2016年9月17日 千葉ロッテvs横浜DeNA (横須賀) の感想
イースタンリーグの日程も残す所一週間と少しとなり、年々月日が経つのを早く感じている僕ですが、皆様こんばんは。
人間は年をとればとるほど月日が経つのを早く感じると聞きまして、今更ながら顔にオールインワンジェルを塗りたくったり、髪の毛を色んな色に染めてみたりして、なんとか老いから逃れようと悪あがきに励む毎日を過ごしております。
さて、残り日程も僅かということで、ここ最近の横須賀スタジアムは連日のように満員になって立ち見客も少なからず出てくるようになりました。
にも関わらず外野席を閉鎖したまま、立ち見客を暑い中でも立たせたままにしているDeNA球団の運営部の皆様、せめて22日の最終戦くらいは外野席を開放して、ホスピタリティを発揮してもらえないものでしょうか。
ここ最近は球場スタッフの人数も少し増やしているように見えますので、その人数を外野席開放のために充てがってくれるだけで良いのではと、僕は願って止みません。
本日の先発ピッチャーはベイスターズがペトリック選手、ロッテが唐川選手でございます。どちらも今季一軍でそれなりの試合数をこなしてきている、あまりファームにふさわしくない顔触れです。
まずはベイスターズ先発のペトリック選手ですが、6回を投げて2失点で負け投手となりました。初回こそフォアボール3つにレフトを守るロマック選手が目測を誤って頭を越されてしまった2ベースヒットで1失点を喫してしまったものの、その後は、いかにもペトリック選手らしい打たせて取るピッチングで2回から5回までゼロを続け、6回に少し疲れが見えて3安打でさらに追加点を奪われてしまいました。
ただしペトリック選手を擁護しておくと、初回の失点は充分守備範囲のレフトフェンス手前の外野フライを2ベースにされてしまった事と、6回の1失点もセンターへの浅いゴロヒットで乙坂選手がまずまずの所へバックホームするも、キャッチャーの黒羽根選手が捕球し損ねて刺殺に仕留めることができなかったという事情があります。ですから両方のイニングとも、打たれたと言えば打たれたと言えるでしょうが、まともに守ってくれさえすれば防げた失点だった、とも言えるでしょう。
球速の方はあまりしっかり見ていなかったので見落としが多かったですけれども、記憶の範囲では141キロとかそのへんの、これもペトリック選手らしい所だったと思います。残りの公式戦やクライマックスシリーズで登板する機会があるのかどうかわかりませんが、いい意味でも悪い意味でも変わらない様子だったと思いました。
一方のロッテ先発の唐川選手ですが、5回1失点で勝ち投手となりました。球の速さがペトリック選手と少ししか違わない、だいたい138キロくらいをMAXとして、曲がりの小さい変化球を多投して打たせて取るピッチングを心がけていたと思います。ペトリック選手も唐川選手も、あまりスピードガンを注意して見ようという気が起こらない、普通の球速が非常に多かったものですから、球速についてはほとんど記憶がありません。
唐川選手といえば100キロ前後のスローカーブというイメージが有るのですが、今日はあまり投げているのを見ませんでした。110キロ台のカーブを2回位見たかな?という程度です。元々あんまり頻繁に使うボールではないのでしょうが、それにしても今日は速いボールと遅いボールの球速差があまり大きくなかったと感じました。
今年は春から復活を果たして一軍で輝きを放ち始めていたように思いますが、それがこの大切な時期にどうしてファームの試合で投げているのか僕にはわかりません。エースのようなピッチングを望むのは酷でも、コンスタントにクオリティスタートをマークできるくらいの調子にはあると思いますので、次は一軍で投げてもらえればと期待します。
次に打線について。
今日のベイスターズ打線も褒める場所が数少なかったのですが、その中でロマック選手が本日唯一の打点となるソロホームランを放ちました。
少しタイミングを外されているような体勢から、しかも低めの球をうまくすくい上げて左中間のセンター寄りに力強い一発でした。あの無理な体勢からホームランを打つだなんて、往年の金城選手、もしくは外国人バッターにしか出来ない芸当だと感心してしまいました。
テレビ中継の解説者が時々「タイミングを外されてもうまく重心を残す」みたいなコメントをおっしゃいますが、最近のロマック選手は少しづつそれを会得し始めているように感じます。その技術はこれまで、ただバットに当ててファウルを稼ぐという活かし方をされていたのですが、今日はそれがホームランになりました。
