ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2015年9月5日 東北楽天vs横浜DeNA (横須賀) の感想

 一昨日の試合に続いて、今日も横須賀スタジアムベイスターズ2軍の試合を見に行ってきました。今日は横須賀カレーゲームと銘打ったイベントが行われ、本来なら1500人収容の筈の横須賀スタジアムに2015人ものお客さんが来場されて大入り満員になりました。僕は一介のファンに過ぎませんが、たくさんのお客さんにご来場いただけて大変嬉しく思っています。

 それと、僕的に残念に感じる事がありましたので、試合の話の前に触れておきたいと思います。

 今日は非常に多くの楽天ファンの方がお見えになりました。とてもありがたい事ですから気分よく観戦していただきたい所ですが、3塁側の主に楽天ファンが中心となるエリアに、この写真のようにベイスターズのレプリカユニフォームを横断幕のような形で掲示する方がおられました。

 今日は大変混雑していましたので3塁側にベイスターズファンが混じってしまうのはやむを得なかったと思いますが、さはさりながら、日本プロ野球はホーム側とビジター側とで棲み分けて、双方のファンが気分よく観戦出来るようにするのが習わしです。その為にチケットにもわざわざ「横浜DeNAベイスターズは1塁側です」と書かれているではありませんか。

 ユニフォームを着るのは良いとしても、わざわざ楽天ファンの応援スペースの手すりに掲示してまでベイスターズのユニフォームを誇示すべきではないと思います。それが非常に残念に思われたので、ひとつ問題提起しておきたいと思います。

 気を取り直して試合の話に戻ります。今日の先発ピッチャーはベイスターズモスコーソ選手、楽天は塩見選手です。一昨日の試合も一軍っぽい先発ピッチャーでしたが、今日も負けず劣らず一軍っぽい両先発ピッチャーです。この時期のファームの試合に一軍っぽいピッチャーが先発するチームは、一軍があまり芳しくない状況にあることが多いというのが僕の経験としてありますが、如何なものでしょうか。

 ちなみに僕はこれを一軍のテレビ中継を見ながら書いているのですが、たった今巨人のルーキー岡本選手にホームランを打たれた所です。気を取り直して書き続けます。

 まずベイスターズ先発のモスコーソ選手。僕が球場に到着したのは試合開始から40分くらい経った3回裏の攻撃が始まる所で、それまでのピッチングは見ていませんが、その時点で数字は既に被安打5くらいで1失点していました。その後も失点にこそ結びつかないものの散発で被安打が続き、5回終了で降板するまで被安打は7か8くらいまで増えていたと思います。2イニングしか見られませんでしたが、球が高めに浮くことが多かったかもしれません。

 一方の楽天塩見選手はさすが一軍のピッチャーなだけあって、ほぼ完璧な内容です。僕が球場についた時点で被安打1の無失点。その後は渡邊雄貴選手にセンター前に打たれた1安打のみで抑えています。

 ちなみに昨年僕がこのブログを作ったキッカケとなったのが、この塩見選手から渡邊雄貴選手が2ホーマーしたからでした。その時も渡邊雄貴選手以外は完璧に抑えられたと記憶していますが、今日もどういうわけか渡邊雄貴選手と多村選手にだけは投げにくそうにしていて、渡邊雄貴選手には2打席目が先述したセンター前、3打席目はフォアボール、多村選手の2打席目もフォアボールで歩かせてしまいました。

 それ以外の打者に対しては本当にコーナーの四隅を上手に使ってバットの芯に当てさせないピッチングをされました。緩いボールも速いボールも巧みに使い分け、どうして2軍にいるのかさっぱり意味がわかりませんでした。

 次にベイスターズ打線についてです。試合途中の選手交代は以下の様な形でした(敬称略)。

多村(2打席)→つる岡(2打席)→赤堀(一打席)

井手(たぶん3打席)→松本(2打席)

山崎憲(たぶん3打席)→加藤(2打席)

高城(たぶん3打席)→西森(1打席)

 まず最初に取り上げたいのが我らの渡邊雄貴選手です。先月のちょうどお盆くらいの頃に打撃好調と聞いていたので見るのを楽しみにしていたのですが、僕が見れるようになったらそれほど好調でも無い、良くも悪くもない所まで落ち着いてしまいました。そんな中での今日の試合でしたが、2打席目は追い込まれながら粘って粘ってタイミングを崩されながらもセンター前に強い打球で抜けるヒットを放ちました。タイミングを崩されてもあれだけの打球を飛ばせるリストの強さが渡邉選手の真骨頂だと思います。3打席目は塩見選手がいかにも投げづらそうにボールを先行させてのフォアボールとなりました。

 塩見選手にとって昨年打たれた1試合2ホーマーが相当なトラウマなんだろうというのが見て取れましたし、逆に渡邉選手の自信満々の態度を見ても、やはり何か他のピッチャーとは違うものを感じているのだろうと思います。ですが、非常に残念な事に、これが他のピッチャーを相手とすると続かないのが今シーズンです。

 もうゆっくり成長するのを待ってもらえる立場ではありません。それでも外野ではほぼレギュラー格として毎試合のように起用してもらえる優遇ぶりですから、イースタン閉幕までにひとつ打棒を爆発させて、なんとか一軍昇格を勝ち取ってもらえたらと思います。

