ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

2015年3月14日 巨人vs横浜DeNA (横須賀) の感想

 いよいよ待ちに待ったイースタン・リーグが開幕致しました。いつもは試合開始ギリギリか少し遅刻気味に球場に到着する僕も、今日は余裕を持って試合開始30分前に到着しました。駐車場は既に満車となり、僕と同じようにこの日を待ちわびた人達で横須賀スタジアムが埋め尽くされているであろうと、とても嬉しく思いました。

 まず試合開始に先立ってセレモニーが行われました。来賓は地元横須賀選出の自民党小泉進次郎議員、横須賀市の吉田市長、そしてベイスターズ池田社長も参加しました。挨拶が行われ、小泉議員と吉田市長の、いかにも青年政治家らしい元気ハツラツとした言葉が述べられました。セレモニーでは巨人の岡崎監督とベイスターズの山下監督に花束が贈られたわけですが、それを受け取りに来た高卒ルーキーの百瀬選手が勢い余って山下監督に体当たりをかまし、そして花束を奪い取るようにして持っていこうとして監督から待ったをかけられる一幕もありました。百瀬選手も開幕で気合が入りすぎたようです。

 そして始球式が行われました。ピッチャーは小泉議員、バッターは吉田市長です。小泉議員が投じた外角高めのストレートに吉田市長がフルスイングで応じるも、力ないピッチャーフライが上がって小泉議員自らがキャッチし、小泉議員に軍配が上がりました。随分と息のあったコンビ芸だなと唸らされました。こういう始球式はなかなかお目にかかれないと思いますが、グッドでした。

 さて本題の試合に入ります。ベイスターズの先発は1週間前の大和スタジアムでも登板した須田投手。巨人は高卒2年目の田口投手です。

 まずは1回表の須田投手ですが、1番2番をテンポよく打ちとって上々の立ち上がりかと期待させた所で、なんとバックネット裏最前席に小泉議員が登場してスタンドがざわつき、それに動揺したのか急に制球を乱してボールが先行し、3番4番と連打を浴びてしまいました。5番のアンダーソン選手が打ち損じで内野ゴロに倒れてくれましたが、次の2回も乱調を引きずり一挙に4失点を喫してしまいました。僕は1回裏から2回表の攻守交代の間に売店に出かけていて全ては見られませんでしたが、戻ってきた時点で被安打が4本増えて6になっていましたので、全部打たれたのでありましょう。バックネット裏から見た限りでは非常に打ちやすそうな高さの球を続けざまに投げて蜂の巣になったのだと思われます。

 須田選手が打たれまくっている間と小泉議員がバックネット裏で観戦していた時間帯がピッタリ当てはまりますので、もしかしたら須田選手は小泉議員の事が気になってピッチングに集中できなかったのかもしれません。全く言い訳になりませんが。

 須田選手は結局6回を投げて5失点の負け投手、被安打も12くらいまでふくれあがっていたと思います。もう本当に後が無い立場なのだと思いますが、いかがなものでしょうか。

 一方の巨人先発田口投手は高卒2年目とは思えない堂々たるピッチングです。そこまでコントロールに秀でたタイプではないようですが、たまに抜ける時はいつもバッターの体側に抜けてヒヤヒヤさせられました。しかし臆すること無く内角を攻め続ける度胸の良さも見られました。8回終了まで投げてたぶん被安打5くらいだったと思いますが、そのうちクリーンヒットと認められるのはせいぜい2本か3本くらい、ほぼパーフェクトな内容だったと言えると思います。ベイスターズでは同い年の高卒2年目砂田選手が注目株ですが、今日の登板を見た限りでは田口選手のほうが二歩も三歩もリードしたようです。

 次に打線についてです。肉離れを起こして開幕絶望とまで言われていた白崎選手がショートのスタメンで出場しました。教育リーグの試合でスタメンで出た様子は見られませんが、いきなりのショートスタメン出場でブランクを感じさせないシャープな動きができていたと思います。注目の第1打席はなんと2本もバットを折りながら粘って粘って最後に三遊間をライナーで抜ける2点タイムリーを放ち、第2打席ではレフトポールのわずか左にあわやホームランの特大ファールを打ち込みました。粘れているのはボールがよく見えている証でしょうし、バッティングの状態はまずまず順調のようです。今日は4回裏か5回裏あたりでお役御免になりましたが、この調子なら1軍の開幕には充分間に合うのではないでしょうか。

