ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2016年9月4日 ヤクルトvs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 昨日に引き続き横須賀スタジアムに行ってきました。

 

 昨日は横須賀スタジアムでロッテの帽子とレプリカユニフォームを着たおじさんをお見かけしました。今日の横須賀スタジアムではソフトバンクの帽子とレプリカユニフォームを着た少年をお見かけしました。

 ちなみに、昨日も今日もヤクルトとベイスターズの試合です。

 

 今日は僕の近くに座っていたベイスターズのレプリカユニフォームを着た2人組の男性の会話があまりに面白かったので、僕の集中力が乱されました。

 

男性A「青柳って誰?おれ知らないんだけど」

男性B「大卒の1年目か2年目」

 

男性B「進藤って好きだったんだよなぁ。前コーチやってたよね?」

男性A「うん、やってたやってた」

 

 2人共会話の折々に野球ファン歴の長さや豊富な知識をアピールしていたのですけど、突っ込みどころ満載でして、目の前で行われている試合に向けるべき僕の関心が振り乱されました。

 そして、もしもこの2人がテレビやネットの野球中継で実況と解説を担うことがあったら、それはそれで見てみたいという気もしました。

 

 プロ野球ファンの世界は、自由主義をはるかに超越した超自由主義ともいうべき時代に突入した。そんな予感をヒシヒシと実感した日曜日の昼下がりでありました。

 

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 本日の先発ピッチャーはベイスターズが高卒2年目の飯塚選手、ヤクルトがペレス選手です。僕が球場に辿り着いた時は1回表のヤクルトの攻撃中で4番を打つジェフン選手の打順でした。

 

 まずベイスターズの飯塚選手についてですが、5回を投げて5失点で負け投手となりました。

 今日はまたコントロールに大変苦労していました。僕が球場についた時にちょうどジェフン選手に三遊間を抜ける先制タイムリーを打たれたのですが、その時のスコアボードには1点と1安打が表示されていまして、すなわち生還したランナーはフォアボールなりデッドボールで出したランナーであると瞬時に理解しました。そして降板する5回までずっとこの調子が続きました。

 ちなみに、くだんのジェフン選手のヒットを見た観客席のおじさんからは「記録はつかないけど実質ロマック選手のエラー」と評されておりました。

 

 飯塚選手はルーキーだった去年から先発ピッチャーとして育成されています。球速は140キロを越える日もあれば越えない日もあるという感じで、今日は越えた瞬間を見ることはありませんでした。僕が見ていない時に140キロを越える球を投げているかもしれませんが、それでも145キロとか150キロには遠く及ばないと思います。

 タイプ的には現富山サンダーバーズ秦裕二選手のような感じだと僕は思っています。それほど球速は速くなく、低めへの制球を心がけて打たせて取るピッチャーです。今日も奪三振は1つしかありませんし、被安打は7ですから、打たせていることは確かです。打たせているというか、打たれているわけですが。

 去年のシーズン終盤は非常に順調に成長してきていましたから年を明けた今季は1軍デビューは当然、あわよくば先発ローテ入りもありうる逸材だと見込んでいたのですが、どうもこの世代の高卒2年目組3人は揃って足踏みをしてしまっていますね。

 

 まだ高卒から入団2年目ですからあまり多くを望んではいけませんが、石田選手や今永選手や砂田選手あたりの野球に対する非常に高い意識と見比べてしまうと、根本的な所から考えなくてはいけないような、そんな気がしてなりません。

 

 

 ヤクルト先発のペレス選手も飯塚選手に負けず劣らず、コントロールに苦しむピッチングです。こちらは150キロ前後のボールを投げる左の剛球派ピッチャーですのでコントロールが悪くても絵的に納得できてしまう部分もありますし、あの速いボールでバッターをビビらせる効果を発揮して、四死球を7つも出しながらも2失点止まりで勝ち投手となりました。

