ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

賭博選手の処分はどうあるべきか

 

 今日は巨人の高木京介選手に関していくつかニュースが出てきたようですが、それは横へ置いておくとして、我らがベイスターズの内部で発覚した高校野球賭博について、該当する選手を処罰すべきと考える立場から、今後のことについて提唱していきたいと思います。

 

 なお、今回のブログエントリーは先日のこのエントリーの続きであるとしてお考え頂ければ幸いです。

 

suguru0220.hatenablog.com

 

 さて、これまでの所、ベイスターズ高校野球賭博に関わった選手の実名公表や処分に関する具体的な進展は見られておりませんが、仮に今後このまま実名公表や処分をせずにうやむやのまま事を終えようとした場合、一体どのようなリスクがあるのか、僕なりに考えました。

 

 まず、シーズン中に暴露合戦の様相を呈するだろうと危惧しています。

 

 高校野球賭博に関わった10名の情報を暴露する事で得をする人が少なからず存在するのを忘れてはなりません。

 

 例えばマスコミです。今年に入って絶好調の週刊文春がすかさず食い込んでくる可能性は大いにあるでしょうし、文春に水を開けられた格好の週刊新潮が巻き返しの一打として食い込んでくる場合もあるでしょう。それ以外のマスコミ各社においても、文春があれだけ販売部数を伸ばしているのを見れば、二匹目のドジョウを狙う考えが頭をもたげても不思議ではありません。

 

 引退してプロ野球界から離れた元選手も暴露の発信源たりうる存在です。ベイスターズの選手間で高校野球賭博が行われていた期間がそれなりにありますので、高校野球賭博に手を出した選手の中には、今はもうユニフォームを脱いでプロ野球界から離れている人もいるだろうと考えられます。

 さらに、あえてわざわざ非合法賭博に手を出す位ですから、元々賭け事の類に目がない性格の持ち主かもしれません。それゆえ、引退後に金銭に困り、取材費欲しさのあまり自分が関わった当時の情報を暴露する者が現れる展開は想像に難くありません。

 

 もう一つは、これこそが最悪のパターンだと考えているのですけれども、自らは賭博に手を出していない現役の選手が週刊誌等に情報をリークする可能性です。

 例えば1軍と2軍の狭間にいる選手であれば、1軍にいる賭博関与者を追い落とす目的で情報をリークする事を思い立っても不思議ではありません。チームとしては暴露された賭博関与者をそのまま1軍に置き続けることは出来ませんので、1軍と2軍の狭間にいる選手が漁夫の利で1軍昇格を果たす可能性が高くなります。

 戦力外通告を受ける可能性のある選手も同様で、暴露してしまえば暴露された賭博関与者が戦力外通告を受ける可能性が高まり、代わりに自らが救われる可能性が高まりますから、それを目論む可能性も大いに有り得ると思います。

 ただし、そうなればなったでチーム内は疑心暗鬼が高まってギスギスしだすに決まっていますし、そうなるともはや優勝争いどころの騒ぎでは無くなってしまうでしょう。だからこのパターンが最悪だと考えているのです。

 

 巨人の高木京介選手の件がよりによってこのタイミングで明るみに出たのも、元はといえば高木京介選手が事実を隠蔽した事によります。昨秋の時点でさっさと白状していれば今頃球界はスッキリとした気分で開幕を迎えられたに違いありません。

 

 だからこそベイスターズは高木京介選手の件を他山の石としなければならないのではないでしょうか。就任一年目のラミレス監督の足をこれ以上引っ張りたくないですから、ベイスターズ球団はすみやかに該当する選手の実名公表と処分を行うべきではないでしょうか。

 

 

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 では、処分とは具体的にどのように進めるべきでしょうか。

 

 処分の進め方として大変参考になると僕が考えているのが、1997年に発覚したプロ野球脱税事件です。

 

プロ野球脱税事件 - Wikipedia

 

 詳細はウィキペディアに詳しいのでそちらに譲るとして、この事件の事後処理で目を引くべきは、発覚から間もない時期に、ダイエー球団が該当する選手5名の実名を公表した事であります。 

 結局この事件では7球団19名の選手と1名のコーチが関与していた事が判明し、刑事処分についてはNPBではなく司法当局にそのまま委ねられ、ある者は不起訴に、またある者は懲役1年執行猶予2年の判決を受けるに至りました。

 

 この事件は球界の枠を超え、日本中で大きな騒ぎとなって世間の耳目を大いに集めたわけですが、ただし、世間はこの事後処理で禊は済んだものと一応の納得をしたのだと思います。

 

 だからこそ、この中から後に侍ジャパンの監督になる人も現れましたし、今回のプロ野球賭博事件に関するNPB調査委員に名を連ねる人も現れたわけです。これがもし有耶無耶のままだったならば、彼らはその後、今日のような地位を掴むことが出来たでしょうか。否だと思います。

 しっかりと公明正大な処罰を受けたからこそ、その後は1人のアスリートとして輝かしい競技人生を歩むことが出来たのだろうと、僕は考えるのです。

 

 ベイスターズはこの一件をたたき台として、高校野球賭博に関与した選手の処罰を行うべきです。 

 

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 まず最初にやらなければならない事は、警察に事実を告発する事であります。

 

 僕は法曹関係者ではないので正しいジャッジはできませんが、笠原元選手がそうだったように、まずは警察によって任意の取り調べが行われるのだろうと想像できます。犯罪者だからといって片っ端から逮捕されて拘置所に閉じ込められるものではなく、それこそプロ野球脱税事件の時と同じように、在宅のまま手続きが推し進められるのではないでしょうか。

 

 その後は警察ともよく相談した上で、関与した全ての選手の実名を公表すべきです。万が一未成年が含まれた場合、その選手だけは実名公表を差し控える必要はあるでしょう。

 

 警察の取り調べによって、それこそ反社会的組織との結びつきのような重いものでも発覚しなければ、数日程度で今後の見通しがハッキリしてくるのではないでしょうか。

 警察や検察の方針として起訴をするのか、もしくは不起訴や起訴猶予とするのか見通しがわかってきたら、そこで球団としての処分を検討の上、世間に発表を行うべきでしょう。

 

 銃弾所持で逮捕勾留されたロッテのナバーロ選手は不起訴だそうですが、ロッテ球団は彼を4週間の出場停止処分としました。この量刑を一つの目安とするのならば、不起訴の方針が固まった選手は4週間の出場停止等といった所が相応ではないでしょうか。

 

 なお、警察検察の見通しが立ち、チームとしての処分が出せるまでの間、関与した選手にはチームの試合や練習には参加をさせず、自主トレーニング期間として球団施設内で独自に練習させるべきです。

 戦力外通告を受けた選手がトライアウトまでの期間にチームの施設で個人練習するケースが有りますが、流れとしてはそのような形が望ましいと思われます。

 

 そして、チームとしての出場停止処分が解けて、チームの練習や試合に出場できるようになったら、まずは謝罪会見の場を設けて広く世間の皆様にお詫びの言葉を申し上げ、それをもって一区切りとするべきではないでしょうか。

 

 

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 色々なお考えやご意見はあると思いますが、僕は、巨人の対象4選手もこういった流れで良かったのではと考えています。無期処分で臭いものに蓋をするよりも、しっかりと全てオープンにした上で、今後の糧とすべきだと思います。

 

 いずれにせよ、このままでは禍根を残すのが間違いありませんので、変にNPBに引き摺られないよう、ベイスターズ球団にはくれぐれもご注意頂きたいと思います。

 

 

以上