 もう一人取り上げたいのが白崎選手に代わって途中からショートの守備についた高卒ルーキーの百瀬選手です。試合前のセレモニーではやらかしてしまいましたが、プレーではセンスの有るところを見せてくれました。センター前へ抜けようかというライナーをジャンプ一番で華麗にキャッチしたかと思えば、平凡なゴロもそつなくさばきました。連携プレーも問題なくスムーズにこなしてくれました。石川選手や梶谷選手のルーキー時代と比べると雲上人のような巧みさを持ち、非常に感銘を受けました。

 百瀬選手は打席に2回立ち、1打席目は田口投手から再三のファールで粘りに粘りまくるも最後はあえなくセカンドゴロに倒れました。高卒ルーキーの第一打席であれだけ粘れれば上出来だと思います。第二打席は巨人の二番手久保投手が相手で、今度は借りてきた猫のように大人しいバッティングで三球三振に倒れました。ストライクの球で避けてしまったり、タイミングが全く合っていなかったりと、ちょっと久保投手との格の違いに気後れしてしまったのかもしれません。ただ、この時期のルーキー野手としては完成度がかなり高いのではないかと思います。左打ちの内野手はライバルも多くて大変ですが、今後に期待を致しましょう。

 その他の野手については、田口投手が降板した8回終了時まではこれといった見所は無かったと思います。クリーンヒットは白崎選手赤堀選手後藤選手くらいでしょうか。荒波選手は中途半端なバッティングだったように感じました。

 赤堀選手は長距離砲路線を求められる選手でしょうが、フィジカル面でルーキーの頃と殆ど代わり映えしないように思われてなりません。梶谷選手がウェートトレや食事面の重要性を強調していますが、赤堀選手にも同じことが言えるのではないでしょうか。気が優しく人に好かれるタイプかもしれませんが、人を出し抜いていくような気概を持って1軍を目指すようでないと、そろそろ後が無いと思います。

 次に巨人打線についてです。もしかしたら村田選手が凱旋出場を果たすのではと内心期待していたのですが、残念ながら叶いませんでした。しかし、巨人のファームといえば必ず誰かしらのビッグネームが登場するのが習わしでして、今日も期待に応えてアンダーソン選手が5番指名打者でスタメン出場してくれました。なぜアンダーソン選手がファームの試合に出ているのか事情はよくわかりませんが、調子は良さそうで2安打しました。いずれもライト方向へのライナーヒットでしたが、とにかく日本人打者ではお目にかかれない、ものすごい打球の伸びでした。ライトを守った乙坂選手もこの2本のヒットはいずれも目測を誤って不自然な捕球態勢にならざるを得ませんでした。アンダーソン選手はパッと見た感じではそこまで巨漢選手ではないのですが、あの身体にものすごいパワーがみなぎっているようです。とにかくすごい打球でした。なぜファームの試合に出ているのかますますわからなくなりました。

 もう一人取り上げるならば隠善選手でしょうか。隠善選手と言えば巨人軍お約束の「永遠の若手枠」的な選手です。なんとなく若手選手のような見方をしてしまいますが、もう30歳だそうです。かなり前に1軍でブレイクした時期があったと記憶していますが、近年はファームでお馴染みのメンバーになりました。ただ、30歳まで生き残っているだけあってシュアなバッティングには見所充分です。今日須田投手が初回に順調な立ち上がりだったのが急に崩れたキッカケも隠善選手でした。やや制球が乱れ始めたのを見逃さずにじっと待ち、甘い球を呼び込んでクリーンヒットを放ちました。その後にもう一本追加し、首脳陣に良いアピールが出来たのではないでしょうか。

 ベイスターズのリリーフ陣についても語ります。須田選手は打たれても打たれても降板させてもらえずに6回まで投げまして、7回からようやく2番手として大卒2年目左腕の山下峻選手が登板しました。