 前回大和スタジアムで登板した時もピッチングを拝見しまして、その時もコントロールに難があるというのは十二分に理解できましたので、それから数ヶ月が経って、まだ1軍で登板させられるだけの矯正は出来ていない、という事だと思います。5400万円も年俸を払って獲得したのにこれでは、ヤクルトさんもさぞ苦しかろうと思います。

 

 

 次に打線について。

 

 今日はチーム全体で5安打です。1人の凄いピッチャーにビシっと抑えられたというのではなく、率直に言ってベイスターズの全般的な力量不足がたたって、誰が出てきても打てずに終わってしまったという印象です。

 昨日も新垣選手以外からはサッパリ打てませんでしたし、春からお馴染みの光景になってしまった感じもします。

 

 打つ方で書くことがないので守備について書きますが、ショートでスタメン出場の百瀬選手が好守備を連発しました。高いバウンドのゴロを前にダッシュして絶妙のタイミングで捕球し、そこから1塁へ矢のようなストライク送球でアウトに仕留めるシーンが何度かありました。

 今年の百瀬選手は精彩を欠いていると感じていたのですが、今日は打つ方でも持ち味の選球眼を取り戻して2つのフォアボールを選びましたし、守備でも再三に渡ってはつらつとしたプレーをしてくれました。

 去年と比べて打率がさほど変わらない上に出塁率が1割近くダウンし、最近はスタメンで出してもらえる機会も少なくなってしまいましたけれども、モタモタしていては育成契約に切り替えられてしまいますから、危機感を持ってプレーして欲しいと思います。

 

 今日もサードでスタメン出場のロマック選手が2つのエラーを喫しました。1つは僕が見落としてしまいましたが、もう1つは1塁への悪送球です。どうも、エラーをした時以外にもイージーな三塁ゴロを捕球してから1塁へ送球する際の距離感や投げるフォームの力感がおかしいような感じがしました。軽く投げようと意識し過ぎていると見えました。

 打球への反応も、一歩目が遅いように感じます。一歩目が遅いですから、したがって守備範囲が狭いのです。先述したジェフン選手の先制タイムリーを「実質エラー」と評したおじさんのご意見もごもっともだと思いました。

 サードを守る人が他に居ないから仕方なく守っているならともかく、山本ムサシ選手も網谷選手もいるわけですし、柴田選手や百瀬選手に守ってもらっても良いと思いますけれども、そこをあえてロマック選手を起用する首脳陣の意図とは何ぞやと、謎は深まるばかりです。

 

 

 ヤクルト打線ではジェフン選手が2本のタイムリーヒットを含む3安打猛打賞です。ジェフン選手は投げても150キロを越える豪速球ピッチャーの二刀流だぞという触れ込みで入団してまいりましたが、これまで1試合も登板しておらず、ヤクルト球団にはガッカリだと感じております。

 今シーズンの途中に入団したばかりの時にも拝見しましたが、とにかく思い切りの良いスイングをする人です。あれだけの豪速球を投げるだけあって身体も強いのだと思います。今日の打球もなかなかの鋭さで、守備も動物的勘みたいなものを発揮するのか、守備範囲がなかなか広いです。

 あんまり右方向への打球が見られず、日本野球特有のゆるい変化球にどのように対応していくのかが今後の課題という事にはなるのでしょうが、ヤクルトはぜひ来季も契約をして、ジェフン選手の伸びしろを拝ませて頂きたいと思います。

 

 もう一人、奥村選手も好調で2安打をマークしました。昨日も三浦選手からライトへライナー性のヒットを一本打っていますし、今日もセンターとライトへ鋭い、決してラッキーではない技術的な裏付けを感じるヒットを打ちました。守備は特に目立ってうまいと感じる場面はありませんでしたが、ソツの無さは充分感じ取れました。

 高卒で巨人に入団していきなり1年目のオフに人的補償でヤクルトに移籍するという、なかなか異例な球歴の持ち主ですが、後々考えてみれば巨人にいるよりヤクルトのほうがチャンスも多かったでしょうし、高卒3年目でここまで成長出来ているのは本人の意識の高さもあってのことだろうと思います。

