ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2014年8月26日 日ハムvs横浜DeNA (横須賀) の感想

 横浜市内をどんよりとした雲が覆い、果たして試合は行えるのだろうかと半信半疑に思いながらも横須賀スタジアムを目指しました。試合開始に少し間に合わない程度の時間に駐車場に入ると、僕の前をゆくのは乙坂選手のご両親でした。乙坂選手は実家が横須賀スタジアムから比較的近いこともあってか、ご両親、特にお父様がよく球場に来られるようです。

 恰幅の良い白人の男性で、乙坂選手のレプリカユニフォームにベイスターズの帽子をかぶっているその姿は、外国人の観客が多い横須賀スタジアムにあっても尚、よく目立つ存在です。果たして、乙坂選手はご両親の前で活躍することが出来るでしょうか。

 さて、今日のスターティングオーダーはこちらです。

 ベイスターズが高崎投手、日ハムが斎藤佑樹投手の両先発です。いずれも1軍の開幕投手を経験した者同士、ここでは熾烈な投手戦が期待される所です。なお、23日の巨人戦で負傷退場した宮崎選手は問題なくスタメンサードで先発出場したものの、そろそろ復帰が期待される筒香選手の姿は今日も見られなかったようです。

 まずはベイスターズの先発高崎投手ですが、今日のピッチングを100点満点で採点するなら120点を与えたいくらい、抜群に素晴らしい内容でした。5回を投げて被安打ゼロ四死球ゼロ、奪った三振は約11。味方のエラーでランナーを2人出しましたが、日ハム打線は手も足も出ないお手上げ状態でした。まともに芯を捉えた強い打球すら見当たりませんでした。今まで見たことがない位速い球を投げ、ウイニングショットのスライダーで日ハム打線が総じて扇風機と化しました。

 確か高崎投手は前回の1軍の先発で負け投手になって即刻2軍落ちさせられたものと思いますが、たかだか1回打たれたくらいですぐに2軍落ちとは、いくらなんでも厳しすぎると言いましょうか、安直過ぎるのではないでしょうか。2軍落ちさせずにそのまま次の登板を迎えていれば今日のデキを1軍の試合で発揮できたでしょうから、大変な機会ロスです。1つ勝つ事の大変さをわかっていればこそ、この調子の良い高崎投手を2軍の試合で使ってしまった事がかえって悔しくなる位、今日は抜群の内容でした。

 反対に日ハム先発の斎藤佑樹投手は悲惨の一言でした。1回裏ベイスターズの攻撃で、1番乙坂選手の打席は見ていないのでどうだったかわかりませんが、2番加藤選手のライト前の微妙な当たりをヒットにされてから連打につぐ連打を浴びて丸焦げになってしまいました。3番井手選手8番嶺井選手に1イニングで2本もホームランを打たれトータル6失点、2回裏は持ち直したかに見えるも、3回裏に再び連打を浴びて更に2失点で今日の失点は8点に及びました。

 なぜこれだけ打たれたかといえば球が高めに浮き続けたからだと思いますし、球速もいつもより遅かったのではないかと思います。まだ雨が降る前から打たれていましたので雨で手先が滑った云々の理由もありません。この前1軍で復活勝利を上げてこのまま再び北海道の人になるのかと思っていましたが、この様子ではまだしばらく千葉県鎌ケ谷市の人であり続けるのだろうと思います。

 打線の方は、おおむね活況でした。2番加藤選手がいずれも良い場面でマルチヒットをマークし、3番井手選手は最初の打席でレフトに打った瞬間それとわかる惚れ惚れするような美しいホームランを放ったかと思えば、第3打席は右中間に技ありの2ベースを打ちました。第2打席は三振でしたが、特大ファールで数本粘って価値のある三振だったと思います。4番の中村ノリ選手もライト線に技ありの2ベースを打ち、走者としても激走しました。なにより驚いたのが嶺井選手。左打席に入った最初の打席はライトに3ランホームランを打ったかと思えば、やはり左打席に入った次の打席(多分)ではレフトにあわやホームランのタイムリー2ベースを放ち、恐らく今日だけで4打点の荒稼ぎをしてくれました。いやによく打球が飛ぶので嶺井選手のバットにコルクでも仕込んでいるのでは?とさえ疑ってしまうほど、今日の嶺井選手の打球はよく飛びました。代打で途中出場した赤堀選手もタイムリー2ベースを打ちました。

