ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2016年4月12日 日本ハムvs横浜DeNA (平塚) の感想

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 今日から平塚球場で対日本ハムの3連戦が行われますよ、という事で早速3連戦の最初の試合を見に行ってきました。

 今年に入ってベイスターズファームの試合を見るのがこれで8試合目になり、観戦ペースとしてはいつも通りこんなものかな?という気もしますが、そうかと思えば、前回が今月の2日ですから中10日も開いて久しぶりという気分もあります。

 先発ピッチャーのようにだいたい週に1回見に行くくらいの登板間隔が僕に合うスタイルだと思っています。

 

【ハム】1(中) 岸里 2(三) 荒張  3(一) 米野  4(二) 横尾  5(右) 浅間  6.(左) 宇佐美  7.(遊) 太田  8.(指) 平沼  9.(捕) 清水  (投).立田

【横浜】1(三)飛雄馬 2(遊) 百瀬 3(二) 宮崎 4(一) 白根 5(右) ロマック 6(中) 渡邊雄 7(捕) 嶺井 8(左) 青柳 9(指) 内村(投)飯塚

 

 今日の先発ピッチャーはベイスターズが飯塚選手、日ハムが高卒2年目の立田選手の両投手で始まりました。

 僕が球場についたのは3回表日本ハムの攻撃中で、両チーム無得点でヒットが両チーム1本づつとスコアボードに表示されていました。平塚球場のスピードガンはいつも通り渋さを発揮し、めったに140km超えが出ない、あまりプロ野球っぽくない雰囲気作りに貢献してくれました。

 

 さて、まずはベイスターズ先発の飯塚選手です。入団初年度の春から相当な好素材と高く評価され、壊さないように大事に大事に育てられてきました。僕はベイスターズでここまで大切にされるピッチャーを見たことがありません。伊藤拓郎選手や北方選手がこういう扱いをされていたら今頃は…などとつい口をついて出てしまいそうになります。

 今年の春のキャンプでも1軍の先発ローテ入りを期待する声が上がっていたのを記憶されている方は少なくないのではないかと思いますが、今のところは非常に無難に、7回まで投げて被安打5くらいで2失点でした。その2失点は自らのピッチャーゴロエラーから始まったようなもので、エラーで気持ちの揺らぎでもあったのかもしれません。

 平塚球場のスピードガンが渋いとは先程も書いた通りですが、そんな中で今日の飯塚選手の球速は僕が見た中で最も速かった球が140kmでした。ランナーがいない場面でも常にセットポジションで投げ、あんまり力まず球速も追い求めずにゆったりと投げているように見えました。

 山口選手が先発転向した際にもこのように投げる様子が見られましたし、三嶋選手も最近はこのようにセットポジションから球速を抑えめに投げて結果を残せるようになっていましたので、首脳陣から同様の指示が出ているのかもしれません。

 2点を失ったイニングは球が高めに浮くようになったと見受けましたが、その後はすぐに修正して好投を続けていましたので、ダメな部分を登板中に瞬時に治す訓練になったと思います。

 

 例年のベイスターズならただちに1軍の先発要員で昇格させられても不思議ではない位ですが、今年はベイスターズ史上で最も先発ローテが充実して不気味に思えるくらいでして、ですから飯塚選手はまだ1軍昇格を焦らずに、高めに浮いても球威で押し込めるようになるような訓練を続けていってもらえたらと思います。

 

 一方のファイターズ立田選手ですが、球速は飯塚選手と似たり寄ったりで速くても140kmに届かない程度のスピードガン表示で、クリーンナップと対戦する時だけ妙に慎重になり過ぎるのかボール先行してフォアボールを出してしまう場面が目立ちました。

 今日のベイスターズのクリーンナップは宮崎選手白根選手ロマック選手の右打者三名で三名とも一発のあるバッターに違いはないものの、そこまで慎重になる必要があるのかどうか、それとも単にストライクを取りたくても取れないだけなのか、疑問点でした。

 ただ、フォアボールを恐らく5個か6個は出していると思いますが、被安打は2(しかも1本はボテボテの内野安打)で7回まで投げて無失点で終えたことは率直に評価されるべき点でありましょう。将来は先発を任される選手として焦らずじっくり育てられる計画であるならば、目下のところは年齢に相応の通過点という感じがします。

 

 

 次にベイスターズ打線について。

 

 一軍は少しづつ貧打が解消されつつあるようですが、ファームの方はまだまだ、白根選手や飛雄馬選手といった一部の気を吐いている人を除くとお湿りが続いているようで、8回までチームで2安打くらいしか出ていなかったのではないでしょうか。

 今日は一日を通してセンターバックスクリーンから本塁方面へ強い向かい風が吹いていて、高く上がった打球はことごとく押し戻されていきました。飛雄馬選手とロマック選手は、この風さえなければホームランかな?という外野フライが1本づつありました。

 

 今日の試合で誰か注目したい選手はいるのかと探しだすのはなかなか難しいですが、あえて言えば、最終回にランナーを1塁3塁に置いた場面で代打で登場しタイムリーヒットを放った西森選手が良かった選手と言えるでしょう。

 西森選手はポジションがキャッチャーという事で出場機会が非常に限られていますが、本職でないファーストなどで出場してはバッティングで結果を残し、現在も3割以上の打率をキープしています。

