ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

再び動き出した横浜ドーム構想

 いつもはブログタイトル通り2軍の話題を中心に取り上げていますが、今日は1軍に関連するこの話題を取り上げたいと思います。

横浜ドーム構想が再燃 経済界、具体案を公表

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO75518460R10C14A8L71000/

 横浜市に新たにドーム球場を作ろうとする動きは以前にも起こりましたが、その構想が十数年にも及ぶ雌伏の時を経て、いよいよ現実味を帯びてきたというのです。

 横浜にドーム球場を作ろうというのですから、当然のことながら我らがベイスターズが無関係である筈もなく、従ってベイスターズファンの立場から意見を述べるとしますと、大いに賛成したいと考えています。

 まず、ドーム球場という形態について賛否両論あると思います。お天道さまの下でやるのが王道だ、とか、暑い時期にビール片手に見るナイターは最高だ、とか、その一つ一つが確かに傾聴に値する素晴らしい意見だとは思いますが、しかしながら、ドーム球場を本拠地とするチームのほうが何かと有利でそれが成績にもハッキリと現れているのを鑑みますと、ドーム球場という選択が現実的ではないでしょうか。

 ドーム球場は試合が雨で中止にならないので日程が計画通りに進捗しますが、これによってシーズン後半の過密日程が回避されます。春や秋の寒い時期、真夏の猛暑日も一定の環境で試合ができるので蓄積される疲労の度合いが軽減されますが、それが長丁場のシーズンの最後の方になって差として現れるのです。

 ドーム球場を本拠地とする巨人中日ソフトバンク日ハムが毎年のようにリーグ上位としての地位を固めつつあるのも、ドームのメリットを最大限享受しているからです。

 営業的にも今の横浜スタジアムよりもはるかに良いのではないでしょうか。

 観客席をどれくらい設けるつもりなのかわかりませんが、満員札止めのスターナイトの試合ですら3万人に届かないキャパシティの横浜スタジアムより、観客動員数が5万人くらいとれるような大きさの球場の方が収益面から考えてプラスになるのは間違いありません。

 球場を大きくすることで来場者の客単価を増やす工夫がしやすくなるメリットも見逃せません。単純に快適で高付加価値のシートを現在のSS指定よりも高く売り出すことも可能でしょうし、飲食物の販売スペースも増やせます。座席が狭いせいで飲食物を買いに動くのも躊躇われる現状の横浜スタジアムより、通路や座席ピッチを広くして身動きしても周囲のお客さんに迷惑をかけずに済むようにすれば、その分来場者の食が進むのは間違いありません。

 あとは、毎試合何万人もの来場者が見込まれる場所だからこそ、企業に広報活動の場を提供することもできるのではないでしょうか。例えばカード毎とか月毎とかでイベントスペースを貸し出して、日産自動車に新型車の展示をさせてみるとか、電機メーカーに新型スマートフォンのタッチアンドトライキャンペーンをやってもらうとか、もしくは地方の名産品を販売する物産展をやるとか、何万人も来場者がいる場所ならではの場所貸しビジネスにも利用できるのではないでしょうか。

 球場の経営形態としては、横浜スタジアム横浜市第三セクターに経営させて色々な問題を生じさせた事を反面教師として、今回はなるべく民間資本をかき集める方向でやっていくべきです。我が国の大企業は今でも数百兆円レベルの剰余資金を有効活用させずにだぶつかせておりますので、そういった企業を複数社束ねてジョイントベンチャーを形成する事はできないでしょうか。ハコモノを作るとなるとすぐに公的資金に委ねがちですが、横浜というロケーションを踏まえれば、全て民間投資で行ってもきちんとした利益を得られるだけのものが出来ると思います。

 むしろ公的資金を投じさせることで役人の天下り先のようにでもなってしまえば、時代時代の変化に応じた柔軟な経営ができなくなる恐れが高いと危惧されます。

 球場を作るからには、ベイスターズが試合を行わない日にいかに有効に運用していくのかがカギとなります。

 現在の公式戦日程では約70試合、それにオープン戦が10試合あるかないか、順調に勝ち進んだ場合のプレシーズンマッチが数試合しかありませんので、今までと同じような活用法を漫然と続けているだけでは、1年365日のうち1/3も埋められません。

 そこで提唱したいのが、シーズン中に関しては、ビジターゲーム開催日は原則全てパブリックビューイングとして、しかもグラウンドを開放してはどうでしょうか。グラウンド上をビアガーデンにして、電光掲示板にビジターゲームの模様を映して、飲食をしながらベイスターズの試合をグラウンド上で観戦できるようにするのです。入場料は取らないほうが良いとは思いますが、そこは臨機応変に対応してくれればよいです。なにぶんグラウンド上とあって非常に広いですから、相当な規模のビアガーデンになります。

 それでもかなりの場所が余ると思いますので、余った場所でベイスターズOBによる、かつて西武ライオンズが行っていたサラリーマンナイトのような催しを常設で行えないものでしょうか。ベイスターズOBで球団職員の鈴木尚典さんや北川利之さんや桑原義行さんがコーチ役になって、仕事帰りのサラリーマンにノックを浴びせたり打撃指導をしたりするのです。会社帰りに同僚たちと連れ立って、お酒を飲む人もいればノックを受ける人もいる、なかなか愉快な空間になるのではないでしょうか。

 また、仮にこのアイデアを実現しますと、365日中160日くらいを埋めることが可能になります。それでもまだ200日くらい稼働が余ってしまいますが、そこから先は高校野球の大会であったり、野球以外のイベントで埋めていくことが可能になるのではないでしょうか。

 僕は1978年生まれ、つまり横浜スタジアムと全くの同い年になります。僕は今でもピチピチの若者でいるつもりですが、客観的にはもうおじさんと呼ばれる年代ですし、横浜スタジアムも同様の扱いになってしまいました。かつて日本で一番広い球場だったのに、今では球界随一の狭い球場として散々な言われようです。あまりの言われように、たまに腹が立つ事もあります。

 ですが、そろそろ現実を直視しなければならない時期にさしかかっているのまた事実でして、新しい球場の話はいい加減具体的なものを煮詰めていかなければならないのでは?と考えています。

 一刻も早く横浜ドームを実現して欲しいと願っております。

以上