ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2017年4月22日 横浜DeNAvs日本ハム (鎌ヶ谷) の感想

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 今日はおよそ1年ぶりくらいにファイターズタウン鎌ヶ谷に行ってきました。

 

 関東のイースタン本拠地球場では最も遠い場所(僕にとって)になりますが、ハコもサービスもいつも素晴らしいものですから、時間をかけて足を運ぶだけの価値を感じております。ヤクルトさんやロッテさんや西武さんにもこの姿勢を見習って欲しいものです。

 

 それと、ファイターズタウン鎌ヶ谷は今年で20周年を迎えるのだそうで、それを記念してファイターズが1試合で「20得点」「20安打」「20奪三振」のいずれかを達成した暁には、来場者全員に自由席無料券をプレゼントするという告知が行われました。

 

 試合開始前にこのアナウンスが流れた時には「さすがに1試合で「20得点」「20安打」「20奪三振」はキツイだろう」と苦笑いしたベイスターズファン各位でしたけれども、試合終盤になるとこのプレゼントが達成間近になっている事に気付き、「この際ファイターズに達成させてしまえ」とヤケクソになる人や、「絶対に回避すべし」と決意を新たにする人など、悲喜こもごもといった1塁側スタンドの状況であったことをあらかじめお伝えしておかなければなりません。

 

 

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 両チームのスタメンはご覧の通り。ファイターズのスタメンに有名人が何人か含まれているような気がしてなりませんが、それはともかく、ベイスターズは三嶋選手、ファイターズが中村選手の両先発です。

 

 

 まずベイスターズ先発三嶋選手ですが、今日は今シーズン見てきた中で比べると最もストレートを投げる比率が高かった、という投球内容でした。

 ストレートの球速は143~140キロという位で、ルーキーの頃とは比べるまでもないほど落ちてしまいましたけれども、今年の中では速い方だと感じました。これがだいたい投球の半分よりやや多いくらいです。

 これだけストレートで押すピッチングをしたわけですが、序盤から大田選手や中田選手のようなパワーのあるバッターとの力勝負に負けて、強い打球をポンポン飛ばされました。特に4回表に迎えた中田翔選手の第二打席は、まさに火の出るような超強烈なライナーでレフトスタンド後方のボール飛び出し防止ネットまで運ばれまして、いつもより早起きをしてまぶたが重かった僕の目をさましてくれました。

 5回くらいまでは毎回のようにランナーを出しつつも相手の走塁ミスなどのおかげで2失点で済んでいたのですが、6回、これまでのストレート主体のピッチングでバテてしまったのか球が高めに浮くようになり、集中砲火。この回だけで5人のランナーを出して3失点、ゲームトータルだと6回を投げて被安打11で5失点の負け投手となってしまいました。

 試合の序盤は三遊間を守る人達の守備範囲が狭いせいで気の毒だなぁ等と思ったりもしたのですが、それから少しすると同情心も雲散霧消で綺麗さっぱり無くなりまして、また1から頑張って下さいと、冷静に向き合うようになりました。

 

 まだまだ先は長いです。

 

 

 ファイターズ先発の中村勝選手は4回を投げて無失点で勝ち負けつかずでした。立ち上がりから最後まで延々とボール先行でしたけれども、ベイスターズ打線の誰ひとりとして芯で捉えた強い打球を飛ばせませんでした。特にシリアコ選手に関しては90キロ台のカーブを簡単に手を出してクルクル回って、まるで大人が子供をからかっているかのような対戦でした。

 球速の方は130キロ台中盤くらいだったと思います。どうも昨年あたりにヒジの手術をしたのだそうで、球速が抑えめだったのはその関係でしょうか。

 まだコントロールが相当バラついていましたので、本領発揮するまでもう少し辛抱する必要があるのかもしれませんね。

 

 

 

 続いて打線について。

 

 ベイスターズのスタメン陣で特に誰かを褒める気分にはなれませんでしたが、8回裏の守備から途中出場した高卒ルーキーの松尾大河選手が記念すべきプロ入り第一号ホームランを、しかも満塁の場面で放ってくれました。

 対戦したピッチャーは左腕の瀬川選手で制球にかなり苦しんでいる状況でしたが、そういった状況でストライクを取りに来た所を狙いすましたかのようなフルスイングで左中間の奥深い部分まで運んでいきました。

 高卒1年目という事もあって今は身体の負担にならないように途中出場が中心の松尾選手ですから、打席に立つ機会はそう多くはありません。その中で決めたのですから、本当に大したものです。

 今はまだ打撃も守備もお勉強しなければならないことが山ほどあると思いますが、スタート地点がここですから、将来どこまで育ってくれるのか、楽しみにしていきたいですね。

 

 

 ファイターズ打線で取り上げたい選手は2人います。

 

 まずは故障が癒えて実戦復帰した「ロマンの塊」こと大田泰示選手です。今日は3回裏の第二打席を終わった所でお役御免となりましたが、初回の第一打席で内角の難しい球を力で押し込むようにライト前ヒットし、さらに2塁へ盗塁を決めました。すこぶる順調のようです。

