ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

1軍と2軍のはざまに

 昨日の東京ドームで行われた巨人戦で飛雄馬選手がプロ入り初のスタメン出場をし、今日の巨人戦で関根選手が1軍デビューを果たしました。いずれも我が子を見守るかの気持ちでテレビ観戦をしました。

 まず飛雄馬選手についてですが、テレビ越しでもわかるくらいの酷い緊張ぶりでした。最初の打席などはあまりの緊張で顔が青ざめているようにも見受けられました。「This is 借りてきた猫」でした。

 僕もかつて、いざというところで生まれて初めての大緊張をした経験がありますので、なんとなく他人事に思えませんでした。僕は10年ほど前にテレビ東京の「TVチャンピオン」に出た際、どうしようもない位の緊張をしてしまいました。その時の現場の司会がベイスターズファンとしても知られる山崎まさやさんでして、山崎さんが僕に気遣って三浦大輔選手と一緒にお酒を呑んだ時の写真を見せてくれたり雑談してくれたりしたのですが、結局最後まで緊張が解けず、初日で敗退してしまった苦い思い出なのです。ちなみに、山崎まさやさんはベイスターズファンの鏡と言っても差し支えない、とても気配りのできる人格者であったと付け加えておきます。

 僕の話などどうでもいいですが、肝心の飛雄馬選手は2打席目も内海投手との対戦でクルクルと空振りを繰り返してしまった上に、プロ入り初の守備機会でエラーも喫してしまいました。まさにドツボにハマるとはこの事を言うのだろうと思いました。全く何一つ良い所を見せられず、これは1日でフェニックス・リーグ行きかと半分諦めていました。

 ですが、今日もめげずにスタメンで起用してもらいました。この時ばかりはありがとう中畑監督と心の中で感謝申し上げた次第でしたが、しかし今日もバットの芯を外したボテボテの内野ゴロ2本で終わってしまいました。

 落ち着いた精神状態で試合に挑めさえすればもう少しまともなプレーが出来たのでは?とは思いますが、1軍で緊張してプレーが縮こまってしまうようでは首脳陣が評価してくれる筈もありません。これでまた明日以降も1軍のスタメンで起用してもらうのは相当難しいと思いますが、この経験を糧に明日からまた練習に励んでもらいたい所です。

 もう一方の今日1軍デビューを果たした関根選手は、全く緊張する素振りもなく、まるで少女漫画の主人公のような爽やかな笑顔を振りまきながらのデビュー戦でした。最初の打席から技ありのヒットを放ち、4打席目も絶妙なヒットを打ちました。チーム全体で3本しか打てなかったヒットで、そのうち2本が今日デビューしたばかりの高卒1年目のルーキーというのですから、これ以上ない鮮烈デビューと言えましょう。飛雄馬選手は関根選手の爪の垢を生のまま呑めと申し上げたいくらいです。

 とにかく非の打ち所のない素晴らしいデビュー戦でしたので、あえてここに書くようなことも浮かびません。まだまだ若いですからこれから全て順風満帆とはいかないでしょうが、3年目の桑原選手と同様、未来のベイスターズを背負って立つ若武者を暖かく見守ってあげて欲しいと思います。

 さて、今日は宮崎県のサンマリンスタジアムファーム日本選手権も行われました。Jスポーツの生中継があったので日テレG+とチャンネルをコロコロ変えながら並行して見てみました。イースタン覇者の千葉ロッテはシーズン中もよく見ていますので特別思う所はありませんでしたが、ウエスタン覇者のソフトバンクホークスは普段見られない選手が目白押しですので新鮮味がありました。

 両チームの選手を見ていて思うこととしては、野手はごっつい身体をした選手がとても多くいます。ただ太っているだけではどうしようもありませんが、しっかりとした食生活と厳しいトレーニングを積んできた成果としての胸板の厚さですから、彼らが日頃どのように過ごしているかがそれで伺えます。

 翻ってベイスターズはどうでしょうか。率直に言って、皆が皆細すぎると思います。俊足巧打で身のこなしの素早さをウリにするような選手は良いとしても、将来はチームの主軸打者になってほしい選手まで細いのでは、それでは先が見えてしまいます。梶谷選手も2年位前にようやくそれに気付いて、以来無理をしてでも食事の量を増やしていると言っていましたが、つまりチームとしての取り組みが甘いという事だと思います。

 ロッテの井上晴哉選手までとなるとさすがに難しいですが、ホークスの江川選手や李杜軒選手くらいのゴツい身体になれる位でなければいけません。ベイスターズの二軍では赤堀選手や渡邊雄貴選手あたりがもう少しゴツくなって欲しい候補です。

 それと、ソフトバンクのリリーフとして登板した江尻選手が、今年は1軍でとんと見かけないので実に久しぶりだなと感慨深く思いました。江尻選手は今年もファームでそれなりに良い成績を残せているものの、1軍の陣容があまりに分厚くて1軍に上がれないという話でした。なんとももったいない話ですが、東浜選手も似たような理由でなかなか1軍に上がれないと聞きましたので、さすが優勝するチームは悩みの質も違うのだなと唸らされました。

 いわゆる消化試合の時期は、こういった色々な思いを去来させながら、いつもとは違う目線で試合を見るようになります。これは小学生の頃に川崎球場に足繁く通っていた時にも同じように思いましたので、もはや風物詩と言えましょう。

 今シーズンも残り僅かとなりましたが、これからは上のレベルの野球をしっかりと目に焼き付けて、来季の飛躍に繋げていきたいと思います。