ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2015年5月21日 読売巨人vs横浜DeNA (横須賀) の感想

 ベイスターズの捕手陣は2人の故障者が出て火の車状態にあります。西森選手はクロスプレーで重症を負い入院。つる岡選手は日曜日の試合で頭部にデッドボールを受けて病院に搬送されるという有り様です。いずれもインプレー中の防ぎようのない怪我だったと思いますが、試合に出られる捕手が高卒1年目の育成選手ただ1人というのは心許ない限りです。

 幸いつる岡選手は今日の試合でベンチ入りし、出場こそしなかったものの、イニング間のキャッチボールで元気な姿を見せてくれました。ですから当座の不安は拭えたのだろうと思いますが、これから先も何があるかわかりませんので、色々考えなければなりませんね。

 それでは今日のスタメンです。

 今日もニコニコ生放送の試合中継が行われていたならばご存知のかたもいらっしゃるでしょうが、ベイスターズの先発がモスコーソ選手、巨人が内海選手という1軍の試合と見紛うような対戦となりました。野手でも巨人のフランシスコ選手やベイスターズの多村選手といった2軍に相応しくない顔触れが並びましたので、観客とすればファームの安い入場料でお得感があったなと思います。

 まずはベイスターズモスコーソ選手ですが、1回2回を投げて無失点。1回表は到着が間に合わなかったので見ていませんが、2回のピッチングは故障明けとは思えない完璧な内容だったと思います。被安打0の無失点です。2イニングのみで降板していますが、これは肩慣らし程度で次は1軍の先発なのではないでしょうか。1軍でも故障の影響等感じさせない素晴らしいピッチングを見せてもらいたいものです。

 ちょっと気になったのは、モスコーソ選手が降板したあと、ツイッターでファンのツイートをリツイートしていた事です。試合中のツイッターは御法度だったような気がするのですが、そのへんはどうでしょうか。今後のトラブルに繋がらないようご注意願いたい所です。

 もう一方の巨人先発内海選手は5回途中までパーフェクトピッチングです。5回裏に赤堀選手にセンター前に運ばれてパーフェクトが途切れると、6回に連打を浴びて2失点。しかし7回は持ち直して無失点で切り抜け、ここでお役御免となりました。内海選手は先日もファームの試合で拝んだ記憶がありますが、なぜ2軍にいるのかいまいちわかりません。6回のみ球が上ずって狙い撃ちされてしまいましたが、次の回にすぐに修正してくるあたりはさすがに1軍のエース格ピッチャーです。そろそろ1軍で投げてもらったほうが良いのではないでしょうか。

 次にベイスターズ打線についてですが、先述の通り5回途中までパーフェクトで抑えられ見所らしい見所はありませんでした。6回は先頭の亀井選手が左中間を深々と破る2ベースを放ち、山崎選手がセンター前、宮崎選手がレフト線へタイムリーを決めれば、代打の柳田選手がライト前へタイムリーと、マシンガン打線のような集中打を見せてくれました。宮崎選手はその次の打席でもヒットを放ち好調さを見せつけてくれました。

 今日は1軍の試合で白崎選手が手痛いエラーをしてしまったようですが、代わりなら俺がいるぞと宮崎柳田両選手が存在感を誇示しております。

 冒頭で触れたようにベイスターズのファームには試合に出られるキャッチャーが亀井選手ただ1人の状況ですが、なかなかどうして、よく頑張ってくれています。今日は盗塁を刺すための2塁送球で2度の送球ミス(記録エラーは1つ)を犯してしまいましたが、モスコーソ選手や林選手といった実績のあるピッチャーとも上手にコンビネーションを取って充分評価できる内容だったと思います。

 今日の試合では少年野球のちびっこたちがボールボーイを務めてくれたのですが、守備中の亀井選手はバットを拾いに来たちびっ子が手に取りやすいようにバットの向きをグリップの方を変えてから手渡す等、きちんとちびっ子を気遣う様子も見られました。高卒ルーキーですからリードのことで頭が一杯一杯になってもおかしくないですが、試合の守備中でもこれだけの冷静さを保てるのだから立派なものです。

 先日はホームランも放ったようですが、今日も内海選手攻略のキッカケとなる2ベースも放ちましたし、打撃の面でも成長が著しく本当に喜ばしい限りです。今月に入ってからの僕の亀井評はうなぎ登りのストップ高といった所ですね。

