ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

プロ野球選手や指導者の為の柔軟な休暇制度が必要なのではないか

 

 先日急逝された西武ライオンズ森慎二コーチのお通夜が、今日行われたそうです。

 

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 僕は2000年代初頭まで西武のファンでしたから、もちろん森慎二さんの現役時代もよく存じ上げております。

 西武時代はもとより、MLBへの挑戦や、帰国後にBCリーグの選手兼監督をお務めになった事など、とてもチャレンジングで大変尊敬できる野球人であったと、早過ぎる死を非常に悔しく、残念に感じております。

 

 また、お亡くなりになった日からお通夜まで少し日が空きましたけれども、あまりにも急にお亡くなりになったというご事情も去ることながら、関係者側の配慮として野球人として試合の無い月曜日までお待ちになられたのではないかなと、お察し致します。

 それが当日、運悪く雨天中止の振替試合の開催となってしまったため、今日は試合のなかった2軍監督や指導者、選手たちしか参列できなかったという事で、これがプロ野球選手という仕事の宿命であるとはいえ、神様もむごい事をなさるものだと、天を恨めしく思ったりもするわけです。

 

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 森コーチの急死に際し、体調不良による休養を発表されるより少し前の23日の日に、試合前ミーティングの時に森コーチの手が震えていたという目撃談があったという話があります。

 

 時既に遅しではありますが、四十九日を過ぎてからでも良いので、NPBは一連の経緯を検証して欲しいというのが僕の願いでもあります。

 

 というのも、僕は二度とこのような事が起きて欲しくないと思うからです。

 

 

 プロ野球界では2010年に、やはり現職の巨人コーチであった木村拓也さんが試合前練習の最中に倒れられ、そのままお亡くなりになるという悲痛な出来事がありました。

 実はこの時も、生前の木村さんが体調の異変を訴えていたという後日談がわかっております。

 

 森コーチの件と木村コーチの件は死因も異なりますし、関係各位それぞれが精一杯ご自身の職務を全うされた中での結果ですので今更責任云々という言い方には出来ませんけれども、あくまで「二度とこのような事を起こさない」ためにも、検証して、各球団にフィードバックをするべきだと考えます。

 

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 森コーチが42歳、木村コーチが37歳でお亡くなりになられました。世の中の平均寿命と比べても半分しか経っておりませんし、ましてや2人ともアスリートですから身体の強さには人一倍自信を持っておられたのではないか、とも考えられます。

 

 そして、だからこそ最悪の事態を招いたのではないだろうかと、思わないでもありません。

 

 僕は幼少時から身体が弱かったのもあって、何かあったらすぐに病院に行く習性が身についています。

 で、今から10年近く前になりますが、ちょっとした異変に気付いて病院へ行き、なかなか厄介な病気を早期発見する事ができ、そのおかげで僕は自分の寿命を縮めずに済みました。

 今でも持病として残っていて定期的に病院に通わなければならない身体ですが、それでもちょっとした異変に気付いて病院に行ったからこそ早期発見に繋がって、死なずに済みました。3~4年遅れていたら、今頃のんきにブログなど書いていられなかっただろうと思います。

 

 自分がそういう経験をしているからこそ、なおさら、アスリートが若くしてお亡くなりになる出来事について、あれやこれやと考えて、より残念に思えてならなくなるのです。

 

 やはり先日お亡くなりになられた人気キャスターの小林麻央さんの件でもしきりに言われていることですが、どんな病気でも早期発見早期治療が何より重要なのです。

 

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 仕事を休むことは、職場や同僚に迷惑がかかることであるという考え方があって、ある部分でそれは確かに正しいのですが、ある部分では、それは間違えであると、あくまでTPOで状況判断しなければなりません。

 

 木村コーチにしても森コーチにしても、頭のどこかで「休んだらチームに迷惑がかかる」という考えがあったからこそ、最悪の事態を招いてしまったのではないでしょうか。

 

 ですから僕は思うに、選手だけでなく監督やコーチにも、身体の異変があればただちに報告をし、無理をせずに休ませるようにするべきではないでしょうか。

 

 特にコーチや監督ともなると、健康面では曲がり角を迎えていてもおかしくない年齢層ですから、これはNPB全体に義務付けるべき制度として考えるべきだと思います。

 

 これから暑い時期を迎え、健康面での心配が増えていきます。熱中症もそうですが、脳梗塞などの不安も出てきます。

 

 繰り返し申し上げますが、二度とこのような事が起きないよう、選手監督コーチの命を守る行動を考えて欲しいと主張します。

 

 

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 ベイスターズのパットン選手が、お身内に不幸があったとの事で一時帰国されました。パットン選手の奥様がツイートした所によれば、既に何日か前には事態の急変が伝わっていて、パットン選手はその悲しみを押し殺してプレーしていた可能性が考えられます。

 

 時々野球界では「野球選手は親の死に目に会えない」と美談めかして言う事がありますけど、パットン選手の色々を考えてみると、それは果たして本当に美談で片付けて良いものなのだろうかと、疑問に思わずにはいられません。

 

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 西武の辻監督がお父様を亡くされてもチームを離れませんでした。

 

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 原辰徳さんは巨人の監督時代にお父様を亡くされていますが、お父様が倒れられた時と葬儀の時にチームを離れて当時の川相ヘッドに指揮を託されました。

 

 一括りに「全員休め!」と決めつけるわけにはいきませんが、休んでチームを離れても、ファンもチームも皆が気分良く送り出してくれるムードは必要だと思います。

 

 あと、これは選手の場合に限りますが、慶弔休暇と言いますか、不幸があった場合だけは特別に1軍枠を補充出来る仕組みがあっても良いのではないでしょうか。

 

 例えば頭にデッドボールを受けた選手の為に脳しんとうの特例ルールが昨年からスタートしていますが、これと同じ運用で、身内に不幸があった選手は特例で2軍に落としても10日以内に再登録出来るルールを設けてもよいのではないでしょうか。

 

 パットン選手の件があったから我田引水をしたいというわけではもちろん無くて、もはやプロ野球も昭和のような「親の死に目に会えない」の文化を引きずっている場合ではないのではないだろうかと、そう言いたいのです。

 

 

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 僕個人的には引退試合は翌春のオープン戦でやるべきだと考えているのですが、それはともかく、こういう柔軟な発想は、それはそれで非常に良いことであると評価したいと思います。

 

 引退試合といっても色々あって、例えば西武の潮崎さんが引退した時は先発で登板して打者1人を相手にして終わりました。その時の相手もその年限りで引退されるロッテの佐藤幸彦さんでしたので、両チームの利害が一致したとも言えるでしょう。

 

 そうかと思えば、昨年のベイスターズ三浦さんのように、まるまる1試合注ぎ込んで、あえて言葉を選ばずに言えば「捨て試合」にするかのごとく激しい引退試合をする場合もありますけれども、そういうのもひっくるめて「1試合くらい良いじゃん」と、おおらかな気持ちで考えたのが今回の新ルールなのでありましょう。

 

 この引退特例のような柔軟な発想が出来るようになったのは非常に喜ばしい事ですので、この柔軟さを先述した提案や、その他諸々に反映させてくれるようになれば、新しいNPBの姿が見えてきて良いのではないでしょうか。

 

 

以上