 その他では、今日は試合中盤に関根選手の素晴らしい守備が有りました。2塁にランナーを置いた場面でセンター前ヒットを運ばれるも、関根選手の矢のようなレーザービームで本塁タッチアウト、失点を防ぎました。外野からのレーザービームで本塁タッチアウトする場面は、球場で見ていてこの上ない喜びに溢れる場面です。昨日の一軍の試合でレーザービームが的から大きく外れてしまう場面を見たばかりなだけに、これがプロの守備だぞと尚更嬉しくなりました。

 チームは今日も全体的にバットが湿りがちでしたが、途中出場の松本選手と加藤選手がそれぞれヒットを1本づつ放ちました。松本選手は1打席目にあわやレフト柵超え、ハマスタならフェンス直撃は確実のレフトフライ。最終回にはタイムリーヒットを放ってゼロ封を阻止し、加藤選手はマウンドに上ったばかりの安楽選手から一二塁間を鋭く抜けるヒットを放ちました。いずれも順調さを保っています。

 一方の楽天打線は打ちも打ったり二桁安打となりました。特に誰が良かったというのは思い出せませんが、皆さん大振りせずコンパクトに内野の頭をライナーで越えていくヒットが多かった印象です。6回にはリリーフで登場した田中健二朗選手を攻め立てて2点を追加しました。

 後藤光尊選手や岡島選手といった一軍でレギュラーを張っていなければいけない筈の選手もいましたが、動きもキビキビとしてそんなに調子が悪いようには見えません。後藤選手に至っては試合途中で退いてから若手と一緒に率先してボールボーイを務め、野球に対する真摯な姿勢のようなものも垣間見えました。

 ベイスターズのリリーフは6回から田中健二朗選手、7回から加賀選手、8回から大原選手、そして最終回は岡島選手がそれぞれ1人1イニングづつを投げました。

 今年はオールスターゲームにも出場した田中健二朗選手がマウンドに上がると場内から大きな声援が送られましたが、味方のエラーも絡んで2失点となりました。エラーがあったとはいえ、逆に百瀬選手の好プレーでヒットを1本阻止してのものでもありますし、打たれた打球はいずれも痛烈な非の打ち所のないものばかりでした。球の速さといい高さといい本調子から程遠いのは明らかで、どうしてこうなってしまったのだろうと首を傾げてしまいます。

 加賀選手と大原選手については、それなりの技術がありますのでファームでは簡単に料理できてしまうのだろうと思います。特にいつもと変わった様子はありませんが、一軍で結果を残すためにはもっと圧倒的なものが必要なのかもしれません。

 最後に登場した岡島選手が、もしかしたら今日登板したピッチャーの中で一番良かったかもしれません。とにかく球が速く見え、楽天の岡島選手もことごとく振り遅れて勝負にもならない感じでしたし、それ以降の純二軍な選手は赤子の手をひねるように仕留められてしまいました。出てくる打者出てくる打者がことごとく振り遅れまくる場面というのは、なかなかあるものではないと思います。1軍は左のリリーフが1人もおりませんので、もしかしたらリベンジのチャンスが有るかもしれませんね。

 楽天のリリーフは6回からゴールデンルーキーの安楽選手が登板しました。近年の横須賀スタジアムでは日ハムの斎藤佑樹選手や大谷翔平選手、楽天松井裕樹選手などそうそうたるゴールデンなピッチャーを拝んできましたが、こういってはなんですが、それらのゴールデンな顔ぶれと比べてオーラがいまいち劣る印象がありました。どことなく体が小さく見えてしまいました。

 肝心の投球は、あの売り物の豪速球は特に見られず、先頭の松本選手にはあわやホームランの大きなレフトフライ、続く加藤政義選手にはライト前にヒットを打たれてしまいました。ボールに力がないようです。後続が打ち取られて無失点で済みましたが、まだまだ本領発揮までには時間が必要なのかな?という印象を持ちました。

 その後はブルペンのリーダー格として若手からの人望も厚いと言われるベテランの小山伸一郎選手が登板して無失点で切り抜けるも、9回に登場したアンダースローの加藤選手が松本選手にタイムリーを浴びて1失点となりました。

 加藤選手のアンダースローはまだまだ洗練された感じが無く、かつてヤクルトに所属していた西崎選手のような印象を受けました。なかなか例えるのが難しいですが、オフの間にしっかり食べて走りこんでパワーアップする必要がありそうです。

 というわけで大盛況の本日の試合は楽天の勝利で終わりました。

 今日は楽天側の観客席で孤軍奮闘で一人声を枯らして応援している見た目が元西武の石井貴さんのような男性がおられ、楽天ファンは彼のリードに基づいて熱心に応援されておられました。試合終了後はベイスターズへの厚いエールを送って下さり、よくシーズン最終戦の後に両チームの応援団の間で交わされるエール交換のような微笑ましい場面もありました。

 ベイスターズは負けはしたものの、最後のエール交換で気分よく帰路につくことが出来たと思います。楽天ファンの例のお兄さん、ならびに皆さん、気分の良い応援を有難うございました。

東北楽天3-1横浜DeNA

勝:塩見

敗:モスコーソ

観客数:2015人