 巨人打線は集中打で効率よく得点を重ねました。僕としては今日初めて生で見たフランシスコ選手が最大の注目ポイントです。1打席目は見られませんでしたが、3打席目に豪快なセンター前ヒットを放ちました。「豪快な」というのも、センターを守る赤堀選手が目測を誤って慌ててしまうような、言葉で形容するのがちょっと難しい強烈なライナーでした。打球に変化がかかってセンター前の地面にドスンと落下したものの、打った直後の感じではセンターの定位置まで弾道の低いライナーで届くかのような、そういう打球でした。

 体格を見て、昔ダイエーホークスに1年足らずの期間在籍したケビン・ミッチェル選手を彷彿とさせるなと感じました。打席の右左は違いますが、あの豊満な体格から強い打球を飛ばす、素行に難ありと評される元メジャーリーガーといったプロセスもそっくりです。ミッチェル選手は開幕戦の西武戦で大爆発したすごい嫌なイメージがあるのですが、フランシスコ選手も1軍に上がりさえすればそういう対戦相手にトラウマを与えるような大爆発をしてくれそうな、そんな感じがします。

 ちなみに、守備ではサードについて目の前に飛んできたボテボテのゴロを無駄な動き満載のスローイングでさばき、高く上がった内野フライは追浜の強風を物ともせずに余裕たっぷりにキャッチしました。見ている分には面白いですが、1軍でサードを守るのは少々厳しいかもしれません。交流戦のDHか阿部選手の休養日にファーストを守る位が関の山でしょう。

 次にリリーフ陣です。3回から絶賛崖っぷち中の加賀美選手が登板です。3回4回は打たせて取るピッチングでテンポよく進捗しましたが、5回から目に見えて球が上ずり始めて集中砲火を浴び4失点。下位打線のやや非力な打者にも軽々とライナーで運ばれるのはいかがなものでしょうか。人生初の2軍暮らしをしている小林選手もバッティングで自信をつけたのではないでしょうか。以前の登板もそうでしたが、明らかにスタミナに課題があります。どちらかと言えば先発型のピッチャーでしょうが、5年目にもなって3回でスタミナが切れてくるようでは仕方ありません。登板以前に走り込みを頑張っていただきたいものです。

 7回は林選手が1イニング投げました。スピードガンがないので球速がわかりませんが、かなり低めに速い球をビシビシ投げ込めているなと思いました。ともすると力任せに投げているように見えなくもないですが、それでしっかりストライクを取れるのですから伊達にキャリアを重ねていないなと思います。

 8回はルーキーの福地選手が登板です。何度か見てきましたが、とにかくコントロールがアバウトです。ストライクを取るので精一杯になり、置きに行ったボールを狙い打たれて2失点です。左打者と対戦するときのコントロールが特に苦しんでいるように見えます。練習の時からコントロールに問題があるのか、それとも試合で投げるときだけなのかわかりませんが、まだまだ先は長そうです。

 

 最終回は加賀選手が登板です。細かい内容まで思い出せないのですが、左打者に打たれて出塁を許し、巨人の代打矢野選手にライト前にタイムリーを打たれて1失点です。確かこの回だったと思いますが、セカンド後方のイージーフライをなぜかライトの桑原選手が深追いしてヒットにしてしまった場面もありました。運が無かったのもそうですが、やはり左打者と当たると厳しいという印象です。

 巨人のリリーフは8回から笠原選手、9回から久保選手が1イニングづつを投げました。9回先頭の山下選手が久保選手からヒットか何かで出塁するも、続く赤堀選手がセカンドゴロでダブルプレーに取られ、最後に我らが渡邊雄貴選手が代打で登場するも、ものすごく中途半端なスイングで空振り三振、ゲームセットとなりました。

 巨人は内海選手が順調だったり野手陣がいい所で集中打できたり好材料の多い試合だったと思いますが、ベイスターズは課題が山積みで評価できるポイントがなかなか見当たらない苦しい試合となりました。

 平日ナイターながらお客さんがたくさん入ってくれた事が今日の最大の収穫だった、そんな今日の締めくくりでした。

読売巨人7-2横浜DeNA

勝:内海

敗:加賀美

観客数:1400人弱