 今年はルーキーで山下内野手が入団し、二軍監督に山下大輔監督が復帰し、コーチの山下和彦さんもご活躍中です。山下だらけの野球大会の様相を呈しておりますが、この山下峻投手も大注目の1人です。去年はシーズン終盤から主に先発として登板していましたが、今年の公式戦初登板はリリーフで、ランナーの居ない場面も全てセットポジションで投球しました。スピードガンがないのであくまで印象に過ぎませんが、去年よりだいぶ球速が速くなった気がします。ブレーキの効いた横の変化球も冴えています。隠善選手にヒットを一本許しましたが、実に素晴らしいピッチングだったと言えるのではないでしょうか。なぜリリーフで登板したのかわかりませんが、山下峻投手は先発として起用すべきです。連戦が増えてくるであろう交流戦明け頃を目処に1軍昇格、先発登板を目指して頂きたいと思います。充実一途の1軍の先発ローテに唯一欠けているのが左腕だと思いますが、その最後の1ピースに収まるのは山下峻投手になると僕は思います。

 8回は平田投手が登板しました。昨年は春から登板機会に恵まれた平田投手ですが、今年の注目度はいまいちといった所です。ただ、元気の良いピッチングで無失点に切り抜けています。去年は春先に1軍で辛いピッチングがあり、故障もありで厳しいプロデビューとなってしまいましたが、今年は気持ちを切り替えて本領発揮といって欲しい所です。

 9回は大田阿斗里選手です。阿斗里選手も横須賀スタジアムでお姿を拝むようになって随分長くなりますが、もはやファームでは殆ど学ぶことがない選手です。今日もそつなく投げて無失点。この寒い中でもいつもと変わらぬ半袖シャツで頼もしい限りです。昨年は1軍で制球に苦しむ場面もあってなかなかチャンスを活かせませんでしたが、今の時期は1軍で投げさせてあげて欲しい1人です。

 巨人のリリーフは9回に久保投手が登板しました。打のアンダーソン選手に投の久保選手とビッグネームを携える巨人軍でしたが、その久保選手は打ちとった当たりをサードの岡本選手にエラーをされてから調子を崩し1失点、2点差となってさらに与四球で2アウトながら満塁のピンチを招きバッターは飛雄馬選手。飛雄馬選手は追い込まれながらもなんとか死に物狂いで粘って粘って、10球くらいは投げさせたでしょうか、最後は粘りも及ばず平凡な内野ゴロでゲームセットと相成りました。久保選手は味方の守乱や不運なヒット(実質的にはただのサード後方のイージーフライ)などでランナーを溜めてしまったものの、そこまで問題視されるような強い当たりは打たれておりませんので、充分力を発揮したのではないでしょうか。

 残念ながら今シーズン開幕戦を勝利で飾ることは出来ませんでしたが、最後の最後に球場中が固唾を呑んで見守る大チャンスを作りましたし、打たれた須田選手と守乱の岡本選手以外にとっては良い試合だったと思います。

巨人5-3横浜

勝:田口

敗:須田

S:久保

来場者数1136人くらい

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 明日も同時刻に横須賀スタジアムで巨人戦が行われます。これを逃すと次の横須賀スタジアム開催はゴールデンウィーク終盤の5月4日ヤクルト戦までお預けになりますから、皆さん明日の試合も逃さず見に行きましょう。こんなに長期間試合をしない球場を本拠地と呼べるのかと腹立たしいですが、決まってしまった以上は諦める他ありません。

 また、明日15日は横浜市中心部で横浜マラソンが開催されるため各地で交通規制が行われます。かなり長い時間規制が続くそうです。首都高も本牧から幸浦まで夕方4時頃まで通行止めになる予定だそうですので、車で横須賀スタジアムに来場される方は規制区間を避けて、横浜横須賀道路を通って行くように致しましょう。

 今日は残念ながら敗れてしまいましたが、明日の勝利を、そして9月に優勝の美酒が味わえるのを信じて、ベイスターズファームチームを応援してまいりましょう!

 イースタン優勝目指せ!ベイスターズ

以上