ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2018年9月30日 ヤクルトvs横浜DeNA (横須賀) の感想

 

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 ファン歴の長い方や勘の良い方は既にお察しのことと思いますが、明日10月1日はNPB12球団の戦力外通告解禁日となります。

 

 ですので、明日、日付が代わったらヨーイドンで、スポーツ紙各紙のWEBサイトから「○○選手が構想外」等といったニュースが放たれるようになるものと思われます。

 

 

 また、今日行われたファームの最終戦においては、今季限りでベイスターズのユニフォームを脱ぐ事となる選手の最終出場が取り計らわれるのが慣例のようになっていたりもするので、ですので今日のような大型の台風が押し迫っている中でも、まさに万難を排してでも球場に駆けつけようと、僕は考えたわけです。

 

 

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 今日のスタメンはご覧の通りです。今週予定されていた6試合のうち4試合も雨で流れた事と、次の試合となる10月8日開幕のみやざきフェニックスリーグまで日が空く事等の理由もあって、今日は両チームとも選手交代が非常に頻繁で、「1人でも多くの選手を起用しよう」というベンチの意図が見えました。

 

 まずはベイスターズ先発の桜井選手ですが、1イニングを投げただけで降板してしまいました。今日登板する予定だったピッチャーが数多い上に、雨雲がすぐ近くまで来ていて途中で試合が打ち切りになる恐れがあったので、1イニングのみの登板になったと想像されます。

 

 僕は桜井選手をこの目で見るのは初めてで、いつも見たいと思っても行き違いになっていたので、最後に実現出来て嬉しいです。

 ストレートの球速は140キロ前後で、この1イニングだけを見た感想としては京山選手の左投手バージョンという印象を受けました。ベイスターズのルーキーピッチャーはだいたい球速を抑えめに、その分球の回転やコントロールを重視して投げる傾向がありますので、桜井選手もそういった形で学びを得て、徐々に球速も伸ばしていくようになるのかもしれない、と思いました。

 とにかく1イニングしか見られませんでしたのでそこまでの感想が浮かばないのですが、比較的1軍定着が早そうな感じがするという事だけ書いておきたいと思います。

 

 

 ヤクルト先発の山中選手も短い2イニングで降板です。初回はコントロールに相当苦しんでいて、関根選手にデッドボールを当て、細川選手にもハッキリと分かるフォアボールを許しました。その他にもあわやデッドボールという場面が有りました。

 山中選手は数少ないアンダースローのピッチャーですが、アンダースローのピッチャーは皆さん球速がそれほどでも無い人が多く、それゆえコントロールが生命線を握るわけですが、かつて見た渡辺俊介選手の現役晩年もそうでしたけれども、百戦錬磨のベテラン選手ですらかなり大きな幅でコントロールを乱すことがあって、山中選手もご多分に漏れず、そんな感じの苦労をしているようでした。

 コントロールに苦しむというのは若手ピッチャー特有かといえばそうでも無く、プロ野球選手の奥深い悩みの谷間を垣間見た、とか言うと大袈裟でしょうか。

 

 

 次に野手について。

 

 

 まずお断りをしておかないとなりませんが、僕は今日、台風の影響で高速道路が通行止めになる事が予めわかっていましたので、夕方の16時で球場を後にしてしまいました。6回裏ベイスターズの攻撃まで見届け、ウグイス嬢の「ピッチャー国吉!」のアナウンスに後ろ髪引かれる思いで、まさに断腸の思いで帰途につきました。

 

 

 なので6回までに出場した選手の感想しか書けませんが、その最後の6回裏、山下幸輝選手が右中間にソロホームランを打ちました。打った瞬間に「これはホームラン」とわかる、文句なしの放物線を描くホームランです。

 ただし褒めてばかりもいられません。あれは確か6回表、コントロールに苦しむ熊原選手がフォアボールのランナーを1.2塁に置いて、やっとの思いで打ち取ったサードゴロを、ややジャンピングスロー風味な格好で1塁に送球するも、送球が逸れてエラーとなりました。

