ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2015年5月10日 日本ハムvs横浜DeNA (平塚) の感想

 昨日一昨日に続いて試合を見に行ってきました。例年と比べて見に行ける試合の数が減ってきていますので、行ける時には行かなければと焦燥感にかられるようなりました。本当は以前のように横須賀スタジアム中心でゆったり見ていたいのですけど、こればかりは仕方ありません。忙しない限りです。

 しかしなんだかんだと今年10試合目の観戦になりました。BCリーグも含めると12試合です。いつもだいたいこれくらいのペースなのです。見に行ける試合の数が減っているというのはあくまで印象だけに過ぎないのかもしれませんね。

 そして、前回の平塚開催に引き続いて、産業能率大学の学生さんたちがカリキュラムの一環として平塚球場を訪れて何やらミーティングのようなものをなさっていました。前回もそうでしたが、わざわざ球場に来ているのに、スタンドの裏手にある球場通路で机と椅子にかじりついてああでもないこうでもないとやっておられます。

 産業能率大学の学生さんがベイスターズファームチームとコラボしてイベントを行う取り組みは湘南シーレックス時代から10年近く続けられているのですが、ただ長続きしているだけで、あまり実りが多くないというのが僕の感想です。日本の文系学問にありがちですけれども、机上の論理に終始して現場からどんどんかけ離れているのです。今回の産業能率大学も、せっかく球場に来ているのだから観客席に出向いて一人ひとりの観客に意見を聞いて回れば良いと思うのですが、そこまで本気で取り組む様子は見られません。産業能率大学という学校の能力のほどがうかがい知れると感じます。

 愚痴はともかく本題の試合についてです。

 ベイスターズが育成左腕の砂田選手、日本ハムが高梨選手の両先発ピッチャーです。

 僕が球場観客席に辿り着いた頃にはすでに3回表まで試合が進んでおりました。その時点で両チーム無得点、ベイスターズ砂田選手が気持ち良さそうにスイスイとテンポよく投球していました。教育リーグや開幕したばかりの頃はぴりっとしなかった砂田選手ですが、ようやく本来の力を取り戻せたのか、6回を投げて1失点と文句のない内容でした。球速も140キロ以上出せていましたし、無駄なフォアボールも見られませんでした。このままの調子でいけば7月末の期限までに支配下登録してもらうのも夢ではありません。

 一方の日ハム高梨選手が素晴らしいピッチングで6回表までパーフェクトを継続しました。今日はバックスクリーンから本塁方面に強い向かい風が吹いていた事で、本来なら柵超えするような大きな打球が外野フライに収まる幸運もありましたが、だいたいは自分の思い通りに打たせて取っていたと感じました。6回表に亀井選手にゴロでセンター前へ抜けるヒットを許し完全試合にはならず、7回にランナーを2人許したところでリリーフを送られて降板となりました。

 球速自体は140キロを超えない程度の表示で、平塚球場のスピードガンが少々厳しいのを加味してもそれほど速い球は見られませんでしたが、要所要所を低めに集め、曲がりの細かい変化球で器用に投げ切ったのではないでしょうか。パ・リーグの1軍は広い球場が多いですから、こういうタイプは重宝されるのではないでしょうか。

 次にベイスターズの打線についてですが、試合の前半がピシャリと抑えられていますのでコメントはありません。ようやく6回に育成の亀井選手がセンター前へチーム初ヒットを放って意地を見せたという感じでしょうか。

 亀井選手は高卒1年目のルーキーで高校時代も無名の存在、スカウトの目に止まったのも偶然の産物だったという話があります。しかしながら、守備の面については完成度が結構高いのです。1年目はキャッチングから送球までの動きに難があった高城選手と比べて亀井選手にこれといった悪い癖も見られません。そのおかげもあって今日も盗塁を一つ刺しました。キャッチングも安定しています。体格がまだまだ発展途上ですしバッティングもまだまだ相当な時間を要するでしょうが、守備についてはかなり高評価できるのではないでしょうか。担当スカウトが誰なのか知りませんが、これは相当な好素材を見つけ出したものだと驚きを隠せません。支配下ルーキーの百瀬選手もそうですが、守備型で好素材が揃いましたね。

 その他では、下園選手と宮崎選手が安定したバッティングでヒットを1本打ちました。絶賛もがき苦しみ中の山下幸選手も昨日に引き続きセンター右へライナーのヒットを打ちました。これ以外には特に何もありませんでした。

