僕の一つの見立てでもあります。

 総年俸が低いのはチームの成績が振るわないのが一つの原因ですが、高額年俸を要する大型補強を行っていないのも、総年俸を引き下げる要因の一つです。そして、高額年俸を要する大型補強を打てないのは、顧客基盤が脆弱だからではないか。それはにわかファンの割合が大きい事の弊害ではないか。そう言いたいのであります。

 

 ですから、まずはチームの現状がこうであるから、ファンとしてもなるべくチームに協力をすべく、にわかファンをコアファンに育て上げる努力をしていきたいよね。そういう風に言いたいのであります。

 

 これが僕の説明です。

 

 

               ■

 

 ヤクルトスワローズの主催試合を調べてみました。対戦カード別に、どこのチームと試合をするとお客さんをたくさん呼べて、どこのチームと試合をするとあまりお客さんを呼べないのか。多ければ多いほどコアファンの割合が高く、少なければ少ないほどにわかファンの割合が高いと言えるのではないだろうか。そう考えたのです。

 

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 僕がエクセルでちゃちゃっと作った味気ないグラフによれば、ヤクルトスワローズの主催試合において、1番平均観客数が多かったのは広島カープでした。

 その内訳はこうなります↓

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 ゴールデンウィークの試合が3試合含まれているのが多少有利かもしれませんが、それにしても他を圧倒するすさまじい動員力です。本拠地からこれだけ離れているのに、これだけファンを集められるのですから、顧客基盤が非常に強固であると言えますし、だからこそ高額年俸の戦力補強を繰り返せたのではないでしょうか。

 ちなみに、観客動員が0の試合は雨天等で中止になった日を意味します。

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 2位は巨人です。巨人は元々全国区の人気チームですし、本拠地の東京ドームとヤクルトの神宮球場から目と鼻の先にあるのも観客動員を稼げる大きな要因ではないかと思いますが、その割には力強さに欠ける印象もあります。

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 3位は阪神です。土日の試合が非常に少なかったのが不利になりましたが、それにしても以前と比べて低調な印象を受けます。神宮球場付近にはヤクルトよりも早く阪神タイガースのグッズショップが存在した位で、元々はそれなりにコアファンを抱えていた筈ですが、いかがなものでしょうか。

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 そして4位が我らのベイスターズです。ゴールデンウィークもお盆も試合が無かったのが若干不利な要素かもしれませんが、それにしても同じ在京球団でこれしかお客さんを集められないのは寂しい限りです。これこそがにわかファンの割合が多いのではとみなされる部分なのであります。

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 最後は中日になりました。土日の試合数は5球団でもっとも多い6試合ですが、その代わり秋田での地方興業の観客動員数が非常に厳しい数字になっており、これが全体の平均数を大きく押し下げる要因になりました。これがもし平均程度の観客動員数であったならば最下位は免れた筈でした。

 

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 ベイスターズのダメな部分を詳らかにすると怒る方が毎回現れるのですが、ただし現実を直視しなければ明るい未来は訪れないというのが僕の考えですので、ここでもハッキリと結論づけたいと思います。

 

 ベイスターズは近年本拠地での観客動員をうなぎのぼりで伸ばし続けていますが、残念ながらその効果はベイスターズの主催試合、それも横浜スタジアムの試合に限定されています。

 それはつまり何を意味するのかというと、ベイスターズ球団営業部の集客策が奏功しているだけであって、チームそのものの魅力が高まっているわけでも、コアなファンが増えているわけでも無い、これが現在地点なのだと思います。

 

 本当の意味でファンに愛されるチームになるためには、チームに強くなってもらい、選手を大切にするチームになってもらわなければなりませんし、その為に我々ファンは、良い部分は盛大に応援し、悪い部分には目を瞑らずにしっかりと批判して正していかなければならないと思います。

 

 そうやってチームとファンがお互いに刺激しあう事が、本当の意味で愛されるチームを生み出すのだと思います。

 

 

 ですから僕は「にわかファンだっていいじゃない」なんてぬるいことを言っているんじゃない!と喝破したいのであります。

 

 なるべく多くの人が僕の真意を理解してくれればいいなと思いますね。

 

 

以上