ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

ベイスターズ外国人選手問題

 あけましておめでとうございます。つい先日年が明けたばかりだと思っておりましたらば、もうあっという間に2週間近く経ってしまいました。年を取ると月日が経つのが早く感じられるとよく聞きますが、本当にその通りだと思います。これといって充実した日々を送っているわけでもないのに時間ばかり早く過ぎ去って、本当に困りモノです。

 というわけで本年も宜しくお願い致します。

 さて、年が明けてから少ししてこんなニュースが流れました。

【DeNA】元エンゼルス救援右腕・ヘレラ獲り

http://www.hochi.co.jp/baseball/npb/20150109-OHT1T50302.html

 今オフは巨人のロペス選手を獲得したのを皮切りに、キューバのグリエル兄弟が揃ってベイスターズ入り(残留)を決め、そして今度はヘレラ投手を獲得という、実に気前の良いシーズンオフとなっております。近年の我が軍はストーブリーグで威勢の良さを見せつけるのが恒例行事となっており、今年もストーブリーグの主役の座は離さないぞという気概のようなものを球団から感じ取るのであります。

 まぁしかし、2年契約のバルディリス選手と今季の契約が決まったモスコーソ選手とで合わせて6人もの外国人選手が在籍する事になります。シーズン中は最大でも4人までしか1軍登録できませんので、この6人をどのように起用していくのか、中畑監督も嬉しい悩みといった感じではないでしょうか。

 僕としてはグリエル兄選手とモスコーソ選手の残留が決まったのが嬉しいのと、その次に嬉しいのが今回報じられたヘレラ選手の獲得です。

 まだ決定ではないようですが、もし決まれば守護神候補というのが嬉しいのです。強いチームに強い守護神は必須条件ですし、国吉選手や三上選手にはその前で、在りし日の阪神の「JFK」のようになってくれればありがたいと考えています。元阪神の藤川投手も最初はセットアッパーだった事を覚えている人も多いと思いますが、それと同じように、まだ若い国吉選手も三上選手もセットアッパーからキャリアを積み重ねていってくれるのが良いのではないでしょうか。

 ただし、守護神となるからには春から秋まで1軍にい続けてもらわなければなりません。そうなると今度は外国人選手枠のやり繰りはどうなるのだ?という疑問にぶち当たるのです。

 さてさて、では外国人選手枠をどのようにやりくりしていくべきなのでしょうか。

 まず大前提として、どの選手も1軍の試合に起用したいレベルの実力や調子が備わっている事を前提条件として考えます。僕がファーム好きだから悲願のイースタン初優勝を果たす為にファームの戦力を重視して…というのもナシです。あくまで1軍で最も多くの勝利を稼ぐ為の方策を考えなければなりません。

モスコーソ選手……変則10日ローテ。10日間で2試合投げて2軍行き。再昇格可能の10日後に同じく繰り返す。

ヘレラ選手…………常時1軍で守護神を担う

グリエル兄選手……キューバ帰国の7月を除き常時1軍

グリエル弟選手……常時2軍でロペス選手との入れ替えを狙う

バルディリス選手…昨年同様1軍保証契約が残っている可能性があり、常時1軍

ロペス選手…………モスコーソ選手との入れ替えで10日間おきに1軍で5番打者

 こんな感じになるのではないでしょうか。モスコーソ選手が不在となる10日間については2年前に中10日ローテで結果を残した三浦投手や谷間ローテ投手が埋めていく格好となります。モスコーソ選手の昨年の登板試合数が24試合ですから、これでも同じくらいの登板機会を作れるのではないでしょうか。

 問題はロペス選手です。わざわざ1.5億もかけて獲得したのに10日おきで2軍行きなど、それで本人的にも球団的にも良いのか?という疑問というか矛盾のようなものがあります。

 また、楽天のデーブ監督が取り入れる計画の中継ぎ投手のターンオーバー制を真似て、ヘレラ選手も2週間おきくらいに2軍でリフレッシュする期間を設けてはどうかとも思います。しかしそれにも疑問があって、守護神はストレスが特に強くかかる場所だと言いますから急に他の選手に任せてその選手の調子を狂わせてしまう不安が拭えません。守護神はあまりコロコロと変えて欲しくないという思いもあります。

 更にはグリエル弟選手です。当初はファームで育成して…のような考えもあったと聞きますが、キューバリーグで目覚ましい活躍をしているとも耳にします。もしかしたらグリエル兄選手と引けをとらない大活躍をする可能性もあるだけに、枠が用意できないのがなんとももどかしい限りです。その分僕はファームでじっくり見られるので良いですが、チームとしてはそれで喜んでいる場合ではありません。

 変な例えですが、恋愛シュミレーションのゲームで「誰と付きあおうか?」みたいな事を考えている時のような、そんな風情がいたします。僕が知っているのは十数年前に友達の部屋でプレイした「ときめきメモリアル」のみではありますが。

こうやって妄想をたくましくしている時というのは全く持って幸せだなぁと思うわけです。

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 他方で、これだけ多くの有力外国人選手を抱え込んでしまう事のデメリットとして、日本人選手の起用や育成にそのしわ寄せが行く事が確実視されます。

 特に問題が大きいのが内野手ではないでしょうか。

 今回の外国人野手4名は4名とも内野手です。我が軍の日本人内野手でバリバリのレギュラーと呼べる選手は1人もいないだろうと思いますし、この強力な外国人選手の壁もあって、日本人内野手の出る幕は本当にごく一部に限られてしまいます。ただし、将来を考えた場合、日本人内野手が育たないというのは、特にディフェンスの面で大きな禍根を残します。内野はどの球場も広さは同じですから、技量の差がクッキリハッキリしてしまいます。このままいけばベイスターズの内野陣はしばらくの間空白期間みたいなものが生じるのは避けられません。

 打撃面でも、特に中軸を打つような長距離打者の育成に悪影響しそうな気がしています。野球は打順ごとに役割のようなものが宿命付けられていますが、クリーンナップを外国人選手ばかりで占めてしまえば、その周りの打順で長打よりもチームバッティング中心の打撃が求められるようになります。

 かつてベイスターズで育て上げた村田選手や吉村選手や筒香選手といった長距離砲の面々も、1軍定着するかどうかの微妙なラインにいる時期に、チームバッティングのような小器用な真似を求められることはそうそうありませんでした。長距離砲には長距離砲なりの打席の過ごし方があるわけで、それが試合で出来ないとなると、これは将来の中軸を担うような長距離砲の育成もままならないのでは?と懸念されるのです。

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 これだけたくさんの外国人選手を集めてきたからには、求められるのは育成よりも今季の順位なのだろうというのが伺えます。育成重視ならわざわざこんな補強をしなければ良いわけでして、ですから今季は一つでも上の順位を目指す、のではなく、実現してもらわなければなりません。

 まだまだ今季どういう野球をやるのかわからない事だらけですが、見どころがしっかり作られて、それは非常に良かったなと安心している次第です。

以上