 バッターランナーは右打者の荒木選手で、そこまで一刻を争うような状況でもありませんでした。だから丁寧に送球する場面だったわけですが、あの送球姿勢はTPOをわきまえない、ややもすれば「雑」だとも言えるプレーだと僕は感じました。

 僕は今年山下幸輝選手のバッティングを何度も褒めてきました。それと同時に、守備に対する苦言を何度か書いてきました。それが最終戦でも凝縮するように発生して、フラストレーションが溜まりました。

 今季限りでベイスターズのユニフォームを剥奪される選手たちの姿を見て、何かを感じ取ってくれたらと思います。

 

 

 もう一人挙げるとすれば、飛雄馬選手でしょうか。今季はいつ見ても堅実なバッティングで一日一善を達成しているような印象があって、今日も逆転タイムリー2ベースを打ちましたし、僕が帰った後ももう1本追加したようでした。守備も、定位置とは言い難いファーストにおいて、照明の暗い横須賀スタジアムでファウルフライが飛んでも安心して見ていられるくらい、実に堅実なものでした。

 バッティングに関しては今季に何かを掴んだように見えるのですが、恐らく彼は、一軍に上がると緊張して実力を発揮できなくなるタイプのような印象を受けています。彼が初めて一軍昇格して試合に出してもらった時の事はよく覚えていますが、最初の打席はガチガチに固まっているのがテレビ越しでもわかるくらいでしたし、守備ではエラーもしてしまったと記憶しています。

 それくらい真面目な青年だという事で、だから横須賀のファンからも深く愛されているんだろうと思いますけれども、本当に何か一つでもグッと来るような成功体験を掴んでくれれば、一気にスターダムにのし上がってくれるんじゃないかと、今日も思いながら見ていました。

 

 

 今日のヤクルトは投手も野手も中堅~ベテランクラスの選手が大挙出場していて、時節柄、あちらもあちらでいろんなものが内包されているんだろうなと感じながら見守りました。

 

 

 そんな中で、やはり目立ってしょうがないのがゴールデンルーキーの村上選手です。先日の一軍デビューではいきなりホームランを放って度肝を抜かれましたけれども、ファームに戻って一通りの動きを見て真っ先に感じたのは、守備が春先と比べて圧倒的に上達している事でした。

 元々彼は高校時代までキャッチャーでしたので、コンバートされたばかりのサードの守備が拙いのは致し方ない事なのですが、それからおよそ半年弱で打球への反応が良くなって守備範囲が広がり、グラブさばきもうまくなって捕球が安定してきました。高卒1年目の内野手としては充分評価できる所まで向上したと言えるでしょう。

 僕のこれまでの経験上で言えば、守備をしっかり努力できる若手選手は、その後もしっかり成長して1軍定着しやすくなります。きちんと守れるだけで1軍首脳陣が我慢しやすくなるのもそうですが、打撃がウリの選手が守備でしっかり努力しているというのは、それだけ野球に誠実に取り組んでいる証ですから、その人並み外れた努力が必ず生きてくるのです。

 プロ野球選手は皆努力しているのです。そこで更に一歩抜きん出てくるには、それだけの才能があるのも去ることながら、やはり人並み外れた努力と向上心が不可欠という事で、今日の村上選手からはそういった裏側の良い部分を感じさせてもらえたと思います。

 

 

 

 次にリリーフについて。

 

 

 今日は前もってスポーツ紙各紙の報道で、今季限りで引退する加賀選手が登板すると報じられておりました通り、4回頭からマウンドに上がって、引退登板では異例の1イニングを投げました。

 

 対戦したのはヤクルトの上位打線で、引退するピッチャーが相手だから忖度したというような雰囲気も全く無く、被安打1の無失点で最後の登板を終えました。

 加賀選手はルーキーの年に先発でデビューして、味方打線の援護に恵まれなかったせいで勝ち星には反映されませんでしたけれども、非常に素晴らしい先発ローテの柱として活躍してくれました。

 しかし、彼はいい意味でも悪い意味でも器用過ぎました。尾花監督の時代にリリーフピッチャーが不足しているからといってリリーフに回され、そこでもすぐさま順応して活躍してしまったが為に、それ以降、チームは5位に大差をつけられて最下位に沈んでいるような状況でも毎日のように投げさせられて、それで短命に終わってしまったんじゃないかと、僕は当時の首脳陣に対して恨めしい気持ちを、未だに持っています。