 一方の日ハム打線では、高卒ルーキーの高濱選手に待望の第一号ホームランが飛び出しました。平田選手が投じた140キロ台の速球を躊躇うことなく一振りで仕留め、レフトスタンドに突き刺しました。高校時代には現楽天松井裕樹選手からホームランを打った事もありました。高校1年の県予選で保土ヶ谷球場の場外に特大ホームランを打ったこともありました。体格的にも非常に恵まれており、僕はぜひドラフトで指名して欲しいと思った選手でもありました。高校時代の後半はやや伸び悩むような所もあったり、同級生の浅間選手が大ブレイクして影に隠れてしまうような感じにもなりましたが、プロ入り後はレギュラーとして試合に起用されて、思いの外順応しているようで嬉しく思います。今後は1軍のクリーンナップを張れるような選手になっていただきたいですね。

 続いてベイスターズのリリーフ陣ですが、7回は福地選手、8回加賀選手、9回平田選手がそれぞれ1イニングづつ投げました。福地選手は平塚球場のスピードガンでも140キロ台後半の速球を投げ、それは非常に夢があって良いなと思いましたが、コントロールはボールに聞いてくれというタイプのようです。体格といい利き腕といい巨人の戸根選手に似た印象を持つ福地選手ですが、1軍で投げるにはもう少しコントロールの精度がほしいです。フォアボールとヒットで1失点です。

 8回の加賀選手は左の大田選手との対戦からスタートしましたが、いきなりクリーンヒットを打たれてしまいました。球速は140キロを計時し、右打者にはゴロを打たせるピッチングで無失点で抑えました。やはり右打者に絞った起用が必要なのでしょうか。

 最終回は平田選手がマウンドに上がりました。今日のベイスターズ投手陣では最も球速が速く、MAXで147キロを計時しました。平塚球場の厳しいスピードガンを僕なりに解釈すると152キロになります。ですが、それが球の威力として伝わっていないのか、高濱選手にレフトへホームランを打たれ、続く森本選手にもあわや連続ホームランという特大のセンターフライを打たれました。被安打は高濱選手の1本のみですが、ちょっと大きな当たりを連続して打たれたのが不安だなと感じました。このあたりが1軍にあげてもらえない所以なのかもしれません。

 最後に日ハムのリリーフ陣についてですが、一昨日も登板した白村選手が7回途中からマウンドに上って8回終了まで投げきりました。140キロ台後半の速球でポンポンとストライクを稼ぎ、ベイスターズ打線の気勢を削ぎました。入団当初から球の速いピッチャーではありましたが、これだけストライクを取れるようだと1軍でも良いポジションをもらえるのではないでしょうか。

 そして9回はお待ちかねの大スター斎藤佑樹選手がマウンドに上がりました。ウグイス嬢の「ピッチャーさいとうゆうき♪」のコールがかかった瞬間に球場がどっと湧き、それまで球場の裏手に引きこもっていた産業能率大学の学生さんたちも一斉に飛び出してきて斎藤佑樹選手の姿に夢中になっているようでした。バックネット裏の最前列では斎藤佑樹選手の写真を撮ろうとする観客がズラッと並び、さすがスターは違うなと感心させられました。肝心のピッチングも140キロ台後半の速球をポンポンと投げ込み、早大の先輩である松本啓二朗選手を赤子の手をひねるように内野ゴロに打ち取りました。しかし大物食いに定評がある宮崎選手が一矢報いる左中間オーバーのツーベースを放ち、下園選手が得意の選球眼を発揮してフォアボールで出塁、2アウトながらホームランでサヨナラの場面で赤堀選手が登場するも、あえなく討ち取られてゲームセットと相成りました。

 今回の日ハム3連戦は1戦目に大谷翔平選手、3戦目に斎藤佑樹選手と、球界を代表するビッグネームを2人も拝むことが出来て、これはこれでなかなか満足度の高い試合観戦になりました。

 残念ながら今日は敗れてしまいましたが、強力なピッチャーを相手にしてもひるまずに一矢報いることが出来たのは由としたいと思います。

 また、今日の試合が行われたパレスタ平塚球場(バッティングパレス相石ひらつかスタジアム)では明後日の12日に1軍のベイスターズ中日ドラゴンズの試合が行われます。球場周辺の公共駐車場がいつもどおり無料で利用できるのかどうかわかりませんが、満車になるのはほぼ確実ですので、お車で来場される方は球場から平塚駅寄りのコインパーキングを利用する事も念頭に置かれたほうが良いと思います。比較的球場に近い平塚郵便局のコインパーキングは相場よりかなり高いので国道1号より駅側のコインパーキングがオススメです。電車で来場される方は、夜9時半を過ぎたあたりから帰りの電車に注意しましょう。駅までが遠いですから、横浜市内にお住まいの人は下手をすると終電すれすれになる恐れがあります。前もって注意しておきましょう。

 それでは次回の更新をお楽しみに。See you again

以上