 前の所属球団の巨人ファンやファイターズファンならずとも注目するのが大田泰示選手で、打席に立った時の球場の雰囲気も他選手の時のそれとは全く違い、まさに固唾を呑んで見守るというムードが漂いました。

 怪我が癒えて問題がないからこそ盗塁を踏み切れるのだろうと思いますので、一刻も早く1軍で活躍する姿を見たいですね。

 

 

 もう一人取り上げたいのは高卒ルーキーの今井順之助選手です。僕は初めて見る選手だと思いますが、とにかく高卒ルーキーとは思えない迫力ある体格で、今の時点でもソフトボール出身の大嶋選手と双璧をなすといっても良いと思います。

 体格が体格なのでバッティングを期待されてのプロ入りだと思いますが、今日はサードの守備でも充分評価できるフットワークと正確なスローイングを見せてくれました。高卒1年目であそこまで守れる選手はそこまで多くはありません。

 その上で肝心のバッティングについて触れますが、とにかく打席に立った時の雰囲気が実に堂々として、まるで阿部慎之助選手のようなオーラを放っていました。そしてスイングスピードが速く、最初の打席で打ち上げた内野フライも随分高い所まで上がりました。

 圧巻だったのは4回に迎えた第二打席で、打てないボールはとにかくカットして粘り、打てるボールが来るやいなやコンパクトなスイングでセンター前へライナーで運ぶヒットを放ちました。

 僕はアマ野球にはほとんど知識がありませんので高校時代の今井選手の評判がいかほどのものだったのか存じませんが、少なくとも西武の森友哉選手と同じくらいまで期待できる、とんでもない掘り出し物を見つけてきたものだと、大変興奮しました。

 ファイターズというのはともすると和製大砲の育成があんまり芳しくない傾向があるわけですけれども、この今井選手を一人前に出来ないなら本当に重大な責任問題になると、今のうちから釘を差しておかなければなりません。

 

 

 次にリリーフについて。7回高崎選手、8回福地選手が1イニングづつ投げました。

 

 まず高崎選手ですが、今日はストレートの球速が140キロくらいしか出ず、コントロールもまとまらずにフォアボールを2つも出し、挙句に宇佐美選手にセンターバックスクリーンに飛び込む満塁ホームランを打たれてしまいました。

 ストライクが思うように取れず、置きに行ったボールを狙い打たれるという、高卒ルーキーのような内容で、一体どうしてしまったのだろうと思います。今年はオープン戦でも内容が良かったので期待していたのですが、この選手は以前から割と環境の変化に脆い人という印象を持っていまして、出番の定まらない中継ぎというポジションがうまくハマっていないとか、そんな印象を受けました。

 

 8回の福地選手もコントロールに苦しみ、置きに行った所を打たれるというパターンでした。福地選手はコントロールが芳しくないのは最初からですので特に驚きはないのですが、今日は球速が140キロくらいしか出ておらず、持ち前の豪速球を控えてもコントロールがつかないのでは、これから一体どうすれば良いんだろうと、今後の行方が大変心配になりました。

 

 この前渡邊雄貴選手のトークショーに行った時のブログでも書きましたが、現在のベイスターズファームは選手の出番の有るや無しやという情報伝達がギリギリになるまで行われないのだそうで、そのあたりがこの選手成績に関係しているのかもしれないなと、少しだけ思いました。

 

 

 ファイターズのリリーフは5回に新垣選手が1イニング、6回頭から7回途中まで屋宜選手、7回途中から8回まで公文選手、そして9回を瀬川選手が1イニングという継投になりました。

 

 その中ではこのブログで時々触れてきた公文選手について。ファイターズに移籍して1年目の今年は春のオープン戦の時から栗山監督に褒められる場面もたくさんあって開幕戦後も1軍に居た期間が長かったわけですが、最近は登板成績が振るわず、再びイースタン・リーグの人になりました。

 この選手は左の変則フォームから140キロ中盤の速球を投げるという事で、いわゆる左バッターが苦手とするピッチャーという事になると思います。今日も左バッター相手には松本選手に1安打を許しただけで、それもそんなに強い打球ではありませんでした。

 ただ、ファイターズとしてはワンポイントリリーフではなく1イニングくらい任せられるピッチャーを求めているのでしょうか。それで右バッターと対戦して、そこで打たれてしまっているという今日のピッチングでした。

 右バッターも抑えられるようになればそれに越したことはないのでしょうけれども、そこまで求めるならもう少し準備期間が必要になるのかもしれませんね。

 

 

               ■

 

 というわけで本日はルーキー松尾選手の初ホームランが唯一の見せ所という試合になりました。

 

 明日も今日と同じファイターズタウン鎌ヶ谷でデーゲームが行われます。グルメイベントなども行われていますので、お時間の有る方はどうぞご観戦いただければと思います。

 

 

横浜DeNA5-10日本ハム

勝:新垣

敗:三嶋

本塁打:中田(僕の推定飛距離135メートル)松尾(僕の推定飛距離125メートル)

観客数:1135名

 

 

 

以上