ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

野球界と反社会的勢力

 

 

 高木京介選手の記者会見をテレビの生中継で見ました。

 

 率直な感想としては、可哀想だなと思いました。人の良さとか純朴さがにじみ出て、決して悪い人では無いんだろうなと感じました。

 

 ただ、先に処分された3人と比べると、高木京介選手はここまで問題を隠蔽し続けた分だけ、より一層重い処分を受ける必要があるのだとも考えられます。

 そこは言い逃れの出来ない事実です。

 

 

 高木京介選手は会見の中で、賭博仲介人の第一印象を「いい人だと思った」と語っていました。これこそ、反社会的勢力がカタギの人に近付いてくる時の常套手段ではないでしょうか。

 最初にいい人だと思わせて相手の警戒心を解き、食事をご馳走したり身の回りの面倒を見たりして貸しを作り、そうやって周囲を固めて逃れられないようにしてから本題に入ろうとするのが彼らの典型的な手口です。

 

 高木京介選手は、たぶん本当に人が良いのだろうと思います。だからこそああいった人たちの手口にまんまと引っかかってしまったのではないでしょうか。

 

 あくまで僕の推測に過ぎませんが、だからこそ高木京介選手を可哀想だと思ってしまったのです。

 

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 反社会的勢力と一口で言っても、あからさまな暴力団関係者の場合もあれば、暴力団とは関係のない、しかし非合法な手口でお金を稼ぐような人たちまで、多岐に渡ります。

 

 こういう分野の人達はなかなか嗅覚が鋭く、自分たちの役に立ちそうな人物を目を皿のようにして常に探し求めています。

 

 プロ野球選手のようにハッキリとお金持ちとわかるような人は資産を狙われる場合もあるでしょうし、もしかしたら八百長行為に加担させられる場合もあるかもしれません。だから反社会的勢力の人達からすれば、ぜひともお近づきになりたい存在に違いありません。

 現に、我らがベイスターズの前監督が暴力団関係者に他球団監督の携帯電話番号を教えてしまい、それが元で億単位の恐喝事件に発展したのも記憶に新しい所です。違法薬物で逮捕された清原容疑者もそうでしょう。

 

 

 また、僕ら一般庶民が全く無関係でいられるかと言えば、必ずしもそうではありません。

 

 例えば役所や公共インフラ会社や通信会社等で働いている人は、その役所や会社が持つ膨大な顧客情報を欲しがる反社会的勢力の人間から付け狙われる可能性があります。実際、とある通信会社はそういった反社会的勢力から従業員が狙われるのを避けるために、制服を着て外を出歩くのを禁じる措置を取った事もありました。

 

 僕は口が達者なのを見込まれて反社会的勢力の人たちからスカウトを受けたことが過去に何度かありました。最初はそうとは気付かず、横浜市内某所の綺麗なお姉さんのいる会員制のお店でご馳走してもらい、後々になって反社会的勢力からスカウトを受けたのです。会員制というだけあって、並のキャバクラとは比べ物にならないくらいお姉さん達の接待能力が極めて高かった事を非常に強く記憶しております。

 もちろん断りましたし、今にして思えば、我ながら随分うまく逃げおおせたものだなと妙に関心してしまったりもするのです。

 

 高木京介選手にもし僕みたいな疑り深さが少しでも備わっていればこの問題を回避出来ただろうにと、残念に思われてなりません。

 

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 小さい頃から野球一筋で生きてきた野球選手に対し、年に一回大きな会議室に大人数を集めて数時間程度座学の講習をした程度で、果たして、反社会的勢力に付け込まれるのを防ぐ事が出来るでしょうか。それが実効性のある対策と言えるのでしょうか。

 

 僕は、それでは絶対的に不足していると思います。

 

 プロ野球選手は一応は独立した一社会人という建前ですけれども、社会勉強の経験や知識は一般人のそれと比べて圧倒的に不足しているのではないでしょうか。ですから、彼らは独立した一社会人だからと自己責任に依存するのは現実からかけ離れていると言わざるを得ません。

 

 この際、選手の素行をある程度調査する組織を水面下で立ち上げるとか、選手が安心して立ち寄れる場所のホワイトリストを作成して選手に提供するとか、より踏み込んだ対応を行う必要があると僕は考えます。

 例えば12球団共同でそういったプロ野球モサドみたいな組織を作り、警察や新聞社や週刊誌などと連携しながら常に選手の素行を調査する位の事をしても良いのではないかと思うのです。

 

 そうでもしない限り、いつまで経っても根っこを断てないのではと危惧しているのです。

 

 

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 巨人は贔屓チームではないからとか、そういった党派性みたいなものはこの際拭い捨てる必要があります。良い物は良い、悪い物は悪いと、是々非々でプロ野球界が一体となってこの問題を根本から考え直さなければならない時期が来ていると思います。

 

 第二の高木京介選手を出さないためにも、現実から目を背けずに必死になって対策を講じなければならないと、強く訴えたいと思います。

 

 

以上