 ラミレス監督がキャッチャーに求める能力は肩の強さとキャッチングの正確さだという事で今年は競争の輪に名前を混ぜてもらう事さえ叶いませんでしたが、足の速さや走塁センス、それに非凡な打撃能力の持ち主でもありますから、例えば1軍でここぞという時の、それこそ巨人で言う所の鈴木尚広選手のような位置付けの選手として活かせるのではないか、と僕は考えています。

 数年前に若くして亡くなられた巨人コーチの木村拓也さんも元々はキャッチャーとしてプロ入りされた人でしたけれども、ああいう方向性を目指せるような器用さを持つ選手ですから、なんとか上手に彼の持ち味を活かしてもらいたいものだと思います。

 

 次に日ハム打線について。

 

 日ハムもベイスターズほどではないにしても貧打に近い、我々と似たような状況にあるのだろうと思われます。

 日ハムの2軍打線といえば鵜久森選手(現ヤクルト)や高浜選手や大嶋選手といったいかにもパワーのありそうな選手が必ず2人3人含まれているものでしたが、今日はルーキーの横尾選手が4番を務め、キャンプ中に怪我を負って今日が今季初スタメンの浅間選手が5番を打つ、いつもの日ハム打線と比べるとやや小粒な印象が拭えません。先日発表があった巨人の大累選手を獲得した件も、そのあたりの現況に対するものだと思います。

 

 そういう状況なので今日の良し悪しには触れず、気になった存在として取り上げたいのが、途中から出場してライトの守備についた姫野選手というルーキーの外野手についてです。

 

 初めて見る名前なので手元の選手名鑑で確かめてみたところ、高校時代に転校を経験しているとかで2つの校名が書かれ、外野手登録なのにピッチャーのようなひと言コメントが書かれていて、なんだか謎めいた、いかにも日ハムらしい独特な選手だと思いました。

 その姫野選手ですが、今日はライトの守備で、ベイスターズ渡邊雄貴選手が放った右中間を抜けようかという低い弾道のライナーに判断良く飛びついてシングルヒットで止める、あまり目立たないけれども良いプレーを決めました。前の回からリリーフで登板した金平選手がフラフラしていましたので、姫野選手がシングルヒットで止められずに右中間を破られていたら、まず間違いなく金平選手は負け投手になっていただろうと思います。

 この辺の俊敏さというか打球判断にセンスの高さみたいなものを感じましたし、高卒ルーキーとしては身体つきもガッチリして、すぐにプロのパワーに追いつける好素材なのではないかという雰囲気もありました。 

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは8回から平田選手がマウンドに上って最終9回まで2イニングを一人で投げきりました。両イニングとも見事に三者凡退に切って取りました。

 平田選手といえば中畑監督の時代から期待されて何度となく1軍の厳しい場面でのリリーフ登板を繰り返してきましたが、あんまり芳しい成果を残せないまま、今は横須賀ベイスターズの一員に加わっています。

 あれだけ何度も1軍昇格のチャンスを与えられるのは首脳陣の目から見ても光るものがあるのでしょうし、今日のようなファームの試合で見る平田選手というのは確かにここで投げているようなレベルではないのですけど、これはファーム好きの間で俗にいう「帝王」というやつなのでしょうか。

 もしも平田選手が俗にいう「帝王」タイプのピッチャーだとするならば、これはなかなか厄介だなと思います。こういうタイプのピッチャーは割と色んなチームにいて、なかなか戦力外にならずに10年近くファームで投げ続ける、そういう傾向があるように思います。

 具体的にどこのチームの誰がそうだと書くと揉め事の火種になりそうなので書けませんが、そうなる前に、例えばメンタルトレーニングで新たな角度から改善を試みたりする必要があるように思います。そうでなければ、選手本人にとってもチームにとっても不幸ですから、他のピッチャーと十把一絡げで同じようにトレーニングさせるのではない工夫を早急にやるべきだと思います。

 

 日本ハムのリリーフも8回から左腕の金平選手がマウンドに上がって最終9回までの2イニングを投げきりました。

 金平選手は以前から制球難が課題としてあるのは僕も何度も見てきたので存じあげておりますが、今日もマウンドに上った直後の8回にフォアボールを連発してはピンチを招き、9回も先頭の渡邊雄貴選手に右中間へシングルヒットを打たれると、そこから崩れて1失点してしまいました。

 マウンドに上って早々に140kmを越す速い球をポンポン投げ込めるのは非常に魅力的なのですけれども、いかんせんストライクを狙って取れるようにならなければせっかくの長所も活かす場所がありません。

 日本ハムは制球難のピッチャーを修正することにかけてはそれなりに実績のある球団だと思いますので、今後どのように進化していくのか興味深く見ていきたいと思います。

 

 

              ■

 

 今日は球場についた6時半頃から、他のお客さんの間で寒いという声を非常に多く耳にしました。

 

 天気予報的にも今日は寒い一日だと言っていましたが、球場のような開けた場所は風を遮るものがないので、そのままモロに受けて実際の気温よりもさらに体感温度を下げてしまいます。

 

 明日と明後日も今日と同じ平塚球場で18時から日本ハムとの試合が予定されていますが、両日とも引き続き寒いと思いますから、ご来場を予定されている方は、それこそ1月や2月の服装をして来場されるくらいの準備が必要なのではないでしょうか。

 

 

日本ハム2-1横浜DeNA

勝:立田

敗:飯塚

S:金平

観客数:633人

 

 

以上