これが将来を嘱望されるような若手選手の成長過程の話なら手放しで褒め称えて大いに夢を語りたい所なのですけど、果たしていかがなものでしょうか。「フロントは来季も契約するつもりなのでは?説」が僕の脳内でますます信憑性を高めつつある現状です。
もう一人、ここ最近毎回のように触れている柴田選手についてですが、今日はホームラン性の打球を計3本も打ちました。そのうち2本はファウルで残り1本はフェンス手前でキャッチされた外野フライでしたが、春の2軍落ちしてきたばかりの頃の強い打球が蘇ってきました。
ヒットは三遊間をライナーで抜けるシングルヒットを1本打ちました。この打席で先述したホームラン性のファウルを右左へ一本づつ打ち、色気が出て強振するかと思いきや、コンパクトなスイングで見事なレフト前ヒットとなりました。非常に落ち着いて平常心で打席に挑めているのだと思います。
守備の方ではセカンドを守り、満員のお客さんを唸らせる好プレーを連発し、今日もさすがという所を見せつけてくれています。僕の近くにいたお客さんからも「柴田がセカンドでいいんじゃないの?」という声が挙がっていましたし、いよいよ1軍昇格の準備は万端ではないかと、改めて感じた今日の試合でした。
ロッテ打線について、ちょっと気になったのは今季から加入のナバーロ選手です。
セカンドの守備についていましたが、明らかに心ここにあらずという感じで、ピッチャーが投球モーションに入っているのにグラブを外したままプラプラしていたり、イージーなセカンドゴロを緩慢に処理して危うく内野安打にしそうになる場面も何度か繰り返しましたし、網谷選手のセンター前ヒットも打球への反応がものすごく遅く、まともに守れば捕球できる打球に全く追いつけませんでした。
打席では4打席立ってノーヒットでしたが、最後の打席で空振り三振を喫した直後はバッターボックスにぼーっと立ったまま、まるで気を失っているような表情を浮かべていました。
2軍落ちした時に伊東監督がスポーツ新聞に寄せたコメントの中でナバーロ選手の精神的な所に言及していたのを記憶しているのですが、本当にこれでは手のうちようがないと感じました。
韓国プロ野球で好成績を残して来日した選手は日本球界でも活躍するケースが多いので春から注目していたのですが、ちょっと残念な状況だと感じました。
次にリリーフについて。
ベイスターズは7回福地選手8回小林寛選手9回長田選手が1イニングづつ継投しました。
その中で今日は福地選手について書きますが、今日はいつもより若干球速を抑えめに投げているように見え、確か最速は144キロだったように思います。それが功を奏したのか、福地選手らしからぬコントロールの良さで平沢大河選手と加藤選手から連続三振を奪いました。特に加藤選手から空振り三振を奪った時は内角低めにビシっと決まり、思わず「かっこいい」と呟いてしまいたくなるほど素晴らしいものがありました。
今日の内容がたまたま調子が良かっただけなのか、それとも成長の兆しなのかわかりませんが、今日の内容を継続できるなら1軍の大事な場面で起用されても大丈夫ではないかと、つい舞い上がってしまいます。それくらい今日の福地選手は素晴らしかったと言いたいわけであります。
ロッテは6回から大嶺選手、阿部選手、大谷選手、金森選手がそれぞれ1イニングづつ継投しました。
それぞれの選手に大雑把に触れますが、大嶺選手も今日はいくぶん球速を抑えているように見え、無難に3人で抑えました。阿部選手は大嶺選手と同様に長いキャリアのある選手です。フォアボールを一つ出し、青柳選手と黒羽根選手にやや強めの外野フライを2本打たせました。ボールの威力が足らないのか、使う側からするとちょっと恐さがあるピッチャーなのかなと思いました。8回の大谷選手は元々1軍にいるはずのピッチャーだけあって考える時間も与えてもらえないままあっさりうち取られました。ラストの金森選手は少しコントロールに苦しんでいるようにも見えたものの、ベイスターズのバッターが打ち急いでくれて助かりました。
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というわけでベイスターズは本日も貧打がたたって敗れてしまいました。全く手も足も出ないという感じではなかったと思いますが、しかし色々と突き詰めて考えれば全体としてバッターが力不足というほかありません。少しモヤモヤとした気持ちが残る負け方だったように思います。
明日と明後日は今年最後の平塚球場開催です。本拠地横須賀スタジアムの試合も21日22日の二日間となりますので、悔いの残らぬよう、ぜひ一度皆さんにもファームの楽しさを味わって頂きたいと思います。
勝:唐川
敗:ペトリック
S:金森
本塁打:ロマック(僕の推定飛距離130メートル)
観客数:15??人
以上