ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

久しぶりの横浜スタジアム

 まったくの余談ですが、時々「横スタ」と呼ぶ人を見かけては、その度にムシャクシャしております。横浜スタジアムなのか横須賀スタジアムなのかわからないじゃないか!と憤っているのです。ある意味「ムサコ」と地名を略して呼ぶ人と似たような思いです。それは武蔵小杉なのか、それとも武蔵小山なのか、はたまた武蔵小金井なのか。「ムサコ」と呼ぶのを見聞きしてムシャクシャする人に僕の気持ちをわかって欲しい、そんな今日この頃ですが、皆様如何お過ごしでしょうか。

 さて、今日は久しぶりに横浜スタジアムに行きました。ファームの試合日程が少なくなり、見るものが無いので一軍でも行くかという、普通の人とは逆のパターンで足を向けてみたのです。試合の内容についてはテレビやネット放送でご覧になっている方も多いと思いますのでそこには触れず、久しぶりの横浜スタジアムで思ったことを黙々と書き連ねたいと思います。

 さてさて、DeNAベイスターズになってから横浜スタジアムの内野チケット売り場は大行列に並ばなければならなくなったという教訓をもとに、いつもより早めに家を出て、だいたい17時位にはハマスタに到着しました。チケット売り場はそれほど混んでおらず、3組くらい待ってチケットを引き換えてもらえました。ファンクラブの特典チケットなのでお金がかかりません。

 本来なら前売りチケットを買えればよいのですが、あいにくと僕の仕事はその日の14時くらいになるまで先が見えませんので、土日以外は前売り券が買えないのです。だから混雑しないであろう、当日券も入手が確実な平日のヤクルト戦を狙ってきたのです。出来ればイースタンリーグのチーム以外が良かったのですが、阪神戦も広島戦も混みますし、中日戦は予定が合わなかったので、それで今日になりました。

 久しぶりの横浜スタジアムには、レプリカユニフォームを着ている人がそこいら中にいました。ホーム球場なのだから当然といえば当然ですが、平日の17時でこれは壮観な景色だと感じました。そもそもファームの球場にはこんなに大勢のお客さんもいませんし、レプリカユニフォームの着用率もこんなには高くありません。これぞ1軍だと圧倒されたのです。

 球場内に入ってみると、広いなと感じました。グラウンドの寸法は若干横須賀スタジアムの方が広いのですが、やはりスタンドの収容人数が20倍も大きいですから、その分広く感じるのです。電光掲示板も立派です。日ハム鎌ヶ谷のオーロラビジョンで驚いている場合ではないなと思い直しました。

 試合前の演出も活気にあふれていました。TBSベイスターズだった頃は淡々と薄味のBGMが流れるだけでしたが、今では電光掲示板に昨日の試合のプレイバックが流されたり、なんだか感動的な映像が流されたりして、思わず食い入るように見てしまいました。きっとテレビ受像機が普及したばかりの時代の人はこうやってテレビを見たんだろうなという位の勢いで見ました。DeNAはよく頑張っているし、お客さんが増えるのも頷けるなと思いました。

 試合開始30分前には恒例のスタメン発表です。ここで久しぶりに応援団の生演奏を聞くわけですが、生は違うなと感動しました。なぜか子供の頃に通いつめた川崎球場を思い出しました。生で見るロッテ応援団の迫力はテレビ神奈川を通してみるのとは大違いだと、文化放送ライオンズナイターを通して聞くのとは大違いだと子供ながらに感動していたのですけど、その感動が蘇ってきました。

 スタメン発表では4番で筒香選手がコールされて、そこでまた思わずホロリときました。去年はファームで下位打線を打つまでになり、このままではどうなってしまうだろうと心配したのに、それがよくぞ立派に成長なされたと、まるで若殿に仕える家来になった気分で感動しました。

 そうこうするうちに試合が始まりました。初回のヤクルトの攻撃はボヤボヤしているうちに終わってしまい、裏のベイスターズの攻撃から集中し始めました。梶谷選手の先頭打者ホームランは皆さんも御存知だと思いますが、パッと見た感じでライトフライだと思いました。実際あの飛距離だと横須賀スタジアムではフェンスを超えません。プロ入り初登板の杉浦投手はプロの洗礼を浴びたというよりはハマスタの洗礼を浴びたと言うべきでしょうか。先日も高橋尚成選手が「ハマスタでなければ」と語って顰蹙を買っていましたが、そのようなものです。

 やがて雨が降り始めました。いつものファームの試合を見ている感覚でバックネット裏奥の方の屋根のあるあたりに逃げ込めばいいと後ろのほうを見ても、ここ横浜スタジアムには屋根がありません。バックネット裏に屋根がある横須賀スタジアム平塚球場が恋しくなりましたが、あらかじめ持参した雨具で問題なくやり過ごせました。

 雨がやんだのを見計らって崎陽軒でシウマイチャーハンを買いました。座席から売店までの距離がえらく遠く感じられました。座席に戻って食べ始めると、またしても雨が降り出して腹が立ちました。やはり横浜ドームを作るべきだという思いをより一層強くしました。シウマイチャーハンのチャーハンが美味しくないのでますます腹が立ちました。崎陽軒は横濱一品香(横浜ローカルの中華料理チェーン)にチャーハンの作り方を教えてもらえ!と思いました。

 そんな僕の腹立たしさも、山口投手の快投とグリエル選手のタイムリーが癒してくれました。グリエル選手のタイムリーを打った後の、12塁間の挟殺プレーはグリエル選手必死の逃亡劇で心が熱くなりました。アウトになってなるものかと、あんなに必死に挟殺プレーから逃げ回る選手を初めて見た気がします。それまでの試合の中でヤクルトの選手が全力疾走しないのを見て憤っていたので、グリエル選手には本当に癒やされました。これぞ本物の全力プレーです。まさに優勝を争う勇者の姿です。

 山口選手のたくましい姿にも目尻が下がる思いでした。山口選手も昨年はファーム暮らしが長かったですから、このまま落ちぶれてしまうのかと心配でなりませんでした。それがこうやってシーズン終盤の大事な試合でプレッシャーに打ち勝って完封してしまうのですから、本当に立派になりました。

 今日もいつもの調子で車で来てしまったのですが、とても後悔しました。周囲のお客さんたちが売り子さんからビールを買って美味しそうに呑んでいるのを見て、車で来たせいで呑めない自分が恨めしくなりました。

 勢いで呑んで代行運転でも頼めばいいかとも思いましたが、スマホで代行運転の相場を調べて意外と高いので萎えました。僕の家は横浜駅からタクシーを使って深夜料金でも3000円くらいの距離なのですが、代行だと5000円くらいかかりそうなのです。さすがにそれは無いなと、ビールは諦めました。ファームの試合でも呑んでいる人は少なくないですが、売り子さんがいないですから、あまり視界に入らないのです。売り子さんの意義みたいなものを痛感しました。次は電車で来ようと固く誓いました。

 そんなこんなで試合が終わり、見事にベイスターズが勝利、ヒーローインタビューも見届けて球場を後にしました。帰りしなにファーム応援団の団長さんが一人とぼとぼ歩いているのを見かけました。あの人は1軍も見に来るのかと、その愛情の深さに感心しました。

 今年の春くらいは「中畑監督のうちは見に来るものか!」と意固地になったりもしていたのですが、こうしてたまに来てみるとまんざら悪いものでもないなと思い直しました。これからファームの試合が少なくなるので、その分の隙間は1軍で埋めてもいいかもなと、そんなふうに考えています。

以上