読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

プロ野球選手の奥様たちへ

 

 

 年末恒例となったTBSの「プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達」を見ました。

 

 この番組の特徴として、選手本人だけでなく奥様やお子様、親御様、時には入籍前の婚約者まで顔出しで出演する点が挙げられると思います。それを毎回見ていて、ご家族が選手に与える影響の大きさを痛感するのであります。

 

 そして、今回の番組の中で僕が特に気になったのは、千葉ロッテから戦力外通告を受けた矢地選手の奥様の、ある発言でした。トライアウト直前、矢地選手本人の目の前で「ユニフォーム姿を見られるのが最後になるかもしれないから」と発言してしまった奥様に対し、非常に残念に感じてならなかったのです。

 矢地選手は今度のトライアウトに、何とか新たなオファーを勝ち取ろうと決意を持って挑んだはずです。それなのに「最後になるかもしれないから」とは、拍子抜けではないでしょうか。矢地選手の「ダメでも仕方ない」という心の逃げ道を与えてしまったのではないでしょうか。

 

 ベイスターズのラミレス新監督や日本ハムの白井ヘッドコーチは、メンタルの問題を大変強く指摘しています。方法論など細かな相違点はあるものの、各人共通しているのは、前向きに考えることの重要性です。

 

 矢地選手は昨オフにも中日から戦力外になった境遇の持ち主です。ですが、そこからロッテに支配下登録で契約してもらえたのは、矢地選手に何かしら光るものがあるとロッテの首脳陣が判断したからではないでしょうか。実際、今季も1軍で10試合もの登板機会を与えられていますので、現時点でそれなりの実力があるのは明らかです。

 その光るものを活かすも殺すも、それは本人の頑張り次第というのが当然ですが、ご家族の支えも大変重要な意味を持ちます。

 

 この番組の中では奥様はこうも述べておられました。

 

news.livedoor.com

 

「私のサポートが足りなかったのかなという思いは頭をよぎりました。試合後のご飯だとか、朝食だとか。挙げればキリがない。戦力外になったから、もっとすればよかったなと思うのは遅いんですけど自分の力が足りなかった」。

 

 残酷な言い方になるかもしれませんが、そうかもしれないなと僕も思いました。あの番組で見る限り、矢地選手はややシャイな人柄という印象を受けました。ピッチャーという職業は、獰猛な肉食獣みたいな精神力を持った人達がしのぎを削る場所でありますので、その点が矢地選手に足りなかったのかもしれませんし、奥様も支えきれていなかったのではないかと、そのような感想を持ちました。

 

              ■

 

 奥様に尻を叩かれて活躍する選手は、探せば結構見つかるものです。

 

 名将として名高い野村克也さんは1980年限りで現役を引退してから、野球解説者などの仕事でご活躍はされていたものの、実際には抜け殻のように生気を失っていたという話もあります。家庭ではとにかくユニフォームを着てグラウンドに立ちたいと元気なく愚痴をこぼしていて、それを聞いた沙知代夫人が自身の人脈に物を言わせてヤクルト監督の職を手繰り寄せて、今のサクセスストーリーに導いたのだと言われています。

 

 落合博満さんは最初の奥様と離婚した後、かの有名な信子さん(後の夫人)と出会います。信子さんに出会った頃の落合さんは野球選手としてはややスリムな体格をしていたものですから、信子さんはそれではいけないと一念発起して落合さんにどんどんご飯を食べさせてウエイトアップさせる事に成功し、それが三度の三冠王獲得に繋がったと言われています。

 

 

 

 奥様のサポートというと最近はフードマイスターのような資格をとって食事の管理に活かそうと頑張る奥様が目立つようですが、それと同じくらい大切な役割が精神面のサポートです。

 それこそ、メンタル指導者の資格をとるくらいの勉強をされる事も、一つの支えとして有用なのではないでしょうか。

 

 ソフトバンク内川選手のようにプロのメンタル指導者を雇ってメンタル面の安定をはかる場合もありますが、まだまだ年俸の低いこれからの立場の選手がそこまでするのは金銭面諸々で難しいでしょうし、アスリートの奥様としてだけでなく、奥様ご自身の人生にも有益に違いありませんし、将来子供を持てば子育てにもきっとプラスに働くと思うのです。

 

 また、球団としても不安を抱えて過ごす奥様への一助として、そういった奥様専用のカルチャースクールのような場を設けてみてはいかがでしょうか。奥様がそういったものに参加することで「自分も一員として戦っている」という気持ちにもなれるでしょうし、それによって選手がレベルアップしてくれれば、チームとしてはこんなに素晴らしいことはありません。

 

 

                ■

 

 僕はなにも専業主婦思想みたいな、女性は必ず家庭を守れみたいな考えの持ち主ではありません。選手は選手、奥様は奥様でそれぞれ別個の人格を持つ独立した存在ですから、全ての奥様が必ず主人たる選手の後方支援に専従しなければならない等とは考えておりません。

 

 ただ、奥様の中で旦那を支えたい、力になりたいと考える人がいらっしゃるのであれば、旦那が戦力外になって後悔する前に、打てる手はとことん打っておいて欲しいし、そのためにはどういった事が必要であるか、情報を揃えておきたいという、そういう考えのもとで今回のエントリーを書きました。

 

 プロ野球というのは、一番は1軍の試合でプレーする選手たちが見所なのですけれども、その背後にある首脳陣や職員さんやファームやご家族や、色々なものが縁の下の力持ちとなって支えているのだと考えますと、より一層味わい深く楽しめるようになるのかなと、そのように思いますね。

 

 

以上