 この大盛況の打線の中でぱっとしなかったのが乙坂選手と関根選手。二人とも変にタイミングが合わずにまともな打球も飛ばせず、なぜか斎藤佑樹投手をはじめ全ての日ハム投手に軽くひねられているように見えました。何かあったのでしょうか。

 ベイスターズのリリーフ陣についてですが、6回から北方投手が1イニングを投げました。

 北方投手の登板を見るのはかなり久しぶりなのでじっくり書かせていただきます。「サイドスローにします宣言」→「サイドスローやめます宣言」以来では初めて見るのだと思いますが、やはり北方投手らしさ全開の荒々しいピッチングを展開してくれました。これを見た後でヤクルト新垣投手のピッチングを見ると、たぶん新垣投手の事がコントロールの良い投手に見えるだろうと思います。

 結局フォアボールをいくつか、デッドボールもひとつ与え、まともな被安打は岸里選手の1本くらいだと思いますが、3失点となりました。今日は野手陣のポジションがいつもと違ったせいかエラーが多かったのですが、この北方投手の登板時はますます酷い事になって投手野手ともに、ファームでもなかなか見られないコントのようなグダグダな展開になりました。あわや満塁ホームランとなる特大ファールも打たれましたので、それを思えば3点で済んで良かったです。こういった展開にもカリカリせず、微笑ましく見守るのが長生きの秘訣だと僕は考えます。

 7回は大田阿斗里投手が登板し、あっという間に片付けていきました。6回の守りがえらい長かったので7回のあまりの早さに時間の錯覚みたいなものを覚えました。アトリ投手は球速コントロールともに調子が良いようなので早く1軍にあげて欲しいです。8回は藤江投手が登場し、こちらも三者凡退で片付けていきました。最終回は通訳を従えてソーサ投手がマウンドにあがり、ものすごい速い球を低めにビシビシ決めてあっという間に試合終了に持ち込んでくれました。外国人枠の問題さえなければ間違いなく1軍に昇格できるだろう内容でした。

 日ハム投手陣は先発の斎藤佑樹投手が早々降板してしまったので、そこから5人の投手が1イニングづつ投げていきました。元ベイスターズ佐藤祥万投手も万雷の拍手の迎えられて8回裏に登板し0点に抑えました。球速が前よりも速くなったような印象を受けました。三菱ふそう野球部出身の選手は超地元ということもあって密かに応援する僕ですが、その1人である矢貫投手も登板し内村選手赤堀選手に打たれてあいにく1失点となりました。

 今日の内野陣はいつもと若干異なる守備位置についていたので、その中でファーストを守った飛雄馬選手について感想を書きますが、やはり慣れていないせいもあって非常に下手でした。内野ゴロの送球を受ける際にベースから足が離れてしまってエラーがついたり、日ハム北選手のファーストゴロを前で取るか待って取るか迷った挙句なぜか下がってしまったり、その後の連携プレーでもミスが出ました。

 1軍で後藤武敏選手が不慣れなサードやレフトの守備についた試合で全く打てなくなってしまった事がありましたが、飛雄馬選手は不慣れな守備位置でも打席に影響を及ぼさずにバットで結果を残せました。そこの部分は良いですが、チームは飛雄馬選手を今後どう扱っていくつもりなのか、ちょっと心配になってきました。このままでは内野全ポジションを「そこそこ守れる」選手にはなれるでしょうが、そうすることが返って一流の守備から遠ざけてしまう事にも繋がりかねません。

 今のベイスターズのショートのレギュラー争いは過去10年位の中で最も低レベルなのでは?と僕は考えているのですが、だからこそ飛雄馬選手はファーストをやらせて変に遠回りをさせるよりも、1軍で出ている山崎選手や白崎選手とガチンコでショート争いさせる方が、チームにとっても飛雄馬選手にとっても良い選択なのではないでしょうか。

 ベイスターズには石井琢朗選手を筆頭に藤田選手や渡辺直人選手といった球界随一の名ショートが居たわけですが、それがどうしてこうなってしまったのか。ショートの守備の重要さを今一度噛み締めて、変にあちこち守らせずにショートの守備をとことん極めてくれないものでしょうか。本当はセカンドとセットで究極のセンターラインを構築して欲しいのですけど、それは無い物ねだりになりますから、まずはショートをしっかりして欲しいと願わずにはいられません。

 そういった感じで、勝つには勝ちましたが、色々と反省すべき点が残った今日の試合でした。明日は平塚球場でナイターの日ハム戦です。

日ハム3-10横浜

勝:高崎

負:斎藤佑樹

本塁打:井手、嶺井

以上