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ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

トライアウトのススメ

思い出系

 来る11月9日(日)、静岡県の草薙球場プロ野球合同トライアウトが行われます。その後、11月20日(木)に東京都稲城市読売ジャイアンツ球場で2回目のトライアウトが行われます。

藤井、東野ら62選手の参加を発表 12球団合同トライアウト

http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/11/05/kiji/K20141105009232370.html

 僕は過去に2回、2008年オフにベイスターズ球場で行われた1回目のトライアウトと、2010年オフに西武ドームで行われた1回目のトライアウトに足を運んだ経験があります。足を運んだ経験のあるファンの方はそれほど多くは無いようですが、僕としては一度は見ておくべき重要な行事だと考えていますので、観覧をお勧めする見地から、当時の感想や手順などを書きたいと思います。

 さて、トライアウトですが、当然のことながら、これに参加する選手で引退試合を開いてもらった人は1人もいません。スムーズなら引退試合を開いてもらっても不思議でないようなビッグネームが参加する事もありますが、多くはとてもとてもその境地に達していない選手ばかりで占められています。ですから僕は、トライアウトとはある意味で引退試合のようなものだと捉えています。だからこそ、多くのファンに足を運んでもらいたいのです。残念ながらユニフォームを脱がざるをえない多くの選手達の引退試合として、最後によく頑張ったと拍手を送ってもらいたいのです。

 最近は観覧者の数が増えてきたこともあって、球場の受け入れ体制も整えられるようになりました。西武ドームで行われた時も、一般観覧者と関係者のスペースとがきちんと区別され、誘導員も適切に配置されていました。昨年と今年で2年続けてトライアウト開催の誘致活動を実らせた静岡市も、わざわざ誘致する価値のある行事であると認識していたのだと思います。

 入場料金は、ベイスターズ球場の時も西武ドームの時も無料でした。鳴尾浜球場で行われたトライアウトを見に行った友達の話しによればあちらも無料だったそうですから、基本的には入場料はかかりません。ただ、売店関係は閉じられている可能性が高いので、ある程度の備えは必要です。特に時期が時期ですから防寒着の備えは万端にしておくべきです。

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 2008年オフのトライアウトに足を運んだのは、行き慣れたベイスターズ球場で行われるというのと、その年限りで戦力外通告を受けた河野友軌選手の様子を見に行くためでした。その年の河野選手は出場機会を求めてサードの守備に挑戦するも、自慢の打撃が大スランプに陥り、それで戦力外通告を受けたのでした。シーズン終盤から大変な悲壮感を漂わせて、近寄りがたさみたいなものさえ感じさせていたのが印象的でした

 トライアウトに参加した河野選手は、やはりシーズン中同様の近寄りがたい雰囲気を醸し出していました。ベイスターズ球場は観客と選手や関係者の移動経路が被るため、すぐ目の前で選手の行き来を見られますが、河野選手は励ましの声をかけるのさえ躊躇われるような、なんとも形容しがたい気難しい表情をしていました。

 トライアウトにありがちな事ですが、参加者に投手が多いため、その分打者は何度も打席でトライできます。河野選手の時も確か6打席目くらいの最終打席で、ようやく出たヒットがポール直撃のホームランでした。その後、河野選手は自身のブログで引退を表明しました。

 その時のトライアウトには1999年ドラフト1位でベイスターズに入団した田中一徳選手も参加していました。もうNPBを離れて何年か経っていた筈ですが、NPB復帰を諦めずに何度もトライアウトに参加しているようでした。本人は随分慣れた様子で、自分の出番が終わった後は観客のいるエリアに現れて勝手サイン会の様相になりました。観客の求めに応じて色んな事を喋り、独演会のようでもありました。

 その他では巨人を戦力外となったジャンチェン・ミン投手が参加していて、登板後は多くの報道陣に囲まれていました。

 2010年オフのトライアウトは、北川利之選手の様子を見に行くためでした。北川選手以外にも、川崎ロッテで中心選手だった堀幸一選手も参加していました。北川選手は守備ではまずまず力のある所を見せていましたが、打つ方では殆どアピールできませんでした。ヤクルトの西崎投手からヒットを1本打ったのだけは覚えています。

 鮮烈だったのが堀選手でした。この時の参加者で唯一のホームランを放ち、その他にもヒットを量産しました。シーズン中からファームの遠征にもよく帯同していたのでプレーも見ていましたが、どうしてこれで戦力外になるのかさっぱり理解できませんでした。堀選手はスムーズなら引退試合を開いてもらって当然のレベルのビッグネームですが、球団の肩たたきを受け入れずにトライアウトに参加するのも当然だと思いました。しかし、結局どの球団も手を挙げずにそのまま引退してしまいました。あの時、なぜ誰も手を挙げなかったのか、今もって不思議で仕方ありません。

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 今年の1回目のトライアウトは日曜日なのでいつもよりは行きやすいですが、さすがに場所が静岡県では躊躇ってしまいます。トライアウトは普通の試合と違って午前中から始まりますので、朝早くに家を出るか、前日入りしなければなりません。2回目のジャイアンツ球場は近いので行きたいですが、今度は平日の昼間なので仕事の都合で行けません。

 せっかく静岡市が努力して誘致してくださったのにこういう事を書くのも申し訳ないのですが、僕は、トライアウトはドーム球場で行うべきだと考えています。

 というのも、天候が悪化した場合、室内練習場に場所を移すわけですが、そうするととてもプレーする環境では無くなってしまいますし、観客も見られなくなってしまいます。ファンの中には「選手の再雇用はトライアウトをやる前に決まっているのだからやる意味が無い」と言う人もいるようですが、トライアウトの参加で気持ちに区切りをつけにいく選手が大勢いるのを無視するわけにはいきません。最後にユニフォーム姿でファンの拍手を浴びる経験をさせてあげたいとも思うのです。だからこそ、願わくばドーム球場で開催して欲しいのです。

 日曜日の静岡か平日の午前からジャイアンツ球場か、なかなか難しい選択肢ではありますが、行ける方にはぜひ一度足を運び、トライアウトという厳かな儀式を味わってきて欲しいと思います。

以上