ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

ベイスターズはレギュラーと控えの実力差が大きい説への反論

 

 

 皆様ご無沙汰しております。そろそろオープン戦も始まってまいりますので、僕も僕でウォーミングアップをしたいと思い、この度筆を執った次第です。

 

 さて、シーズンオフも何かと注目を浴びる事の多い近年のベイスターズでありますが、特に頻繁に耳にする最近のベイスターズ評が「ベイスターズはレギュラーと控え選手の実力差が大きい。だから長いシーズンで疲れや故障で脱落者を出したら脆い」というものであります。

 

 弱かった頃もあれやこれや言われていましたが、毎年クライマックスシリーズに出場するご身分になっても相変わらず何かしら言われるものなのだな、と、重箱の隅突かれ感みたいなものを噛み締めております。

 

 で、重箱の隅突かれ感を噛み締めつつも、何かしら反論を試みなければ気が済まないというのが、四十路になっても引き続きお子様メンタルが拭い去れない僕の真骨頂なのでありまして、「よーし見てろ!今から反論してやるからな!」という風に鼻息を荒くしている、という現時点の模様なのであります。

 

 

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 「ベイスターズはレギュラーと控え選手の実力差が大きい」という声に対する僕の率直な感想を申し上げますと、それこそが「強いチームあるある」なのであり、強豪チームとなったベイスターズにとって当然の現象であるという風に考えております。

 

 思い起こせば、森祇晶監督率いる西武ライオンズ黄金時代も、ダイハード打線だった頃のダイエーホークスも、落合博満監督率いる中日ドラゴンズも、毎年優勝争いするチームはどこだって、レギュラーが固定化してなかなか1軍の試合に出られない控え選手が少なからず存在したものです。

 そして、1軍の試合に出られない控え選手がレギュラー選手と比肩するほどのスキルアップをするのは、よほど爆発的な何かが無い限り難しいのでありまして、ですから「レギュラーと控え選手の実力差が大きい」現象こそ、強いチームあるあるなのである、という事なのであります。

 

 

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 毎年優勝争いする強豪チームはレギュラーと控え選手の実力差が広がるのが当たり前なのか?を、具体的な数字でお見せしたいと思います。

 

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 まずは1990年の西武ライオンズの野手成績を見てみますと、レフト以外のレギュラーが固定化されているため、唯一レギュラーが固定されず常に競争状態だったレフトを守った笘篠選手や吉竹選手や森選手の打率についてはレギュラークラスと肩を並べられる所まで来ています。

 

 それ以外のポジションで控えとして出場機会を持てたのはベテランの鈴木康友選手や大宮龍男選手くらいで、いずれも守備型の選手であるため数字は奮いませんでした。

 

 よって、黄金時代真っ盛りの1990年の西武ライオンズはレギュラーと控えの実力差が相当大きかったと結論付けられると思います。

 

 

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 次に王貞治監督率いるダイハード打線ダイエーホークスはどうであったかと数字を羅列しますと、小久保裕紀さんが故障で離脱したサードの穴を川崎宗則選手が埋める形でレギュラーとして起用され、だいたいのポジションが固定されているのがわかります。

 控え側に記載したズレータ選手はシーズン途中に入団したため試合数は少ないですが、DHとしてほとんどレギュラークラスの扱いを受けています。

 

 ですから正真正銘の控え選手として見るべきなのはネルソン選手から下に並んでいる面々となるわけですが、やはりこの数字が示すように、ダイハード打線のレギュラークラスと比べると格段の差がついているのがわかります。

 レギュラークラスで唯一鳥越選手のみ打撃成績が奮いませんが、当時の鳥越選手はパリーグを代表する守備の名手でしたので、打撃成績については目をつぶってもらえたという事だと思います。

 

 

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  そして最後にご紹介するのは2年連続リーグ優勝を果たした時の中日ドラゴンズです。

 

 中日が先述した西武やダイエーと違うのは卓越した打撃成績を残したと言える選手が皆無であるのと、レギュラーとして固定されて130試合以上出場した選手が3人しかいなかったという所でしょうか。

 この年はいわゆる「飛ばないボール」の時代でありましたので中日に限らず打撃成績全般が低調な傾向にありましたけれども、この中にあってさえも控え組の中でレギュラーを奪取するような、目に見えて違いを発揮した選手がついぞ現れなかったという事で、よくぞこれで優勝できたものだと、改めて感じ入ります。

 

 先述した2例と比べるとレギュラーと控えの実力差は格段に少ないこの年の中日でありますが、この状態が望ましいものであるとは、僕には到底思えないのですね。

 

 

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 この西武ダイエー中日と現在のベイスターズでは争っている順位も実績も大きく違いますけれども、ただし、現在のベイスターズがこういう方向性を目指しているのは、ラミレス監督の采配からも充分見て取れると思います。

 

 ですから、ベイスターズのレギュラーと控え選手の実力差が大きいという懸念は、過去に常勝球団と褒めそやされた各球団の状況と似通った話でもあるのだから、さほど心配する必要は無いよと、僕は改めて結論づけたいと思います。

 

 筒香ロペス宮崎という全員が全員打撃タイトル争いをするようなクリーンアップと実力差の無い控え選手がいたらそれはそれで嬉しいに決まっているのですが、それは欲張り過ぎなのでありまして、まずは具体性のない印象論に惑わされずに、しっかりとベイスターズの成長を見守って参りましょう!

 

 

 

 

以上

 

 

 

 

 

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