 ヤクルトのセカンドといえば日本を代表するバッターがおり、1軍で試合に出るのはなかなか大変なことですから、他のポジション等の経験も積んで幅を広げてもらったら良いと思いますね。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは飯塚選手が5回まで投げ、6回高崎選手、7回大原選手、8回平田選手、9回長田選手で1イニングづつの継投になりました。その中で高崎選手と大原選手に触れたいと思います。

 

 高崎選手は故障から復帰してファームの試合で投げるようになって数ヶ月が経ちます。戻ってきたばかりの頃は球速もそこそこ出ていてコントロールも決まり状態が良さそうだったのですが、その後は状態が一進一退を繰り返し、なかなか1軍に上がることが出来ずに居ます。

 今日は球速が144キロとか145キロくらい出ていたように記憶しています。コントロールもまずまず決まり、悪い時に見られるような首を傾げる仕草などはありませんでした。変化球も低めに決まり、対戦した3人のバッターはいずれも危なげない内野ゴロに切って取りました。

 今日の内容を見る限りにおいては僕は1軍に行ってもらっても良いように思いますが、こういうピッチングを継続できるかどうかが問題なんでしょうね。

 

 7回に登板した大原選手は、今年見た中では一番球が速く見えました。スピードガンの表示は141キロや140キロといった所で、ルーキーの頃のように140キロ台後半をビシビシ投げ込む感じではなくなりましたが、この140キロ前後のストレートがコーススレスレに決まりバッターが手を出せないというシーンも見られました。横の変化球の曲がり具合はいつもと同じくらいで、特にぐいっと来る感じはしませんでした。

 今シーズンも何度か1軍に上がって登板していますが、長居する事はできていません。大変気持ちの強い頼りになるピッチャーですから、願わくば1軍のブルペンに居て欲しいのですけどね。

 

 

 ヤクルトのリリーフは6回から中島選手、寺田選手、徳山選手、久古選手で1イニングづつです。

 

 この中で今季支配下登録されたばかりの中島選手について触れますが、140キロ台後半のストレートと横の変化球でテンポよく投げ込む、いかにも典型的なリリーフピッチャーです。セットアッパーとか抑えを任されるような凄みは感じないのですが、使い勝手が良いとかと称される、どのチームでも重宝されるタイプの選手かな?と感じました。

 やはり育成から支配下登録されるだけあってファームのバッターが相手となると、なかなか簡単に抑えて下さいます。先発と違ってリリーフピッチャーとの一発勝負ですからバッターも前もってあまり準備らしい準備ができておらず、考える隙を与えずに打ち取るという事かと思います。

 ヒットを一本打たれたといっても内野安打でしたし、荒波選手から三振を奪った場面は圧巻だったと思います。あまりファームの試合に出てこないで欲しいと思いますね。

 

 

                 ■

 

 という事で今日の試合は貧打がたたって敗れてしまいました。僕はこの観戦記を1軍のナイターをテレビで見た後に書いておりますので、貧打という言葉が二重三重に折り重なって見えて、少々重苦しいです。

 

 筒香選手の故障の程度はわかりませんが、次の試合も出られないと判断されるのであれば、この際割りきって走れる選手ばかりスタメンに並べて、エンドレスでグリーンライト的に走り回って撹乱してみてはどうかと思いますし、その為にもファースト乙坂選手、レフト荒波選手のファイヤーフォーメーションも厭わない姿勢を示してもらいたいものですね。

 カープの打線が繋がるのは、ルナ選手が6盗塁とか石原選手が4盗塁とかをマークするような誰かれ構わず走ってくるアグレッシブさが相手ピッチャーをビビらせている所も大いに関係していると思いますから、そうやって石にかじりついてでも2位を狙って欲しいと思います。

 

 

ヤクルト5-3横浜DeNA

勝:ペレス

敗:飯塚

S:久古

観客数:1915名くらい

 

 

以上