 最近ファンになったばかりの方はご存知ないかもしれませんが、彼はコンスタントに150キロ前後の速球を投げ、それでいてメンタルが強くてコントロールも良い、優秀な先発ピッチャーだったのです。

 それがどうして、まだ30代前半で衰えるような年齢でもないのに140キロも出ない軟投派ピッチャーになってしまったのか。悔やんでも悔やみきれない事です。

 

 加賀選手は必ずや良い指導者になりますので、来季は大きい背番号を背負って、指導者としてベイスターズのユニフォームに袖を通して欲しいと願っています。

 

 とにかく、お疲れ様でした。

 

 

 順番は前後しますが、3回から福地選手がマウンドに上がりました。福地選手といえばルーキー時代は150キロを超える豪速球を投げるリリーフピッチャーとして一軍で活躍した時期もありましたが、昨年今年と一軍での登板機会は無く、球速もルーキーの頃の面影が全く無い、140キロ前後しか出なくなってしまいました。

 去年は一時期、復活したと思える瞬間があったのです。当時キャッチャーに挑戦していた佐野選手とバッテリーを組むとなぜか不思議と球速が元通りに蘇り、かねてからの懸案だったコントロールも落ち着き、数字も防御率2点台まで上がってきたのです。

 ですから、当時ベイスターズに移籍してきたエスコバー選手と似たような感じで、左の剛速球リリーバーが2人も出来たら頼もしいなぁと非常に嬉しく思っていたのですが、今日、久しぶりに見た福地選手は、再び140キロ前後の球速しか出せない、どこか大人しい感じの、自信無さ気な雰囲気のピッチャーに舞い戻ってしまったように、僕には見えました。

 

 福地選手に来年があるのかどうかは僕にはわかりませんが、かつて三嶋選手が辿った道に非常に似ているように感じているのもありまして、どうか、三嶋選手のように復活させてあげられないものだろうかと願ってしまいます。

 

 

 その他、僕が球場を後にした6回までで須田選手、進藤選手、野川選手、熊原選手、藤岡選手が代る代るマウンドに登りました。

 

 須田選手のマウンドについては既に様々なSNSで取り沙汰されている通りです。まだ物事が公式に詳らかになっていませんので、あえて言及しないでおきたいと思います。

 

 

 

 ヤクルトは3回から2年目の寺島選手が2イニングを投げ、その後は古野選手平井選手と繋ぎました。

 

 寺島選手は昨年故障で出遅れがあったのは承知していますが、今日もいまいち本調子に程遠く、恐らく140キロ前後しか出ていなかったように思われます。松尾選手に許したベイスターズのチーム初ヒットもそうでしたが、球が高めに浮きがちで、何か前途多難を予感させるピッチングだったと思いました。

 

 

 

                ■

 

 

 というわけで今シーズンの最後の試合観戦を、志半ばの6回終了までで終えることとなりました。そのため万永監督の最後の挨拶も聞けませんでした。これが一年の締めくくりの恒例行事でしたので、モヤモヤが収まりません。

 過去にはチーム最終戦が雨で中止になって試合を見ることも出来なかった事もあったので、それを思えばまだ見られただけ良かった、とポジティブに捉えようと思います。

 

 

 1軍はクライマックスシリーズ出場をかけて最後の追い込みをかけています。なんだかんだギリギリで3位に滑り込むだろうというのがここ3ヶ月くらい保ち続けている僕の予想で、それは今でもそう思っておりますので、なんとか今年もクライマックスシリーズ日本シリーズで、西武ライオンズとの20年ぶりの日本シリーズ決戦を果たしてもらいたいものだと思います。

 

 

 ひとまず、今シーズンも皆様大変お疲れ様でございました。

 

 

東京ヤクルト2-4横浜DeNA

勝:野川

S:田村

敗:古野

本塁打:山下(僕の推定飛距離115メートル)

観客数:僕の推定だと1500人くらい

 

 

 

以上