ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

そろそろ1軍にあげて欲しい選手たち

 1軍は2日続けて長時間試合を行いましたね。僕もその一部始終を律儀に見届けてしまいまして、そのおかげでいろんな予定が先送りになってしまいました。もっとも、5連投の林投手をはじめ、特にリリーフピッチャーの皆さんの健康状態の方が心配です。明日の試合を終えればオールスター休みに入りますが、一番休ませたい三上投手がオールスターで選ばれているから休めないという、実に厳しい、まさにベイスターズのリリーフピッチャーらしい日々を過ごしているようです。

 そして、明日の広島戦は支配下登録に復帰した陳投手の一軍初先発が予定されています。台湾チームでは昨年戦力外通告を受けた王溢正選手が果たせなかった1軍登板勝利の機会を、なんとか華々しく決めてもらいたいと願っています。ここはエルドレッド選手と堂林選手の両名に景気付けとして合計10三振くらい喫してもらいたいものです。

 さて、ファームでは陳選手に続けとばかりに日夜汗を流している選手たちが大勢いるわけですが、その中で、僕なりに「そろそろ1軍に上げて欲しいな」と考えている選手を投打数名づつ取り上げておきたいと思います。

■ 大田阿斗里

 月曜日の時点でファームの防御率は4.63と見栄えのする数字ではないですが、非常に力強い球を自分のペースで小気味良く投げ続けることができていると思います。ファームの場合はバッテリーを組むキャッチャーが日替わりでコロコロ替わるので相性の合う合わないが出てしまうものですが、1軍なら長いこと一緒にバッテリーを組んだ黒羽根選手が相手になりますので、もっと気分よく投げられるのではないでしょうか。

■ 冨田康祐

 昨年支配下登録されて1試合登板しただけですぐにファーム落ちし、そのまま顧みられることなく今日に至っています。昨年のあの時期は課題の制球難が全く克服されていない状態で、中畑監督がオールスター休暇中のブルペン投球だけを見てデキを決めてしまったのが、チームにとっても富田選手本人にとっても色々と運が悪かったのだと思います。

 ただ、課題である制球難については、完全とは言えないまでも、ほぼ問題のない所まで修正できてきたと思いますし、それがしっかりと数字にも現れています。(今週月曜の時点で防御率1.80)

 制球難を克服しようとすると、副作用として球速がガクンと落ちてしまう場合が少なくありませんが、富田選手の場合はそういった問題は起きていないようで、その点でも安心できるのではないでしょうか。少なくとも萬谷選手の好調時と同じくらいの仕事はこなせるはずです。

■ 宮崎敏郎

 今季序盤に怠慢な守備で中畑監督の逆鱗に触れてファーム落ちし、そのまま今に至ります。それから殆どの試合にレギュラーとして試合に出続けていますが、バッティングについては機が熟したと言えるのではないでしょうか。

 宮崎選手のバッティングは、内野手の間を強く抜けていくような当たりを打てるのがアピールポイントです。野手のポジショニングをよく観察していて、その時の状況に応じて引っ張ったり流したりを自在に操っているのです。あくまで野手の間を抜くのが狙いのようで、それゆえ長打はそれほど多くはないのですが、ケースバッティングが欲しい時の代打として彼は非常に優秀だと思います。

 ただ、守備については相変わらずポカが多いです。エラーには技術的なエラーと精神的なエラーがあると思いますが、彼の場合は精神的なものだろうなと疑わざるをえないイージーなものが目立ちます。体力的には内野手の中でも秀でたほうで、逆シングルから厳しい体制で力強い送球を見せたり、まるでカスティーヨを見ているようだと錯覚する事もあります。ポカが多いのもカスティーヨ似ですが。

 そういった彼の特性を理解した上で、適材適所で起用するか、もしくは貧打にあえぐチームとトレードを画策するか。そういったことが求められます。

■ 飛雄馬

 横須賀スタジアムでは「ポスト高森」の座をうかがう勢いの人気選手ですが、彼はベイスターズ内野手には珍しい、非常に元気のいい選手です。

 確かルーキーの年でしたが、三塁側ファールフライを追いかけて飛雄馬選手と細山田選手が交錯してしまいそうな場面で年上の細山田選手に向かって「どけどけどけーーーー!」と勇ましく大声を上げながら突進してフライをキャッチした事を強く覚えています。ああいう場面で気後れしない精神力はプロ向きです。

 僕は思うに、強いチームには必ず1人はああいったうるさい内野手がいるものなのです。それでピッチャーに頻繁に声をかけるとか、チームを鼓舞するとか、中継プレーでめちゃくちゃオーバーなリアクションで仕切るとか、そういった事を年上選手にも臆することなく出来るようなキャラがいるのです。

 去年まではそのキャラだけが唯一といっていい彼のセールスポイントでしたが、それに加えて今年は眼を見張るほど守備力を向上させてきました。ショートもセカンドもサードもファーストも、それなりの水準に高めてきましたし、なにより送球の正確性は評価できると思います。守備力だけでなく打力も急激に良くなってきましたし、先々を見据える上でも今の柳田選手や白崎選手の位置を取り替えてやってくれても良いのではないかと思います。

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 我らがベイスターズの1軍2軍の上げ下げがチグハグなのは今に始まったことではないですが、中畑政権になってからその傾向が顕著だと思います。

 今でも覚えている事としては、昨年か一昨年、軽度の故障で登板できない王溢正選手を1軍に昇格させて、結局登板させられないとわかって1日で送り返したことがありました。王溢正選手は中日ドラゴンズと獲得を争ってなんとか入団させた選手でしたし、入団して間もない頃からタフなピッチングで楽しみな逸材でしたから、なんとも腑に落ちない起用法で右往左往させた挙句に戦力外にしてしまい、今後台湾の選手を送ってもらえなくなるのでは?と心配したものです。

 去年まで二軍監督を務めた山下大輔さんが今年は高田GMの補佐をおやりになっているので、なんとかそのギャップを埋めて欲しいものだなと考えている所です。

以上

※ コメント欄で自分の誤りをご指摘いただいた箇所に斜線を入れて修正しました。貴重なご指摘本当にありがとうございます。(2014/07/17追記)